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第二章 耽溺
第十九話
しおりを挟む今どき大学生が喜ぶような店など俺は知らない。だが職場の同僚といくような居酒屋に連れてっても喜ばねえのは確かだ、ならば小洒落たレストランに連れてけば間違いないだろうと意気込んだ。
音稀はというと満更でもねえ顔。よっしゃ正解と思っていたが、俺がしゃれたレストランとか苦手なことに気づいてたんだな、料理が運ばれてきた頃「つぎは肩肘を張らない店にしましょう」と言われ俺赤面。
どんな場所でも俺と一緒なら楽しいとまで言われた瞬間、いい歳したおっさんが年下のしかも男に本気でノックアウトされてしまった。
あとはよく分かんねえ。料理の味も話した内容も。
つぎに意識が覚醒したときは──俺ん家のベッドで音稀を組み敷き見下ろす場面だった。
「お願い……優しくして」
細い声で音稀が乞う。
男にしては薄い肩としながかな柔い肌。頬を染め俺と目を合せないよう顔を背ける仕草に背徳感を覚え、興奮度MAXやべえと思いつつあごを掴み口唇に吸いつく。
「……んっ」
ガチやべえ。なにこれマジで男かよ。めちゃくちゃ柔らけえ。
ぷにぷにと弾力のある口唇を無心に奪いながら、もう男でもなんでもいいやと最後の理性も途切れ舌をねじ込み存分に音稀を味わう。
やるこた女とさほど変わらねんだ、あそこの勝手は違うだろうがそれは後で考えるとして──まずはシャツをたくし上げない胸を揉みしだく。
「んっ……あっ……ぅ」
小っせえ胸をつまみ爪先で弾いてやると、鼻から抜けるような声をだし身体が跳ねる。そんな音稀が可愛くて俄然やる気がみなぎる俺。やべえ……音稀の口ンなかマジ甘めえ。
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