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カールの譚
材料ゲット
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その後、魔王の街の様子について一通り説明を受けた。オットー達も魔都に来た当場は面食らっていたらしいが、この生活に慣れると王都には帰りたくなくなったらしい。
確かに便利だ。馬がなくても走る「自動車」や、線路の上を走る「電車」。雷の力、「電気」によって町中のあらゆるものが自動で動く。快適さを追求したこの生活を経験すれば、王都の暮らしなど原始時代のそれと同じだ。とてもではないが元の暮らしに戻りたいとは思わない。キャラバンの商人や職人はこの刺激的な生活に新たなインスピレーションを受けているらしい。商人は街にあふれる商品やサービスを肌で感じ、目に焼き付けて次の一手を探している。職人は今までとは根本的にレベルの違う技術に気おされながらも、それらを身に着けようと町の工場に出入りしている。
魔王から聞いた魔都の技術は正直ちんぷんかんぷんだが、鍛冶屋として興味深い話も多くここでいろいろチャレンジしたいと考えている。
「ああ、お前のニホントウな。」
「ニホントウ?」
「カタナだカタナ。」
「ああ、親父の形見か。」
「そう、それ。それ、玉鋼から作ったやつだろ?」
「ああ、そうらしい。親父はそんなことを言ってた。」
「そうかぁ、できたんだなぁ。いいなぁ。俺にも作ってくれよ。」
「いや、簡単に言うなよ。作れるもんなら作りてぇよ。まず、材料もねぇし。腕もねぇよ。」
嫌なことを言う。俺に腕があれば、とっくに作ってるよ。一番欲しいのは俺だ。
「材料はあるさ。町の奥にたたら製鉄所があるから、そこで玉鋼もらって来ればいいさ。」
「は?そんな簡単に手に入るもんなのか?」
「簡単ではないけどな。結構苦労したよ。量を作れるようになったのは、ここ数年だ。」
ようやく、ようやくカタナが作れる。俺の夢がかなう。いや、まだ時間はかかるだろうが、ようやくスタートラインに立てた。
「ああ、それと、カール。おまえスキル何持ってる?」
いや、言うと思うか?普通。なんでこんなになれなれしいの?一回殺されかけてるんですけど君に。
「そんな目で見るなよ。傷つくわ。そうか、まだ思い出さねぇか。」
「十分あんたにされたことは思い出してるよ。」
「まあ、そこじゃねぇんだけど。いいや。『創造主』は持ってねぇか?」
「?なんだ、そのスキル。」
「そうか、お前の親父から聞いてないか。」
「親父を知ってるのか?」
「ああ、まあな。ちょいちょい来てたしな。ここに。」
「はぁ?!」
「知らなかったのか?そうか。あいつ黙ってたんだな。」
「ここに?来てた?」
「そのカタナはここの玉鋼でできてるはずだ。前持って帰ってたからな。
それは良いんだが、持ってねぇのかぁ『創造主』。あ~あ、残念。あったら助かったのになぁ。まあ、いいか。ほか、非結晶と再結晶は持ってるよな?」
何で知ってる?親父は何処まで話してるんだ?そんなに信頼してたのか?
