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屋敷編
躙り寄る好色 ⭐︎性描写あり
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音も無く近づく不埒な指先が、風呂上りで温まった肌に触れた。
「あ゛っ!?」
途端、鋭い快楽が無防備な胸を襲った。ナジュは刺激の走った場所を見下ろすと、他夏に飾られた髪飾りが股右衛門の手によって弄ばれていた。胸の先を挟んでいる飾りを指でチラチラと揺らめかせ、ナジュの悩ましげな表情を視姦している。その目は好奇心と情欲が入り混じって、ナジュの羞恥を増大させた。
「それにっ…触んな!」
最初は股右衛門の腕を払おうとしていたが、緊急性を考え、胸の飾りを弄ぶ手を跳ね除ける事を優先した。飾りを弄んでいるのと逆の腕はじりじりと上昇し、ナジュの素肌、肋骨の辺りを抱いた。綺麗に整えられた手指でパンと音を立てて跳ね除けたが、丁度股右衛門は飾りを軽く摘まんでおり、ジンとする微かな痛みを伴った快楽が身体の芯に響く。ナジュは歯を食いしばって、望まぬ声を出さないように耐える。快楽的思考に移行していた股右衛門は、外れない胸飾りを見て、残る理性が疑問を抱く。
「これ全然外れねえな…何か呪いでもかかってんのか?」
「くっ……ん……やめ、ろ……!」
股右衛門はナジュの胸飾りを摘まんでぐいぐいと引っ張り出した。呪いにより、条件を満たさないと取れない制約が有る為、飾りはナジュの胸の先を挟んだまま、引かれる方向に胸も連れて行く。ナジュは唇を噛んで声を漏らさぬように耐える。疑問を抱いていても、生来の助平な性分は確かめるに留まらず、股右衛門のもう片方の手がナジュの胸の肉をやわやわと揉みしだいた。筋肉と脂肪の割合が絶妙な男胸は、股右衛門好みの感触であり、この身体を己の好きにできる主様が羨ましい。股右衛門はナジュの耳元に口を寄せ、鏡の中の悶えるナジュを見ながら囁いた。
「別嬪さんは、おかしな飾りで弄られて…感じてる顔も別嬪だな………」
ナジュは絶えず与えられる快楽への防御として、強張った身体を動かし鏡の中の己と股右衛門を見た。化粧を施され、口に紅まで乗せた娼のような自分が、股右衛門に背後より抱きつかれて胸に悪戯されている。股右衛門は鏡越しにナジュと目を合わせると、「可愛い」と呟いてしっとりと汗ばんだ首筋に軽く噛みついた。
「ひっ…!?」
ナジュの肩が飛び上がると、股右衛門はすぐに口を離して頬同士を擦りつけた。
「本当は跡でも着けてやりてぇが、これから主様のお渡だからな。それはまた今度な?」
「馬鹿野郎!何が今度だ!」
「ええ~…俺が察するに、この飾り取れねえんだろ?お前の事だ、こんなもん付けられたら速攻で外してるだろう?呪いが解ける条件はわからんが、これ取るの最後まで付き合ってやるから、な?」
(こいつ…足元みやがって…!!)
ナジュはにやにやとしている股右衛門の顔を引っぱたいてやりたくなった。股右衛門が離れたらくるりと振り返って平手一発と心に決めたが、それをするのはもっと後になる。
「よっしゃ!そんじゃ主様が来る前に一発すっきりさせとこうか!」
股右衛門はそう言うと、ナジュの着物の中に手を突っ込み、褌の中までその毛深い手を侵入させた。ナジュはビクッと身体を震わせ、白い褌の中で揉まれる己の陰茎と陰嚢を見下ろした。
「てめえっこの猿!!?」
「えっへっへ…あの感じ方なら絶対反応してると思ってたんだ~!案の定だな、ん?」
股右衛門は好色な眼差しでナジュを見て、怪しく舌舐めずりをした。
「あ゛っ!?」
途端、鋭い快楽が無防備な胸を襲った。ナジュは刺激の走った場所を見下ろすと、他夏に飾られた髪飾りが股右衛門の手によって弄ばれていた。胸の先を挟んでいる飾りを指でチラチラと揺らめかせ、ナジュの悩ましげな表情を視姦している。その目は好奇心と情欲が入り混じって、ナジュの羞恥を増大させた。
「それにっ…触んな!」
最初は股右衛門の腕を払おうとしていたが、緊急性を考え、胸の飾りを弄ぶ手を跳ね除ける事を優先した。飾りを弄んでいるのと逆の腕はじりじりと上昇し、ナジュの素肌、肋骨の辺りを抱いた。綺麗に整えられた手指でパンと音を立てて跳ね除けたが、丁度股右衛門は飾りを軽く摘まんでおり、ジンとする微かな痛みを伴った快楽が身体の芯に響く。ナジュは歯を食いしばって、望まぬ声を出さないように耐える。快楽的思考に移行していた股右衛門は、外れない胸飾りを見て、残る理性が疑問を抱く。
「これ全然外れねえな…何か呪いでもかかってんのか?」
「くっ……ん……やめ、ろ……!」
股右衛門はナジュの胸飾りを摘まんでぐいぐいと引っ張り出した。呪いにより、条件を満たさないと取れない制約が有る為、飾りはナジュの胸の先を挟んだまま、引かれる方向に胸も連れて行く。ナジュは唇を噛んで声を漏らさぬように耐える。疑問を抱いていても、生来の助平な性分は確かめるに留まらず、股右衛門のもう片方の手がナジュの胸の肉をやわやわと揉みしだいた。筋肉と脂肪の割合が絶妙な男胸は、股右衛門好みの感触であり、この身体を己の好きにできる主様が羨ましい。股右衛門はナジュの耳元に口を寄せ、鏡の中の悶えるナジュを見ながら囁いた。
「別嬪さんは、おかしな飾りで弄られて…感じてる顔も別嬪だな………」
ナジュは絶えず与えられる快楽への防御として、強張った身体を動かし鏡の中の己と股右衛門を見た。化粧を施され、口に紅まで乗せた娼のような自分が、股右衛門に背後より抱きつかれて胸に悪戯されている。股右衛門は鏡越しにナジュと目を合わせると、「可愛い」と呟いてしっとりと汗ばんだ首筋に軽く噛みついた。
「ひっ…!?」
ナジュの肩が飛び上がると、股右衛門はすぐに口を離して頬同士を擦りつけた。
「本当は跡でも着けてやりてぇが、これから主様のお渡だからな。それはまた今度な?」
「馬鹿野郎!何が今度だ!」
「ええ~…俺が察するに、この飾り取れねえんだろ?お前の事だ、こんなもん付けられたら速攻で外してるだろう?呪いが解ける条件はわからんが、これ取るの最後まで付き合ってやるから、な?」
(こいつ…足元みやがって…!!)
ナジュはにやにやとしている股右衛門の顔を引っぱたいてやりたくなった。股右衛門が離れたらくるりと振り返って平手一発と心に決めたが、それをするのはもっと後になる。
「よっしゃ!そんじゃ主様が来る前に一発すっきりさせとこうか!」
股右衛門はそう言うと、ナジュの着物の中に手を突っ込み、褌の中までその毛深い手を侵入させた。ナジュはビクッと身体を震わせ、白い褌の中で揉まれる己の陰茎と陰嚢を見下ろした。
「てめえっこの猿!!?」
「えっへっへ…あの感じ方なら絶対反応してると思ってたんだ~!案の定だな、ん?」
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