116 / 135
1章
116
しおりを挟む
「そうよ。私は優しいからね」
そんな事を言って笑う菫の手を鈴は取って首を振った。
「そんな事、叔父さまも叔母さまも思わないよ。むしろ本当の家族で暮らしたいって思ってると思う。佐伯の籍は出られそう?」
菫の本当の母親に鈴はまだ会った事がないけれど、毎回顔も知らない鈴の為に特別な薬の調合をしてくれていたような人だ。きっと勇や菫のように優しい人に違いない。
だからこそ早く菫と勇には佐伯家を出てほしいが、鈴の質問に菫は少しだけ表情を曇らせた。
「難しいわね。役所がね、受理しないのよ。あいつら役所にまでお金渡してるんだわ」
「そんな……千尋さまに相談してみる?」
「駄目よ。これ以上あんた達に迷惑はかけられないわ。それよりも自分の心配をしなさい。あいつの事だから、下手したらあんた達の婚姻も受理させないように手を回してるかもしれないわよ?」
「それは無理じゃないかなぁ。だって、千尋さまだよ?」
「分かんないわよ? どんな手を使ってくるか。油断はしちゃ駄目。絶対に」
真剣な顔をしてそんな事を言う菫に鈴も真顔で頷いた。というよりも、そんな勝手な事をしたら鈴よりも佐伯家の方が大変な目に遭うに違いない。それこそ天罰が下ってしまうかも知れない。
「菫ちゃんも気をつけてね。千尋さまが言ってたの。本気の喧嘩は武器を持ち出すって。出来れば佐伯家を出た方がいいんだろうけど……蘭ちゃんも大丈夫かな」
そこまで言って言葉を濁した鈴を見て、菫が笑った。
「それなら大丈夫よ。雅に聞いてない? 私達、もう佐伯家には居ないの。それに蘭も大丈夫よ。むしろ私達が居なくなった事でしたい放題してるでしょ」
「ど、どうしてそんな事言うの!」
「あんたに私の秘密話したでしょ? 蘭は久子の本当の娘よ。唯一佐伯の血を引く人間だもの。だから放って置いても大丈夫」
「そっか、そうだよね。でも菫ちゃんと伯父様は佐伯の家は出られたんだね」
一番気がかりだったのは鈴が出て行った後の佐伯家の様子だった。
「実はね、あの結納の後すぐにあんたの旦那が手配してくれたのよ。あの人は相当怒って反対してたけど、そこは流石侯爵家よね。爵位なんて今の世の中一体何の役に立つんだって思ってたけど、雅が持ってきた書類見て大人しく了承したわ」
「雅さんが持っていった書類? 一体何が書いてあったんだろ?」
「分からないけど、佐伯家にとってはそれを飲むしかないような事が書かれてあったんじゃない? 例えば佐伯家の過去の事とか?」
そう言って意地悪な笑みを浮かべた菫を見て、鈴はポツリと言った。
「良かった……ずっと心配だったんだ。もし菫ちゃんと叔父さまに何かあったら、私のせいだって」
「どうしてあんたのせいなのよ?」
「だって、私が佐伯家を出たからその矛先が菫ちゃんと叔父さまに行っちゃったのかなって」
そんな鈴の両頬を菫が軽く叩く。
「バカな事言わないの! あんたのせいなんかじゃないわよ! あの人が勝手に菊子叔母様を逆恨みしてただけで、あんたに何の罪も無いの! 今度そんな事言ったり思ったりしたらはっ倒すわよ!?」
物凄い勢いで菫に叱られた鈴は、驚いて頷くとおもむろに菫に抱きつく。
「ごめん、もう言わない。私、ちゃんと幸せになるよ。だから菫ちゃんもいっぱい幸せになって。約束」
「ええ、約束よ。二人でうんと幸せになって、あいつらを見返してやりましょ」
「そ、そこまでは思ってないよ」
「あんたには反骨精神というものがないの? まぁでも、あの人はそんなあんただから良いんでしょうね、きっと」
菫はそう言って今度は鈴の頬を優しく撫でてくれた。その眼差しは何だか両親の眼差しとそっくりで無性に泣きそうになる。
「私が神森家に嫁いでも、菫ちゃんは一生ずっと私の姉だよ。私はずっと菫ちゃんの妹だからね」
突然両親を失った鈴にとって、記憶を失ってしまう前は菫は姉のような存在で、勇が父親のような存在だった。それを全て思い出した今、やっぱり菫と勇は鈴の家族なのだ。
