7 / 38
7.ビジュアル的に、それどうなん?
しおりを挟む
ゲームの強制力って侮れない。
必死で体調管理に努めたのもむなしく、私はやっぱりタチの悪い風邪にかかってしまった。
一ヶ月以上ベッドから起き上がれない状態が続き、その間エーリクとシンちゃんにも一切会えなかった。
正確には二人は毎日お見舞いに来ようとしてくれたのだけれど、私のほうが断ったのだ。もうじき魔族が攻めてくるという大変な時期に、エーリクたちに風邪をうつすわけにはいかないから。
眠っているのにうっすらと覚醒しているような、起きているのにぼうっと夢の中にいるような、曖昧な日々が長く続いた。お母さんの作ってくれた病人食と、エーリクのお母さん特製の薬を無理にでも飲み込んだ。とにかく早く元気にならなければと、その一心だったのだ。
「……ん……」
ある朝、久しぶりにぱっかりと目が覚めた。
靄がかかっていたような頭がクリアになっていて、私は恐る恐る起き上がって伸びをする。
「わ、めちゃくちゃ気分良くなってる……!」
ベッドから降り、窓辺へと歩み寄った。
ふわふわして頼りなかったはずの足取りも、今朝はしっかりと床を踏みしめて歩けてる。うん、私元気になったみたい。
「今日の天気は――…………あ」
うそ……。
その瞬間、華やいでいた気持ちが一気に急降下した。
空の色。
抜けるような青い空に、毒々しい赤紫の色が混じっている。まさにゲームの中の幼馴染の少女が評していた通り、『違う色の絵の具が、ぐちゃぐちゃに混ざり合っているみたい』な状況だった。
「……っ。急がなきゃ……!」
ぱっと駆け出して玄関に向かえば、ちょうどエーリクがうちに入ってきたところだった。私に気がつき、エーリクがすぐさま駆け寄ってくる。
「アリサ! 体調はもう大丈夫なのか」
久しぶりに見るエーリクは、さらに精悍な顔つきになっていた。
私はなぜだか胸がいっぱいになり、無言のまま何度も頷く。
「……そうか。よかった」
エーリクが安堵したように頬をゆるめた。
私の頭を優しく撫でて、「空の色を見たか?」と静かに尋ねる。私はまた言葉もなく頷いた。
「シンちゃんには今、村長の家に向かってもらっている。村人全員をすぐに禁断の森へ避難させるよう、伝言を頼んだ」
「そっか。じゃあ、私も……」
一緒に避難しておくね、と言おうとしたら、エーリクがすかさず首を横に振った。
「いや、アリサ。お前は俺とシンちゃんと一緒に来てくれ」
「え? だけど……」
私が行ったところで、何の役にも立ちはしない。
それどころかエーリクの気を散らしてしまって、戦闘の邪魔になるに決まっている。
戸惑う私を、エーリクが切羽詰まった顔で覗き込む。
その目が今にも泣き出しそうなほど揺れているのに気がついて、私ははっと息を呑んだ。
「頼む、アリサ……。お前の姿が見えなくては、俺は冷静でいられる気がしない。だって本来なら、今日は……お前が、死んでしまう日なんだろう……?」
(……エーリク……)
心配――してくれてるんだ。こんなにも。
胸がぎゅっと詰まって、私は苦しげなエーリクの顔に手を伸ばした。血の気を失った頬をつねり、ふふっと笑う。
「もう、仕方ないなぁ。エーリクってば甘えん坊なんだから」
「アリサ……」
そっと彼から離れ、自身の寝巻きを見下ろした。
うん。そうと決まったら、まずは動きやすい服に着替えてこなくっちゃね。
「お父さん、お母さん! そういうことだから、私はエーリクといるね。私のことなら心配しないで、二人でちゃんと村から避難しておいてね!」
おろおろと突っ立っていた両親は、顔色を悪くしながらも了承してくれた。
どうやら私が寝込んでいる隙に、エーリクとの間で話がついていたらしい。私の身の安全を守るためにも、『その日』が来たら私も一緒に連れて行く、と。
「アリサ、どうか気をつけて……! 頼んだぞ、エーリク君」
「アリサちゃん、着替えたらせめてミルクだけでも飲んでいって。ああ、本当にお願いねエーリク君……!」
お父さんとお母さんが涙ぐむ。
二人と別れ、私たちは村の入口へと走る。すぐにどこからかシンちゃんが飛んできた。
「アリアリ~! 回復おめでとっ。けど病み上がりでそんなに走って大丈夫かぁ!?」
「だい、だい、じょぶ……」
ではないかも。
ぜえはあ言っていたら、エーリクがふっと笑って片手で私を担ぎ上げた。こ、これは――!?
