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本編
予期せぬ大変身 (3)
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「お待たせしました! お姫様の登場よ!」
女騎士たちの声に振り返ったのは、イライアスだった。
糊のきいたシルクのシャツに、品のいい濃いグレーのスーツを身にまとったイライアスは、普段の騎士団の制服姿とはがらりと印象が変わる。むさくるしく埃っぽい騎士団本部には決してなじむことのない、洗練された装いだ。
「わぁ、かっこいい……!」
そう呟いてから、ジェシカは慌てて口をおさえる。普段は犬猿の仲であるはずのイライアスに向かって、思わず本音が漏れてしまった。まずいと思って上目遣いでイライアスを見上げると、彼は少し驚いたように目を見張り、それからふっと微笑んだ。
「ありがとう。ジェシカも、とても似合っている」
優しい瞳で見下ろされ、ジェシカは自分の頰が赤くなるのを感じた。こういう時に不意打ちで甘い反応を見せられると、困ってしまう。
まわりの女騎士たちも、一斉に「あのイライアスが笑ったわ!?」「嘘でしょ!? 目の錯覚!?」と大騒ぎになった。
(最近、イライアスの態度がどんどん甘くなってる気がするわ。しかも、隠す気もなさそう……)
これでは、あの犬猿の仲だった幼なじみコンビが実は恋人同士だと、騎士団じゅうの噂になるのも時間の問題だろう。
ジェシカとしては同僚たちに散々揶揄われるのが目に見えているので、二人の関係はなるべく隠してほしいのだが、どうやらイライアスはその気は全くないようだった。なんだか、外堀から埋められようとしている気がしないでもない。
一方の女騎士たちは、ジェシカとイライアスを並べて大喜びしていた。
「イライアスってば、いつも以上にかっこいい! 目の保養だわぁ」
「すごくお似合いの二人だわ! ほら、ジェシカはちゃんと笑って!」
「王子様とお姫様みたいで素敵!」
女騎士たちの黄色い声には取り合わず、イライアスはジェシカに「行くぞ」とだけ言って白い手袋をはめた左手をさっと差し出した。あまりに自然なエスコートに、ジェシカは反射的にその手を取ってしまう。
ジェシカは、はたとあることに気づいた。
「ん? じゃあ、もしかして、潜入捜査ってイライアスとやるの!?」
「そうだ。今から、ジェシカには王宮のパーティーに同行してもらう」
ジェシカはさあっと青ざめる。
確かに、今日は王宮で大規模な舞踏会があるとは聞いていた。騎士団の騎士たちも、何人か警護のために招集される予定になっている。しかし、まさか自分がドレスを着てそこに行くことになるとは、予想もしていなかった。
一度は回避したものの、結局はイライアスと舞踏会に行くことになってしまった。逃げようにも、慣れないヒールをはいているジェシカが逃げられるはずがない。
「いってらっしゃーい!」とはしゃぐ女騎士たちの声を背中に、二人はエントランスに停まっていたいたローデ伯爵家の馬車に乗り込んだ。
ドアが閉まると、馬車は滑るように走り出す。
初めて乗ったローデ家の馬車の内装はこれまた見たこともないほどに豪奢で、ジェシカをさらに落ち着きない気分にさせる。
(なんか、本物の貴族みたい……。いや、確かにウォグホーン家は貴族ではあるんだけど……)
物珍しそうに車内を見回すジェシカを、隣り合って座ったイライアスはじっと見つめる。
「ジェシカ、その恰好……」
「似合わないなんて言ったら蹴っ飛ばすわよ」
「そんなことを言うはずがないだろう。予想以上だ。普段の騎士服のジェシカも凛としていて美しいが、ドレス姿は格別だ。見た瞬間、心臓が止まるかと思った」
矢継ぎ早に褒められて、ジェシカは口をポカンと開けたあと、もじもじと俯く。
「あ、ありがと……」
「あのまま騎士団にいたら、そこら中の男たちがジェシカが魅了されて求婚してしまうんじゃないかと、気が気ではなかった。ジェシカがあまりに綺麗だから」
イライアスはそっとジェシカの手を取って、指先に恭しく口づけた。ジェシカは顔を真っ赤にする。
両想いだと分かってから、イライアスの態度は目に見えて軟化した。ことあるごとに言われていた皮肉は甘い囁きに変わり、視線には熱が混じるようになった。今もまた、熱っぽい眼差しをジェシカに向けている。
「その臙脂色のドレス、すごく似合うな。ジェシカの綺麗な髪には、深い色が合っている。アクセサリーも、どれも一級品だ。レオに最高級のものを用意するよう頼んだ甲斐があった」
「これってレオナルド殿下が用意してくださったものだったの!?」