鼻をすすりながら鈴が言うと、菫は真っ白のハンカチで苦笑いしながら鈴の涙を拭いてくれる。
「泣かないのよ、鈴。お化粧が取れちゃうわ。それに当然でしょ? あんたはずっと私の妹よ。たった一人の……かけがえのない私の可愛い妹」
「うん……うん!」
珍しく素直な菫のその一言にとうとう鈴の涙腺は決壊してしまった。そんな鈴を見て菫が困ったように涙を拭いてくれるが、いつまで経っても涙は止まらない。
そこへ雅がやってきた。
「あんた達、そろそろ時間だから――何泣いてんだい!?」
「あ、雅」
「ご、ごめ、雅さん……」
「化粧が……朝から頑張った化粧が……」
鈴の顔を見るなり雅はその場に崩れ落ちて四つん這いになって項垂れてしまう。そんな雅を見てようやく悪いとは思いながらも菫と顔を見合わせて笑顔を浮かべる事が出来たのだった。
それから雅は菫を追い出してまた鈴の化粧を物凄い速さで仕上げると、眉を釣り上げて鈴の顔を覗き込んで言った。
「もう何があっても泣くんじゃないよ!? 約束だからね!?」
「は、はい!」
勢いに押されて思わず返事をした鈴を見て雅は満足したように頷いてそっと鈴の手を取った。
「廊下で勇が待ってるよ。本当はこの役どころはあんたの両親の役目なんだけど、勇がしてくれるってさ」
「叔父さまが?」
「ああ。あいつも既に涙目だったからね。釣られるなよ?」
「……が、頑張ります」
そんな事を聞いてしまったら間違いなくもらい泣きしそうだが、そんな事をしたら今度こそ雅に叱られそうだ。
鈴は雅に誘導されるがまま廊下に出て曲がり角を曲がった。そこには雅の言う通り勇が緊張した面持ちで壁の方を向いて何かブツブツ言っている。
「勇、来たよ」
雅が勇に声をかけると、勇は一瞬体をビクつかせてこちらを向き、鈴を見て言葉を失ったかのように口をパクパクさせた。
「叔父さま、ありがとうございます」
「……」
鈴の声が聞こえないのか、勇は返事をしてくれない。そんな勇を見て鈴が思わず勇の顔を覗き込むと、勇は以前のようにフイとそっぽを向いてしまった。
「こっちを……今は見るな。泣いてしまう」
「……叔父さま……」
その一言にどれほどの思いが詰まっているのか、勇が鈴をどれほど思っていてくれていたのかはもう知っている。
鈴はそっと手を伸ばして勇の手を取った。
「私、ちゃんと幸せになります。父と母も羨むような幸せな人生を送ります。だから安心してください」
「当たり前だ……馬鹿」
「はい!」
そっぽ向いたままそんな事を言う勇に鈴は笑顔と涙を浮かべて返事をした。
「それにしても菊子も先生も驚くほどの美人になったな、お前は。今頃どこかでお前を見てあの二人は腰を抜かしているかもな」
「そうでしょうか? mumも美人でしたよ?」
「そうか? 先生はそれはもう整った顔立ちをしていたが、菊子はそこまで美人という訳では――いや、美人だった。ああ、美人だったとも!」
勇の言葉に思わずしょんぼりとした鈴を見て、勇は慌てて言い直すと小さく咳払いをして言った。
そんな事を言って笑う菫の手を鈴は取って首を振った。
「そんな事、叔父さまも叔母さまも思わないよ。むしろ本当の家族で暮らしたいって思ってると思う。佐伯の籍は出られそう?」
菫の本当の母親に鈴はまだ会った事がないけれど、毎回顔も知らない鈴の為に特別な薬の調合をしてくれていたような人だ。きっと勇や菫のように優しい人に違いない。
だからこそ早く菫と勇には佐伯家を出てほしいが、鈴の質問に菫は少しだけ表情を曇らせた。
「難しいわね。役所がね、受理しないのよ。あいつら役所にまでお金渡してるんだわ」
「そんな……千尋さまに相談してみる?」
「駄目よ。これ以上あんた達に迷惑はかけられないわ。それよりも自分の心配をしなさい。あいつの事だから、下手したらあんた達の婚姻も受理させないように手を回してるかもしれないわよ?」
「それは無理じゃないかなぁ。だって、千尋さまだよ?」
「分かんないわよ? どんな手を使ってくるか。油断はしちゃ駄目。絶対に」
真剣な顔をしてそんな事を言う菫に鈴も真顔で頷いた。というよりも、そんな勝手な事をしたら鈴よりも佐伯家の方が大変な目に遭うに違いない。それこそ天罰が下ってしまうかも知れない。
「菫ちゃんも気をつけてね。千尋さまが言ってたの。本気の喧嘩は武器を持ち出すって。出来れば佐伯家を出た方がいいんだろうけど……蘭ちゃんも大丈夫かな」
そこまで言って言葉を濁した鈴を見て、菫が笑った。
「それなら大丈夫よ。雅に聞いてない? 私達、もう佐伯家には居ないの。それに蘭も大丈夫よ。むしろ私達が居なくなった事でしたい放題してるでしょ」
「ど、どうしてそんな事言うの!」
「あんたに私の秘密話したでしょ? 蘭は久子の本当の娘よ。唯一佐伯の血を引く人間だもの。だから放って置いても大丈夫」
「そっか、そうだよね。でも菫ちゃんと伯父様は佐伯の家は出られたんだね」
一番気がかりだったのは鈴が出て行った後の佐伯家の様子だった。
「実はね、あの結納の後すぐにあんたの旦那が手配してくれたのよ。あの人は相当怒って反対してたけど、そこは流石侯爵家よね。爵位なんて今の世の中一体何の役に立つんだって思ってたけど、雅が持ってきた書類見て大人しく了承したわ」
「雅さんが持っていった書類? 一体何が書いてあったんだろ?」
「分からないけど、佐伯家にとってはそれを飲むしかないような事が書かれてあったんじゃない? 例えば佐伯家の過去の事とか?」
そう言って意地悪な笑みを浮かべた菫を見て、鈴はポツリと言った。
「良かった……ずっと心配だったんだ。もし菫ちゃんと叔父さまに何かあったら、私のせいだって」
「どうしてあんたのせいなのよ?」
「だって、私が佐伯家を出たからその矛先が菫ちゃんと叔父さまに行っちゃったのかなって」
そんな鈴の両頬を菫が軽く叩く。
「バカな事言わないの! あんたのせいなんかじゃないわよ! あの人が勝手に菊子叔母様を逆恨みしてただけで、あんたに何の罪も無いの! 今度そんな事言ったり思ったりしたらはっ倒すわよ!?」
物凄い勢いで菫に叱られた鈴は、驚いて頷くとおもむろに菫に抱きつく。
「ごめん、もう言わない。私、ちゃんと幸せになるよ。だから菫ちゃんもいっぱい幸せになって。約束」
「ええ、約束よ。二人でうんと幸せになって、あいつらを見返してやりましょ」
「そ、そこまでは思ってないよ」
「あんたには反骨精神というものがないの? まぁでも、あの人はそんなあんただから良いんでしょうね、きっと」
菫はそう言って今度は鈴の頬を優しく撫でてくれた。その眼差しは何だか両親の眼差しとそっくりで無性に泣きそうになる。
「私が神森家に嫁いでも、菫ちゃんは一生ずっと私の姉だよ。私はずっと菫ちゃんの妹だからね」
突然両親を失った鈴にとって、記憶を失ってしまう前は菫は姉のような存在で、勇が父親のような存在だった。それを全て思い出した今、やっぱり菫と勇は鈴の家族なのだ。
鼻をすすりながら鈴が言うと、菫は真っ白のハンカチで苦笑いしながら鈴の涙を拭いてくれる。
「泣かないのよ、鈴。お化粧が取れちゃうわ。それに当然でしょ? あんたはずっと私の妹よ。たった一人の……かけがえのない私の可愛い妹」
「うん……うん!」
珍しく素直な菫のその一言にとうとう鈴の涙腺は決壊してしまった。そんな鈴を見て菫が困ったように涙を拭いてくれるが、いつまで経っても涙は止まらない。
そこへ雅がやってきた。
「あんた達、そろそろ時間だから――何泣いてんだい!?」
「あ、雅」
「ご、ごめ、雅さん……」
「化粧が……朝から頑張った化粧が……」
鈴の顔を見るなり雅はその場に崩れ落ちて四つん這いになって項垂れてしまう。そんな雅を見てようやく悪いとは思いながらも菫と顔を見合わせて笑顔を浮かべる事が出来たのだった。
それから雅は菫を追い出してまた鈴の化粧を物凄い速さで仕上げると、眉を釣り上げて鈴の顔を覗き込んで言った。
「もう何があっても泣くんじゃないよ!? 約束だからね!?」
「は、はい!」
勢いに押されて思わず返事をした鈴を見て雅は満足したように頷いてそっと鈴の手を取った。
「廊下で勇が待ってるよ。本当はこの役どころはあんたの両親の役目なんだけど、勇がしてくれるってさ」
「叔父さまが?」
「ああ。あいつも既に涙目だったからね。釣られるなよ?」
「……が、頑張ります」
そんな事を聞いてしまったら間違いなくもらい泣きしそうだが、そんな事をしたら今度こそ雅に叱られそうだ。
鈴は雅に誘導されるがまま廊下に出て曲がり角を曲がった。そこには雅の言う通り勇が緊張した面持ちで壁の方を向いて何かブツブツ言っている。
「勇、来たよ」
雅が勇に声をかけると、勇は一瞬体をビクつかせてこちらを向き、鈴を見て言葉を失ったかのように口をパクパクさせた。
「叔父さま、ありがとうございます」
「……」
鈴の声が聞こえないのか、勇は返事をしてくれない。そんな勇を見て鈴が思わず勇の顔を覗き込むと、勇は以前のようにフイとそっぽを向いてしまった。
「こっちを……今は見るな。泣いてしまう」
「……叔父さま……」
その一言にどれほどの思いが詰まっているのか、勇が鈴をどれほど思っていてくれていたのかはもう知っている。
鈴はそっと手を伸ばして勇の手を取った。
「私、ちゃんと幸せになります。父と母も羨むような幸せな人生を送ります。だから安心してください」
「当たり前だ……馬鹿」
「はい!」
そっぽ向いたままそんな事を言う勇に鈴は笑顔と涙を浮かべて返事をした。
「それにしても菊子も先生も驚くほどの美人になったな、お前は。今頃どこかでお前を見てあの二人は腰を抜かしているかもな」
「そうでしょうか? mumも美人でしたよ?」
「そうか? 先生はそれはもう整った顔立ちをしていたが、菊子はそこまで美人という訳では――いや、美人だった。ああ、美人だったとも!」
勇の言葉に思わずしょんぼりとした鈴を見て、勇は慌てて言い直すと小さく咳払いをして言った。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
溺愛プロデュース〜年下彼の誘惑〜
氷萌
恋愛
30歳を迎えた私は彼氏もいない地味なOL。
そんな私が、突然、人気モデルに?
陰気な私が光り輝く外の世界に飛び出す
シンデレラ・ストーリー
恋もオシャレも興味なし:日陰女子
綺咲 由凪《きさき ゆいな》
30歳:独身
ハイスペックモデル:太陽男子
鳴瀬 然《なるせ ぜん》
26歳:イケてるメンズ
甘く優しい年下の彼。
仕事も恋愛もハイスペック。
けれど実は
甘いのは仕事だけで――――
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~
あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
イケメンが好きですか? いいえ、いけわんが好きなのです。
ぱっつんぱつお
キャラ文芸
不思議な少女はとある国で大きな邸に辿り着いた。
なんとその邸には犬が住んでいたのだ。しかも喋る。
少女は「もっふもっふさいこー!」と喜んでいたのだが、実は犬たちは呪いにかけられた元人間!?
まぁなんやかんやあって換毛期に悩まされていた邸の犬達は犬好き少女に呪いを解いてもらうのだが……。
「いやっ、ちょ、も、もふもふ……もふもふは……?」
なろう、カクヨム様にも投稿してます。
後宮の棘
香月みまり
キャラ文芸
蔑ろにされ婚期をのがした25歳皇女がついに輿入り!相手は敵国の禁軍将軍。冷めた姫vs堅物男のチグハグな夫婦は帝国内の騒乱に巻き込まれていく。
☆完結しました☆
スピンオフ「孤児が皇后陛下と呼ばれるまで」の進捗と合わせて番外編を不定期に公開していきます。
第13回ファンタジー大賞特別賞受賞!
ありがとうございました!!
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる