銀色の巨神とデュアルヒロイン

第17話 アリアの誘拐

アリア救出作戦1

アリア救出作戦1
ミラは王城から戻り、すぐに仲間たちと合流した。
彼女たちは集めた情報をもとに、救出作戦の最終調整を行った。
「ハンゾウからの情報により、アジトの位置は確認できたわ。私たち全員で力を合わせてアリアちゃんを救い出しましょう」　
クラリスが地図を指し示した。
「私たちの手で、アリアちゃんを必ず救い出すわ！」　
ミラが決意を込めて言った。
ヒルデガルトが騎士団を指揮する準備を整え、
セシリアは冒険者パーティーと共に待機していた。
「私たちは準備が整いました。行きましょう、アリアちゃんを救出するために」
ミラが指示した。
「第一騎士団とノイエシュタイト重装機動騎士団の皆さんで、敵兵力の殲滅、逃亡を図る者は冒険者の皆さんで捕縛、シノビの皆さんで証拠品の押収をお願いします。アリアちゃんの救出は、カゲの皆さんとそれと私が手配した最強のエージェントで当たってもらいます。」
と
ミラが具体的な作戦を指示した。　ヒルデガルトが力強く応じた。
「私たちの騎士団は全力で戦うわ。誰も逃がさない」
セシリアも頷き、
「冒険者パーティーは既に待機しています。逃げる者は全て捕まえます。」
クラリスは冷静に、
「シノビは証拠品の押収に全力を尽くします。アジト内の全てを明らかにするわ。」
カゲやシノビが突入の準備を整えている。キャナルが彼らに駆け寄った。
「待ってください、私も、私も連れて行ってください」
彼女は懇願した。　
ミラは冷静に答えた。
「キャナル様、キャナル様とアリシア様は、ここで待機です。」　
「でも、ミラ様、アリアが心配で…」キャナルの声には切実さが滲んでいた。
「キャナル様が怪我をしたら、アリアちゃんが悲しみます。ご理解ください」
ミラは優しく諭した。
「ですが、ミラ様…」
キャナルの目には涙が浮かんでいた。ミラは短く謝り、
「申し訳ありません。これ以上、議論している時間はありません。後は、アリシア様、お願いします」
とミラは言い残して行動を開始した。キャナルは焦燥感に駆られ、「待って、一人でも救出に行きます」
走り出そうとしたが、その瞬間、アリシアが彼女を羽交い締めにした。「あ、アリシア様？なんで？離してください、アリアを助けに…」
キャナルはもがきながら叫んだ。アリシアは冷静に答えた。
「私のこの作戦での役割は、キャナル様をアジトに突入させない足止め役です。」
「離してください！」
キャナルは必死にもがいたが、アリシアは動じなかった。
「ダメです。救出は、皆さんに任せておけば安心ですよ。」
キャナルは涙ながらに訴えた。
「それでも行かないと…」
アリシアは毅然と答えた。
「ダメです。」
「離して！」
キャナルはさらに力を込めてもがいたが、アリシアの腕は強固だった。「暴れても無駄です。こう見えて捕縛術は得意です。」
キャナルはそのままアリシアに押さえつけられ、作戦が終わるまで解放されることはなかった。
「あまり暴れられると締めちゃいますよ。」
「ええ？あっ…」
キャナルは失神してしまった。
「あっ、力入れすぎちゃった…」
アリシアは自称の絞め技のアリシアの本領を発揮してしまった。