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1.転生したらモブだった
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ここがゲームの世界だと、気づいたのは十歳を迎える誕生日会の最中だった。
気づくと同時に、嘘みたいに一気に全身が冷たくなった。
震えるなんてもんじゃない。指先の感覚すらなくなって、崩れ落ちるみたいに床にひざまずいた。
お揃いの浮かれたトンガリ帽子をかぶった両親は、バースデーソングを歌いかけの笑顔のまま固まった。すぐさま我に返り、二人はわっとばかりに私に駆け寄った。
当然誕生日会は取り止めとなり、年の近い村の友人たちは私を心配しながら帰っていった。
――そう、ただ一人を除いては。
「アリサ。大丈夫か」
動揺しまくりの両親とは対照的な、落ち着き払った声にのろのろと目を開ける。
すがるように見上げれば、いつもながら無表情な彼がそこにいた。
「……エーリク……」
同じ村で育った、私の二つ年上の幼馴染。
まっすぐでクセのない暗赤色の髪に、同じ色の瞳。
大人びていていつも冷静な彼は、自身の感情をあらわにすることなど滅多にない。それでも赤ん坊の頃から一緒に育ってきた私には、彼がどれだけ私を心配してくれているか伝わってきた。
彼の整った顔をじっと見つめれば、こらえようもなく両の目から涙があふれ出してきた。
エーリクは驚いたように息を呑んだが、すぐにまた元の無表情に戻って私に手を差し伸べる。華奢な体からは想像できない力強さで私を助け起こすと、自身の膝に載せてあやすように頭を撫でてくれた。
寒いのに冷や汗をかいたせいか、私の額は濡れていた。張りつく髪をかき分け、彼は「大丈夫だ」と今度はきっぱりと断言した。
「少し眠れば具合も良くなる。……誕生日会なら、またやり直せばいい」
「ううん……ちがう、の……っ」
そうじゃない。
そうじゃないんだ……。
嗚咽が邪魔をして声にならない。
すすり泣く私をエーリクがなだめ、父親が抱き上げてベッドまで運んでくれる。
その日はそれでお開きとなり、エーリクは何度も振り返りながら隣の自宅へと帰っていった。
◇
――それから、月日は飛ぶように過ぎていき。
「さあっ、今日も張り切って修行しようねエーリク!」
今日も今日とて、私は元気いっぱいに声を張り上げる。
私が前世の記憶を取り戻してから、早くも三年の時が経っていた。
場所は私の家とエーリクの家の間の、庭とも呼べない雑草だらけの空き地である(ド田舎の村に住むド庶民の私とエーリクの家の間には、塀などという気取ったものは存在しないのだ)。
今日の私はエーリクのお下がりのズボン姿に、自慢の白銀の長い髪をポニーテールにまとめ上げていた。
普段はもちろん村娘らしく、足首まで隠れるロングスカートを愛用している私だけれど。いかんせん、そんな格好じゃ動きにくい。
準備万端の私は、エーリクの返事も待たずに訓練用の木剣を構えた。
「……やめろ、アリサ。お前は何もしなくていい」
ちょっと顔をしかめたエーリクが、すぐさま私の手から愛用の木剣を取り上げる。私は思わず不満の声を上げた。
「なんでぇ!?」
「また熱を出すからだ。いい加減自分の虚弱さを理解しろ。怠けろ。休め」
厳しく言い聞かせるなり、エーリクは私の木剣を遠くに捨てて、自身の木剣を構えた。私のものとは全然違う、身の丈ほどの長さの太くて重い樫の棒だ。
そのまま私を無視して、びゅんびゅんと風を切って素振りを開始する。
私はしばし黙って見物していたが、あきらめて壁際の木箱に腰を下ろした。
膝を抱え込み、じっとエーリクを観察する。息一つ乱さず、エーリクは無心に剣を振っていた。
(この世界を救う、勇者様……)
そう。
私の幼馴染であるエーリクは、単なる(というにはちょっと美形がすぎるけど)村人Aなんかじゃない。この世界の命綱、唯一の希望なのである。
ここはかつて、私が熱中してプレイしたゲームの世界。
エンド・オブ・ファンタジア――……三十年以上の歴史ある長寿シリーズで、日本だけでなく世界でも熱狂的なファンの多い大ヒット作だ。
シリーズとはいうものの、実は作品ごとの繋がりは全く無く、せいぜい魔法やアイテムの名称が同じという程度。それぞれ独立したストーリーで、今私がいるこの世界はナンバリングとしては六作目にあたる。
懐かしいゲームのパッケージを思い出し、私はふっと頬をゆるめる。
(レトロゲームのたぐいだったよなぁ。おじいちゃんの家にある昔のゲーム機で、映像だってびっくりするぐらい古くさくて)
けれど私はそのゲームにのめり込んだのだ。
ドット絵のキャラクターたちは見慣れれば愛嬌があるし、物語を楽しむのに支障なんかない。おじいちゃんの使っていた分厚い攻略本には、ドット絵とは違う格好良くて可愛い主人公たちのイラストが描かれていた。
(剣士に魔術師、法術師に拳闘士……)
子どもだった私は、夢中になって彼らと一緒に冒険した。
難敵と戦い、散りばめられた謎を解き、ダンジョンを攻略して世界を救う。小ネタも盛りだくさんで、やり込み要素満載のゲームだった。
「……アリサ?」
怪訝そうな声に、はっと物思いから覚める。
眉根を寄せたエーリクが、探るような視線を私に向けていた。私は慌てて笑顔を作り、大丈夫だよ、とガッツポーズを決めてみせる。
「体調が悪いんじゃないのか」
「ううん、全然!……ただちょっと、考え込んでただけ。物語が始まるまで、あとたった数年しかないんだもん」
ため息交じりでそう告げると、エーリクが小さく肩をすくめた。特に返事をするでもなく、黙々と素振りを再開する。
その横顔を苦笑して眺めた。
仕方ない。エーリクは優しいから修行に付き合ってくれているだけで、きっと少しも信じてはいないのだ。
(記憶を取り戻した次の日に、すぐ『エンド・オブ・ファンタジアⅥ』のことを話してみたけど……)
エーリクが信じられなくたって当然だ。
ここがゲームの世界で、これから先魔族の侵攻によって滅亡の危機に瀕するだなんて。そして自分こそが、世界を救う勇者になるだなんて。
あまりに突拍子もなさすぎて、きっとエーリクは私の頭がおかしくなったと思ったに違いない。
それでも私はあきらめずに説明したし、必死になって彼をかき口説いた。どうか私や村のみんなの運命を変えるため、エーリクの力を貸して欲しいのだ、と。
「……物語はね、主人公であるエーリクが十七歳の時に始まるの」
もう何度目になるかわからない、ゲームのオープニングを静かに口にする。
エーリクは木剣を置き、今度は腕立て伏せを始めた。少年らしく華奢だった体つきは、ここ数年で見違えるほどに鍛えられていた。
「ずうっと昔から、人間と魔族の世界を隔ててた境界が揺らいでしまうの。それで、魔族たちが人間の国へと侵攻を始めるんだ」
ある日突然、王国に暗い影が忍び寄る。
境界のひび割れた隙間、荒廃した魔界から飛び出したのは異形の魔族。自由を手にしたその魔族が、いの一番に襲ったのは境界の裂け目から最も近い辺境の村だった。
すなわち――……私とエーリクの故郷である、このシールズ村である。
「魔族は……村のみんなを次々と殺して、それで……」
だんだんと声が小さくなっていく。
村人たちは散り散りに逃げようとしたが、翼の生えた魔族は上空から彼らに襲いかかった。
エーリクは幼馴染の女の子を連れて、村の裏手の森へと避難した。二人は手を繋いで暗い森をひた走ったが、女の子は体が弱く、やがてひどい咳をして動けなくなってしまう。
「そして魔族に追いつかれて、その子は……エーリクの目の前で」
膝を抱いた手に、ぎゅうっと力を込める。
それ以上言えなくなった私を、いつの間にか側に来ていたエーリクが無表情に見下ろした。
「……わかっている」
かすかに頷くと、両手で荒っぽく私の髪をかき混ぜる。
「わっ?」
「余計な心配はするな。何があろうと、お前も村のみんなも、必ず俺が守ってみせるから」
(エーリク……)
ありがとうと言いたいのに、声が出ない。
涙をこらえて歯を食いしばり、ただ目を伏せた。
エーリクの落ち着いた声は、いつだって耳に心地良い。そのまま膝に顔を伏せた私を、大きな手が優しく撫で続けてくれた。
気づくと同時に、嘘みたいに一気に全身が冷たくなった。
震えるなんてもんじゃない。指先の感覚すらなくなって、崩れ落ちるみたいに床にひざまずいた。
お揃いの浮かれたトンガリ帽子をかぶった両親は、バースデーソングを歌いかけの笑顔のまま固まった。すぐさま我に返り、二人はわっとばかりに私に駆け寄った。
当然誕生日会は取り止めとなり、年の近い村の友人たちは私を心配しながら帰っていった。
――そう、ただ一人を除いては。
「アリサ。大丈夫か」
動揺しまくりの両親とは対照的な、落ち着き払った声にのろのろと目を開ける。
すがるように見上げれば、いつもながら無表情な彼がそこにいた。
「……エーリク……」
同じ村で育った、私の二つ年上の幼馴染。
まっすぐでクセのない暗赤色の髪に、同じ色の瞳。
大人びていていつも冷静な彼は、自身の感情をあらわにすることなど滅多にない。それでも赤ん坊の頃から一緒に育ってきた私には、彼がどれだけ私を心配してくれているか伝わってきた。
彼の整った顔をじっと見つめれば、こらえようもなく両の目から涙があふれ出してきた。
エーリクは驚いたように息を呑んだが、すぐにまた元の無表情に戻って私に手を差し伸べる。華奢な体からは想像できない力強さで私を助け起こすと、自身の膝に載せてあやすように頭を撫でてくれた。
寒いのに冷や汗をかいたせいか、私の額は濡れていた。張りつく髪をかき分け、彼は「大丈夫だ」と今度はきっぱりと断言した。
「少し眠れば具合も良くなる。……誕生日会なら、またやり直せばいい」
「ううん……ちがう、の……っ」
そうじゃない。
そうじゃないんだ……。
嗚咽が邪魔をして声にならない。
すすり泣く私をエーリクがなだめ、父親が抱き上げてベッドまで運んでくれる。
その日はそれでお開きとなり、エーリクは何度も振り返りながら隣の自宅へと帰っていった。
◇
――それから、月日は飛ぶように過ぎていき。
「さあっ、今日も張り切って修行しようねエーリク!」
今日も今日とて、私は元気いっぱいに声を張り上げる。
私が前世の記憶を取り戻してから、早くも三年の時が経っていた。
場所は私の家とエーリクの家の間の、庭とも呼べない雑草だらけの空き地である(ド田舎の村に住むド庶民の私とエーリクの家の間には、塀などという気取ったものは存在しないのだ)。
今日の私はエーリクのお下がりのズボン姿に、自慢の白銀の長い髪をポニーテールにまとめ上げていた。
普段はもちろん村娘らしく、足首まで隠れるロングスカートを愛用している私だけれど。いかんせん、そんな格好じゃ動きにくい。
準備万端の私は、エーリクの返事も待たずに訓練用の木剣を構えた。
「……やめろ、アリサ。お前は何もしなくていい」
ちょっと顔をしかめたエーリクが、すぐさま私の手から愛用の木剣を取り上げる。私は思わず不満の声を上げた。
「なんでぇ!?」
「また熱を出すからだ。いい加減自分の虚弱さを理解しろ。怠けろ。休め」
厳しく言い聞かせるなり、エーリクは私の木剣を遠くに捨てて、自身の木剣を構えた。私のものとは全然違う、身の丈ほどの長さの太くて重い樫の棒だ。
そのまま私を無視して、びゅんびゅんと風を切って素振りを開始する。
私はしばし黙って見物していたが、あきらめて壁際の木箱に腰を下ろした。
膝を抱え込み、じっとエーリクを観察する。息一つ乱さず、エーリクは無心に剣を振っていた。
(この世界を救う、勇者様……)
そう。
私の幼馴染であるエーリクは、単なる(というにはちょっと美形がすぎるけど)村人Aなんかじゃない。この世界の命綱、唯一の希望なのである。
ここはかつて、私が熱中してプレイしたゲームの世界。
エンド・オブ・ファンタジア――……三十年以上の歴史ある長寿シリーズで、日本だけでなく世界でも熱狂的なファンの多い大ヒット作だ。
シリーズとはいうものの、実は作品ごとの繋がりは全く無く、せいぜい魔法やアイテムの名称が同じという程度。それぞれ独立したストーリーで、今私がいるこの世界はナンバリングとしては六作目にあたる。