半年待ちのデザイナーのドレスを手に入れられたのは、どうやら王子の手回しがあったかららしい。貧乏性が骨身まで染みているジェシカは震え上がった。身に着けているドレス一着で、ウォグホーン家の食費の何年分になるのだろう。考えるだけでも恐ろしい。
ドレスに変な皺がつかないように、ジェシカはそろそろと身体を動かした。
第二王子であるレオナルドが絡んでいるのであれば、多忙であるはずの騎士団長が直々にジェシカを呼びに来たのも納得する。王族の依頼であれば、無下にすることもできない。
(だからって私にドレスを着せる必要はないと思うけど……)
未だに自分がドレスを着た理由が分らず、モヤモヤするジェシカを、ふいにイライアスは軽く抱き寄せる。首元にイライアスの息遣いを感じて、心臓がきゅんと音を立てる。
「ジェシカ、可愛い。王宮なんか行かずに、今すぐ屋敷に連れ帰りたい」
蕩けそうな甘い声が鼓膜を震わす。逞しい手がジェシカの腰に回され、二人の距離はさらに近くなる。イライアスの清涼感のある香水の鼻を掠めて、ジェシカはくらくらと眩暈がした。じっとしていると、イラアスの手がジェシカの腰を撫で、背中のラインを辿る。
「な、なななにするのよ! 近い、近いってば!」
「そうか? 俺はもっと近寄りたいが」
イライアスはそっとジェシカの頬に口づけする。あまりに甘い仕草に、ジェシカの心臓が痛いくらいにバクバクと音をたてはじめた。
「そそそそんなことより、潜入捜査なのに、こんなに目立つ服を着ちゃっていいの?」
ジェシカの質問に、イライアスの顔が一瞬で曇った。先ほどまでの甘い雰囲気は一瞬で消え失せ、いつもの冷静な顔に戻る。
イライアスは小さな息を吐くと、タキシードの襟を正した。
「ああ、構わない。……ジェシカは、ただパーティーを楽しんでくれればいい」
「えっ、どういうこと?」
「……詳しくは、言えない」
イライアスは髪をくしゃりとかきあげながら答えた。
ずいぶん曖昧な指示に、ジェシカは首を傾げた。どんな状況でも的確な指示をするイライアスらしくない。それに、先ほどからのイライアスが纏う雰囲気から察するに、イライアスはこの任務にあまり乗り気ではなさそうだ。
「本当は、ジェシカを巻き込むつもりはなかった。すまない」
「巻き込む……?」
「危険だと思ったら、すぐに逃げてほしい」
「…………?」
どういうことだろうとジェシカが目を瞬かせたとき、馬車がゆっくりと停止する。イライアスはジェシカに目配せをした。どうやら、お喋りの時間は終わりのようだ。
「さあ、お姫様。ついたよ」
イライアスはジェシカの手を取り、美しい王宮へジェシカを誘った。
女騎士たちの声に振り返ったのは、イライアスだった。
糊のきいたシルクのシャツに、品のいい濃いグレーのスーツを身にまとったイライアスは、普段の騎士団の制服姿とはがらりと印象が変わる。むさくるしく埃っぽい騎士団本部には決してなじむことのない、洗練された装いだ。
「わぁ、かっこいい……!」
そう呟いてから、ジェシカは慌てて口をおさえる。普段は犬猿の仲であるはずのイライアスに向かって、思わず本音が漏れてしまった。まずいと思って上目遣いでイライアスを見上げると、彼は少し驚いたように目を見張り、それからふっと微笑んだ。
「ありがとう。ジェシカも、とても似合っている」
優しい瞳で見下ろされ、ジェシカは自分の頰が赤くなるのを感じた。こういう時に不意打ちで甘い反応を見せられると、困ってしまう。
まわりの女騎士たちも、一斉に「あのイライアスが笑ったわ!?」「嘘でしょ!? 目の錯覚!?」と大騒ぎになった。
(最近、イライアスの態度がどんどん甘くなってる気がするわ。しかも、隠す気もなさそう……)
これでは、あの犬猿の仲だった幼なじみコンビが実は恋人同士だと、騎士団じゅうの噂になるのも時間の問題だろう。
ジェシカとしては同僚たちに散々揶揄われるのが目に見えているので、二人の関係はなるべく隠してほしいのだが、どうやらイライアスはその気は全くないようだった。なんだか、外堀から埋められようとしている気がしないでもない。
一方の女騎士たちは、ジェシカとイライアスを並べて大喜びしていた。
「イライアスってば、いつも以上にかっこいい! 目の保養だわぁ」
「すごくお似合いの二人だわ! ほら、ジェシカはちゃんと笑って!」
「王子様とお姫様みたいで素敵!」
女騎士たちの黄色い声には取り合わず、イライアスはジェシカに「行くぞ」とだけ言って白い手袋をはめた左手をさっと差し出した。あまりに自然なエスコートに、ジェシカは反射的にその手を取ってしまう。
ジェシカは、はたとあることに気づいた。
「ん? じゃあ、もしかして、潜入捜査ってイライアスとやるの!?」
「そうだ。今から、ジェシカには王宮のパーティーに同行してもらう」
ジェシカはさあっと青ざめる。
確かに、今日は王宮で大規模な舞踏会があるとは聞いていた。騎士団の騎士たちも、何人か警護のために招集される予定になっている。しかし、まさか自分がドレスを着てそこに行くことになるとは、予想もしていなかった。
一度は回避したものの、結局はイライアスと舞踏会に行くことになってしまった。逃げようにも、慣れないヒールをはいているジェシカが逃げられるはずがない。
「いってらっしゃーい!」とはしゃぐ女騎士たちの声を背中に、二人はエントランスに停まっていたいたローデ伯爵家の馬車に乗り込んだ。
ドアが閉まると、馬車は滑るように走り出す。
初めて乗ったローデ家の馬車の内装はこれまた見たこともないほどに豪奢で、ジェシカをさらに落ち着きない気分にさせる。
(なんか、本物の貴族みたい……。いや、確かにウォグホーン家は貴族ではあるんだけど……)
物珍しそうに車内を見回すジェシカを、隣り合って座ったイライアスはじっと見つめる。
「ジェシカ、その恰好……」
「似合わないなんて言ったら蹴っ飛ばすわよ」
「そんなことを言うはずがないだろう。予想以上だ。普段の騎士服のジェシカも凛としていて美しいが、ドレス姿は格別だ。見た瞬間、心臓が止まるかと思った」
矢継ぎ早に褒められて、ジェシカは口をポカンと開けたあと、もじもじと俯く。
「あ、ありがと……」
「あのまま騎士団にいたら、そこら中の男たちがジェシカが魅了されて求婚してしまうんじゃないかと、気が気ではなかった。ジェシカがあまりに綺麗だから」
イライアスはそっとジェシカの手を取って、指先に恭しく口づけた。ジェシカは顔を真っ赤にする。
両想いだと分かってから、イライアスの態度は目に見えて軟化した。ことあるごとに言われていた皮肉は甘い囁きに変わり、視線には熱が混じるようになった。今もまた、熱っぽい眼差しをジェシカに向けている。
「その臙脂色のドレス、すごく似合うな。ジェシカの綺麗な髪には、深い色が合っている。アクセサリーも、どれも一級品だ。レオに最高級のものを用意するよう頼んだ甲斐があった」
「これってレオナルド殿下が用意してくださったものだったの!?」
半年待ちのデザイナーのドレスを手に入れられたのは、どうやら王子の手回しがあったかららしい。貧乏性が骨身まで染みているジェシカは震え上がった。身に着けているドレス一着で、ウォグホーン家の食費の何年分になるのだろう。考えるだけでも恐ろしい。
ドレスに変な皺がつかないように、ジェシカはそろそろと身体を動かした。
第二王子であるレオナルドが絡んでいるのであれば、多忙であるはずの騎士団長が直々にジェシカを呼びに来たのも納得する。王族の依頼であれば、無下にすることもできない。
(だからって私にドレスを着せる必要はないと思うけど……)
未だに自分がドレスを着た理由が分らず、モヤモヤするジェシカを、ふいにイライアスは軽く抱き寄せる。首元にイライアスの息遣いを感じて、心臓がきゅんと音を立てる。
「ジェシカ、可愛い。王宮なんか行かずに、今すぐ屋敷に連れ帰りたい」
蕩けそうな甘い声が鼓膜を震わす。逞しい手がジェシカの腰に回され、二人の距離はさらに近くなる。イライアスの清涼感のある香水の鼻を掠めて、ジェシカはくらくらと眩暈がした。じっとしていると、イラアスの手がジェシカの腰を撫で、背中のラインを辿る。
「な、なななにするのよ! 近い、近いってば!」
「そうか? 俺はもっと近寄りたいが」
イライアスはそっとジェシカの頬に口づけする。あまりに甘い仕草に、ジェシカの心臓が痛いくらいにバクバクと音をたてはじめた。
「そそそそんなことより、潜入捜査なのに、こんなに目立つ服を着ちゃっていいの?」
ジェシカの質問に、イライアスの顔が一瞬で曇った。先ほどまでの甘い雰囲気は一瞬で消え失せ、いつもの冷静な顔に戻る。
イライアスは小さな息を吐くと、タキシードの襟を正した。
「ああ、構わない。……ジェシカは、ただパーティーを楽しんでくれればいい」
「えっ、どういうこと?」
「……詳しくは、言えない」
イライアスは髪をくしゃりとかきあげながら答えた。
ずいぶん曖昧な指示に、ジェシカは首を傾げた。どんな状況でも的確な指示をするイライアスらしくない。それに、先ほどからのイライアスが纏う雰囲気から察するに、イライアスはこの任務にあまり乗り気ではなさそうだ。
「本当は、ジェシカを巻き込むつもりはなかった。すまない」
「巻き込む……?」
「危険だと思ったら、すぐに逃げてほしい」
「…………?」
どういうことだろうとジェシカが目を瞬かせたとき、馬車がゆっくりと停止する。イライアスはジェシカに目配せをした。どうやら、お喋りの時間は終わりのようだ。
「さあ、お姫様。ついたよ」
イライアスはジェシカの手を取り、美しい王宮へジェシカを誘った。
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