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「夢は腹上死だからね! ナイフだけはもうごめんよ!」
「だったらその夢は俺が叶えてやろう」
「ほんと!?」
「……」
「……王、この娘はどこかおかしいのですか?」
「ああ。多分、本当はサキュバスだ。お前、結婚していて良かったな。危うく精気を吸い取られる所だったぞ」
「……はい。王もお気をつけて」
兵士はそれだけ言って仕事に戻っていく。
それから私達は天幕に戻ると、一緒に朝食をとったのだった。
オズワルドの専用慰み者になって早二ヶ月。戦況は思ったよりも長引いていた。おまけに私のテントを襲った犯人もまだ捕まっていない。
そして私はほぼ毎晩オズワルドに抱かれている。
この日も朝食を食べた後、寝室に戻るとオズワルドが着替えだしたのを見て私は思わず問いかけた。
「今日も出陣?」
「ああ。言っておくがまた勝手に抜け出して見に来たりするなよ?」
「分かってる。命狙われてるかもしれないのにそんな事しないよ。私よりもオズワルドの方が気をつけてね」
オズワルドは最近は休みもなくずっと前線で戦っていた。
軍服に着替えているオズワルドのボタンを止めながら私が言うと、オズワルドはそんな私を見下ろして頷く。
「ああ。……なぁ、自分で着られるが」
「知ってる。でもちょっと新婚さんごっこしてみたかったの」
言いながら曲がった勲章を整えて胸を軽く叩くと、オズワルドは少しだけ目の下を赤くして言った。
「そうか。では行ってくる」
「うん、いってらっしゃい」
オズワルドを見送った私は、奥の天幕に引きこもってベッドに転がった。
この二ヶ月は大体こんな日が続いている。
天幕から出る事も出来ないので、昼間は大体昼寝をしたりゴロゴロしたりしていたが、いかんせん暇だ。ここには娯楽が本当にない。それは戦場なのだから仕方ないのだろうが、あるのがボードゲームやカードゲームなので、一人では遊べない物ばかりなのだ(仕方ないのでたまに入口の兵士に付き合ってもらっている)。
ふと見ると机の上には仕舞い忘れたオズワルドの白い手袋が置いてあった。
この手袋は普段オズワルドが日常的に着けている物だ。オズワルドは寝る時ぐらいしか手袋は外さない。ちなみに戦場に向かう時には皮でできた黒い手袋をしている。
この手袋を見ると、何となく街でデートした事を不意に思い出してしまった。
私はしばらくその手袋を見つめていたが、ふと思いついてその手袋に頬ずりをしてみた。うん、良い。
シチュエーション一人エッチ。最高じゃないか。
オズワルドの手袋をはめて胸を服の上からゆるゆる揉むと、何だか本当にそんな気分になってきた。本人は居ないが、手袋のおかげで気分がどんどんノッてくる。
「ん……っふ」
胸を揉みしだき乳首を摘むと、それだけでゾクゾクする。ドレスをたくし上げ、直接胸に触れるとすぐに乳首がピンと固くなった。
「はぁ……あっ……」
初めてオズワルドと街に行った時は怖い目にあったけれど、オズワルドが颯爽と助けに来てくれた。あの時のオズワルドはとてつもなく格好良く見えた。元々綺麗な人だが、女王様をやっていた私でも責められたいと思わず思ってしまったほどだ。
私は手袋をしていない方の手で下着の中に手を入れて陰核を弄り始めた。
「ああっ!」
誰かに触られた時とはまた違う、自分でコントロールする事が出来る快楽もたまには良い。
次第にピチャピチャと水音が蜜壺から聞こえだした。
「んっ、あ、はぁ……」
十分に濡れた事を確認した私は、指を挿れてまずは中を掻き回す。すかさずGスポットを責めると、それだけで蜜壺はキュっと何かを期待するように締まる。
「んっ……気持ちいい……」
指でするのも良いが、やはりもっと奥まで欲しい。最奥をズンズンついて、頭が真っ白になるまで……。
そんな事を考えながら一人静かに悶えていると、突然天幕が開いた。
あ! と思った時には既に遅く、入り口には呆れたような顔をしたオズワルドが立っている。
「えーっと……こ、これは……その、ね?」
「どうして俺の手袋をお前がはめてるんだ?」
「それはえっと、こうしてるとオズワルドに触られてるみたいだなぁってね、思って」
「お前はただの半日も待てが出来ないのか? もしかしてこの二ヶ月、お前は毎日こんな事をしてたのか?」
「してないよ! 今日が初めてだもん!」
「では何故今日は我慢出来なかったんだ」
「だって、暇だったんだもん!」
「暇だからって自慰に耽るな。もう少し待て」
そう言ってオズワルドはつかつかと歩み寄ってくると、おもむろに私の口を塞いだ。
「んんっ! んっ……ふぁ……」
舌がねじ込まれてゾクゾクする私とは裏腹に、オズワルドはまだ冷たい顔をしている。そんなに怒ったのだろうか? もしかして手袋は物凄く大切な物だったとか?
