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生方蒼甫の譚
人は見かけによらぬもの
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慌てて時間経過を止める。すっかり忘れてたよ。ローラと約束してた事。ああ、一日経過は厳しいか……
奴は「ユーザー」だしな。好感度上げても効果ないかもしれんし。失敗したぁ~
まあ、今更慌てても仕方ないからな。軽く腹ごしらえしてから行くとしよう。そうだな。さも「当たり前だ」って雰囲気で攻めてみようかな。
うん。
そうしよう。
というわけで、作戦が決まったので研究室を出る。
研究所はキャンパスの端だ。久々の日光を浴びながら学内の生協へと向かう。
「久々の」って言っても、現実時間では昨日浴びてるけどね。
などと散歩がてらキャンパスを見渡すが学生や職員の姿が見当たらない。いや、この時間ならもっと居るだろ?っと考えて、今日が土曜日だってことに気が付いた。
あちゃぁ。やっちまった。そうか。生協開いてないな。
到着すると、案の定シャッターが閉まっていた。
仕方ない。シャッター横にあるコンビニの自販機でサンドイッチと飲み物を買う事にする。職員証を自販機にかざすと自販機のボタンが点灯する。
野菜サンドとカフェオレのボタンを押したら、モニタに金額と給与から天引きされる旨が表示された。
40元。また値上げしてるな。最近顕著過ぎない?ま、良いか。好きなことやりながら給料もらってるんだしな。
自販機から商品が出てくるまでの間、軽くストレッチをして待つ。
「ピロン!」
でてきた商品を手に取り研究室に戻る。
ん?
「なんだよ。サンドイッチもカフェオレも小さくなってんじゃん!?」
つい声が出た。
値上げと共に、サイレント値上げとは。ぐぬぬ。搾取しおって。
研究室に向かって歩きながら怒りに任せて包装紙を破る。ビニルの包装紙をくしゃくしゃに丸め、ズボンのポケットにねじ込みサンドイッチを頬張る。
やっぱりだ。野菜も減ってる。ほぼマヨネーズサンドじゃねぇか。
その後も、終始文句を垂れながら研究室に戻った。
さて、ログインするか。
軽いめまいと共に、周囲の風景は研究室からこ洒落た宿屋に切り替わる。重い足取りで部屋を出ると、そのまま階段を下りて宿屋を後にする。
通りを進み、冒険者ギルドの前に来ると一段と足が重くなった。
はあ、こんな気持ち久しぶりだな。学生の時にレポートの締め切りぶっちぎった時以来だ。
いや、この間、田ノ浦教授の所に行くときもそうだったか……
よし。気持ちを切り替えよう。どうせゲームだしな。ま、そう思おう。
と、陰鬱な気持ちを隠していつもより横柄に扉を開ける。
「あ、ルークスさん!しょっ、少々お待ちください」
カウンター奥の受付嬢が俺を見るなり慌てて裏に下がっていった。ああ、やべぇな。やっぱり結構まずったかなぁ……
周囲には気まずい空気が流れていた。
心なしか、掲示板を見る冒険者たちもこちらの様子を気にしているように感じる。
わずかな時間が永遠にも感じる。
ああ、嫌な感覚だ。
「お待たせしました」
ローラ嬢が神妙な面持ちでカウンターに現れる。
「ああ、すまない。昨日はちょっと用事があってこっちに来ることが出来なくてな」
と、開口一番軽く詫びを入れる。
が、ちょっと上から。
こちらの分が悪いときは、むしろ上から行くのが俺のスタイルだ。
『なにか問題でも?』
くらいの勢いである。
まあ、このやり方でしょっちゅう失敗するけどね。でも今回も俺のやり方を曲げずに行ってみた。
「いえ、こちらこそお詫びしなければなりません。少々問題がありまして、現在商業ギルドと話し合いができておりません」
ローラは申し訳なさそうに説明する。
「いや、俺の方もちょっとあってな。昨日は来れなくて申し訳なかった」
状況が変わった。俺はしっかり目に詫びを入れる。ほら。『頭は優位に立ったときこそ下げるもんだ』って偉い人も言ってたし。
「こちらこそ申し訳ありません。商業ギルドについては本日中には回答をいただけることになっております。今しばらくお待ちください」
「そうか、じゃあ夕方にもう一度出直してくるよ。すまなかった」
「そうしていただけると助かります。よろしくお願いいたします」
ふぅ。危ない危ない。何とかなるもんだね。結果オーライだ。
さて、暇になったな。
まだ1日しかたってないけど、鍛冶屋を見に行ってみるかな。あのあんちゃん頼りなかったしなぁ。本当にできるのか心配だ。試してみたら「やっぱり無理でした」ってこともありそうだし。様子を見に行ってみよう。
鍛冶屋を目指し通りを進みながら、周囲の人々を観察する。
正確には、ステータスを覗き見てるんだが、冒険者以外にも「ユーザー」が居た。
それも結構。
これまでは全部NPCだと思ってステータスを確認していなかったが、これからは確認したほうがいいかもしれない。商人、職人風の人物にも「ユーザー」は居た。ってことは、今まで「よくできたAIだなぁ」などと呑気に会話していた奴らが「ユーザー」だった可能性がある。
なんてことを考えながら歩いていると、いつの間にやら鍛冶屋にたどり着いていた。
「邪魔するよ」
「はい。いらっしゃい。
ああ、ルークスさん。今日はどういったご用件で?」
相変わらず感情の抑揚が無いなぁ。
一応確認するとNPCだ。ちょっと変わり種なんだろうな。
「どうだい?ストーブとランプ作れそうか?」
やっぱり期限伸ばしてくれって言ってくるかと思ってたら、真逆の答えが返ってきた。
「ああ、あれですか。取り敢えず、1台ずつは完成しました。出来を確認しますか?」
「やっぱり期限をのば……っへ?」
「期限がどうしました?確認します?」
「いや、あ、うん。確認する」
いやいや、まじか。素で答えちゃったよ。
ギルは奥からストーブとランプを持って来て俺の目の前に並べる。
「こっちがお借りしてた見本ですね」
と、ギルの作品の横にサトシが創造(つく)った見本を置く。
……
すげぇ。遜色ねぇ。エンドゥの鍛冶屋が作ったものは、多少簡素化したり、造りが荒かったりしてたが……。ギルの仕事は完ぺきだった。
「頂いたパーツは使わせてもらってます。油も入ってますんで、動作確認しますか?」
「ああ」
以前依頼した時に、ガラスや芯などのパーツは渡しておいたが、ここまで完璧な仕上げをしてるとは……王都の鍛冶屋恐るべし。カールとやらが仕事を任せるはずだわ。
俺は呆気にとられながらも各部を確認し、ストーブとランプに火をつける。
「あったけぇし。明るいな」
「どうですか?」
「問題ない。これで頼む」
なんだ、このあんちゃん。恐るべしだな。実質1日だよ。まともに与えた時間。大量生産できるんじゃない?
「なあ、このストーブとランプ、もらって行っても良いか?」
「良いですよ。この分のお代をいただけるんなら」
「ああ、構わん。いくらだ?」
「ストーブが100リル、ランプが40リルで合計140リルになります」
「じゃあ、これで頼む」
「毎度あり。じゃあ、残り4台ずつですね」
「ああ、で、このペースで作れるか?」
「それは無理ですね。取り敢えず1セットだけ急ぎで作ってみましたけど、他にも仕事が入ってますんで」
「そ、そうか。わかった。じゃあ、残りは来月だな。ちなみにサンプル持って帰っても良いか?」
「はい。大丈夫ですよ。構造は判りましたから」
いやはや、人(NPC)は見かけによらんな。びっくりするほど有能じゃないか。流石はカールの店を任されるだけあるってことか。
奴は「ユーザー」だしな。好感度上げても効果ないかもしれんし。失敗したぁ~
まあ、今更慌てても仕方ないからな。軽く腹ごしらえしてから行くとしよう。そうだな。さも「当たり前だ」って雰囲気で攻めてみようかな。
うん。
そうしよう。
というわけで、作戦が決まったので研究室を出る。
研究所はキャンパスの端だ。久々の日光を浴びながら学内の生協へと向かう。
「久々の」って言っても、現実時間では昨日浴びてるけどね。
などと散歩がてらキャンパスを見渡すが学生や職員の姿が見当たらない。いや、この時間ならもっと居るだろ?っと考えて、今日が土曜日だってことに気が付いた。
あちゃぁ。やっちまった。そうか。生協開いてないな。
到着すると、案の定シャッターが閉まっていた。
仕方ない。シャッター横にあるコンビニの自販機でサンドイッチと飲み物を買う事にする。職員証を自販機にかざすと自販機のボタンが点灯する。
野菜サンドとカフェオレのボタンを押したら、モニタに金額と給与から天引きされる旨が表示された。
40元。また値上げしてるな。最近顕著過ぎない?ま、良いか。好きなことやりながら給料もらってるんだしな。
自販機から商品が出てくるまでの間、軽くストレッチをして待つ。
「ピロン!」
でてきた商品を手に取り研究室に戻る。
ん?
「なんだよ。サンドイッチもカフェオレも小さくなってんじゃん!?」
つい声が出た。
値上げと共に、サイレント値上げとは。ぐぬぬ。搾取しおって。
研究室に向かって歩きながら怒りに任せて包装紙を破る。ビニルの包装紙をくしゃくしゃに丸め、ズボンのポケットにねじ込みサンドイッチを頬張る。
やっぱりだ。野菜も減ってる。ほぼマヨネーズサンドじゃねぇか。
その後も、終始文句を垂れながら研究室に戻った。
さて、ログインするか。
軽いめまいと共に、周囲の風景は研究室からこ洒落た宿屋に切り替わる。重い足取りで部屋を出ると、そのまま階段を下りて宿屋を後にする。
通りを進み、冒険者ギルドの前に来ると一段と足が重くなった。
はあ、こんな気持ち久しぶりだな。学生の時にレポートの締め切りぶっちぎった時以来だ。
いや、この間、田ノ浦教授の所に行くときもそうだったか……
よし。気持ちを切り替えよう。どうせゲームだしな。ま、そう思おう。
と、陰鬱な気持ちを隠していつもより横柄に扉を開ける。
「あ、ルークスさん!しょっ、少々お待ちください」
カウンター奥の受付嬢が俺を見るなり慌てて裏に下がっていった。ああ、やべぇな。やっぱり結構まずったかなぁ……
周囲には気まずい空気が流れていた。
心なしか、掲示板を見る冒険者たちもこちらの様子を気にしているように感じる。
わずかな時間が永遠にも感じる。
ああ、嫌な感覚だ。
「お待たせしました」
ローラ嬢が神妙な面持ちでカウンターに現れる。
「ああ、すまない。昨日はちょっと用事があってこっちに来ることが出来なくてな」
と、開口一番軽く詫びを入れる。
が、ちょっと上から。
こちらの分が悪いときは、むしろ上から行くのが俺のスタイルだ。
『なにか問題でも?』
くらいの勢いである。
まあ、このやり方でしょっちゅう失敗するけどね。でも今回も俺のやり方を曲げずに行ってみた。
「いえ、こちらこそお詫びしなければなりません。少々問題がありまして、現在商業ギルドと話し合いができておりません」
ローラは申し訳なさそうに説明する。
「いや、俺の方もちょっとあってな。昨日は来れなくて申し訳なかった」
状況が変わった。俺はしっかり目に詫びを入れる。ほら。『頭は優位に立ったときこそ下げるもんだ』って偉い人も言ってたし。
「こちらこそ申し訳ありません。商業ギルドについては本日中には回答をいただけることになっております。今しばらくお待ちください」
「そうか、じゃあ夕方にもう一度出直してくるよ。すまなかった」
「そうしていただけると助かります。よろしくお願いいたします」
ふぅ。危ない危ない。何とかなるもんだね。結果オーライだ。
さて、暇になったな。
まだ1日しかたってないけど、鍛冶屋を見に行ってみるかな。あのあんちゃん頼りなかったしなぁ。本当にできるのか心配だ。試してみたら「やっぱり無理でした」ってこともありそうだし。様子を見に行ってみよう。
鍛冶屋を目指し通りを進みながら、周囲の人々を観察する。
正確には、ステータスを覗き見てるんだが、冒険者以外にも「ユーザー」が居た。
それも結構。
これまでは全部NPCだと思ってステータスを確認していなかったが、これからは確認したほうがいいかもしれない。商人、職人風の人物にも「ユーザー」は居た。ってことは、今まで「よくできたAIだなぁ」などと呑気に会話していた奴らが「ユーザー」だった可能性がある。
なんてことを考えながら歩いていると、いつの間にやら鍛冶屋にたどり着いていた。
「邪魔するよ」
「はい。いらっしゃい。
ああ、ルークスさん。今日はどういったご用件で?」
相変わらず感情の抑揚が無いなぁ。
一応確認するとNPCだ。ちょっと変わり種なんだろうな。
「どうだい?ストーブとランプ作れそうか?」
やっぱり期限伸ばしてくれって言ってくるかと思ってたら、真逆の答えが返ってきた。
「ああ、あれですか。取り敢えず、1台ずつは完成しました。出来を確認しますか?」
「やっぱり期限をのば……っへ?」
「期限がどうしました?確認します?」
「いや、あ、うん。確認する」
いやいや、まじか。素で答えちゃったよ。
ギルは奥からストーブとランプを持って来て俺の目の前に並べる。
「こっちがお借りしてた見本ですね」
と、ギルの作品の横にサトシが創造(つく)った見本を置く。
……
すげぇ。遜色ねぇ。エンドゥの鍛冶屋が作ったものは、多少簡素化したり、造りが荒かったりしてたが……。ギルの仕事は完ぺきだった。
「頂いたパーツは使わせてもらってます。油も入ってますんで、動作確認しますか?」
「ああ」
以前依頼した時に、ガラスや芯などのパーツは渡しておいたが、ここまで完璧な仕上げをしてるとは……王都の鍛冶屋恐るべし。カールとやらが仕事を任せるはずだわ。
俺は呆気にとられながらも各部を確認し、ストーブとランプに火をつける。
「あったけぇし。明るいな」
「どうですか?」
「問題ない。これで頼む」
なんだ、このあんちゃん。恐るべしだな。実質1日だよ。まともに与えた時間。大量生産できるんじゃない?
「なあ、このストーブとランプ、もらって行っても良いか?」
「良いですよ。この分のお代をいただけるんなら」
「ああ、構わん。いくらだ?」
「ストーブが100リル、ランプが40リルで合計140リルになります」
「じゃあ、これで頼む」
「毎度あり。じゃあ、残り4台ずつですね」
「ああ、で、このペースで作れるか?」
「それは無理ですね。取り敢えず1セットだけ急ぎで作ってみましたけど、他にも仕事が入ってますんで」
「そ、そうか。わかった。じゃあ、残りは来月だな。ちなみにサンプル持って帰っても良いか?」
「はい。大丈夫ですよ。構造は判りましたから」
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