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16(ハヤカワ)
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ユカが追いかけてくれるのは解っていた。…いや、期待をしていた。この話を誰かに聴いてもらいたい、聞いてもらうだけでも良いからだ。この話を真面目に聴いてくれる人間は、今この時代ではユカだけ。他の人間に話したとしても、奇人変人でしかない。
「ユカ、今日はもう仕事は終わりか?まあ、もう見事な夜中だけど」
「うん。これで今日の予定は流石に終わり。特に用事も無い。というか今、夜の23時だよ?」
「じゃあ…居酒屋は…ちょっとイヤだな…。どこか他人に聞かれず、ゆっくり話せる所はないか?」
「ヒゲカフェ…しかないね。あそこは深夜2時までやってる。今はバータイムだけど。」
五秒の沈黙。
「ヒゲかあ…」
「ウチに来る?もちろん、部屋は綺麗にしておりませんけど!」
「ヒゲで…」
「ふうん」
二十九歳の女性であり、彼氏が出入りしているであろう部屋はちょっと遠慮をしよう。なので、本日2回目のヒゲカフェに行く事にする。
「どうせ、もうとっくにみんな業務は終了して、家に帰っているだろうけど…一応商品部オフィスの消灯と鍵の確認だけしてすぐに行く。俺のカバンもあるしな」
「オッケー。メロンソーダのアイス乗せ、頼んどく」
何だか、ユカの軽い言葉も耳から耳にすっと抜けていくような感じがした。
「ユカ、今日はもう仕事は終わりか?まあ、もう見事な夜中だけど」
「うん。これで今日の予定は流石に終わり。特に用事も無い。というか今、夜の23時だよ?」
「じゃあ…居酒屋は…ちょっとイヤだな…。どこか他人に聞かれず、ゆっくり話せる所はないか?」
「ヒゲカフェ…しかないね。あそこは深夜2時までやってる。今はバータイムだけど。」
五秒の沈黙。
「ヒゲかあ…」
「ウチに来る?もちろん、部屋は綺麗にしておりませんけど!」
「ヒゲで…」
「ふうん」
二十九歳の女性であり、彼氏が出入りしているであろう部屋はちょっと遠慮をしよう。なので、本日2回目のヒゲカフェに行く事にする。
「どうせ、もうとっくにみんな業務は終了して、家に帰っているだろうけど…一応商品部オフィスの消灯と鍵の確認だけしてすぐに行く。俺のカバンもあるしな」
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