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1章
33話
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はっきりと言いきった私を見て雅が口を開いて何か言いかけようとしてすぐに閉じた。そんな雅の隣に腰掛けると、雅はポツリと言う。
「あんたはバカだ」
「はい」
「こんなバカは見たことないよ」
「すみません」
「どうしてよりによってあんなみたいな子が来ちまったんだ!」
どこまでも鈴の事を心配してくれる雅は何だかお母さんみたいだ。鈴はギュっと雅に抱きついて言った。
「雅さん、大好きです。これからもよろしくお願いします」
「当たり前だろ。千尋の良いようになんかさせるもんか。絶対にあんたは長生きさせてやるから」
「ありがとうございます」
鈴は雅の胸におでこを押し付けて甘えるように言うと、そんな鈴をやれやれと言った様子で雅は撫でてくれる。
「あんたは甘えただねぇ」
「かもしれません。小さい頃はそれこそ夜中にお手洗いも一人で行けませんでした」
「……それは勘弁してくれ」
鈴の言葉に途端に苦い顔をした雅を見て鈴が笑うと、ようやく雅も笑ってくれた。
翌日、いつものように炊事場へ行くと、珍しく喜兵衛が居なかった。辺りを見渡してもまだ何の準備もされていない。
「喜兵衛さん、どうしたんだろう……」
こんな事、鈴がここへやってきて初めての事だ。何かあったのか、体調を崩したのかと心配していると、そこへ雅がひょっこりと顔を出した。
「鈴じゃないか。早起きだね」
「雅さん! 喜兵衛さんがいらっしゃらないんですが、体調不良でしょうか?」
「ああ、違う違う。昨夜遅くに休日を前倒しさせてくれって千尋に申し出があったんだよ」
「え!? ま、まさかご家族に何かあった……とか?」
青ざめて言う鈴に雅は苦笑いして首を振る。
「違うよ。ちょっと今はここに居たくないみたいだ。まぁあれだ、戻ってきたらいつも通りに接してやってくれよ」
「もちろんです。そう言えば弥七さんは里帰りはされないのですか?」
「弥七は勘当同然でここへやって来たから、あんたと一緒で帰る所が無いんだ」
「そう……だったんですね」
何か聞いてはいけない事を聞いてしまった気分になった鈴は、無言で朝食の準備を始める。
「あんたが朝食を作ってくれんのかい?」
「はい。あ、雅さんが作りますか?」
「いや、作ってくれるんならありがたい。ここは任せてもいいかい? あたしはちょっと蔵の整理しなきゃいけないんだ」
「ここにも蔵があるのですか?」
「あるよ。まぁ滅多に誰も入らないんだけどさ」
「そうなんですか? それじゃあ後でお手伝いに行きますね」
「ああ、助かるよ」
それだけ言って雅は炊事場を後にした。鈴はそんな雅の背中を見送って朝食の支度に取り掛かる。
何だか一人で朝食の準備をするのは久しぶりで、少しだけ寂しかった。
「今朝は洋食なのですね」
「はい。喜兵衛さんが今日からお休みされるとの事なので、しばらくは私がお食事の用意をしようと思うのですが、構いませんか?」
「もちろんです。ありがとうございます、鈴さん」
「全く、あんたはデカい顔して部屋でゴロゴロしてりゃいいのに」
雅がいつものように配膳してくれるついでにそんな事を言うが、鈴の性格的にそれは出来ない。
「ゴロゴロしていても、きっと色んな事が気になって意味が無いと思うんです。それなら動いていた方が良いです」
「働き者な嫁さんで幸せだねぇ、千尋」
「ええ。本当に」
にっこり微笑む千尋は朝からとても美しい。千尋にも大分慣れてきた鈴は、最近よく千尋を観察している。
千尋は仕事中や食事の時には必ずその長い髪を半分ほど結い上げているが、休憩になった途端に外す。きっとあれは千尋のスイッチの役割をしているのだろう。
あまりにも鈴がじっと千尋を見つめていたからか、ふと千尋と目があった。
「どうかしましたか?」
