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いくら仲良しでも適度な距離は必要です。

いくら仲を深めると言っても同意の上でないといけません③※

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そこそこピンクです、背後注意。













「んっはぁっ…はる…と、俺もう……」

このままイッちゃったら晴人のベッドを汚してしまうという余計な事が頭をよぎって、どっちかが下になった方がいいような気がして身体を上に向けようとする。

大抵の事は口に出さなくてもわかってくれる俺の幼なじみは、俺の身体の上に乗り上げて耳元で笑いながら言った。

「別にシーツ汚してもいいのに」

ほら、晴人は俺の心でも読めるのかって時々思うくらい俺の考えてる事を簡単に見抜くんだ。

晴人が考えてる事は俺はそんなにわかんないと思うのに、そんなに俺ってわかりやすい?

お互いの息遣いと晴人が握って擦っている部分から聞こえるくちゅくちゅという信じられない位卑猥な音が部屋に響いて、恥ずかし過ぎて気が遠くなりそうなのを何度も耐えた。

そもそもなんで男に触られても全然嫌じゃないんだろうとか、いつもと違う状況に軽くパニックになってる頭では考えても到底答えは出なかった。

目を閉じて快感を追っていると何度も塞がれる唇から、普段割と動じない晴人が少し息を乱してて興奮してるのが感じられる気がした。

時々耳元で晴人が漏らす何とも言えない声が、俺だけが気持ちいいんじゃないんだと思えてそれを聞いてるだけで身体の奥から熱くなる。

晴人も、気持ち…いいのかな。
俺の身体触ってキスして…感じてくれてるのかな…。

「はぁっ…だめ…!んんっ、待って、も、だめだ…イク…っ」

「ふ、なんでだめなんだよ…余計な事考えなくていいから出せって」

俺がだめだと連発するのが余程おかしかったのか、耳元でそう言われて悔しくて力なく肩を押そうと右手を上げると、晴人の手に素早く捕まえられてまた指を絡ませられた。

繋がれた指から俺の気持ちが伝わってしまいそうで、ちょっと真面目な表情をした晴人の視線から逃れるように思わず形のいい唇を見つめた時、もっとキスしたいと思った。

俺の腹の上に晴人のも一緒に出すのかな…垂れる前に拭かなきゃ…とか、恥ずかし過ぎて現実逃避してるみたいに大した事じゃないんだと考えようとしたけど。

何でこんな事するの?
もしかして俺の事好きなの?
こんな事他の友達とやったりしてたの?
そもそも晴人は経験あるの?
ずっと一緒にいたのに、いつ?

目を閉じて口には出せない疑問が後から後から頭に浮かんで、どの質問も答えを聞く事は出来そうにないと思うと怖くて晴人の指をもっと強く握った時、目の前が真っ白になったような感覚がして俺は白濁を吐き出していた。

晴人が耳元で苦しそうな声を漏らしたから、きっと一緒に登り詰めてくれたんだと頭の片隅で理解した。

「んんッ…、はぁっはぁっ、ん…ごめ、離れて…はると…?」

止まらない痙攣と強弱をつけて出てくる精液に、息も絶え絶えに呟いた。

「…なんで、嫌?」

「ちが、はぁっ…だって、えと、よごれちゃう…よ?」

「俺も汚しちゃったから、おあいこだし。ほら、ちゃんと息して、苦しいだろ?」

言われた通りに乱れた息を整えるように何度も浅い呼吸を繰り返してる間に、ささっとお互いの合わさった白濁をティッシュで拭き取った晴人がぎゅっと俺の身体を抱きしめた。

「…あー、ほんと…悠太、可愛い」

今日何度目かの晴人の『可愛い』に頭がくらくらして、目を閉じたら晴人がまた唇を塞いでくれて、俺は自然にゆっくり顔を傾けて受け入れた。

「…んん、はる、と…?」

「ん?何…?」

「あの…さ、もっと…キスしていい…?」

ちょっとの間を感じて、もう晴人はしたくないんだろうかと少し不安になるとまた優しいキスが降ってきて、舌を滑り込ませてくる快感が身体を走り抜けて晴人の首に縋り付いた。

「…ん、ふぁ…はる…?」

「そういう事、簡単に言うなって…止まんなくなるだろ…?」

唇の触れてる部分だけじゃなくて、身体の晴人と触れてる部分全部気持ち良くて熱くて、角度を変えて何度も唇を合わせると女の子みたいな喘ぎ声がもう抑えられずに何度も口から漏れた。

ずっとずっと晴人とこうしてたいって思ったんだ。









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