26 / 74
第一部
26 裏ボス紅さくら登場?
しおりを挟む
弘と仲直りして、胸のつかえが降りた気分で、俺は咲良の待つ家に帰ってきた。
普通の友達が欲しいと思ってたけど、別に普通じゃなくても友達は友達だ。幼馴染みで気心の知れた弘が、改心して無茶ぶりしてこなくなったなら、理想の友達じゃないか。
「響矢、嬉しそうだね」
「まあな」
浮かれて、帰り道で買ったエビ数十匹を盛大に天ぷらにしてしまった。
狸も咲良も大喜びだった。
その夜、俺はいつも通り一階の部屋で狸と一緒に就寝した。
「……」
夜半、寝苦しくて目が覚めた。
誰かが俺の腹の上に乗っている。
誰だ?
「咲良……?」
人影の向こうの、すだれの隙間から、彼岸花の色に染まった満月が見えた。
腹の上に腰かけているのは、白い浴衣を着た咲良だ。
浴衣の下には何も着ていないらしく、乱れた裾の下からは、白く滑らかな太ももがのぞいている。はだけた浴衣の襟元には、形のよい胸の谷間がはっきり見える。
月光に照らされた横顔は、見知った咲良のようでいて、どこか冷たい。
「……」
どうしたの? と声を掛けようとして、俺は口をつぐんだ。
俺を見下ろす彼女の瞳は、深紅に輝いていた。宝石のように妖しく光るピジョンブラッドだ。
「……どうして、東條弘を許した? あれは、そなたに取って害悪にしかならないのに」
口調がいつもの咲良じゃない。
「君は誰だ?」
彼女は俺の上にかがみこんで、白魚のような指先で、頬を撫でてきた。
冷たい感触が頬をつたった。その妖艶な仕草に、俺の背筋がぞくりとする。
「元の世界には帰さない。絶対に」
俺の疑問には応えずに、彼女はゆっくり顔を近付けてくる。
「そなたを傷付けるものは、なべてすべてを消し去ろうぞ。私は世界を支配する」
「……!」
彼女の唇が、俺に触れる。
冷たいかと思っていた唇は、火傷しそうなほどに熱かった。霞がかかったように寝ぼけていた頭が完全に覚醒する。
「ぷはっ」
俺は全理性を総動員して、両手を彼女の肩にあて、えいやっと上半身を起こして体を引き離した。
こっそり腹筋鍛えてて良かった~。
「なんじゃ、面白くない」
キスを中断された彼女は、不満そうだった。
「私はそなたのもので、そなたは私のもの。好きにしてもよいというのに」
「その体は咲良のもんだろ」
「全く問題なかろう。この娘はそなたを好いておるゆえ」
「問題大有りだ。咲良に無断で、そんなことできない。だいたい中身が違ったら別人だろ」
反論すると、彼女は目を丸くして、プッと吹き出した。
「なんとまあ、真面目な子じゃのう」
「笑うな!」
「だが色仕掛けに応じぬ姿勢はよし。それでこそ久我の末裔よ」
謎の女性はクスクスと笑う。
彼女が身動きするたびに、甘い花の匂いがして、俺はくらくらした。
「どうせ、この娘の体もその内に私のものになる。ふふふ」
「咲良の体から出ていけ!」
「ひどい言い草だ。だが私は耐えようぞ。そなたを失うよりはマシだ」
俺の言葉に傷付いたのか、彼女は悲しそうに笑った。
そして、さっと立ち上がり裾の乱れを直す。
「愉しい逢瀬はここまでにするとしよう。響矢、よい夢を」
「待て……!」
急速な眠気がおそってきて、俺はそれ以上、彼女と話していられなくなった。くっそー、狸の奴、何をやってんだ。ぐうすか寝てないで俺を守れよ。
翌朝、咲良の顔をまじまじと見つめたら「どうしたの?」と逆に心配されてしまった。
「ぼうっとして。熱でもある?」
「……いいや」
咲良の瞳は、日本人にあるまじき澄んだ翡翠の色だ。
昨夜の紅い咲良はなんだったんだろうな……。
ぼんやりしていると、彼女は自分の手を俺の額にあて、熱を測ってきた。
「平熱だね」
「まー、熱はないからな」
額に当たった手を握り返す。
俺たちの手首には、同じ形の勾玉の模様が刻まれている。おそろいのようで、見比べると嬉しいような、こそばゆい気分だ。
「今日も徒歩で学校にいくの?」
「いや、咲良と一緒に馬車で行く」
昨日の一日で、自分の立場から逃げても無駄だと知った。
俺は久我響矢。
東皇家とも血縁関係がある、由緒正しい家の防人、古神操縦者だ。偉業を成し遂げた先祖のおかげで、色眼鏡で見られるのは仕方ない。
それに咲良と結婚するなら、どうせいつかは正体を明かさないといけない。その時の予行練習だと思って、多少の注目は受け流すことにしよう。
「古神発掘学で友達を見つけたいんでしょ。楽しみだね」
「うん」
「あれ? なんだか響矢、大人になった?」
「なんだよそれ」
昨日より落ち着いた様子なのを、咲良は不思議に思ったらしい。
俺は笑い返して狸を抱えあげた。
馬車に乗り、大鳳学院に向かう。
古神発掘学の学舎の前へ行くと、予想外の光景が待ち受けていた。
「遅かったねえ、ナリヤ」
金髪ドリルヘアのお姉さんが、学舎の玄関前に陣取っている。
昨日、出会った外国の古神操縦者サンドラだ。
「古神発掘学の学舎は、この私がいただいた!」
「はあ?!」
「正確には、サイトーに協力してもらって、古神発掘学に資金援助する代わりに、私がオーナーになる契約をしたんだよ。学生を入れるも辞めさせるも、私の自由さ!」
俺はギギギと首を回して、玄関脇に立っている斎藤さんを見た。
斎藤さんは角刈りの頭をした厳めしい男だ。
謹厳実直を絵にかいたような斎藤さんが、まさかサンドラの暴挙に協力するとは思わなかった。
「……君の対戦が見たくなってね」
斎藤さんは、しれっと言った。
この人マトモに見えたのにバトルマニアだったんだな。
「古神発掘学に入りたければ、私と仮想霊子対戦で勝負しな!」
後ろの学舎の、二階の窓には、古神発掘学の学生たちが鈴なりになっていた。迷惑しているかと思いきや興味津々のようだ。
「あの可愛い男の子、咲良様の弟なんだって」
「仮想霊子対戦なんて、めったに見れるもんじゃない。たまにはこういう行事があってもいいじゃないか!」
なぜかお祭り扱いされている。
うん、これはもう普通の友達は作れないな……諦めよう。
「分かったよ、対戦しようか」
そう答えた瞬間、ギャラリーがわっと沸いた。
「よし。操縦学の学舎に移動しよう。発掘学の諸君、対戦を見物したければ付いてきたまえ。騒がせたお詫びに、特別公開しよう」
古神操縦学のリーダーである斎藤さんが許可を出したので、発掘学の面々は俺たちの後をぞろぞろと移動し始めた。
こうして大名行列のごとく操縦学の学舎に到着する。
操縦学の学生たちも、俺とサンドラの対戦に興味があるらしく、キラキラした目で壁際に並んでいた。
「ヤハタはもう飽きたよ、サイトー! 私はヤハタで戦うのは嫌だ」
教室に着いたサンドラが、我が儘を言い出した。
斎藤さんが奥の座席を指して答える。
「そこの列の座席は、制限が掛かっていないから、要求霊力値が満たされている他の古神を使える」
「いいんですか、斎藤先輩」
「響矢くんも、好きな古神を選べばいい。この学舎の端末には、数十種類の古神の情報が登録されている。要求霊力値があるから、使える学生は少ないが……響矢くんは大丈夫かな?」
「大丈夫だと思います」
答えると、周囲の学生が息を呑んだ。
そうか、ヤハタ以外の古神を動かせるのはエリートなんだ。霊力値が高い人は、天照防衛特務機関の本部にある訓練校の方へ行くんだな。
ここにいる学生のほとんどが、ヤハタしか使えないのだろう。
「私はこの、アヅミイソラという古神にしようかねえ」
サンドラもたぶん霊力値が高いのだろう。
学舎の端末に携帯をセットして、表示された古神を品定めしている。乗りたい古神は決まったようだ。
俺は、アマツミカボシやオモイカネを使うとまずいので、サンドラと同じく新しい古神を登録して使うことにする。
「俺はシナトベにします」
準備は整った。
ヘッドギアをかぶり、目を閉じた。
適当に選んだけど、シナトベはどういう古神なんだろう。なんだかんだで、対戦が楽しみだ。
普通の友達が欲しいと思ってたけど、別に普通じゃなくても友達は友達だ。幼馴染みで気心の知れた弘が、改心して無茶ぶりしてこなくなったなら、理想の友達じゃないか。
「響矢、嬉しそうだね」
「まあな」
浮かれて、帰り道で買ったエビ数十匹を盛大に天ぷらにしてしまった。
狸も咲良も大喜びだった。
その夜、俺はいつも通り一階の部屋で狸と一緒に就寝した。
「……」
夜半、寝苦しくて目が覚めた。
誰かが俺の腹の上に乗っている。
誰だ?
「咲良……?」
人影の向こうの、すだれの隙間から、彼岸花の色に染まった満月が見えた。
腹の上に腰かけているのは、白い浴衣を着た咲良だ。
浴衣の下には何も着ていないらしく、乱れた裾の下からは、白く滑らかな太ももがのぞいている。はだけた浴衣の襟元には、形のよい胸の谷間がはっきり見える。
月光に照らされた横顔は、見知った咲良のようでいて、どこか冷たい。
「……」
どうしたの? と声を掛けようとして、俺は口をつぐんだ。
俺を見下ろす彼女の瞳は、深紅に輝いていた。宝石のように妖しく光るピジョンブラッドだ。
「……どうして、東條弘を許した? あれは、そなたに取って害悪にしかならないのに」
口調がいつもの咲良じゃない。
「君は誰だ?」
彼女は俺の上にかがみこんで、白魚のような指先で、頬を撫でてきた。
冷たい感触が頬をつたった。その妖艶な仕草に、俺の背筋がぞくりとする。
「元の世界には帰さない。絶対に」
俺の疑問には応えずに、彼女はゆっくり顔を近付けてくる。
「そなたを傷付けるものは、なべてすべてを消し去ろうぞ。私は世界を支配する」
「……!」
彼女の唇が、俺に触れる。
冷たいかと思っていた唇は、火傷しそうなほどに熱かった。霞がかかったように寝ぼけていた頭が完全に覚醒する。
「ぷはっ」
俺は全理性を総動員して、両手を彼女の肩にあて、えいやっと上半身を起こして体を引き離した。
こっそり腹筋鍛えてて良かった~。
「なんじゃ、面白くない」
キスを中断された彼女は、不満そうだった。
「私はそなたのもので、そなたは私のもの。好きにしてもよいというのに」
「その体は咲良のもんだろ」
「全く問題なかろう。この娘はそなたを好いておるゆえ」
「問題大有りだ。咲良に無断で、そんなことできない。だいたい中身が違ったら別人だろ」
反論すると、彼女は目を丸くして、プッと吹き出した。
「なんとまあ、真面目な子じゃのう」
「笑うな!」
「だが色仕掛けに応じぬ姿勢はよし。それでこそ久我の末裔よ」
謎の女性はクスクスと笑う。
彼女が身動きするたびに、甘い花の匂いがして、俺はくらくらした。
「どうせ、この娘の体もその内に私のものになる。ふふふ」
「咲良の体から出ていけ!」
「ひどい言い草だ。だが私は耐えようぞ。そなたを失うよりはマシだ」
俺の言葉に傷付いたのか、彼女は悲しそうに笑った。
そして、さっと立ち上がり裾の乱れを直す。
「愉しい逢瀬はここまでにするとしよう。響矢、よい夢を」
「待て……!」
急速な眠気がおそってきて、俺はそれ以上、彼女と話していられなくなった。くっそー、狸の奴、何をやってんだ。ぐうすか寝てないで俺を守れよ。
翌朝、咲良の顔をまじまじと見つめたら「どうしたの?」と逆に心配されてしまった。
「ぼうっとして。熱でもある?」
「……いいや」
咲良の瞳は、日本人にあるまじき澄んだ翡翠の色だ。
昨夜の紅い咲良はなんだったんだろうな……。
ぼんやりしていると、彼女は自分の手を俺の額にあて、熱を測ってきた。
「平熱だね」
「まー、熱はないからな」
額に当たった手を握り返す。
俺たちの手首には、同じ形の勾玉の模様が刻まれている。おそろいのようで、見比べると嬉しいような、こそばゆい気分だ。
「今日も徒歩で学校にいくの?」
「いや、咲良と一緒に馬車で行く」
昨日の一日で、自分の立場から逃げても無駄だと知った。
俺は久我響矢。
東皇家とも血縁関係がある、由緒正しい家の防人、古神操縦者だ。偉業を成し遂げた先祖のおかげで、色眼鏡で見られるのは仕方ない。
それに咲良と結婚するなら、どうせいつかは正体を明かさないといけない。その時の予行練習だと思って、多少の注目は受け流すことにしよう。
「古神発掘学で友達を見つけたいんでしょ。楽しみだね」
「うん」
「あれ? なんだか響矢、大人になった?」
「なんだよそれ」
昨日より落ち着いた様子なのを、咲良は不思議に思ったらしい。
俺は笑い返して狸を抱えあげた。
馬車に乗り、大鳳学院に向かう。
古神発掘学の学舎の前へ行くと、予想外の光景が待ち受けていた。
「遅かったねえ、ナリヤ」
金髪ドリルヘアのお姉さんが、学舎の玄関前に陣取っている。
昨日、出会った外国の古神操縦者サンドラだ。
「古神発掘学の学舎は、この私がいただいた!」
「はあ?!」
「正確には、サイトーに協力してもらって、古神発掘学に資金援助する代わりに、私がオーナーになる契約をしたんだよ。学生を入れるも辞めさせるも、私の自由さ!」
俺はギギギと首を回して、玄関脇に立っている斎藤さんを見た。
斎藤さんは角刈りの頭をした厳めしい男だ。
謹厳実直を絵にかいたような斎藤さんが、まさかサンドラの暴挙に協力するとは思わなかった。
「……君の対戦が見たくなってね」
斎藤さんは、しれっと言った。
この人マトモに見えたのにバトルマニアだったんだな。
「古神発掘学に入りたければ、私と仮想霊子対戦で勝負しな!」
後ろの学舎の、二階の窓には、古神発掘学の学生たちが鈴なりになっていた。迷惑しているかと思いきや興味津々のようだ。
「あの可愛い男の子、咲良様の弟なんだって」
「仮想霊子対戦なんて、めったに見れるもんじゃない。たまにはこういう行事があってもいいじゃないか!」
なぜかお祭り扱いされている。
うん、これはもう普通の友達は作れないな……諦めよう。
「分かったよ、対戦しようか」
そう答えた瞬間、ギャラリーがわっと沸いた。
「よし。操縦学の学舎に移動しよう。発掘学の諸君、対戦を見物したければ付いてきたまえ。騒がせたお詫びに、特別公開しよう」
古神操縦学のリーダーである斎藤さんが許可を出したので、発掘学の面々は俺たちの後をぞろぞろと移動し始めた。
こうして大名行列のごとく操縦学の学舎に到着する。
操縦学の学生たちも、俺とサンドラの対戦に興味があるらしく、キラキラした目で壁際に並んでいた。
「ヤハタはもう飽きたよ、サイトー! 私はヤハタで戦うのは嫌だ」
教室に着いたサンドラが、我が儘を言い出した。
斎藤さんが奥の座席を指して答える。
「そこの列の座席は、制限が掛かっていないから、要求霊力値が満たされている他の古神を使える」
「いいんですか、斎藤先輩」
「響矢くんも、好きな古神を選べばいい。この学舎の端末には、数十種類の古神の情報が登録されている。要求霊力値があるから、使える学生は少ないが……響矢くんは大丈夫かな?」
「大丈夫だと思います」
答えると、周囲の学生が息を呑んだ。
そうか、ヤハタ以外の古神を動かせるのはエリートなんだ。霊力値が高い人は、天照防衛特務機関の本部にある訓練校の方へ行くんだな。
ここにいる学生のほとんどが、ヤハタしか使えないのだろう。
「私はこの、アヅミイソラという古神にしようかねえ」
サンドラもたぶん霊力値が高いのだろう。
学舎の端末に携帯をセットして、表示された古神を品定めしている。乗りたい古神は決まったようだ。
俺は、アマツミカボシやオモイカネを使うとまずいので、サンドラと同じく新しい古神を登録して使うことにする。
「俺はシナトベにします」
準備は整った。
ヘッドギアをかぶり、目を閉じた。
適当に選んだけど、シナトベはどういう古神なんだろう。なんだかんだで、対戦が楽しみだ。
0
お気に入りに追加
236
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる