冷酷王の知られざる秘密

あげは凛子

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 そう言って私は立ち上がると、アーノルドの正面に立って見下ろした。そんな私の行動にアーノルドは引きつって私を見上げてくる。



「ちょ、ちょっと待って。ねぇ、ほんと無理だから! そんな気分にならないか――んん⁉️」



 私は問答無用で慌てふためくアーノルドの唇を無理やり唇で塞いだ。そのまま軽く唇を吸うと驚いたようにアーノルドが薄く唇を開いたので、そこに舌を挿れて口内をまさぐる。



 その間に私の手はアーノルドのシャツのボタンを外し始めていた。



「んっ、んぅ!」



 アーノルドが抵抗するので、私は膝をアーノルドの足の間に滑り込ませて股間を刺激すると、アーノルドの身体がビクリと震える。ふと見ると、アーノルドの先ほどの威厳はどこへ消えたのか、今は完全に森の中で怯える子兎だ。



 しばらく股間を膝でグリグリしていると、アーノルドの屹立が少しずつ大きくなってくる。



 私はここでようやく唇を離し、肩で息をするアーノルドの耳元で囁いた。



「これでもそんな気分にはならない?」



 ついでに耳を舐めると、アーノルドは小さく呻いてとうとう俯いてしまう。なんて可愛い反応をするのか。思わず前世でよく店に来ていたM男君を思い出してしまい、意地悪に微笑む。



 完全に俯いて耳と首を真っ赤にしているアーノルドの前にしゃがみこむと、私はそっとアーノルドの股を開かせてズボンの上から屹立を食んだ。その途端、アーノルドの身体はビクリと反応し、小刻みに震えている。



 屹立が既に窮屈そうにズボンの中に収まっていたのでベルトを外して外にだしてやると、元気よくそそり勃つ。



「抵抗してたのに凄く元気ですよ?」



 私はそう言ってドレスをアーノルドの眼の前で脱ぐと、胸の谷間にアーノルドの屹立を挟み込んだ。



「ぅぁっ……な、何して……」

「う~ん、パイズリ?」



 戸惑ったような顔をしてこちらを見下ろすアーノルドだが、欲望は素直だ。もう抵抗しようとはしてこない。



 ツルリとした亀頭からはテラテラと光る先走りが小さな水たまりを作っている。そこに舌を這わせると、アーノルドが大きく仰け反った。



「っっっ!」

「気持ち良い?」

「そんな訳――っ」

「我慢しなくて良いのに」



 そう言って私はアーノルドに見えるように自分の股の間から既に垂れている愛液を掬い取ると、それをこれ見よがしにアーノルドの屹立に塗りつけた。それだけでアーノルドは興奮したように息を荒らげる。



「こんな、女が、いる、のか⁉️」

「女にだって性欲はありますよ。挿れてはい終わりってそんな勝手、許されると思います?」



 アーノルドのガチガチの屹立を胸で扱き、唇で亀頭を愛撫しながら言うと、アーノルドの声にとうとう吐息が混じりだした。



「っふ、ぅ、ぁ……っく」

「出します? 下は駄目だけど、口の中なら良いですよ」



 そう言って私はアーノルドの屹立を完全に口に含み、勢いよく吸ってやった。その途端、アーノルドは声もなく身体を震わせ、ビクビクと痙攣しながら果ててしまう。



 上目遣いでアーノルドを見上げると、その顔は可哀想なほど真っ赤だ。それでも自分の屹立を制御出来ないのか、まだ屹立は私の口の中に精を吐き出している。



 やがて射精が終わったので口から屹立を出すと、アーノルドは疲れ果てたようにだらしなくソファに凭れて肩で息をしていた。私はそんなアーノルドの耳元で囁く。



「どうでしたか?」

「……君はやっぱりサキュバスだ。そうだよね?」

「違います! もう!」



 本当にこの世界には私のような人間が居ないのか! そんな事を考えながらいそいそとドレスを着始めると、その手をアーノルドが止めた。



「?」



 振り返ると、アーノルドは俯いて何かぼそぼそと話し出す。



「なんですか?」

「汚れたからシャワー、浴びよう」

「はあ、それは構いませんけど……あなたも結構絶倫なんですか?」



 ふと見ると、アーノルドの屹立はまた起き上がってきている。



「どうかな……大体皆、こんなものじゃないかな」



 小さな声で恥ずかしそうに呟くアーノルドは可愛い。



「行きましょう。身体、洗ってあげます。それから……今度は私にも挿れてくれる?」



 問いかけると、アーノルドはこくりと素直に頷いた。



 その後、お風呂でたっぷりアーノルドの屹立を堪能して部屋に戻ると、アーノルドはソファに座って大きなため息を落としてポツリと言う。



「こんなはずじゃ無かったんだけどなぁ……」



 そんなアーノルドの正面に座った体育座りをした私は、両肘を自分の膝について落胆するアーノルドを見上げる。



「そうなの?」

「そうだよ。でもよく分かった。君は本当に記憶を失ってるみたいだ」

「だからずっとそう言ってるじゃん」

「にわかには信じられなかったんだよ。そう言って王族や高位貴族に近づく人もいるからね。でも王や僕にこんな態度を取れるなんて、記憶が完全に無いとしか思えない」

「それ、オズワルドも言ってた!」



 おかしくて思わず笑うと、途端にアーノルドの視線が冷たくなる。
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