25 / 38
シーン24 コスモス百貨店 アムール
しおりを挟む
SE17 朝、雀のさえずり
*照明変化
SONG23 【 いよいよ撮影だ 】 *イントロスタート
*町田、荻野、響子、葵、諦目、陰口、わくわくしながら売り場にやってくる。
町田 「いよいよ、撮影だ。」
葵 「売り場で撮るんですね。」
町田 「そう、響子さんのアイデアなんだ。」
響子 「せっかくルイをモデルで使えるんだもの。見たお客様がSNSで拡散してくれるはずよ。」
葵 「よくルイさんが許可してくれましたね。」
響子 「乗り気だったわよ。SNS世代だもの、ルイさんも。
お客様の呟きをリツイートしてくれるそうよ。」
葵・優・好子「凄い!」
荻野 「わが社のホームページ上には、新作情報もアップされている。」
町田 「SNSから発信してホームページに誘導する作戦だ。
大々的にルイさんの撮影も宣伝してもらったし、盛り上げていこう!」
葵・優・好子「はい!」
町田 「どの時間かは、未定ってことに敢えてしてある。」
葵 「そのお陰で、午前中もいつもよりお客様が多いだろうし、夕方から始まる撮影まで、
さぁ! きっちり仕事するわよ。」
優・好子 「はい!」
SONG23 【 いよいよ撮影だ 】 *おわり
*咲良が走り込んで来る。
咲良 「大変です!! あの!ルイさんが来られました!」
皆 「えっー!!」
優 「早くない!?」
SONG24 【 主人公は誰? 】 Rui ソロ イントロスタート
*照明変化
響子 「咲良・・・え?もしかして、時間変更になったのが伝わってないの?」
さくら 「時間変更?」
*ルイとマネージャーの太鼓餅が登場してくる。
お腹が空くから泣く赤ん坊 おもちゃ欲しさに駄々捏ねる少年
お願い、と愛嬌振りまく学生時代 入りたいから自我を殺した就職活動
Oh Oh Oh Oh・・・
ありふれた日常が 役者を育てる 鏡に映る 自分は 優秀な主演俳優
今日は喜劇 明日は悲劇 今日はヒーロー 明日はヒール
Oh Oh Oh Oh・・・
間奏中
太鼓餅 「なんだって?撮影、メイクスタッフが到着してない?おいおい、困るなー。
言っただろ。うちのルイは忙しいって。
ケツカッチンなんだよ、ケツカッチン。わかる?ケツカッチン。」
町田 「申しわけございません!連絡のミスがございまして。」
クズに成り下がっても Oh 生き抜くために こいつにとっては ここが晴れ舞台
今日は喜劇 明日は悲劇 今日はヒール 明日は・・・Ah
*照明変化
響子 「咲良、あなたにメールしたわよね!先方さんの都合で時間が変更になったって。」
咲良 「え?・・いや、あの、」
葵 「あんた、また忘れてたの!!!今回のは、忘れてましたじゃ済まされないわよ!!」
咲良 「あの、その、」
葵 「スタッフさんの手配はあなたの仕事だったでしょ。」
響子 「まあ、私も返信きてない時点で確認すべきだったわ。ごめんね、本社でバタバタしてて。」
葵 「響子さんは悪くありませんよ!!」
咲良 「あの、メール送ってくださったの、何日前ですか?」
響子 「何?私を疑ってるの?」
咲良 「いえ、そうじゃなくて、1週間前に事務所の机の上に置いてたはずの携帯が、」
葵 「咲良!!!!いい加減にしなさい!!!」
*葵、さくらをビンタする。
SE18 ビンタ音
SONG24 【 主人公は誰? 】 *CUT OUT
響子 「葵、どうしたの やり過ぎよ。」
葵 「・・・すみません、少し熱くなってしまいました。」
ルイ 「馬鹿馬鹿しい。」
太鼓餅 「ほら、うちのルイもこう言ってるだろ。わかってんの?
こんなおままごとに付き合ってらんないわけよ。
言っとくけど、これはそちらさんのミスだからね。
我々に落ち度がない以上、撮影出来なくてもギャラはしっかり頂くよ。」
町田 「勿論、お支払いいたします。無論、撮影をしたうえで。」
太鼓餅 「いや、だから、その辺のメイクさんじゃ駄目なのよ、ルイの事知り尽くしてる人じゃないと。
わかる?来てないんでしょ?ここに。」
町田 「もう少しお時間をください!