懐かしいゲームのパッケージを思い出し、私はふっと頬をゆるめる。
(レトロゲームのたぐいだったよなぁ。おじいちゃんの家にある昔のゲーム機で、映像だってびっくりするぐらい古くさくて)
けれど私はそのゲームにのめり込んだのだ。
ドット絵のキャラクターたちは見慣れれば愛嬌があるし、物語を楽しむのに支障なんかない。おじいちゃんの使っていた分厚い攻略本には、ドット絵とは違う格好良くて可愛い主人公たちのイラストが描かれていた。
(剣士に魔術師、法術師に拳闘士……)
子どもだった私は、夢中になって彼らと一緒に冒険した。
難敵と戦い、散りばめられた謎を解き、ダンジョンを攻略して世界を救う。小ネタも盛りだくさんで、やり込み要素満載のゲームだった。
「……アリサ?」
怪訝そうな声に、はっと物思いから覚める。
眉根を寄せたエーリクが、探るような視線を私に向けていた。私は慌てて笑顔を作り、大丈夫だよ、とガッツポーズを決めてみせる。
「体調が悪いんじゃないのか」
「ううん、全然!……ただちょっと、考え込んでただけ。物語が始まるまで、あとたった数年しかないんだもん」
ため息交じりでそう告げると、エーリクが小さく肩をすくめた。特に返事をするでもなく、黙々と素振りを再開する。
その横顔を苦笑して眺めた。
仕方ない。エーリクは優しいから修行に付き合ってくれているだけで、きっと少しも信じてはいないのだ。
(記憶を取り戻した次の日に、すぐ『エンド・オブ・ファンタジアⅥ』のことを話してみたけど……)
エーリクが信じられなくたって当然だ。
ここがゲームの世界で、これから先魔族の侵攻によって滅亡の危機に瀕するだなんて。そして自分こそが、世界を救う勇者になるだなんて。
あまりに突拍子もなさすぎて、きっとエーリクは私の頭がおかしくなったと思ったに違いない。
それでも私はあきらめずに説明したし、必死になって彼をかき口説いた。どうか私や村のみんなの運命を変えるため、エーリクの力を貸して欲しいのだ、と。
「……物語はね、主人公であるエーリクが十七歳の時に始まるの」
もう何度目になるかわからない、ゲームのオープニングを静かに口にする。
エーリクは木剣を置き、今度は腕立て伏せを始めた。少年らしく華奢だった体つきは、ここ数年で見違えるほどに鍛えられていた。
「ずうっと昔から、人間と魔族の世界を隔ててた境界が揺らいでしまうの。それで、魔族たちが人間の国へと侵攻を始めるんだ」
ある日突然、王国に暗い影が忍び寄る。
境界のひび割れた隙間、荒廃した魔界から飛び出したのは異形の魔族。自由を手にしたその魔族が、いの一番に襲ったのは境界の裂け目から最も近い辺境の村だった。
すなわち――……私とエーリクの故郷である、このシールズ村である。
「魔族は……村のみんなを次々と殺して、それで……」
だんだんと声が小さくなっていく。
村人たちは散り散りに逃げようとしたが、翼の生えた魔族は上空から彼らに襲いかかった。
エーリクは幼馴染の女の子を連れて、村の裏手の森へと避難した。二人は手を繋いで暗い森をひた走ったが、女の子は体が弱く、やがてひどい咳をして動けなくなってしまう。
「そして魔族に追いつかれて、その子は……エーリクの目の前で」
膝を抱いた手に、ぎゅうっと力を込める。
それ以上言えなくなった私を、いつの間にか側に来ていたエーリクが無表情に見下ろした。
「……わかっている」
かすかに頷くと、両手で荒っぽく私の髪をかき混ぜる。
「わっ?」
「余計な心配はするな。何があろうと、お前も村のみんなも、必ず俺が守ってみせるから」
(エーリク……)
ありがとうと言いたいのに、声が出ない。
涙をこらえて歯を食いしばり、ただ目を伏せた。
エーリクの落ち着いた声は、いつだって耳に心地良い。そのまま膝に顔を伏せた私を、大きな手が優しく撫で続けてくれた。
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