そんな事を考えていると、オズワルドはようやく唇を離して早口で言った。
「15分だ。15分待ってろ。風呂に入ってくる」
「う、うん」
「いいか、イクなよ? 続きもするな」
「わ、分かった」
待てを言いつけられた私が大人しく待っていると、15分も経たずにオズワルドは戻ってきた。
そして何故か私の手から手袋を剥ぎ取り、それを自分で嵌めてそのまま無言で私を押し倒してくる。
「こうされたかったんだよな?」
「ん」
「はぁ、っ……っく」
軍服のまま、手袋までつけて襲ってくれるなんて思ってもいなくて思わずキュンとする。シチュエーションエッチ最高だ。美青年と軍服でだなんて、なかなか体験出来る事ではない。
オズワルドはうっとりする私を冷たい目で見下ろしながら、乱暴に後頭を掴んで口づけてきた。
「ん!」
ついだとばかりに唇の端をペロリと舐められ、それが何だかとても卑猥だ。
私が誘うように薄く唇を開くと、オズワルドは噛みつかんばかりの勢いで舌を口内に捩じ込んでくる。
「ぁ……んむ、っふ」
思わず漏れる声にオズワルドの目が楽しそうに細まった。手袋を嵌めた手で私の胸を揉むオズワルドに私が思わず腰を浮かせると、そんな私の腰をオズワルドが自分の方に引き寄せる。
「なんだ、もう我慢できないのか」
「ん……だって、途中で待てって言われたんだもん」
「……なるほど。あの時点ですっかり出来上がっていたのか。それなら遠慮も何もいらないな」
そう言ってオズワルドは軍服のベルトを外して下履きの中から既に大きくなっている屹立を本当に何の遠慮も無しに私の蜜壺に捩じ込んできた。
「あぁっ!」
「ああ、本当だ。もう痙攣している」
念願通り最奥をグリグリと刺激するオズワルドに思わず腕を伸ばして抱きつくと、オズワルドもそれを受け入れるかのように身体をこちらに倒してくれる。
「はぁ……どうしてこんなに相性が良いんだ……とんでもない人格破綻者だと言うのに」
耳元で心底がっかりした様子でそんな事を言うオズワルドに少しだけイラっとした私は、オズワルドの耳をねっとりと舐め上げてやった。その途端、オズワルドの身体がびくりと震え、屹立が一段と大きくなる。
「お前、予告をしろとあれほど……っ」
「意地悪、言うから。ちょっと、まだ大きくなるの!?」
既に私の蜜壺内は物凄い圧迫感だというのに、それでもまだオズワルドの屹立は大きくなる。
「だったらその夢は俺が叶えてやろう」
「ほんと!?」
「……」
「……王、この娘はどこかおかしいのですか?」
「ああ。多分、本当はサキュバスだ。お前、結婚していて良かったな。危うく精気を吸い取られる所だったぞ」
「……はい。王もお気をつけて」
兵士はそれだけ言って仕事に戻っていく。
それから私達は天幕に戻ると、一緒に朝食をとったのだった。
オズワルドの専用慰み者になって早二ヶ月。戦況は思ったよりも長引いていた。おまけに私のテントを襲った犯人もまだ捕まっていない。
そして私はほぼ毎晩オズワルドに抱かれている。
この日も朝食を食べた後、寝室に戻るとオズワルドが着替えだしたのを見て私は思わず問いかけた。
「今日も出陣?」
「ああ。言っておくがまた勝手に抜け出して見に来たりするなよ?」
「分かってる。命狙われてるかもしれないのにそんな事しないよ。私よりもオズワルドの方が気をつけてね」
オズワルドは最近は休みもなくずっと前線で戦っていた。
軍服に着替えているオズワルドのボタンを止めながら私が言うと、オズワルドはそんな私を見下ろして頷く。
「ああ。……なぁ、自分で着られるが」
「知ってる。でもちょっと新婚さんごっこしてみたかったの」
言いながら曲がった勲章を整えて胸を軽く叩くと、オズワルドは少しだけ目の下を赤くして言った。
「そうか。では行ってくる」
「うん、いってらっしゃい」
オズワルドを見送った私は、奥の天幕に引きこもってベッドに転がった。
この二ヶ月は大体こんな日が続いている。
天幕から出る事も出来ないので、昼間は大体昼寝をしたりゴロゴロしたりしていたが、いかんせん暇だ。ここには娯楽が本当にない。それは戦場なのだから仕方ないのだろうが、あるのがボードゲームやカードゲームなので、一人では遊べない物ばかりなのだ(仕方ないのでたまに入口の兵士に付き合ってもらっている)。
ふと見ると机の上には仕舞い忘れたオズワルドの白い手袋が置いてあった。
この手袋は普段オズワルドが日常的に着けている物だ。オズワルドは寝る時ぐらいしか手袋は外さない。ちなみに戦場に向かう時には皮でできた黒い手袋をしている。
この手袋を見ると、何となく街でデートした事を不意に思い出してしまった。
私はしばらくその手袋を見つめていたが、ふと思いついてその手袋に頬ずりをしてみた。うん、良い。
