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王としての覚悟
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王宮に着いてから一悶着あった。ナユハが馬車の中で待機していると言い出したのだ。
まぁナユハは罪人であるデーリン伯爵の娘だし、不吉とされる黒髪黒目。奇異の目にさらされることや、主である私への不利益を考えれば馬車の中での待機を希望したくなるのだろう。
「……あれ? じゃあなんで王宮までは付いてきたの?」
「殿下は一応男性ということになっていますから。貴族子女であるリリア様と、馬車という密室空間で二人きりにはできません」
色々気遣われていたらしい。さすが伯爵家令嬢だったことはある。
私にとってリュースは最初から女の子だったから、その辺の注意というか警戒心が薄まってしまうんだよね。
それはともかく。
私としてはナユハを連れて行ってその可愛らしさを広く王宮に喧伝したい気持ちもある。でも、本人が拒否しているなら無理強いはできないよね。
それに、ナユハの可愛さを見た貴族が結婚を申し込んでこないとも限らないし。ナユハの可愛らしさを独占できると思えばむしろ待機してくれるのは好都合的な?
と、私が納得しかけていると、
「ナユハ嬢。気にする必要はない」
リュースがナユハの手を取っていた。
「陛下は黒髪の人間に対する差別撲滅を宣言していて、そんな陛下の住まう王宮に黒髪のキミが入ることに何の問題もない。そしてキミの無罪は王家の命を受けた騎士団の調査によって証明された。王太子である私と同じ馬車に乗れたことがその証拠だ。罪人が私と同じ空間にいられるはずがないからね」
なんというか、イケメンだなぁリュース。女の子の一人や二人口説き落とせそうだ。
まぁでもナユハは大丈夫。ナユハはそこまでチョロくない。……ない、よね? ちょと不安になってナユハの顔を見てしまう私だった。
当のナユハはというと……『あ、はぁ、そうですか』みたいな顔をしていた。少し安心だけど、リュースは今結構いいこと言っているからね? もうちょっと感動してあげてもいいんじゃないのかな?
「この黒髪はリリア様が褒めてくださいましたから、他の誰が貶そうが気にする必要はありません。リリア様と共に生きるため、私は『逃げる』ことをやめました。他の人からどんなことを言われようが、私の心が動くことはありません」
「……ん、」
何それ照れる。
「ですが、殿下のお心遣いは嬉しく思います。このナユハ・レナード、見事にリリア様の従者としての勤めを全うさせていただきます」
そう言って見事なカーテシーを決めるナユハ。そうそう、忘れがちだけどナユハはレナード家の養子で、ナユハ・レナード子爵家令嬢なんだよね。
ナユハをただの平民だと思って馬鹿にすると、レナード家を敵に回すというトラップ。さすがお父様は容赦がないですわ。
なにやら空の彼方でお父様が『そんなつもりはないからね!?』と叫んだ気がするけど、気のせいだ。
とにもかくにも。馬車を降りたナユハを引き連れて私とリュースは王宮の中に入った。
「おぉ……」
この王宮はそれなりの歴史があるせいか、それなりの数の幽霊がいた。
正面玄関を守るフルプレートな騎士とか、怨念をまき散らす首無しの貴婦人、詩人っぽい格好をした男性に、『わたくし王妃でしてよ!』ってオーラをまき散らす若い女性とか。
とりあえず王妃っぽい幽霊にカーテシー&自己紹介。うん満足そうな表情。おばあ様仕込みの所作は王宮でも通用するみたいだ。ちょっと安心。
ただ、幽霊さんにいちいち反応していては先に進まない。私は意識して幽霊を見ないようにして……そうすると、今度は装飾の数々が目に飛び込んできた。
うん、ものすっごく豪華。前世の記憶にある世界遺産の大聖堂とか、宮殿とか、そんなレベルの装飾。ちょっとした金細工がすべて純金ですよ? メッキじゃなくて。
いくら魔法技術の応用でガラスを作りやすいとはいえ、すべての窓を透明ガラスにするとかどれだけお金をかけたのだろうか?
ちなみにこの世界の窓事情というと、庶民の家は木戸で、ガラス無し。貴族の家では応接間とかの一部の窓で透明ガラス。他は木戸か色つきガラス。……色つきというとオシャレに聞こえるけど、(予算や技術の関係で)透明度が高くできないだけだ。
ま、大商人であるレナード邸は全部透明ガラスだけど、さすがに王宮とは規模が違いすぎるからあまり参考にはならないだろう。
「さすが王様はお金持ちですねー」
「一番偉いからね。それなりにお金をかけないといけないのさ。その辺の金細工でどれだけの国民が救えるかと考えると胃が痛くなるよ」
なんとも庶民的な王太子である。貧民街をその目で見たから尚更なのかな?
「売り払うならレナード商会にご相談を。親切丁寧、安心査定、即日現金払いで対応致しますわ」
「何とも魅力的だが、遠慮しておこう。質素倹約は素晴らしいが、必要な権威を貶めて王権が揺らぐことになれば意味がない。金細工で救った以上の国民が不幸になってしまう」
「…………」
ちょっと見直した。本音を言えばリュースって少し頼りないなぁと思っていたのだ。女の子だし、魔力も平凡。体捌きからして武術も並の腕前だし。友達としては良くても未来の王様としてはどうなんだろう、と。
でも違う。
リュースはすでに“王”としてふさわしいものを持っているみたいだ。
大のために小を捨てる。
集団のために個を捨てる。
綺麗事を言えば許されないことだ。命は平等。価値は同じ。差を付けるのはいけません。
そんなことを言い出す人間が国王だったら、国は滅ぶ。
そんな綺麗事は、責任を取る必要がない人間に任せればいい。
責任を持つ者。
国を背負う者。
最も重い責任を背負う人間は、その責任に応じた決断を下さなければならない。
人間には差がある。
価値も違う。
文明を進める者。軍才を持つ者。知識の極みに到達する者。万年残る言葉を編み出す者。人々を統べる者。魔法の天才。金貨の山を稼ぐ者。など、など。人には価値の差があるし、価値のない人間よりも価値ある人間を選ばなければならない。
それが国王。
すべての人間を救うなんて奇跡は、神様でもなければ不可能だ。
ただの人間であり、それでも、最も偉い国王は決断しなければならない。選び、決め、責任を負わなければならない。
(キミは、もう、その道を進みつつあるのか……)
9歳の子供が進んでいい道じゃない。
9歳の女の子が歩むべき道じゃない。
…………。
リュースと私が友達になったのは、成り行きだ。私が望んだわけではない。
それでも。
友達として付き合えば、それなりの情は湧いてくるものであり。
……いいや、はっきり言おう。
私はリュースと一緒にいると楽しい。ナユハと同じように、気負うことなく付き合うことができている。立場も『チート』も関係なく……。
リュース本人から言い出したことなのだし、私たちは『ともだち』でいいのだと思う。
だからこそ。
「……逃げ出したくなったら、私に言ってね。誰にも責められない。誰にも求められない。そんな場所に連れ出してあげるから」
私はそんなことを口走っていた。
リュースの答えは、決まり切っている。
まぁナユハは罪人であるデーリン伯爵の娘だし、不吉とされる黒髪黒目。奇異の目にさらされることや、主である私への不利益を考えれば馬車の中での待機を希望したくなるのだろう。
「……あれ? じゃあなんで王宮までは付いてきたの?」
「殿下は一応男性ということになっていますから。貴族子女であるリリア様と、馬車という密室空間で二人きりにはできません」
色々気遣われていたらしい。さすが伯爵家令嬢だったことはある。
私にとってリュースは最初から女の子だったから、その辺の注意というか警戒心が薄まってしまうんだよね。
それはともかく。
私としてはナユハを連れて行ってその可愛らしさを広く王宮に喧伝したい気持ちもある。でも、本人が拒否しているなら無理強いはできないよね。
それに、ナユハの可愛さを見た貴族が結婚を申し込んでこないとも限らないし。ナユハの可愛らしさを独占できると思えばむしろ待機してくれるのは好都合的な?
と、私が納得しかけていると、
「ナユハ嬢。気にする必要はない」
リュースがナユハの手を取っていた。
「陛下は黒髪の人間に対する差別撲滅を宣言していて、そんな陛下の住まう王宮に黒髪のキミが入ることに何の問題もない。そしてキミの無罪は王家の命を受けた騎士団の調査によって証明された。王太子である私と同じ馬車に乗れたことがその証拠だ。罪人が私と同じ空間にいられるはずがないからね」
なんというか、イケメンだなぁリュース。女の子の一人や二人口説き落とせそうだ。
まぁでもナユハは大丈夫。ナユハはそこまでチョロくない。……ない、よね? ちょと不安になってナユハの顔を見てしまう私だった。
当のナユハはというと……『あ、はぁ、そうですか』みたいな顔をしていた。少し安心だけど、リュースは今結構いいこと言っているからね? もうちょっと感動してあげてもいいんじゃないのかな?
