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シーン3 ロマンス社

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*アムールの買収を確信している織田と部下達。それを冷静に見ている秘書の明智。

BGM3 【 織田の悪巧み 】CUT OUT

*織田と部下たちが大笑いをする。

織田    「しかし、情けねえ。あんなのがトップじゃアムールの社員も可哀想だ。」

*部下達は笑っている。

織田    「あそこまで評判も売り上げもガタ落ちとなれば、買収の話に乗る以外道はない。

これで、わが社は日本一の化粧品会社となるわけだ。」

*配下達、拍手をしている。織田は表情を変えない明智を見て。

織田    「大丈夫だ、気は抜いていない。」

明智    「それならばいいのですが。なんせ、アムールと同じ商品を出すという、少々手荒なやり方でした

から。」

織田    「誤解を招くような言い方はするな。わが社の方が一日早く出した。

つまり、向こうが同じ商品を出そうとした、が正解だ。」

明智    「鳴かぬなら殺してしまえホトトギスですね、あなた様の祖先のように。」

織田    「まあ、勝たなきゃ努力なんて全て無意味だ、この世はな。

親父みたいに仲良しこよしでやってちゃ、ここまでこれなかっただろう。」

明智    「会長は立派な方ですよ。」

*織田の動きがピクリと止まる。

織田    「立派な方か・・お前は親父の代からわが社に仕えてくれている功労者だ。若いのに頭もキレる。」

明智    「恐れ入ります。」

織田    「だが、俺と親父との決定的な違いはわかってないようだ。」

明智    「違い?」

SE4 雷鳴

SONG5 【 俺には敵わない 】*イントロスタート 

*織田、明智にゆっくりと近づき。

 

織田    「俺は親父と違って、生まれながらにしての社長。わかるか?それが決定的な違いだ。」

 

生まれ持ってのカリスマ 満ちた才能 この頭脳で

美容の歴史に刻め 俺こそ織田の新たなシンボル

 

手段を択ばぬ子の精神こそが 俺の真骨頂

簡単に渡れるほど甘くない ことも知っている

 

この俺が 勝ち進む 誰よりも一番に進む

邪魔者は ぶち壊す 決して俺には誰も敵わない

*笑い声をあげる織田

*電話の着信音が鳴り響く。

織田    「ん??」

*明智が電話を取る。

SONG5 【 俺には敵わない 】*CUT OUT

明智    「・・・はい、少々お待ちください。」

*明智が受話器を持って織田に近づく。

明智    「会長からでございます。」

織田    「なんだ親父か。(父親の前では超ファザコン)もしもし~、もう、心配しなくても大丈夫だから!電話してこないでよ!だから、大丈夫だって!

アムールは買収したも同然なんだから!

え・・うん・・・うん・・・いやでも!・・・あ、うん・・・ごめんなさい・・うんうん・・

いや、だから、パパ!! 社長はこの僕なんだからね!もう!切るよ!」

*電話を切る。無言の一時。明智や部下の視線を気にしながら、咳ばらいを一つ。 

 

SONG5 【 俺には敵わない 】*再開

 

この俺が 勝ち進む 誰よりも一番に進む

邪魔者は ぶち壊す 決して俺には誰も敵わない

 

この俺が 勝ち進む 誰よりも一番に進む

邪魔者は ぶち壊す 頂上に昇り詰めるまで

 

織田    「さあ、アムールなんぞ ただの一歩に過ぎん。次の戦略会議だ。」

部下たち  「はっ!」

SE4 雷鳴

*織田達は去って行く。

*明智は、その姿を見つめ意味深な笑みを浮かべ、後に続く。
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