さようなら、にせの牛神さま

山道を降りる途中で、僕はしゃべる牛さんに出会った。牛さんはいろいろな魔法が使える特別な牛だった。そして「にせの牛神さま」であることがバレそうになって逃げてきたところだった。
実は僕も、自分の住んでいた町を出てきたところだった。
恋人と別れ、半ば町を追い出される形で。
僕は自分の事情を牛さんに話した。なぜ、自分が恋人との婚約を解消したのかを。
元婚約者は、会社の同僚に嫌がらせをしていたのだ。
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