「あ、いえ。やはり龍神さまは美しいのだなぁ、と見惚れていました」
「そうですか? それはありがとうございます。でも、あなたも十分美しいですよ」
「そ、そんな事はありません。私はその、バタ臭いと言うそうです」
何度か久子が鈴の事をそう言っていたのを聞いて不思議に思っていたが、その言葉の意味は蘭が教えてくれた。正直少しだけ傷ついたが、まぁ事実なので反論もしない。
「あんたそんな事言われてたのかい?」
「はい。たまにですが」
「バタ臭いだなんて……あなたは妖精のようです。色が白くて小さくて、瞳の色と少し癖のある髪がとても美しいですよ」
「え、えっと……あ、ありがとうございます」
言われ慣れない言葉の羅列に思わず鈴が頬を染めると、それを聞いていた雅が顔を顰める。
「あんた達さ、朝っぱらからそんな褒めあって何がしたいんだよ。そんな歯が浮きそうな言葉よく言えるね」
「歯が浮く……初めて聞きました。どういう意味ですか?」
歯が浮くなんてことがあるのか? 鈴がキョトンとして雅を見ると、雅は肩を竦めてそのまま食卓を離れてしまった。そんな雅を見て千尋は笑っている。
「歯が浮く、というのは気取った言葉や行動などを見て嫌な気持ちになる時に使うんですよ」
「い、嫌な気持ち……」
青ざめた鈴を見て千尋が慌てて付け加える。
「ですが今の雅の場合は、あんた達よくそんな恥ずかしい事朝っぱらから言えるわねって事だと思うので、気にしなくていいですよ」
「そうですか。こういう奥ゆかしさが無いのも私の駄目な所ですね。菫ちゃんにもよく言われてたのに」
そう言って俯いた鈴を見て千尋が尋ねてくる。
「そんな事を言われたのですか? 確かに今の時代はまだ前の時代を引きずっていますが、私に関しては鈴さんのそういう正直な所が気に入っているので、何も遠慮する事はありませんよ。あなたはそのままで居てください」
「はい、ありがとうございます」
お礼を言った鈴を見て千尋は優しげな笑みを浮かべ、鈴の作った洋食の朝ごはんを満足気に食べる。何だかそれがとても嬉しかった。
♠
「雅、これを佐伯家に出しておいてもらえますか?」
鈴が神森家にやってきて一ヶ月と少し経った頃、そう言って千尋は書類の山の中から一通の封筒を雅に差し出した。それを受け取った雅は面倒そうに頷いてそれを着物の袂に仕舞い込む。
「とうとう結婚か……」
「そんなに嫌ですか? 以前はあれほどせっついて来たと言うのに」
「相手が鈴じゃなきゃ喜んださ。でもさ、実のところ複雑なんだよ」
「どういう意味です?」
「そりゃこれからも鈴がここに居るのかって思ったら嬉しいからさ。だから喜兵衛だって辞めるって言わないで休暇の前倒しに来たんだよ」
「あれはやはり、そういう事なのですか?」
昨夜遅くに喜兵衛は目を真っ赤に腫らして千尋に長期休暇の前倒しを頼みに来た。あまりにも腫れた目をしていたので千尋は思わず許可を出したが、喜兵衛はどうやら鈴に本気で恋していたようだった。
「そりゃ泣くさ。惚れた女が主に嫁ぐだけじゃなくて、子供は産めない、寿命は縮む、だなんてさ。絶望するだろ」
「……それはそうですよね……」
「なんだい、珍しく殊勝な態度じゃないか」
「私だって別に好き好んで彼女たちの寿命を縮めている訳ではありませんから。出来れば長く生きて欲しいと思っているし、力を使ってみた事もありましたが、何をしても無理でした」
「意外とそんな事してたんだね、あんた」
「あなた私を何だと思っているのですか?」
白い目を雅に向けて言うと、雅は肩を竦めて笑っただけだ。
「何にしても結婚が決まったら大事にしてやってくれ。監視員が三人は居るんだ。一瞬たりとも気を抜くんじゃないよ」
「それは怖いですね」
雅の言葉に千尋は苦笑いを浮かべて書類を捌いていく。
「ああ、そうだ。蔵の鍵貸して欲しいんだ。そろそろ風通さないと中の物がカビちまう」
「そうですね。ではお願いします」
引き出しの中から蔵の鍵を引っ張り出した千尋は、ふとある事を思い出してその鍵を引っ込めた。
「なんだよ?」
