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シーン37終幕 プレインファクトのライブ会場【回想】

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*被り物をしたライブバンドのボーカル

SE23 歓声

 

ケイト   「今日は皆、来てくれてありがとう!日本で初めてのライブで、これだけの人達に来てもらって、

本当に幸せです!改めまして、本日のシークレットゲスト!!ルイ!!!」

 

SE23 歓声

 

ケイト   「あと、もう一つ、みんなと共有したい事があります。

俺達プレインファクトは幸運な事にアメリカで成功して、こうやって生まれ育った日本に

帰ってこれました。今回、いきなり4都市ドームツアーとかやらせてもらって、

いっぱいのお客さんで、本当、スゲー感謝してて、この感謝の気持ちを歌だけじゃなくて、

もっと表したくて。だから、こんな被り物被ってる場合じゃねえなって。

実は、この被り物、パフォーマンスでも何でもなくて、コンプレックスっていうか、

顔出すの、なんか恥ずかしくて、ずっと被ってました。

信じられないって思うかもしれないけど、こんな大勢の前で歌ってる俺でも、

そんな顔隠して生きてるほど、すげぇちいせー人間で。

だから、上手く言えないけど、感謝というか、もし、そんな人がお客さんの中にいたら、

少しでも勇気与えられたいいなと思ってます!!

・・・俺、こんな顔してます!!!」

*ケイト、被り物を脱ぐ

 

SE23 歓声

 

優・好子  「ああああああ!!!あの人!!!!!」

ケイト   「今日。脱ぐ背中おしてくれたのが、コスモス百貨店ってところの、アムールっていう

化粧品屋さんの新人美容部員さんで、一生懸命、素顔の俺と向き合ってくれました。

(化粧品を見ながら、)コスモスって、花を指す言葉でもあるんだけど、

他に宇宙を指す言葉でもあるんだって。無限に広がる宇宙は無限の可能性で。

星に彩られた宇宙は輝く未来で。そして、コスメティックって言葉もコスモスからきてる、

つまり、この中にみんなの、そして俺の宇宙もあるはずだ・・

それでは、最後にこの曲を聴いてください!!今の俺の気持ちを歌った、

最高の曲です! コスモス!!」

 

SONG29 【 コスモス ~ラストソング~ 】

 

【前奏中】

 

アムール全員「え~っっ!!!!!」

好子    「プレインファクトのボーカルだったのよ、咲良が相手した人!!」

優     「しかも、最後にルイさんも商品を手に持って写真撮ってくれてたし、

かなりの宣伝効果だと思います!!」

荻野    「ちなみに4都市ドームツアーってどれくらいの人。」

優     「20万人以上ですよ!!!」

荻野    「いけるんじゃないか!! これは! 」

咲良    「じゃあ、この15万個は!」

好子    「売れるに決まってるでしょ!!!海外にも放送もされてんだからさ!!!」

葵     「咲良、あんたって子は!!!!!」

*葵、咲良の手を握りしめる。

*タブレットを弄っていた町田が

町田    「来てる!!予約が来てる!!!」

 

下を向いても何を落ちていないし

それなら目一杯 宇宙(そら)を見上げよう 

夜空に眩い 星が光るように

未来に輝く それが君だから

  

過去を振り返って怖い思いをするなら

前を向いて 無理をしても笑って

 

昨日よりきっと 君はもっと 強くなれるはずだよ

寒空の下 強く咲いた コスモスのように

今よりもずっと 君はもっと 笑顔の種を蒔こう

踏み出した一歩は 君を取り囲む 景色を全て変えるよ

 

【間奏】

*織田が、明智共に出てくる。

*照明変化

 

織田    「なんだ、まだいたのか。親父から聞いてるだろ。俺はもう社長じゃない。

いっそ、お前が社長にでもなればいいんじゃねえか?歴史的にもよ。なあ、明智。」

明智    「言っておきますけど、私は明智光秀の子孫じゃありませんよ。私はあなたの秘書ですから。」

織田    「・・・。」

明智    「また、這い上がりましょう。」

織田    「うるせぇー!・・・言われなくても、俺は諦めねえ・・。」

織田・明智 「トップを取るまでは。」

織田    「必ずな。」

 

*織田、明智、去る。

 

雨が降って来たら 傘をさせばいい

その手に無ければ そのまま濡れていこう

答えを見つける必要なんてない

雨が止んだら 虹が架かるから

 

逃げたくなったら 逃げ出しても良いんだよ

泣きたいなら 思いきり泣けば良い

 

昨日よりきっと 君はもっと 優しくくなれるはずだよ

星空の下 強く咲いた コスモスのように

今よりもずっと 君はもっと 自分を信じてみよう

何度でもそこから やり直せば良い 奇麗な花が咲くまで

*2番のラスト、間奏中に

*照明変化 屋上

*コスモ君とユウキとヤマさん。

 

ユウキ   「師匠!!辞めるとか言わないでくださいよ!!俺どうしたらいいんですか!!」

 

*コスモ君が被り物を取る。

 

秋野    「今日でここをやめる事にしました。木ノ下さんも乗り越えたみたいですし。

いろいろとお世話になりました。」

ヤマさん  「そうか、辞めるのか。」

秋野    「木ノ下さんが一歩進んでくれたおかげで、俺の止まった時間も動き出せます。」

ヤマさん  「伝えなくていいのか?」

秋野    「・・・いいです。彼女、俺と会うと辛そうですし。」」

ユウキ   「ああ、ヤバイ。泣ける。」

ヤマさん  「このコスモス、枯れないだろ。なんで咲き続けると思う?」

秋野    「え?」

ヤマさん  「一生懸命、花を咲かせようとしてくれた人の愛情を受け取ってるからだよ。」

 

SE2 屋上扉の開閉音

 

咲良    「あ、ヤマさん!用って何ですか?」

ヤマさん  「え?私が咲良ちゃんに?」

咲良    「ええ、町田さんがヤマさんは屋上にいるからって。」

*さくらの視線に、コスモの衣装を着た、秋野が目に入る。

 

SONG29 【 コスモス ~ラストソング~ 】 *CUT OUT

 

咲良    「え?」

 

秋野    「あの、これは・・。」

ヤマさん  「町田の奴・・おい、いくぞ。」

ユウキ   「え?あ、ああああ。」

 

*咲良がゆっくりと秋野に近づく、そして次第に2人見つめあう。秋野、意を決して

秋野    「木ノ下さん!!!」

 

SONG29 【 コスモス ~ラストソング~ 】 *続き、CUT IN

*秋野、咲良に一生懸命に思いを打ち明けている。

*咲良それを笑顔で頷きながら聞いている。

 

昨日よりきっと 君はもっと 強くなれるはずだよ

寒空の下 強く咲いた コスモスのように

今よりもずっと 君はもっと 笑顔の種を蒔こう

いつも日か綺麗な花が咲くように 君の未来は輝く

 

*秋野、告白を済ませ手を差し出す。咲良、その手を握り返す。

 

昨日よりきっと・・・

今よりもずっと・・・

昨日よりきっと・・・

 

*舞台は最高潮の盛り上がりを見せる。

*後奏の途中に、響子が出てくる。

SONG29 【 コスモス ~ラストソング~ 】 CUT OUT+ 残響

 

*舞台上の全員がフリーズする。

無音。

*全員が響子を遠巻きながら見ている。さくらがゆっくりと近づいていく。

*照明変化  さくらと響子 *サス

 

*無音の舞台。咲良は黙って、響子に口紅を塗る。

それをただただ、見守るしか出来ないみんな。

*口紅を塗り終え、さくらは響子をじっと見つめて。

 

咲良    「また、綺麗に咲きましょう。」

 

BGM 【 前へ ―GO AHEAD !― (オルゴール スローバージョン) 】 *CUT IN

 

*照明、とてもゆっくり暗転

 

BGM 【 前へ ―GO AHEAD !― (オルゴール スローバージョン) 】 *FADE OUT

-fin-
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