我々としては何としてもルイさんをモデルにして撮らせて頂きたいんです。
時間ギリギリまでお待ちください。」
太鼓餅 「何て言えばわかんのかなー。あのね、メイクさんもカメラもなくてどうやって撮るの?
ただでさえ、ギリギリのスケジュールで来てんだからさ。」
ルイ 「まあ、いいじゃない。次の現場は近くのスタジアムなんだから。」
太鼓餅 「え、ええ。ま、あ、ルイがそういうなら、私はいいけどね。ただ、1秒たりとも。無駄に」
優 「近くのスタジアムって!!
あの、もしかして、プレインファクトのライブのシークレットゲストって・・・?」
ルイ 「ええ、そうよ。」
好子 「凄い!!!私達、プレインファクトの大ファンなんです!」
ルイ 「そうなの?古い友達なの。海外で人気が出始めた頃だったかしら、
一緒に仕事したのが始まり。」
優 「そうなんですね! 私達、この後にライブ観に行くので、
ルイさんの出番も楽しみにしてます!」
太鼓餅 「おい、ルイ!言っちゃ駄目だろ!」
ルイ 「なんか言った?あ、ついでに他の秘密も言っちゃおうか?」
太鼓餅 「ルイちゃん!!・・(咳払い)おい君達!!
SNSで投稿するのだけは勘弁してくれよ。今日はシークレットゲストなんだから。」
好子 「わかってますよ。」
*この間、響子は電話、町田と荻野は電話の行方を気にしている。
傍で咲良が頭を下げ続け、葵は一人離れた所にいる。
町田 「響子さん、連絡ついた?」
響子 「駄目。昼過ぎに入ってもらうスケジュールのままだから、メイクさんは
とても間に合いそうにないって。残念だけど、諦めて別の」
*町田、頭を下げたままの咲良をちらりと見て、ルイの方に歩み寄る。
町田 「お願いします!!どうか、我々にメイクをさせてください!!お願いします!!」
太鼓餅 「はあ?話聞いてた?」
町田 「重々承知しています!でも、会社の命運がかかってるんです!どうか、お願い致します!!」
太鼓餅 「いやいや、土下座されてもねえ。
君たちみたいな素人がメイクして、ルイが人前に出れるわけないでしょ?
ましてやスチール撮影なんて誤魔化せないんだから。」
町田 「そこを何とかお願いします!!」
咲良 「お願いします!」
葵 「お願いします!」
太鼓餅 「おいおい、君たちもしつこいな!! あのね、そちらが条件を反故にするなら、
我々はもう帰らせてもらうよ。ルイちゃん、行こう。」
*町田や葵、咲良も諦めず、「お願いします!」と頭を下げ続ける。
ルイ 「ねえ、あなた、なんでそこまで、」
響子 「町田君、そんなことをしても、」
*その瞬間、外から声がする。
ユウキ 「いやいやいや、いくら何でもショーの途中ですから!」
SONG25 【 ユウキなら問題ない 】 *イントロスタート
*そこにはコスモ君とコスモに押された橘ユウキが立っている。
ユウキ 「いや、ちょっと!!」
*コスモくんがユウキをどんどん真ん中へ追いやる。
ユウキ 「さすがにショーに戻らないと・・」
ユウキ 「あれ?皆さんお集まりで・・お!ルイちゃんじゃん!
あ、そうか、今日スチール撮影か!てかさ、
おいおい、俺以外のアーティストにメイク頼むなんて、どういう事だよ。」
荻野 「え?橘君はルイさんの・・・メイクした事あるの?」
ユウキ 「したことも何も、ルイちゃんが新人の頃には、よくやってたよ。」
町田 「え?本当ですか?」
ルイ 「なんで、信じてあげないの。」
町田 「いた!!!!!ここにいた!!!!!橘君なら問題ないですよね!!」
ルイ 「私はいいわよ、ユウキならね。どう?マネージャー。」
太鼓餅 「え、ああ、まあ。・・・なんで、ここに橘ユウキが?」
ユウキ 「え?何々?」
葵 「いいから、早くメイク道具持ってきて!!
優と好子は搬入口に新商品を載せたトラックが来るはずだから、いくつか持ってきて。」
優・好子 「はい!」
ユウキ 「おいおい、金輪際俺とは絡まないと言いながら、」
葵 「早くして!!!!!!!」
ユウキ 「はい!!今すぐ!!」
*ルイは笑ってる。
ルイ 「台本通りにならない、か。生(ライブ)はいいわね。」
太鼓餅 「何を言ってるんだい・・マズいでしょ、これは。あ!カメラは!!カメラは来るんだろうね!!