「なんだよ。そんな顔で見るなよ。いい加減俺の事を警戒するなよ。」
「余計に警戒するに決まってんだろ?俺の事をどこまで知ってる?どこで調べた?」
「別に調べたわけじゃねぇよ。お前の事はずいぶん昔から知ってるよ。まあいい、それはお前が思い出せ。それに、非結晶と再結晶はルドルフが良く使ってたしな。あれがあれば助かるよ。で、ルドルフは今どうしてる?」
「親父は、とっくに死んだよ。」
「なに?嘘つけ?あいつがか?…どうやって。」
「どうやっても何も、騎士に殺されたんだよ。」
「はぁ~?それこそ意味わかんねぇぞ?ルドルフが騎士ごときにやられるわけねぇだろ。」
「知らねぇよ。」
フリードリヒはしばらく考え込んでいたが、
「そうか、気を付けないとな。」
「何に?」
「いろいろだ。」
「なんでいつもはぐらかす。」
「お前が思い出せばいいこった。取り敢えずは製鉄所に行くか。」
「ああ、」
釈然としないが、製鉄所に行くとなれば話は別だ。ようやく玉鋼が手に入る。俺も刀を作ることができるかもしれない。
フリードリヒの居城から出て、電車で数十分。町の外れに製鉄所があった。
なんだこれ?この製鉄所ってやつ自体が町くらい大きい。それに、なんだこの建物は、円筒形の構造物が縦横無尽に伸びている。もう、何が何だか……
「基本的に、この町で使われてる鉄や鋼はここで作ってる。鋼の質もだいぶ上がってるから、これでも十分武器や防具は作れるんだけどな。まあ、でも。カタナはロマンだよな。」
何言ってるのかよくわからんわりに、意外に心に響くものがある。確かにロマンだ。カタナは良い。
「鋼ってのが、玉鋼なのか?」
「いや、それとこれとは別だ。もともとこの製鉄所で鋼を作ってたんだが、ルドルフの奴がコシキタンゾウをやりたいって言いだしてな。で、たたら場を作ってようやく玉鋼ができた。」
うん。わからん。まあいい。玉鋼がもらえるんなら良しとしよう。
「おい、理解するの諦めたろ?」
なんだよ。みんな鋭すぎるだろ?
「人の心を読むなよ。」
「いや、お前は顔に出やすいんだよ。」
「なるほど。まあいい。で、玉鋼は何処に?」
「あそこの一角で作ってる。そこまで大量にはできないんだけどな。ちまちま作ってるからよ。」
製鉄所と呼ばれるこの場所は進んだ技術の集合体のようだが、この一角だけ手作り感がある。
「で、どのくらいあるんだ?」
「そうだな。今は二口作るのがやっとってところかな。で、これを提供するんだから、口はもらえるよな?」
「なっ!足元を見やがるな。まあ、確かに材料を提供してもらうんだから当然と言えば当然か、だがなぁ」
「なんだ?くれねぇのか?」
「いや、できるならちゃんと渡すさ。だが、俺が作れるかどうかがわからん。親父でさえが失敗してたようだからな。」
「まあ、俺は気長に待つさ。取り敢えず、頑張って作ってみてくれ。」
そうだな。とりあえずやってみるしかないか。まあ、それはそれとして。鍛冶屋としてはこの製鉄所ってやつも気になる。
「なあ、この製鉄所ってところで鋼を作ってるって言ってたよな?いろんな素材を作ってんのか?」
「ああ、まあ基本は鉄だな。でいろんな材料混ぜて鋼を作ってる。今じゃあそこそこ作れるようになってきたな。」
「鋼ってそんなに種類があるのか?」
「まあな。工具鋼、ニッケル鋼にクロム鋼。マンガン鋼にニッケルモリブデン鋼、耐熱鋼や耐食鋼。いろいろあるぜ。」
「なんだその名前?初めて聞く名前ばっかりだぞ。だいたい、そんなに作ってどうすんだよ?」
「使い道はいろいろだよ。適材適所。何事にもちょうどいい物ってのはあるんだよ。」
「ほかの素材は作ってないのか?」
「そうだな。アルミ合金やチタン合金も少しずつなら作れるようにはなったな。」
「そっちもちんぷんかんぷんだな。じゃあ、ミスリルやオリハルコンも作れるのか?」
「いや、それはまだ無理だ。そのあたりをお前に期待してるんだけどよ。」
「どういうことだよ?」
「鋼や非鉄金属は俺が知ってる。というか、正直なところルドルフから習った。だから作れるんだよ。でもな。ミスリルやオリハルコンはどんな組成をしてるのかさっぱりわからん。だから作りようがない。で、お前さんの力を借りたいんだよ。」
「俺に何の力がある?」
「お前にはあるはずなんだよ。それ系のスキルが。」
「は、そんなスキルねぇよ。」
「あるんだよ。お前がたどり着いてないだけだ。だから必死で頑張ってもらうしかない。」
「そういわれてもなぁ。」
「まあ、期待してるよ。鍛冶屋としてナ。」
なんだよ急に。いや参ったなぁ。そんな風に言われちゃ、断りにくいじゃねぇか。
ん~。どうしようかな。そうだなぁ~
仕方ない。がんばってみるか!
確かに便利だ。馬がなくても走る「自動車」や、線路の上を走る「電車」。雷の力、「電気」によって町中のあらゆるものが自動で動く。快適さを追求したこの生活を経験すれば、王都の暮らしなど原始時代のそれと同じだ。とてもではないが元の暮らしに戻りたいとは思わない。キャラバンの商人や職人はこの刺激的な生活に新たなインスピレーションを受けているらしい。商人は街にあふれる商品やサービスを肌で感じ、目に焼き付けて次の一手を探している。職人は今までとは根本的にレベルの違う技術に気おされながらも、それらを身に着けようと町の工場に出入りしている。
魔王から聞いた魔都の技術は正直ちんぷんかんぷんだが、鍛冶屋として興味深い話も多くここでいろいろチャレンジしたいと考えている。
「ああ、お前のニホントウな。」
「ニホントウ?」
「カタナだカタナ。」
「ああ、親父の形見か。」
「そう、それ。それ、玉鋼から作ったやつだろ?」
「ああ、そうらしい。親父はそんなことを言ってた。」
「そうかぁ、できたんだなぁ。いいなぁ。俺にも作ってくれよ。」
「いや、簡単に言うなよ。作れるもんなら作りてぇよ。まず、材料もねぇし。腕もねぇよ。」
嫌なことを言う。俺に腕があれば、とっくに作ってるよ。一番欲しいのは俺だ。
「材料はあるさ。町の奥にたたら製鉄所があるから、そこで玉鋼もらって来ればいいさ。」
「は?そんな簡単に手に入るもんなのか?」
「簡単ではないけどな。結構苦労したよ。量を作れるようになったのは、ここ数年だ。」
ようやく、ようやくカタナが作れる。俺の夢がかなう。いや、まだ時間はかかるだろうが、ようやくスタートラインに立てた。
「ああ、それと、カール。おまえスキル何持ってる?」
いや、言うと思うか?普通。なんでこんなになれなれしいの?一回殺されかけてるんですけど君に。
「そんな目で見るなよ。傷つくわ。そうか、まだ思い出さねぇか。」
「十分あんたにされたことは思い出してるよ。」
「まあ、そこじゃねぇんだけど。いいや。『創造主』は持ってねぇか?」
「?なんだ、そのスキル。」
「そうか、お前の親父から聞いてないか。」
「親父を知ってるのか?」
「ああ、まあな。ちょいちょい来てたしな。ここに。」
「はぁ?!」
「知らなかったのか?そうか。あいつ黙ってたんだな。」
「ここに?来てた?」
「そのカタナはここの玉鋼でできてるはずだ。前持って帰ってたからな。
それは良いんだが、持ってねぇのかぁ『創造主』。あ~あ、残念。あったら助かったのになぁ。まあ、いいか。ほか、非結晶と再結晶は持ってるよな?」
何で知ってる?親父は何処まで話してるんだ?そんなに信頼してたのか?