シチュエーション一人エッチ。最高じゃないか。
オズワルドの手袋をはめて胸を服の上からゆるゆる揉むと、何だか本当にそんな気分になってきた。本人は居ないが、手袋のおかげで気分がどんどんノッてくる。
「ん……っふ」
胸を揉みしだき乳首を摘むと、それだけでゾクゾクする。ドレスをたくし上げ、直接胸に触れるとすぐに乳首がピンと固くなった。
「はぁ……あっ……」
初めてオズワルドと街に行った時は怖い目にあったけれど、オズワルドが颯爽と助けに来てくれた。あの時のオズワルドはとてつもなく格好良く見えた。元々綺麗な人だが、女王様をやっていた私でも責められたいと思わず思ってしまったほどだ。
私は手袋をしていない方の手で下着の中に手を入れて陰核を弄り始めた。
「ああっ!」
誰かに触られた時とはまた違う、自分でコントロールする事が出来る快楽もたまには良い。
次第にピチャピチャと水音が蜜壺から聞こえだした。
「んっ、あ、はぁ……」
十分に濡れた事を確認した私は、指を挿れてまずは中を掻き回す。すかさずGスポットを責めると、それだけで蜜壺はキュっと何かを期待するように締まる。
「んっ……気持ちいい……」
指でするのも良いが、やはりもっと奥まで欲しい。最奥をズンズンついて、頭が真っ白になるまで……。
そんな事を考えながら一人静かに悶えていると、突然天幕が開いた。
あ! と思った時には既に遅く、入り口には呆れたような顔をしたオズワルドが立っている。
「えーっと……こ、これは……その、ね?」
「どうして俺の手袋をお前がはめてるんだ?」
「それはえっと、こうしてるとオズワルドに触られてるみたいだなぁってね、思って」
「お前はただの半日も待てが出来ないのか? もしかしてこの二ヶ月、お前は毎日こんな事をしてたのか?」
「してないよ! 今日が初めてだもん!」
「では何故今日は我慢出来なかったんだ」
「だって、暇だったんだもん!」
「暇だからって自慰に耽るな。もう少し待て」
そう言ってオズワルドはつかつかと歩み寄ってくると、おもむろに私の口を塞いだ。
「んんっ! んっ……ふぁ……」
舌がねじ込まれてゾクゾクする私とは裏腹に、オズワルドはまだ冷たい顔をしている。そんなに怒ったのだろうか? もしかして手袋は物凄く大切な物だったとか?
そんな事を考えていると、オズワルドはようやく唇を離して早口で言った。
「15分だ。15分待ってろ。風呂に入ってくる」
「う、うん」
「いいか、イクなよ? 続きもするな」
「わ、分かった」
待てを言いつけられた私が大人しく待っていると、15分も経たずにオズワルドは戻ってきた。
そして何故か私の手から手袋を剥ぎ取り、それを自分で嵌めてそのまま無言で私を押し倒してくる。
「こうされたかったんだよな?」
「ん」
「はぁ、っ……っく」
軍服のまま、手袋までつけて襲ってくれるなんて思ってもいなくて思わずキュンとする。シチュエーションエッチ最高だ。美青年と軍服でだなんて、なかなか体験出来る事ではない。
オズワルドはうっとりする私を冷たい目で見下ろしながら、乱暴に後頭を掴んで口づけてきた。
「ん!」
ついだとばかりに唇の端をペロリと舐められ、それが何だかとても卑猥だ。
私が誘うように薄く唇を開くと、オズワルドは噛みつかんばかりの勢いで舌を口内に捩じ込んでくる。
「ぁ……んむ、っふ」
思わず漏れる声にオズワルドの目が楽しそうに細まった。手袋を嵌めた手で私の胸を揉むオズワルドに私が思わず腰を浮かせると、そんな私の腰をオズワルドが自分の方に引き寄せる。
「なんだ、もう我慢できないのか」
「ん……だって、途中で待てって言われたんだもん」
「……なるほど。あの時点ですっかり出来上がっていたのか。それなら遠慮も何もいらないな」
そう言ってオズワルドは軍服のベルトを外して下履きの中から既に大きくなっている屹立を本当に何の遠慮も無しに私の蜜壺に捩じ込んできた。
「あぁっ!」
「ああ、本当だ。もう痙攣している」
念願通り最奥をグリグリと刺激するオズワルドに思わず腕を伸ばして抱きつくと、オズワルドもそれを受け入れるかのように身体をこちらに倒してくれる。
「はぁ……どうしてこんなに相性が良いんだ……とんでもない人格破綻者だと言うのに」
耳元で心底がっかりした様子でそんな事を言うオズワルドに少しだけイラっとした私は、オズワルドの耳をねっとりと舐め上げてやった。その途端、オズワルドの身体がびくりと震え、屹立が一段と大きくなる。
「お前、予告をしろとあれほど……っ」
「意地悪、言うから。ちょっと、まだ大きくなるの!?」
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