「雅、掃除が終わったら扉は開けておいてもらえますか?」
「構わないけど、何かあるのかい?」
「ええ、少し」
不思議そうな顔をする雅に千尋はただ笑みを浮かべて頷いて鍵を渡した。
「あんたはバカだ」
「はい」
「こんなバカは見たことないよ」
「すみません」
「どうしてよりによってあんなみたいな子が来ちまったんだ!」
どこまでも鈴の事を心配してくれる雅は何だかお母さんみたいだ。鈴はギュっと雅に抱きついて言った。
「雅さん、大好きです。これからもよろしくお願いします」
「当たり前だろ。千尋の良いようになんかさせるもんか。絶対にあんたは長生きさせてやるから」
「ありがとうございます」
鈴は雅の胸におでこを押し付けて甘えるように言うと、そんな鈴をやれやれと言った様子で雅は撫でてくれる。
「あんたは甘えただねぇ」
「かもしれません。小さい頃はそれこそ夜中にお手洗いも一人で行けませんでした」
「……それは勘弁してくれ」
鈴の言葉に途端に苦い顔をした雅を見て鈴が笑うと、ようやく雅も笑ってくれた。
翌日、いつものように炊事場へ行くと、珍しく喜兵衛が居なかった。辺りを見渡してもまだ何の準備もされていない。
「喜兵衛さん、どうしたんだろう……」
こんな事、鈴がここへやってきて初めての事だ。何かあったのか、体調を崩したのかと心配していると、そこへ雅がひょっこりと顔を出した。
「鈴じゃないか。早起きだね」
「雅さん! 喜兵衛さんがいらっしゃらないんですが、体調不良でしょうか?」
「ああ、違う違う。昨夜遅くに休日を前倒しさせてくれって千尋に申し出があったんだよ」
「え!? ま、まさかご家族に何かあった……とか?」
青ざめて言う鈴に雅は苦笑いして首を振る。
「違うよ。ちょっと今はここに居たくないみたいだ。まぁあれだ、戻ってきたらいつも通りに接してやってくれよ」
「もちろんです。そう言えば弥七さんは里帰りはされないのですか?」
「弥七は勘当同然でここへやって来たから、あんたと一緒で帰る所が無いんだ」
「そう……だったんですね」
何か聞いてはいけない事を聞いてしまった気分になった鈴は、無言で朝食の準備を始める。
「あんたが朝食を作ってくれんのかい?」
「はい。あ、雅さんが作りますか?」
「いや、作ってくれるんならありがたい。ここは任せてもいいかい? あたしはちょっと蔵の整理しなきゃいけないんだ」
「ここにも蔵があるのですか?」
「あるよ。まぁ滅多に誰も入らないんだけどさ」
「そうなんですか? それじゃあ後でお手伝いに行きますね」
「ああ、助かるよ」
それだけ言って雅は炊事場を後にした。鈴はそんな雅の背中を見送って朝食の支度に取り掛かる。
何だか一人で朝食の準備をするのは久しぶりで、少しだけ寂しかった。
「今朝は洋食なのですね」
「はい。喜兵衛さんが今日からお休みされるとの事なので、しばらくは私がお食事の用意をしようと思うのですが、構いませんか?」
「もちろんです。ありがとうございます、鈴さん」
「全く、あんたはデカい顔して部屋でゴロゴロしてりゃいいのに」
雅がいつものように配膳してくれるついでにそんな事を言うが、鈴の性格的にそれは出来ない。
「ゴロゴロしていても、きっと色んな事が気になって意味が無いと思うんです。それなら動いていた方が良いです」
「働き者な嫁さんで幸せだねぇ、千尋」
「ええ。本当に」
にっこり微笑む千尋は朝からとても美しい。千尋にも大分慣れてきた鈴は、最近よく千尋を観察している。
千尋は仕事中や食事の時には必ずその長い髪を半分ほど結い上げているが、休憩になった途端に外す。きっとあれは千尋のスイッチの役割をしているのだろう。
あまりにも鈴がじっと千尋を見つめていたからか、ふと千尋と目があった。
「どうかしましたか?」
「あ、いえ。やはり龍神さまは美しいのだなぁ、と見惚れていました」
「そうですか? それはありがとうございます。でも、あなたも十分美しいですよ」
「そ、そんな事はありません。私はその、バタ臭いと言うそうです」
何度か久子が鈴の事をそう言っていたのを聞いて不思議に思っていたが、その言葉の意味は蘭が教えてくれた。正直少しだけ傷ついたが、まぁ事実なので反論もしない。
「あんたそんな事言われてたのかい?」
「はい。たまにですが」
「バタ臭いだなんて……あなたは妖精のようです。色が白くて小さくて、瞳の色と少し癖のある髪がとても美しいですよ」
「え、えっと……あ、ありがとうございます」
言われ慣れない言葉の羅列に思わず鈴が頬を染めると、それを聞いていた雅が顔を顰める。
「あんた達さ、朝っぱらからそんな褒めあって何がしたいんだよ。そんな歯が浮きそうな言葉よく言えるね」
「歯が浮く……初めて聞きました。どういう意味ですか?」
歯が浮くなんてことがあるのか? 鈴がキョトンとして雅を見ると、雅は肩を竦めてそのまま食卓を離れてしまった。そんな雅を見て千尋は笑っている。
「歯が浮く、というのは気取った言葉や行動などを見て嫌な気持ちになる時に使うんですよ」
「い、嫌な気持ち……」
青ざめた鈴を見て千尋が慌てて付け加える。
「ですが今の雅の場合は、あんた達よくそんな恥ずかしい事朝っぱらから言えるわねって事だと思うので、気にしなくていいですよ」
「そうですか。こういう奥ゆかしさが無いのも私の駄目な所ですね。菫ちゃんにもよく言われてたのに」
そう言って俯いた鈴を見て千尋が尋ねてくる。
「そんな事を言われたのですか? 確かに今の時代はまだ前の時代を引きずっていますが、私に関しては鈴さんのそういう正直な所が気に入っているので、何も遠慮する事はありませんよ。あなたはそのままで居てください」
「はい、ありがとうございます」
お礼を言った鈴を見て千尋は優しげな笑みを浮かべ、鈴の作った洋食の朝ごはんを満足気に食べる。何だかそれがとても嬉しかった。
♠
「雅、これを佐伯家に出しておいてもらえますか?」
鈴が神森家にやってきて一ヶ月と少し経った頃、そう言って千尋は書類の山の中から一通の封筒を雅に差し出した。それを受け取った雅は面倒そうに頷いてそれを着物の袂に仕舞い込む。
「とうとう結婚か……」
「そんなに嫌ですか? 以前はあれほどせっついて来たと言うのに」
「相手が鈴じゃなきゃ喜んださ。でもさ、実のところ複雑なんだよ」
「どういう意味です?」
「そりゃこれからも鈴がここに居るのかって思ったら嬉しいからさ。だから喜兵衛だって辞めるって言わないで休暇の前倒しに来たんだよ」
「あれはやはり、そういう事なのですか?」
昨夜遅くに喜兵衛は目を真っ赤に腫らして千尋に長期休暇の前倒しを頼みに来た。あまりにも腫れた目をしていたので千尋は思わず許可を出したが、喜兵衛はどうやら鈴に本気で恋していたようだった。
「そりゃ泣くさ。惚れた女が主に嫁ぐだけじゃなくて、子供は産めない、寿命は縮む、だなんてさ。絶望するだろ」
「……それはそうですよね……」
「なんだい、珍しく殊勝な態度じゃないか」
「私だって別に好き好んで彼女たちの寿命を縮めている訳ではありませんから。出来れば長く生きて欲しいと思っているし、力を使ってみた事もありましたが、何をしても無理でした」
「意外とそんな事してたんだね、あんた」
「あなた私を何だと思っているのですか?」
白い目を雅に向けて言うと、雅は肩を竦めて笑っただけだ。
「何にしても結婚が決まったら大事にしてやってくれ。監視員が三人は居るんだ。一瞬たりとも気を抜くんじゃないよ」
「それは怖いですね」
雅の言葉に千尋は苦笑いを浮かべて書類を捌いていく。
「ああ、そうだ。蔵の鍵貸して欲しいんだ。そろそろ風通さないと中の物がカビちまう」
「そうですね。ではお願いします」
引き出しの中から蔵の鍵を引っ張り出した千尋は、ふとある事を思い出してその鍵を引っ込めた。
「なんだよ?」
「雅、掃除が終わったら扉は開けておいてもらえますか?」
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