ライティングのわかってるカメラマンじゃないと駄目だよ!」
SONG25 【 ユウキなら問題ない 】 *おわり
*コスモ君がペンライトを持って、ルイに向けて立っている。
全員 「・・・・いや、さすがにそれは・・。」
BGM11 【 ユウキなら問題ない 】*オケ CUT IN
町田 「響子さん、カメラの人達は。」
響子 「今向かってもらってるけど、渋滞に捕まってるみたい。間に合いそうにないわ。
申しわけございません。このままお待たせするのも申し訳ないですから、」
町田 「お願いします!メイクをした状態でもう少しだけお待ちください!!
カメラマン!必ず呼びますのでお願いします!」
*葵や荻野、咲良たちも「お願いします!」と言いながら深々と頭を下げる。
*ユウキがメイク道具を持ってやってくる。
ユウキ 「お待たせ!!さあて、おっぱじめるか!」
*そこへ、優と好子が大慌てで駆け込んでくる。
優 「大変です!!」
葵 「どうしたの?まだ来てない?トラック。」
好子 「来てたんですけど、」
葵 「じゃあ、何が大変なのよ!」
優 「それが・・・15万個も来てるんです。」
BGM11 【 ユウキなら問題ない 】*オケ CUT OUT
町田・咲良 「え?15万個?」
響子 「1万5千じゃなくて?」
優 「はい、これ、伝票です。」
*伝票をみる。
町田 「15万個・・・。」
*全員がさくらを見る。
咲良 「え、なんで、15万個も・・。」
葵 「あんたが、発注したんでしょ!!」
咲良 「いや、でも私、ちゃんと1万5千って打ちました!」
響子 「問い合わせてみるわ。」
*響子は部屋をでていく。気まづい空気。
荻野 「いや、15万個って・・王将か!!!!!」
町田 「・・・・王将は100万個です。」
荻野 「うん、違うんだ、場をなごませようとしただけで・・うん・・そういう風に冷静に返されると、」
*響子が帰ってきて首を振る。
響子 「発注15万だったって。念のため、今、発注伝票をメールしてもらってるけど。」
葵 「咲良!!!!あんた、何てことしてくれたのよ!!!15万個なんて、売れるわけないでしょ!!
わかっててやったんでしょ!」
咲良 「いえ、私は、」
葵 「何か恨みでもあんの?ここに!!」
咲良 「あの、」
響子 「請求額が2憶近くになってるわ。」
咲良 「あの、町田さん、私、」
町田 「とりあえず、橘君、ルイさんにメイクを。」
ユウキ 「あ、ああ。」
咲良 「あの、私、」
葵 「出てって!!!」
咲良 「でも、」
葵 「いいから、出て行きなさいよ!!!最低よ!あんた!!!」
BGM7 【 忍び寄る不穏 】CUT IN
*照明変化
*辺りに学生服を着た同級生達も出てくる。
*最低という言葉が咲良の中で木霊する。
*咲良を取り囲み「最低」と叫ぶ周囲の人たち。
*咲良の動機が徐徐に激しくなり、頭を抱え出し。そして、走りだす
*尚も追いかけてくる 最低の言霊。やがて人々は咲良を残して消えてゆく。
*町田は少し離れた場所から咲良を心配そうに見つめている。
*さくらは自分が企画した新商品を手にして、ふらふらと街へと歩きだす。
*照明変化
SONG23 【 いよいよ撮影だ 】 *イントロスタート
*町田、荻野、響子、葵、諦目、陰口、わくわくしながら売り場にやってくる。
町田 「いよいよ、撮影だ。」
葵 「売り場で撮るんですね。」
町田 「そう、響子さんのアイデアなんだ。」
響子 「せっかくルイをモデルで使えるんだもの。見たお客様がSNSで拡散してくれるはずよ。」
葵 「よくルイさんが許可してくれましたね。」
響子 「乗り気だったわよ。SNS世代だもの、ルイさんも。
お客様の呟きをリツイートしてくれるそうよ。」
葵・優・好子「凄い!」
荻野 「わが社のホームページ上には、新作情報もアップされている。」
町田 「SNSから発信してホームページに誘導する作戦だ。
大々的にルイさんの撮影も宣伝してもらったし、盛り上げていこう!」
葵・優・好子「はい!」
町田 「どの時間かは、未定ってことに敢えてしてある。」
葵 「そのお陰で、午前中もいつもよりお客様が多いだろうし、夕方から始まる撮影まで、
さぁ! きっちり仕事するわよ。」
優・好子 「はい!」
SONG23 【 いよいよ撮影だ 】 *おわり
*咲良が走り込んで来る。
咲良 「大変です!! あの!ルイさんが来られました!」
皆 「えっー!!」
優 「早くない!?」
SONG24 【 主人公は誰? 】 Rui ソロ イントロスタート
*照明変化
響子 「咲良・・・え?もしかして、時間変更になったのが伝わってないの?」
さくら 「時間変更?」
*ルイとマネージャーの太鼓餅が登場してくる。
お腹が空くから泣く赤ん坊 おもちゃ欲しさに駄々捏ねる少年
お願い、と愛嬌振りまく学生時代 入りたいから自我を殺した就職活動
Oh Oh Oh Oh・・・
ありふれた日常が 役者を育てる 鏡に映る 自分は 優秀な主演俳優
今日は喜劇 明日は悲劇 今日はヒーロー 明日はヒール
Oh Oh Oh Oh・・・
間奏中
太鼓餅 「なんだって?撮影、メイクスタッフが到着してない?おいおい、困るなー。
言っただろ。うちのルイは忙しいって。
ケツカッチンなんだよ、ケツカッチン。わかる?ケツカッチン。」
町田 「申しわけございません!連絡のミスがございまして。」
クズに成り下がっても Oh 生き抜くために こいつにとっては ここが晴れ舞台
今日は喜劇 明日は悲劇 今日はヒール 明日は・・・Ah
*照明変化
響子 「咲良、あなたにメールしたわよね!先方さんの都合で時間が変更になったって。」
咲良 「え?・・いや、あの、」
葵 「あんた、また忘れてたの!!!今回のは、忘れてましたじゃ済まされないわよ!!」
咲良 「あの、その、」
葵 「スタッフさんの手配はあなたの仕事だったでしょ。」
響子 「まあ、私も返信きてない時点で確認すべきだったわ。ごめんね、本社でバタバタしてて。」
葵 「響子さんは悪くありませんよ!!」
咲良 「あの、メール送ってくださったの、何日前ですか?」
響子 「何?私を疑ってるの?」
咲良 「いえ、そうじゃなくて、1週間前に事務所の机の上に置いてたはずの携帯が、」
葵 「咲良!!!!いい加減にしなさい!!!」
*葵、さくらをビンタする。
SE18 ビンタ音
SONG24 【 主人公は誰? 】 *CUT OUT
響子 「葵、どうしたの やり過ぎよ。」
葵 「・・・すみません、少し熱くなってしまいました。」
ルイ 「馬鹿馬鹿しい。」
太鼓餅 「ほら、うちのルイもこう言ってるだろ。わかってんの?
こんなおままごとに付き合ってらんないわけよ。
言っとくけど、これはそちらさんのミスだからね。
我々に落ち度がない以上、撮影出来なくてもギャラはしっかり頂くよ。」
町田 「勿論、お支払いいたします。無論、撮影をしたうえで。」
太鼓餅 「いや、だから、その辺のメイクさんじゃ駄目なのよ、ルイの事知り尽くしてる人じゃないと。
わかる?来てないんでしょ?ここに。」
町田 「もう少しお時間をください!
我々としては何としてもルイさんをモデルにして撮らせて頂きたいんです。
時間ギリギリまでお待ちください。」
太鼓餅 「何て言えばわかんのかなー。あのね、メイクさんもカメラもなくてどうやって撮るの?
ただでさえ、ギリギリのスケジュールで来てんだからさ。」
ルイ 「まあ、いいじゃない。次の現場は近くのスタジアムなんだから。」
太鼓餅 「え、ええ。ま、あ、ルイがそういうなら、私はいいけどね。ただ、1秒たりとも。無駄に」
優 「近くのスタジアムって!!
あの、もしかして、プレインファクトのライブのシークレットゲストって・・・?」
ルイ 「ええ、そうよ。」
好子 「凄い!!!私達、プレインファクトの大ファンなんです!」
ルイ 「そうなの?古い友達なの。海外で人気が出始めた頃だったかしら、
一緒に仕事したのが始まり。」
優 「そうなんですね! 私達、この後にライブ観に行くので、
ルイさんの出番も楽しみにしてます!」
太鼓餅 「おい、ルイ!言っちゃ駄目だろ!」
ルイ 「なんか言った?あ、ついでに他の秘密も言っちゃおうか?」
太鼓餅 「ルイちゃん!!・・(咳払い)おい君達!!
SNSで投稿するのだけは勘弁してくれよ。今日はシークレットゲストなんだから。」
好子 「わかってますよ。」
*この間、響子は電話、町田と荻野は電話の行方を気にしている。
傍で咲良が頭を下げ続け、葵は一人離れた所にいる。
町田 「響子さん、連絡ついた?」
響子 「駄目。昼過ぎに入ってもらうスケジュールのままだから、メイクさんは
とても間に合いそうにないって。残念だけど、諦めて別の」
*町田、頭を下げたままの咲良をちらりと見て、ルイの方に歩み寄る。
町田 「お願いします!!どうか、我々にメイクをさせてください!!お願いします!!」
太鼓餅 「はあ?話聞いてた?」
町田 「重々承知しています!でも、会社の命運がかかってるんです!どうか、お願い致します!!」
太鼓餅 「いやいや、土下座されてもねえ。
君たちみたいな素人がメイクして、ルイが人前に出れるわけないでしょ?
ましてやスチール撮影なんて誤魔化せないんだから。」
町田 「そこを何とかお願いします!!」
咲良 「お願いします!」
葵 「お願いします!」
太鼓餅 「おいおい、君たちもしつこいな!! あのね、そちらが条件を反故にするなら、
我々はもう帰らせてもらうよ。ルイちゃん、行こう。」
*町田や葵、咲良も諦めず、「お願いします!」と頭を下げ続ける。
ルイ 「ねえ、あなた、なんでそこまで、」
響子 「町田君、そんなことをしても、」
*その瞬間、外から声がする。
ユウキ 「いやいやいや、いくら何でもショーの途中ですから!」
SONG25 【 ユウキなら問題ない 】 *イントロスタート
*そこにはコスモ君とコスモに押された橘ユウキが立っている。
ユウキ 「いや、ちょっと!!」
*コスモくんがユウキをどんどん真ん中へ追いやる。
ユウキ 「さすがにショーに戻らないと・・」
ユウキ 「あれ?皆さんお集まりで・・お!ルイちゃんじゃん!
あ、そうか、今日スチール撮影か!てかさ、
おいおい、俺以外のアーティストにメイク頼むなんて、どういう事だよ。」
荻野 「え?橘君はルイさんの・・・メイクした事あるの?」
ユウキ 「したことも何も、ルイちゃんが新人の頃には、よくやってたよ。」
町田 「え?本当ですか?」
ルイ 「なんで、信じてあげないの。」
町田 「いた!!!!!ここにいた!!!!!橘君なら問題ないですよね!!」
ルイ 「私はいいわよ、ユウキならね。どう?マネージャー。」
太鼓餅 「え、ああ、まあ。・・・なんで、ここに橘ユウキが?」
ユウキ 「え?何々?」
葵 「いいから、早くメイク道具持ってきて!!
優と好子は搬入口に新商品を載せたトラックが来るはずだから、いくつか持ってきて。」
優・好子 「はい!」
ユウキ 「おいおい、金輪際俺とは絡まないと言いながら、」
葵 「早くして!!!!!!!」
ユウキ 「はい!!今すぐ!!」
*ルイは笑ってる。
ルイ 「台本通りにならない、か。生(ライブ)はいいわね。」
太鼓餅 「何を言ってるんだい・・マズいでしょ、これは。あ!カメラは!!カメラは来るんだろうね!!
ライティングのわかってるカメラマンじゃないと駄目だよ!」
SONG25 【 ユウキなら問題ない 】 *おわり
*コスモ君がペンライトを持って、ルイに向けて立っている。
全員 「・・・・いや、さすがにそれは・・。」
BGM11 【 ユウキなら問題ない 】*オケ CUT IN
町田 「響子さん、カメラの人達は。」
響子 「今向かってもらってるけど、渋滞に捕まってるみたい。間に合いそうにないわ。
申しわけございません。このままお待たせするのも申し訳ないですから、」
町田 「お願いします!メイクをした状態でもう少しだけお待ちください!!
カメラマン!必ず呼びますのでお願いします!」
*葵や荻野、咲良たちも「お願いします!」と言いながら深々と頭を下げる。
*ユウキがメイク道具を持ってやってくる。
ユウキ 「お待たせ!!さあて、おっぱじめるか!」
*そこへ、優と好子が大慌てで駆け込んでくる。
優 「大変です!!」
葵 「どうしたの?まだ来てない?トラック。」
好子 「来てたんですけど、」
葵 「じゃあ、何が大変なのよ!」
優 「それが・・・15万個も来てるんです。」
BGM11 【 ユウキなら問題ない 】*オケ CUT OUT
町田・咲良 「え?15万個?」
響子 「1万5千じゃなくて?」
優 「はい、これ、伝票です。」
*伝票をみる。
町田 「15万個・・・。」
*全員がさくらを見る。
咲良 「え、なんで、15万個も・・。」
葵 「あんたが、発注したんでしょ!!」
咲良 「いや、でも私、ちゃんと1万5千って打ちました!」
響子 「問い合わせてみるわ。」
*響子は部屋をでていく。気まづい空気。
荻野 「いや、15万個って・・王将か!!!!!」
町田 「・・・・王将は100万個です。」
荻野 「うん、違うんだ、場をなごませようとしただけで・・うん・・そういう風に冷静に返されると、」
*響子が帰ってきて首を振る。
響子 「発注15万だったって。念のため、今、発注伝票をメールしてもらってるけど。」
葵 「咲良!!!!あんた、何てことしてくれたのよ!!!15万個なんて、売れるわけないでしょ!!
わかっててやったんでしょ!」
咲良 「いえ、私は、」
葵 「何か恨みでもあんの?ここに!!」
咲良 「あの、」
響子 「請求額が2憶近くになってるわ。」
咲良 「あの、町田さん、私、」
町田 「とりあえず、橘君、ルイさんにメイクを。」
ユウキ 「あ、ああ。」
咲良 「あの、私、」
葵 「出てって!!!」
咲良 「でも、」
葵 「いいから、出て行きなさいよ!!!最低よ!あんた!!!」
BGM7 【 忍び寄る不穏 】CUT IN
*照明変化
*辺りに学生服を着た同級生達も出てくる。
*最低という言葉が咲良の中で木霊する。
*咲良を取り囲み「最低」と叫ぶ周囲の人たち。
*咲良の動機が徐徐に激しくなり、頭を抱え出し。そして、走りだす
*尚も追いかけてくる 最低の言霊。やがて人々は咲良を残して消えてゆく。
*町田は少し離れた場所から咲良を心配そうに見つめている。
*さくらは自分が企画した新商品を手にして、ふらふらと街へと歩きだす。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隣の席の関さんが許嫁だった件
桜井正宗
青春
有馬 純(ありま じゅん)は退屈な毎日を送っていた。変わらない日々、彼女も出来なければ友達もいなかった。
高校二年に上がると隣の席が関 咲良(せき さくら)という女子になった。噂の美少女で有名だった。アイドルのような存在であり、男子の憧れ。
そんな女子と純は、許嫁だった……!?
【新編】オン・ユア・マーク
笑里
青春
東京から祖母の住む瀬戸内を望む尾道の高校へ進学した風花と、地元出身の美織、孝太の青春物語です。
風花には何やら誰にも言えない秘密があるようで。
頑なな風花の心。親友となった美織と孝太のおかげで、風花は再びスタートラインに立つ勇気を持ち始めます。
※文中の本来の広島弁は、できるだけわかりやすい言葉に変換してます♪
らしく
綾瀬徹
青春
相沢健二は勉強が苦手、運動神経は普通でルックスは中の下くらいの平凡いや平凡以下かもしれない高校2年生。そんなある日、クラスに転校生がやってきて健二の学園生活は大きく変化する。
* "小説家になろう"でも掲載してます。
物理部のアオハル!!〜栄光と永幸の輝き〜
saiha
青春
近年、高校総体、甲子園と運動系の部活が学生を代表する花形とされている。そんな中、普通の青春を捨て、爪楊枝一本に命をかける集団、物理部。これは、普通ではいられない彼らの爆笑アオハル物語。
男子高校生の休み時間
こへへい
青春
休み時間は10分。僅かな時間であっても、授業という試練の間隙に繰り広げられる会話は、他愛もなければ生産性もない。ただの無価値な会話である。小耳に挟む程度がちょうどいい、どうでもいいお話です。
野球の王子様3 VS習志野・練習試合
ちんぽまんこのお年頃
青春
聖ミカエル青春学園野球部は習志野に遠征。昨年度の県内覇者との練習試合に臨むはずが、次々と予定外の展開に。相手方のマネージャーが嫌味な奴で・・・・愛菜と取っ組み合い?試合出来るの?
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる