中途半端なソウルスティール受けたけど質問ある?

ミクリヤミナミ

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魔王の譚

使える男

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「なるほどな。結構便利な魔術使ってんじゃねぇか」

 ルークスの活動ログを探ると、「自己暗示によるスキル付与」や「格納魔術」などチート級の情報がじゃんじゃん出てくる。

「これはある意味一番便利かもしれんな」
 ルークスに質問しながら情報を得るよりも、こいつの活動ログを調べたほうがよほど話が早くてわかりやすい。奴の説明はある意味丁寧なんだが、俺にはまどろっこしくてメンドクサイ。たぶん初心者向けの説明には長けてるんだろうけどな。そこは教育者らしいところと言えなくもない。

 さて、結果オーライと言うことでこいつら二人は俺の辞書変わりだ。別次元で大人しくしてもらおう。

 というわけで

「格納」

 すると、目の前に魔法陣と次元の裂け目の様な物が現れた。

 この魔法陣も初めて見る形だな。かなり効率がよさそうだ。
 そんなことを考えながら魔法陣をルークスとセフィ〇スの方へと移動させる。魔法陣が触れた部分が光の粒になり次元の裂け目に吸い込まれてゆく。

 おお、なるほど。こうやって格納されるのか。

 全ての光が次元の隙間に吸い込まれ、しばらくすると魔法陣と次元の裂け目は溶けるように消えていった。

 良いな。こりゃ使える。が、一応呼出しも確認してみるか。

「展開」

 同様に魔法陣をイメージして呟くと、目の前に再び次元の裂け目と魔法陣が現れた。

 ルークスたちをイメージすると、次元の裂け目から光の粒が飛び出してきて、その光の粒が魔法陣を通過するときに物質に変化してゆく。


 ちゃんと出てくるじゃないか。わかっちゃいるが感動するな。これ。
 200年前にこれを知ってたらなぁ、いろいろ楽だったろうに。

 まあ、過ぎたことは仕方ない。

 俺は再度ルークスたちの体を「格納」すると、部下たちと共にクレータ街へと向かった。
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