「ちょっ、エー、リクッ。わたし、米俵じゃ、ないんですけどっ?」
「背負うと言ったのに断るからだ。どうする? このまま行くか、大人しく背負われるか」
「せ、背負われます……」
あっさり白旗を揚げ、いったん止まってエーリクにおんぶしてもらう。ううう、大事な戦いの前に本当に申し訳ない……。
村から出て、街道をひた走る。
目印は村の東にある小高い丘だ。ゲームでは、あの丘の周辺で魔族が出現したはず――!
「あ……っ」
声を上げて指差せば、エーリクとシンちゃんもそちらを見上げた。
まるでめりめりと音を立てるように、青と紫の空が縦に裂けていく。
細い隙間から見えるのは、完全なる漆黒の闇だった。
(あの向こうにあるのが、魔界……!)
もうじきあそこから魔族が現れて、シールズ村を滅ぼすのだ。
怒りと恐怖で震える私を、エーリクがそっと地面に下ろした。木の陰に隠れていろ、と私に耳打ちして、シンちゃんと目配せを交わす。
「よし。行くぞ、シンちゃん」
「おうよ、相棒! オレらの修行の成果を見せてやろーぜぃ!!」
「――エーリク! シンちゃんっ!!」
私はたまらず悲鳴を上げた。
空の裂け目の隙間から、突然巨大な手が生えてきたのだ。
筋張った手は人間の皮膚とは全く違って、赤黒く焼けただれたような見た目だった。長い指の先にある鋭利な爪が太陽の光を反射して、ぞっと肌が粟立つ。
私は絶望に膝から崩れ落ちた。
(あ、あんなに、大きいの……?)
どうしよう。
本当に、勝てるのか。
村の運命を、変えることができるのか。
涙がこぼれ落ちそうになった瞬間、エーリクが動いた。
地を蹴って走り出し、「シンちゃん!」と鋭く叫ぶ。
「任せろっ。行くぜ、【重力操作】!!」
「――はッ!」
エーリクが空を飛んだ。
「……へ??」
私はぽかんとして彼を見上げる。
飛んだ、というのは決して比喩じゃない。
エーリクは信じられないほど高く跳躍した。
肩に載せたシンちゃんと共にぐんぐん高度を上げ、やがて魔族の手の高さまで到達する。
「シンちゃん!【形状変化】だ!」
シンちゃんの真っ白な鱗が、空高くで光を放つ。
眩しさに顔を背けそうになりながらも、私は耐えて必死で目を凝らした。
シンちゃんの輪郭が揺らぎ、溶けるように姿を変えていく――……!
(ああ、これが……勇者エーリクの剣なのね……!)
すごい。
なんて大きくて堂々とした――
めっちくちゃ重そうで黒光りした――
エーリクの頭三つ分はゆうにありそうな――
「……んんんんっ!!?」
「はああッ!!」
バゴォォォォォンッ!!
