127柱目の人柱

ど三一

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御殿編

地獄に居る ☆少し性描写あり

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「可愛く達したね!」
「わあ~!ナジュ君のぴくぴくしてる~!」
「あっずるいわ!ナジュ君のお残し啜るん俺や!」
「いや俺が!」「おい、順番だろ!」

くたりと脱力したナジュを萩尾が支える。ナジュを取り囲んでいた者達は、その絶頂を間近で見られて喜び、盛り上がっている。白濁を纏ったナジュの陰茎を我慢できずに啜り出す者や、熱いその身体に手を伸ばす者、痴態を見物し楽しそうに笑っている者。宴会部屋の狂気はさらに上昇し、ナジュはこの部屋に居る者達が化け物のように思えた。

(地獄だ……ここは……)

また違う者達がナジュを取り囲み、先程以上の拷問の様な愛撫を施そうと手を伸ばす。汗を啜られ、胸を啜られ、尻には数えきれない指の本数が蕾をこじ開けようとしている。脱力した両手は、誰のとも知れぬ硬く醜悪な肉の塊を握らされ、慰めの道具となっていた。

快楽を貪る獣達の宴会。男も女も理性を手放し、性の悦楽の沼に嵌る。ナジュは襖の向こうから聞こえる女の甲高い歓声を、男の吐息混じりの囁きを聞いて、諦めに身を任せようとしていた。いくら暴れようとも、御手付き様達に囚われたまま。ナジュも気が付いていた、自らを拘束しているのが人間ではない事に。

「どけや!最初にナジュ君に挿れるんは俺や!」

屋敷川の剣幕に圧され、蕾を解していた御手付き様達が前立腺を抉りながら名残惜しそうに指を引き抜く。ナジュは引き抜かれる度「う゛っ」と短い言葉を吐き、周囲を喜ばせながらも、その瞳は憎しみの炎を滾らせていた。

(こいつらも……絶対に…を…)
「よっこいしょっと…」

中年の江島が、怠そうに立ち上がった。すると隣に居た琥珀乃が江島の着物を小さな手で引いた。

「今日は誰の気分?」
「そうだなぁ」

江島は見回す素振りをして、それから指差した。

「やっぱり…彼かなぁ」

その指の先が示していたのは、脚を抱えられ、蕾を貪られる間際のナジュだった。乱痴気騒ぎの部屋では、江島の穏やかな声はナジュを包む興奮の坩堝には届かない。誰一人聞こえていない様子を見て、琥珀乃が集団に声を掛けた。

「やーしーきーがーわーさーん!!」
「なにっ、琥珀乃さん…!今、俺ナジュ君の尻穴いったるトコなんやけどぉ…!」
「江島が、ナジュ君がいいってー!」
「っはぁ!?」

屋敷川は江島の方を振り返り、抗議した。

「江島さん!俺もう準備万端やぞ…!?」
「うん…ごめんね」
「いや、無理や無理!」
「屋敷川」

駄々を捏ねる屋敷川を琥珀乃が低い声で黙らせた。

「江島の言う事を聞け。これは命令だ」
「……はい、すんません」

屋敷川は琥珀乃の目が冷ややかに自分を見つめるのを見て、渋々ナジュの身体から離れた。取り囲んでいた御手付き様達も、萩尾を残して距離をとる。部屋の中がひりついた雰囲気に包まれる中、江島はのんびりと指示を出した。

「萩尾君、彼に着物を着せてあげてくれるかい」
「はい」

萩尾は素直に江島の言う事を聞く。ナジュは敏感になった身体を憎憎しく思いながら、周囲を睨みつけた。屋敷川はまだジロジロとナジュの身体を見下ろし、隙あらばを狙っている。

「いつもの部屋に?」
「頼むよ」
「了解です!」

萩尾は些か乱雑に着物を着せたナジュを抱えて江島の後をついて行く。
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