「なんだよ。そんな顔で見るなよ。いい加減俺の事を警戒するなよ。」
「余計に警戒するに決まってんだろ?俺の事をどこまで知ってる?どこで調べた?」
「別に調べたわけじゃねぇよ。お前の事はずいぶん昔から知ってるよ。まあいい、それはお前が思い出せ。それに、非結晶と再結晶はルドルフが良く使ってたしな。あれがあれば助かるよ。で、ルドルフは今どうしてる?」
「親父は、とっくに死んだよ。」
「なに?嘘つけ?あいつがか?…どうやって。」
「どうやっても何も、騎士に殺されたんだよ。」
「はぁ~?それこそ意味わかんねぇぞ?ルドルフが騎士ごときにやられるわけねぇだろ。」
「知らねぇよ。」
フリードリヒはしばらく考え込んでいたが、
「そうか、気を付けないとな。」
「何に?」
「いろいろだ。」
「なんでいつもはぐらかす。」
「お前が思い出せばいいこった。取り敢えずは製鉄所に行くか。」
「ああ、」
釈然としないが、製鉄所に行くとなれば話は別だ。ようやく玉鋼が手に入る。俺も刀を作ることができるかもしれない。
フリードリヒの居城から出て、電車で数十分。町の外れに製鉄所があった。
なんだこれ?この製鉄所ってやつ自体が町くらい大きい。それに、なんだこの建物は、円筒形の構造物が縦横無尽に伸びている。もう、何が何だか……
「基本的に、この町で使われてる鉄や鋼はここで作ってる。鋼の質もだいぶ上がってるから、これでも十分武器や防具は作れるんだけどな。まあ、でも。カタナはロマンだよな。」
何言ってるのかよくわからんわりに、意外に心に響くものがある。確かにロマンだ。カタナは良い。
「鋼ってのが、玉鋼なのか?」
「いや、それとこれとは別だ。もともとこの製鉄所で鋼を作ってたんだが、ルドルフの奴がコシキタンゾウをやりたいって言いだしてな。で、たたら場を作ってようやく玉鋼ができた。」
うん。わからん。まあいい。玉鋼がもらえるんなら良しとしよう。
「おい、理解するの諦めたろ?」
なんだよ。みんな鋭すぎるだろ?
「人の心を読むなよ。」
「いや、お前は顔に出やすいんだよ。」
「なるほど。まあいい。で、玉鋼は何処に?」
「あそこの一角で作ってる。そこまで大量にはできないんだけどな。ちまちま作ってるからよ。」
製鉄所と呼ばれるこの場所は進んだ技術の集合体のようだが、この一角だけ手作り感がある。
「で、どのくらいあるんだ?」
「そうだな。今は二口作るのがやっとってところかな。で、これを提供するんだから、口はもらえるよな?」
「なっ!足元を見やがるな。まあ、確かに材料を提供してもらうんだから当然と言えば当然か、だがなぁ」
「なんだ?くれねぇのか?」
「いや、できるならちゃんと渡すさ。だが、俺が作れるかどうかがわからん。親父でさえが失敗してたようだからな。」
「まあ、俺は気長に待つさ。取り敢えず、頑張って作ってみてくれ。」
そうだな。とりあえずやってみるしかないか。まあ、それはそれとして。鍛冶屋としてはこの製鉄所ってやつも気になる。
「なあ、この製鉄所ってところで鋼を作ってるって言ってたよな?いろんな素材を作ってんのか?」
「ああ、まあ基本は鉄だな。でいろんな材料混ぜて鋼を作ってる。今じゃあそこそこ作れるようになってきたな。」
「鋼ってそんなに種類があるのか?」
「まあな。工具鋼、ニッケル鋼にクロム鋼。マンガン鋼にニッケルモリブデン鋼、耐熱鋼や耐食鋼。いろいろあるぜ。」
「なんだその名前?初めて聞く名前ばっかりだぞ。だいたい、そんなに作ってどうすんだよ?」
「使い道はいろいろだよ。適材適所。何事にもちょうどいい物ってのはあるんだよ。」
「ほかの素材は作ってないのか?」
「そうだな。アルミ合金やチタン合金も少しずつなら作れるようにはなったな。」
「そっちもちんぷんかんぷんだな。じゃあ、ミスリルやオリハルコンも作れるのか?」
「いや、それはまだ無理だ。そのあたりをお前に期待してるんだけどよ。」
「どういうことだよ?」
「鋼や非鉄金属は俺が知ってる。というか、正直なところルドルフから習った。だから作れるんだよ。でもな。ミスリルやオリハルコンはどんな組成をしてるのかさっぱりわからん。だから作りようがない。で、お前さんの力を借りたいんだよ。」
「俺に何の力がある?」
「お前にはあるはずなんだよ。それ系のスキルが。」
「は、そんなスキルねぇよ。」
「あるんだよ。お前がたどり着いてないだけだ。だから必死で頑張ってもらうしかない。」
「そういわれてもなぁ。」
「まあ、期待してるよ。鍛冶屋としてナ。」
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