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やることも無いので馬車の中でヨガをしていると、突然馬車のドアが開き、誰かが馬車を覗き込んできた。
「あなた!」
サンドイッチ片手に馬車を覗き込んできたのはあの兵士だ。
「よぉ! はは! 本気であのサロンで勤めるんだな! 最初聞いた時は耳を疑ったけど、少なくとも村に帰るよりは稼げるんじゃないか?」
「ありがと! それよりもさ、そのサロンってどんな人が来るの?」
「あのサロンか? 会員制で誰が今のメンバーかは俺も詳しくはないけど、宰相だろ? 騎士団長だろ? あとは賢者、それから城に勤めてるほとんどの高官だろうな」
「会員制なんだ。そりゃそっか」
「身分がはっきりしていて、なおかつ多額の年会費を払えるような者でないとな。あと独身の者っていうのも重要なんだ」
「そうなの?」
「ああ。この国では既婚者の浮気、不倫は許されない。それこそ見つかったら刑罰を食らう。これもオズワルド王が定めた法律だ。その代わり、離婚は出来るから浮気大国の隣国よりはマシだよ。お前も既婚者とはしなかっただろ?」
「言われてみれば……」
なるほど、だからオズワルドは結婚したら相手しか抱かないと言い切ったのか。
この目の前の兵士もそうだ。決して私に手を出してきたりしなかった。そこで端と気づく。
「もしかして、慰み者の中に居た男子たちって……」
「そう。既婚者の為の相手だよ。ああでもしないと高ぶって同僚に手を出す奴がいるからな。男の場合は浮気や不倫には含まれないんだ」
「なるほど……これが噂に聞く衆道というやつか……」
どこの世界でも人間のやることは同じのようだ。
「まぁでも彼らは大抵慰み者同士でくっつくんだけどな」
「そうなの?」
「ああ。慰み者達のカップルになる率は凄いんだぞ。報奨金もたんまり貰えるし、嫁さんも見つける事が出来るから男の方からの志願者の方が多いぐらいだ。慰み者に白羽の矢が立つ奴は男女共にその街での精鋭だ。必然的に見た目も良いんだよ」
「そうなの!?」
つまり男子たちからしたら戦場は盛大な婚活パーティーということか! それはそれで志願する理由が不純すぎるが、確かに一緒に慰み者をした子たちは皆可愛くて美人だった。
「そうさ。戦争が終わるまで男に抱かれるのさえ我慢すれば、その後の人生は安泰って訳だ。だから耳を疑ったんだよ! お前みたいに慰み者を卒業しても同じような仕事しようとする奴なんて初めて見たからな! やっぱりお前は王の言う通りサキュバスだ。結婚してて本当に良かったよ!」
そう言って一しきり笑った兵士は私の肩をバシバシ叩いて、サンドイッチを置いて去っていった。
何だか慰み者達のその後を聞いて私は愕然としてしまった。そりゃ自分の村には二度と帰らないだろう。やっぱりこの国の人たちはどこまでも強かだ。
それからも馬車の中でゴロゴロしたりオズワルドが置いて行ったよく分からない戦術の本などを読んだりしながら時間を潰していると、辺りはすっかり暗くなってきた。
流石に暇だ。そんな事を考えながらまたヨガをしていると、馬車の扉が開く。
「……何をしている?」
「あ、やっと戻ってきた。ヨガって言う体操。身体に良いんだよ」
身体を起こし座り直して隣をポンポンと叩くと、そこにオズワルドが疲れ果てたような顔をしながら「そうか」とだけ呟いて乗り込んできた。
「お疲れ様。楽しかった?」
「そんな訳ないだろ。流石にこの後のパーティは欠席した」
「パーティなんかあったの!? いいな。ご馳走一杯出るんじゃないの?」
「出るだろうな。でもそんな事よりも俺はとにかく寝たい。行くぞ」
そう言ってオズワルドは馬車の窓から御者に声をかけて、おもむろに馬車の中で転がって私の膝に頭を乗せてくる。
「着いたら起こせ」
「分かった。おやすみ」
私は身体を折り曲げて眠ろうとするオズワルドの唇に軽くキスすると、それと同時にオズワルドは驚いたように飛び起きる。
「な、なんだ?」
「へ? 何が?」
「言っておくが、ここではしないからな?」
「分かってるよ! 汚れるからでしょ? 何そんな驚いた顔してるのよ」
「いや……今のキスは……何か意味があるのか?」
「ないよ別に。おやすみの挨拶だよ」
「……そうか。びっくりした」
それだけ言ってオズワルドは何故か神妙な顔をしてまた私の膝に頭を置いた。
何をキスぐらいでそんなに驚くことがあるのか。そう思いつつ、そう言えば何の意味もない挨拶のキスなど、私も誰かに初めてした気がする。
そんな事に今更気づいて恥ずかしさのあまり視線を窓の外に向けたのだった。
それから馬車は華やかな王都を抜け、閑静な住宅街も抜けてどんどん城から遠ざかった。
一体どこまで行くのかと窓の外を凝視していると、はるか前方の方に脇道に向かって淡いランプが灯っているのが見えた。
馬車は脇道までやってくると、何の躊躇もなくその脇道に進んでいく。ランプに導かれるように進むと、正面に白亜で出来た豪華な小さめの城のような建物が見えた。その前には高級そうな馬車が2台ほど止まっている。
私は思わず眠っているオズワルドの肩を揺すると、興奮しながら言った。
「ねぇねぇオズワルド! もしかしてあの建物がそう!?」
「ん……もう着いたのか?」
私に起こされたオズワルドは髪をかきあげながら起き上がると、窓の外を見て頷く。
「そうだ。ああ、あいつらも抜け出して来たのか。一体いつの間に……」
「知り合いの馬車?」
「ああ。宰相と騎士団長だ。ここは表向きには会員制のサロンなんだ。だからここで酒を飲んだり大事な話をしたりする事もある」
「なるほど。で、お酒とか飲んで話し合いした後に誰かと寝るの?」
目を輝かせた私を見てオズワルドは白い目を向けてくる。
「……まぁそうなんだが、お前は本当にそういう事にしか興味ないんだな」
「他にもあるけど、今はそれで頭一杯だよ!」
「……そうか」
やがて馬車が止まり、御者がドアを開けてくれた。先に下りたオズワルドがまるで私を高貴な家の娘でも扱うかのように手を差し伸べてくる。
「ちなみにここは連れ込む事も出来るんだぞ」
「そうなの?」
「ああ。それぞれ結婚前の相性を調べたい時とかにな、連れ込むそうだ」
「連れ込むそうだって、オズワルドは連れ込んだことないの?」
「ああ。結婚したいなどと思える奴にまだ会った事がなかったからな。ついて来い」
「うん。そう言えば私、騎士団長さん見たことないんだけどあの戦場に居た?」
ふと思って問いかけると、オズワルドはゆるゆると首を振った。
「いいや。騎士団長は別の部隊を指揮していたんだ」
「なるほど。別々の拠点使ってたのか~」
私が居たテント郡だけにしてはやけに戦場に出ている人が多いと思っていたが、どうやら部隊そのものが分かれていたようだ。
妙に納得しながらどんどん進むオズワルドについて行くと、オズワルドはステンドグラスが嵌め込まれた立派な扉を開けた。その瞬間、私の背筋がシャンと伸びる。
「あなた!」
サンドイッチ片手に馬車を覗き込んできたのはあの兵士だ。
「よぉ! はは! 本気であのサロンで勤めるんだな! 最初聞いた時は耳を疑ったけど、少なくとも村に帰るよりは稼げるんじゃないか?」
「ありがと! それよりもさ、そのサロンってどんな人が来るの?」
「あのサロンか? 会員制で誰が今のメンバーかは俺も詳しくはないけど、宰相だろ? 騎士団長だろ? あとは賢者、それから城に勤めてるほとんどの高官だろうな」
「会員制なんだ。そりゃそっか」
「身分がはっきりしていて、なおかつ多額の年会費を払えるような者でないとな。あと独身の者っていうのも重要なんだ」
「そうなの?」
「ああ。この国では既婚者の浮気、不倫は許されない。それこそ見つかったら刑罰を食らう。これもオズワルド王が定めた法律だ。その代わり、離婚は出来るから浮気大国の隣国よりはマシだよ。お前も既婚者とはしなかっただろ?」
「言われてみれば……」
なるほど、だからオズワルドは結婚したら相手しか抱かないと言い切ったのか。
この目の前の兵士もそうだ。決して私に手を出してきたりしなかった。そこで端と気づく。
「もしかして、慰み者の中に居た男子たちって……」
「そう。既婚者の為の相手だよ。ああでもしないと高ぶって同僚に手を出す奴がいるからな。男の場合は浮気や不倫には含まれないんだ」
「なるほど……これが噂に聞く衆道というやつか……」
どこの世界でも人間のやることは同じのようだ。
「まぁでも彼らは大抵慰み者同士でくっつくんだけどな」
「そうなの?」
「ああ。慰み者達のカップルになる率は凄いんだぞ。報奨金もたんまり貰えるし、嫁さんも見つける事が出来るから男の方からの志願者の方が多いぐらいだ。慰み者に白羽の矢が立つ奴は男女共にその街での精鋭だ。必然的に見た目も良いんだよ」
「そうなの!?」
つまり男子たちからしたら戦場は盛大な婚活パーティーということか! それはそれで志願する理由が不純すぎるが、確かに一緒に慰み者をした子たちは皆可愛くて美人だった。
「そうさ。戦争が終わるまで男に抱かれるのさえ我慢すれば、その後の人生は安泰って訳だ。だから耳を疑ったんだよ! お前みたいに慰み者を卒業しても同じような仕事しようとする奴なんて初めて見たからな! やっぱりお前は王の言う通りサキュバスだ。結婚してて本当に良かったよ!」
そう言って一しきり笑った兵士は私の肩をバシバシ叩いて、サンドイッチを置いて去っていった。
何だか慰み者達のその後を聞いて私は愕然としてしまった。そりゃ自分の村には二度と帰らないだろう。やっぱりこの国の人たちはどこまでも強かだ。
それからも馬車の中でゴロゴロしたりオズワルドが置いて行ったよく分からない戦術の本などを読んだりしながら時間を潰していると、辺りはすっかり暗くなってきた。
流石に暇だ。そんな事を考えながらまたヨガをしていると、馬車の扉が開く。
「……何をしている?」
「あ、やっと戻ってきた。ヨガって言う体操。身体に良いんだよ」
身体を起こし座り直して隣をポンポンと叩くと、そこにオズワルドが疲れ果てたような顔をしながら「そうか」とだけ呟いて乗り込んできた。
「お疲れ様。楽しかった?」
「そんな訳ないだろ。流石にこの後のパーティは欠席した」
「パーティなんかあったの!? いいな。ご馳走一杯出るんじゃないの?」
「出るだろうな。でもそんな事よりも俺はとにかく寝たい。行くぞ」
そう言ってオズワルドは馬車の窓から御者に声をかけて、おもむろに馬車の中で転がって私の膝に頭を乗せてくる。
「着いたら起こせ」
「分かった。おやすみ」
私は身体を折り曲げて眠ろうとするオズワルドの唇に軽くキスすると、それと同時にオズワルドは驚いたように飛び起きる。
「な、なんだ?」
「へ? 何が?」
「言っておくが、ここではしないからな?」
「分かってるよ! 汚れるからでしょ? 何そんな驚いた顔してるのよ」
「いや……今のキスは……何か意味があるのか?」
「ないよ別に。おやすみの挨拶だよ」
「……そうか。びっくりした」
それだけ言ってオズワルドは何故か神妙な顔をしてまた私の膝に頭を置いた。
何をキスぐらいでそんなに驚くことがあるのか。そう思いつつ、そう言えば何の意味もない挨拶のキスなど、私も誰かに初めてした気がする。
そんな事に今更気づいて恥ずかしさのあまり視線を窓の外に向けたのだった。
それから馬車は華やかな王都を抜け、閑静な住宅街も抜けてどんどん城から遠ざかった。
一体どこまで行くのかと窓の外を凝視していると、はるか前方の方に脇道に向かって淡いランプが灯っているのが見えた。
馬車は脇道までやってくると、何の躊躇もなくその脇道に進んでいく。ランプに導かれるように進むと、正面に白亜で出来た豪華な小さめの城のような建物が見えた。その前には高級そうな馬車が2台ほど止まっている。
私は思わず眠っているオズワルドの肩を揺すると、興奮しながら言った。
「ねぇねぇオズワルド! もしかしてあの建物がそう!?」
「ん……もう着いたのか?」
私に起こされたオズワルドは髪をかきあげながら起き上がると、窓の外を見て頷く。
「そうだ。ああ、あいつらも抜け出して来たのか。一体いつの間に……」
「知り合いの馬車?」
「ああ。宰相と騎士団長だ。ここは表向きには会員制のサロンなんだ。だからここで酒を飲んだり大事な話をしたりする事もある」
「なるほど。で、お酒とか飲んで話し合いした後に誰かと寝るの?」
目を輝かせた私を見てオズワルドは白い目を向けてくる。
「……まぁそうなんだが、お前は本当にそういう事にしか興味ないんだな」
「他にもあるけど、今はそれで頭一杯だよ!」
「……そうか」
やがて馬車が止まり、御者がドアを開けてくれた。先に下りたオズワルドがまるで私を高貴な家の娘でも扱うかのように手を差し伸べてくる。
「ちなみにここは連れ込む事も出来るんだぞ」
「そうなの?」
「ああ。それぞれ結婚前の相性を調べたい時とかにな、連れ込むそうだ」
「連れ込むそうだって、オズワルドは連れ込んだことないの?」
「ああ。結婚したいなどと思える奴にまだ会った事がなかったからな。ついて来い」
「うん。そう言えば私、騎士団長さん見たことないんだけどあの戦場に居た?」
ふと思って問いかけると、オズワルドはゆるゆると首を振った。
「いいや。騎士団長は別の部隊を指揮していたんだ」
「なるほど。別々の拠点使ってたのか~」
私が居たテント郡だけにしてはやけに戦場に出ている人が多いと思っていたが、どうやら部隊そのものが分かれていたようだ。
妙に納得しながらどんどん進むオズワルドについて行くと、オズワルドはステンドグラスが嵌め込まれた立派な扉を開けた。その瞬間、私の背筋がシャンと伸びる。
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