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三十話
しおりを挟む最終章
「ふっ、あ、ああ……っ」
慣れ親しんだベッドに寝かされたジュリオは、身ぐるみをすべて剥がされると薔薇色に染まる裸体をバルバトスに凌辱され、これまで味わったことない快楽に身悶える。
「おまえの身体はどこも甘い」
「いっ、あっ……お願……先に湯浴み、を」
「そんなもの必要ない」
宮殿に着くなり翠帳に投げ出されたジュリオ。朝から製粉所で働いた身体だ、粉と汗にまみれた自身に舌を這わされるなど耐えられない。いやいやと首をふり拒むもの、彼の舌が齎す痺れには抗えない。
バルバトスは決してジュリオを傷つけない。思考が蕩けるまで甘やかしてやる。けれど伴侶として受け入れたからには身も心も我が物とし、いくら拒もうと満足いくまで味わい尽くすのだ。
嫌だと拒絶するのはこの口かとばかりに口づけをして、舌を深く差し込み口内を蹂躙する。薄く小さなジュリオの舌を捕まえると、自分のそれに絡めて吸い上げてやる。そして口蓋を舌先でなぞってやると、ジュリオはあえかに喘ぎ啼いた。
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