鋭い気合いを発し、エーリクが手にした武器――すなわち巨大ハンマーで、横殴りに魔族の手をぶん殴る。
まるで「イテッ!」というように魔族の手が裂け目に引っ込んだ。
「いや剣じゃないんかーーーいっ!!」
必死で体調管理に努めたのもむなしく、私はやっぱりタチの悪い風邪にかかってしまった。
一ヶ月以上ベッドから起き上がれない状態が続き、その間エーリクとシンちゃんにも一切会えなかった。
正確には二人は毎日お見舞いに来ようとしてくれたのだけれど、私のほうが断ったのだ。もうじき魔族が攻めてくるという大変な時期に、エーリクたちに風邪をうつすわけにはいかないから。
眠っているのにうっすらと覚醒しているような、起きているのにぼうっと夢の中にいるような、曖昧な日々が長く続いた。お母さんの作ってくれた病人食と、エーリクのお母さん特製の薬を無理にでも飲み込んだ。とにかく早く元気にならなければと、その一心だったのだ。
「……ん……」
ある朝、久しぶりにぱっかりと目が覚めた。
靄がかかっていたような頭がクリアになっていて、私は恐る恐る起き上がって伸びをする。
「わ、めちゃくちゃ気分良くなってる……!」
ベッドから降り、窓辺へと歩み寄った。
ふわふわして頼りなかったはずの足取りも、今朝はしっかりと床を踏みしめて歩けてる。うん、私元気になったみたい。
「今日の天気は――…………あ」
うそ……。
その瞬間、華やいでいた気持ちが一気に急降下した。
空の色。
抜けるような青い空に、毒々しい赤紫の色が混じっている。まさにゲームの中の幼馴染の少女が評していた通り、『違う色の絵の具が、ぐちゃぐちゃに混ざり合っているみたい』な状況だった。
「……っ。急がなきゃ……!」
ぱっと駆け出して玄関に向かえば、ちょうどエーリクがうちに入ってきたところだった。私に気がつき、エーリクがすぐさま駆け寄ってくる。
「アリサ! 体調はもう大丈夫なのか」
久しぶりに見るエーリクは、さらに精悍な顔つきになっていた。
私はなぜだか胸がいっぱいになり、無言のまま何度も頷く。
「……そうか。よかった」
エーリクが安堵したように頬をゆるめた。
私の頭を優しく撫でて、「空の色を見たか?」と静かに尋ねる。私はまた言葉もなく頷いた。
「シンちゃんには今、村長の家に向かってもらっている。村人全員をすぐに禁断の森へ避難させるよう、伝言を頼んだ」
「そっか。じゃあ、私も……」
一緒に避難しておくね、と言おうとしたら、エーリクがすかさず首を横に振った。
「いや、アリサ。お前は俺とシンちゃんと一緒に来てくれ」
「え? だけど……」
私が行ったところで、何の役にも立ちはしない。
それどころかエーリクの気を散らしてしまって、戦闘の邪魔になるに決まっている。
戸惑う私を、エーリクが切羽詰まった顔で覗き込む。
その目が今にも泣き出しそうなほど揺れているのに気がついて、私ははっと息を呑んだ。
「頼む、アリサ……。お前の姿が見えなくては、俺は冷静でいられる気がしない。だって本来なら、今日は……お前が、死んでしまう日なんだろう……?」
(……エーリク……)
心配――してくれてるんだ。こんなにも。
胸がぎゅっと詰まって、私は苦しげなエーリクの顔に手を伸ばした。血の気を失った頬をつねり、ふふっと笑う。
「もう、仕方ないなぁ。エーリクってば甘えん坊なんだから」
「アリサ……」
そっと彼から離れ、自身の寝巻きを見下ろした。
うん。そうと決まったら、まずは動きやすい服に着替えてこなくっちゃね。
「お父さん、お母さん! そういうことだから、私はエーリクといるね。私のことなら心配しないで、二人でちゃんと村から避難しておいてね!」
おろおろと突っ立っていた両親は、顔色を悪くしながらも了承してくれた。
どうやら私が寝込んでいる隙に、エーリクとの間で話がついていたらしい。私の身の安全を守るためにも、『その日』が来たら私も一緒に連れて行く、と。
「アリサ、どうか気をつけて……! 頼んだぞ、エーリク君」
「アリサちゃん、着替えたらせめてミルクだけでも飲んでいって。ああ、本当にお願いねエーリク君……!」
お父さんとお母さんが涙ぐむ。
二人と別れ、私たちは村の入口へと走る。すぐにどこからかシンちゃんが飛んできた。
「アリアリ~! 回復おめでとっ。けど病み上がりでそんなに走って大丈夫かぁ!?」
「だい、だい、じょぶ……」
ではないかも。
ぜえはあ言っていたら、エーリクがふっと笑って片手で私を担ぎ上げた。こ、これは――!?
「ちょっ、エー、リクッ。わたし、米俵じゃ、ないんですけどっ?」
「背負うと言ったのに断るからだ。どうする? このまま行くか、大人しく背負われるか」
「せ、背負われます……」
あっさり白旗を揚げ、いったん止まってエーリクにおんぶしてもらう。ううう、大事な戦いの前に本当に申し訳ない……。
村から出て、街道をひた走る。
目印は村の東にある小高い丘だ。ゲームでは、あの丘の周辺で魔族が出現したはず――!
「あ……っ」
声を上げて指差せば、エーリクとシンちゃんもそちらを見上げた。
まるでめりめりと音を立てるように、青と紫の空が縦に裂けていく。
細い隙間から見えるのは、完全なる漆黒の闇だった。
(あの向こうにあるのが、魔界……!)
もうじきあそこから魔族が現れて、シールズ村を滅ぼすのだ。
怒りと恐怖で震える私を、エーリクがそっと地面に下ろした。木の陰に隠れていろ、と私に耳打ちして、シンちゃんと目配せを交わす。
「よし。行くぞ、シンちゃん」
「おうよ、相棒! オレらの修行の成果を見せてやろーぜぃ!!」
「――エーリク! シンちゃんっ!!」
私はたまらず悲鳴を上げた。
空の裂け目の隙間から、突然巨大な手が生えてきたのだ。
筋張った手は人間の皮膚とは全く違って、赤黒く焼けただれたような見た目だった。長い指の先にある鋭利な爪が太陽の光を反射して、ぞっと肌が粟立つ。
私は絶望に膝から崩れ落ちた。
(あ、あんなに、大きいの……?)
どうしよう。
本当に、勝てるのか。
村の運命を、変えることができるのか。
涙がこぼれ落ちそうになった瞬間、エーリクが動いた。
地を蹴って走り出し、「シンちゃん!」と鋭く叫ぶ。
「任せろっ。行くぜ、【重力操作】!!」
「――はッ!」
エーリクが空を飛んだ。
「……へ??」
私はぽかんとして彼を見上げる。
飛んだ、というのは決して比喩じゃない。
エーリクは信じられないほど高く跳躍した。
肩に載せたシンちゃんと共にぐんぐん高度を上げ、やがて魔族の手の高さまで到達する。
「シンちゃん!【形状変化】だ!」
シンちゃんの真っ白な鱗が、空高くで光を放つ。
眩しさに顔を背けそうになりながらも、私は耐えて必死で目を凝らした。
シンちゃんの輪郭が揺らぎ、溶けるように姿を変えていく――……!
(ああ、これが……勇者エーリクの剣なのね……!)
すごい。
なんて大きくて堂々とした――
めっちくちゃ重そうで黒光りした――
エーリクの頭三つ分はゆうにありそうな――
「……んんんんっ!!?」
「はああッ!!」
バゴォォォォォンッ!!
鋭い気合いを発し、エーリクが手にした武器――すなわち巨大ハンマーで、横殴りに魔族の手をぶん殴る。
まるで「イテッ!」というように魔族の手が裂け目に引っ込んだ。
「いや剣じゃないんかーーーいっ!!」
79
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

悪役令嬢、第四王子と結婚します!
水魔沙希
恋愛
私・フローディア・フランソワーズには前世の記憶があります。定番の乙女ゲームの悪役転生というものです。私に残された道はただ一つ。破滅フラグを立てない事!それには、手っ取り早く同じく悪役キャラになってしまう第四王子を何とかして、私の手中にして、シナリオブレイクします!
小説家になろう様にも、書き起こしております。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる