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13.気持ちよくなるまでするから/暦
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しおりを挟む「あ、」
「萎えてる、ごめんな」
「っよみ、…っぁ、あ」
「気持ちいい、?」
擦ってやればすぐに勃起して中のおれを締め付けた。
先端に爪をたてたら声をあげて先走りを溢す。
「っい、っあ、…っ、いい、」
「…壱木、」
しなる背に額を擦らせ、ジリジリと壱木の中に自身を埋めた。
快楽と苦痛は別らしく、器官を擦ってやっても苦痛を忘れることは無理らしい。
「っくるし、あ、」
「もう少しで全部入る、」
「…っ、ぅ、」
「…おれのこと考えて」
かすれた声で「ともだ、」と呟く頬に口付けた。
「…名前」
「っよみ、」
「ん。なんでおれとこんなことしてるの、壱木」
「…っ俺が、俺が暦を好き、だから、」
何度か同じ質問を繰返し、壱木の穴がおれの器官を全部飲み込んだときには、壱木はもう枕に顔を埋めてぐったりとしていた。
「…全部入った」
「っは、…っ、」
汗で額にはりついた前髪を手で払ってやれば、目を閉じて小さく吐息した。
「…痛いか」
「…痛くはねーけど、なんか苦し、」
「おれはスゲー気持ちいい」
「…ん、」
微かに頷いて、おれの手に頬を押し付ける。
頬を指先で擽って、首筋に口付け、痕を残した。
ふと、腰だけを高く持ち上げ、頭を枕に埋めたまま肩越しにおれを見る壱木と目が合って、その瞼にキスする。
「…まだこえー、?」
「…こわい。…これから、どうなんのか」
「…どうなりたい」
「っあ、」
壱木の腰を掴んで、更に奥を目指した。
もっと深く。
「おれは、…もっと、壱木を知りたい」
少し腰を揺らしたら、壱木が仰け反って悲鳴にもきこえるような声をあげた。
「っは、っよみ、…ッ、」
「…ん」
しなやかな背のラインが綺麗だ。
「…ッ、俺、こんな、こんな予定じゃ、」
背骨の窪みを人差し指で辿る。
壱木は普段から想像できないような吐息混じりのかすれた声をしていて、おれは余計に煽られた。
「…どんな予定だったの」
「もっと、あんたと…っ、仲良く、っあぁ、」
腰を引いたら壱木が苦し気に息を継ぐ。
「…仲良くしてる」
「違、っ友達、みてーに、」
「…そうか。…じゃあやめよう」
「…っ、よみ、」
「ん、?」
身体を起こそうとしたら、壱木の手のひらが壱木の身体の横についているおれの手首を掴んだ。
「……そんな、今さら、」
震える壱木の声が鼓膜に張りつく。
声と同じくらい壱木の手も震えていた。
肩甲骨にキスしながらそのまま腰を引いて繋がりを解く。
声をあげた壱木を転がして仰向けにして、脚を開かせた。
不安気におれを見上げてくる壱木は思いのほか無防備で、おれは何も知らないガキに手を出しているような、そんな気持ちを味わうことになった。
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