「この黒髪はリリア様が褒めてくださいましたから、他の誰が貶そうが気にする必要はありません。リリア様と共に生きるため、私は『逃げる』ことをやめました。他の人からどんなことを言われようが、私の心が動くことはありません」
「……ん、」
何それ照れる。
「ですが、殿下のお心遣いは嬉しく思います。このナユハ・レナード、見事にリリア様の従者としての勤めを全うさせていただきます」
そう言って見事なカーテシーを決めるナユハ。そうそう、忘れがちだけどナユハはレナード家の養子で、ナユハ・レナード子爵家令嬢なんだよね。
ナユハをただの平民だと思って馬鹿にすると、レナード家を敵に回すというトラップ。さすがお父様は容赦がないですわ。
なにやら空の彼方でお父様が『そんなつもりはないからね!?』と叫んだ気がするけど、気のせいだ。
とにもかくにも。馬車を降りたナユハを引き連れて私とリュースは王宮の中に入った。
「おぉ……」
この王宮はそれなりの歴史があるせいか、それなりの数の幽霊がいた。
正面玄関を守るフルプレートな騎士とか、怨念をまき散らす首無しの貴婦人、詩人っぽい格好をした男性に、『わたくし王妃でしてよ!』ってオーラをまき散らす若い女性とか。
とりあえず王妃っぽい幽霊にカーテシー&自己紹介。うん満足そうな表情。おばあ様仕込みの所作は王宮でも通用するみたいだ。ちょっと安心。
ただ、幽霊さんにいちいち反応していては先に進まない。私は意識して幽霊を見ないようにして……そうすると、今度は装飾の数々が目に飛び込んできた。
うん、ものすっごく豪華。前世の記憶にある世界遺産の大聖堂とか、宮殿とか、そんなレベルの装飾。ちょっとした金細工がすべて純金ですよ? メッキじゃなくて。
いくら魔法技術の応用でガラスを作りやすいとはいえ、すべての窓を透明ガラスにするとかどれだけお金をかけたのだろうか?
ちなみにこの世界の窓事情というと、庶民の家は木戸で、ガラス無し。貴族の家では応接間とかの一部の窓で透明ガラス。他は木戸か色つきガラス。……色つきというとオシャレに聞こえるけど、(予算や技術の関係で)透明度が高くできないだけだ。
ま、大商人であるレナード邸は全部透明ガラスだけど、さすがに王宮とは規模が違いすぎるからあまり参考にはならないだろう。
「さすが王様はお金持ちですねー」
「一番偉いからね。それなりにお金をかけないといけないのさ。その辺の金細工でどれだけの国民が救えるかと考えると胃が痛くなるよ」
なんとも庶民的な王太子である。貧民街をその目で見たから尚更なのかな?
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「…………」
ちょっと見直した。本音を言えばリュースって少し頼りないなぁと思っていたのだ。女の子だし、魔力も平凡。体捌きからして武術も並の腕前だし。友達としては良くても未来の王様としてはどうなんだろう、と。
でも違う。
リュースはすでに“王”としてふさわしいものを持っているみたいだ。
大のために小を捨てる。
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そんなことを言い出す人間が国王だったら、国は滅ぶ。
そんな綺麗事は、責任を取る必要がない人間に任せればいい。
責任を持つ者。
国を背負う者。
最も重い責任を背負う人間は、その責任に応じた決断を下さなければならない。
人間には差がある。
価値も違う。
文明を進める者。軍才を持つ者。知識の極みに到達する者。万年残る言葉を編み出す者。人々を統べる者。魔法の天才。金貨の山を稼ぐ者。など、など。人には価値の差があるし、価値のない人間よりも価値ある人間を選ばなければならない。
それが国王。
すべての人間を救うなんて奇跡は、神様でもなければ不可能だ。
ただの人間であり、それでも、最も偉い国王は決断しなければならない。選び、決め、責任を負わなければならない。
(キミは、もう、その道を進みつつあるのか……)
9歳の子供が進んでいい道じゃない。
9歳の女の子が歩むべき道じゃない。
…………。
リュースと私が友達になったのは、成り行きだ。私が望んだわけではない。
それでも。
友達として付き合えば、それなりの情は湧いてくるものであり。
……いいや、はっきり言おう。
私はリュースと一緒にいると楽しい。ナユハと同じように、気負うことなく付き合うことができている。立場も『チート』も関係なく……。
リュース本人から言い出したことなのだし、私たちは『ともだち』でいいのだと思う。
だからこそ。
「……逃げ出したくなったら、私に言ってね。誰にも責められない。誰にも求められない。そんな場所に連れ出してあげるから」
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