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第4章
突然の出来事
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琴音の誕生日は12月25日でクリスマスと同じ日である。周りからはよく覚えやすいと言われている。本日は12月1日である。冬休みの真っ最中で今日もデートする予定であったが母の広菜から急な電話が入った。
「琴音が体調を崩しました。ひどい熱を出して立ち上がることが出来なくなりお医者さんをお呼びしました。」
翔太は琴音の家へ駆けつけた。琴音は顔がパンパンに腫れ上がってはいたものの意識はあり弱った目で
「中川さん、おはようございます」
「琴音は話すな。ゆっくりしてろ」
病名は何もわからない。琴音は毎年寒くなった時期にいつも体調を崩す。ひどい年は入院をし生死をさまよう場合もある。今年はひどい年ではあるが生死に異常はないとお医者さんに言われている。しかし、翔太はこのような場面に遭遇したこともありかなり心配している。広菜は
「大丈夫ですよ。心配しないでください。できれば翔太さんも琴音の側にいてあげてください。」
翔太は泣きながら琴音を見つめている。それをずっと遠くから無言で見ていた明夫が翔太の頭をポンポンと叩いた。
12月25日がやってきた。本日はクリスマスである。午前中は演劇部の皆で少し練習をした後琴音の家へ集まった。
「誕生日おめでとう!そしてメリークリスマス!」
みんなで声を揃えてクラッカーを鳴らしながら琴音の前へ行った。琴音は立ち上がることは出来ないが車椅子で移動することは出来るまではにはなった。琴音は車椅子に座ったまま「ありがとう」と笑顔で言った。みんながいつも通りの琴音だったと安心できるほどだった。そのあとは翔太や琴音と演劇部のみんな、琴音の両親を含めたみんなで誕生会をワイワイ行った。
翔太は琴音を夜景の綺麗なところへ呼び出し
「今日は琴音の誕生日。1年で1番大切な日だ。今日を1年の軸として360度回っている。産んでくれたおっさんと広菜さんに必ず感謝しておくんたぞ。」
そう言って車椅子に乗っている琴音を翔太は優しく包んだ。
2月になった。琴音は普通に学校へ登校出来るまでは復活し前のように翔太と2人でいつもの長い階段を登って行った。
放課後になると全員集合して卒業式の前のお別れ会に向けた演劇の練習を始めている。いつも通りの日課だった。しかし、その途中で一本の連絡が入った。翔太の父、幸太郎が覚せい剤所持、摂取で逮捕された。その情報は学校の中、両親、歌舞伎界、芸能界、社会の中すべてに回った。翔太の頭の中は真っ白になった。その情報はもちろん演劇部のみんなにも伝わった。
次の日、学校には翔太の姿は無かった。それを知った琴音はすぐに翔太の家へかけつけた。インターホンを鳴らしても返事はなくドアを開けると鍵が閉まっていなかった。中を覗くと食器は落ちて割れ部屋はグチャグチャになっていた。
「中川くん…?」
心配しながら声をかけても返事はない。翔太の部屋を覗くと顔、首、腕、手、足にたくさんのガラスで切った後のある翔太の姿があった。琴音は号泣しながら翔太の元へ駆け寄った。翔太の顔は血まみれで顔冷めていた。琴音はすぐに救急車を呼び入院となった。
2週間が経った。翔太の体の傷は良くはなったものの精神はまだ戻らなかった。しかし、卒業式の日の前日、時間の関係上、父の幸太郎と面会する時間が設けられた。
目の前には元スーパースターには見えない白い服を着た幸太郎の姿があった。翔太の横には琴音がついていた。
「親父は俺の親父だ。それだけは変わんないんだから。」
その言葉だけであった。しかし幸太郎は目線すら合わせず話す気配もなかった。
翔太は外へ出た。すると急に横にあるレンガに頭を強くぶつけ始めた。急いで琴音は翔太を抑えた。暴れた。琴音も号泣しながら大きな声で
「やめて。お願い。自分を傷つけないで。翔太には私がいるの。お願い。やめて。私が守るから。」
翔太は止まった。その後落ち着き
「琴音。結婚しよう。」
「はい!」
涙をこぼしながらもいつもの笑顔で答えた。
卒業式の前日のお別れ会の演劇は主役の2人が不参加だったため舞台へ立つことは無かった。これにより部活は引退となり次の後輩も居なかったため廃部という形になってしまったが誰も文句を言う人は居なく満足をした顔で部活を引退した。
「琴音が体調を崩しました。ひどい熱を出して立ち上がることが出来なくなりお医者さんをお呼びしました。」
翔太は琴音の家へ駆けつけた。琴音は顔がパンパンに腫れ上がってはいたものの意識はあり弱った目で
「中川さん、おはようございます」
「琴音は話すな。ゆっくりしてろ」
病名は何もわからない。琴音は毎年寒くなった時期にいつも体調を崩す。ひどい年は入院をし生死をさまよう場合もある。今年はひどい年ではあるが生死に異常はないとお医者さんに言われている。しかし、翔太はこのような場面に遭遇したこともありかなり心配している。広菜は
「大丈夫ですよ。心配しないでください。できれば翔太さんも琴音の側にいてあげてください。」
翔太は泣きながら琴音を見つめている。それをずっと遠くから無言で見ていた明夫が翔太の頭をポンポンと叩いた。
12月25日がやってきた。本日はクリスマスである。午前中は演劇部の皆で少し練習をした後琴音の家へ集まった。
「誕生日おめでとう!そしてメリークリスマス!」
みんなで声を揃えてクラッカーを鳴らしながら琴音の前へ行った。琴音は立ち上がることは出来ないが車椅子で移動することは出来るまではにはなった。琴音は車椅子に座ったまま「ありがとう」と笑顔で言った。みんながいつも通りの琴音だったと安心できるほどだった。そのあとは翔太や琴音と演劇部のみんな、琴音の両親を含めたみんなで誕生会をワイワイ行った。
翔太は琴音を夜景の綺麗なところへ呼び出し
「今日は琴音の誕生日。1年で1番大切な日だ。今日を1年の軸として360度回っている。産んでくれたおっさんと広菜さんに必ず感謝しておくんたぞ。」
そう言って車椅子に乗っている琴音を翔太は優しく包んだ。
2月になった。琴音は普通に学校へ登校出来るまでは復活し前のように翔太と2人でいつもの長い階段を登って行った。
放課後になると全員集合して卒業式の前のお別れ会に向けた演劇の練習を始めている。いつも通りの日課だった。しかし、その途中で一本の連絡が入った。翔太の父、幸太郎が覚せい剤所持、摂取で逮捕された。その情報は学校の中、両親、歌舞伎界、芸能界、社会の中すべてに回った。翔太の頭の中は真っ白になった。その情報はもちろん演劇部のみんなにも伝わった。
次の日、学校には翔太の姿は無かった。それを知った琴音はすぐに翔太の家へかけつけた。インターホンを鳴らしても返事はなくドアを開けると鍵が閉まっていなかった。中を覗くと食器は落ちて割れ部屋はグチャグチャになっていた。
「中川くん…?」
心配しながら声をかけても返事はない。翔太の部屋を覗くと顔、首、腕、手、足にたくさんのガラスで切った後のある翔太の姿があった。琴音は号泣しながら翔太の元へ駆け寄った。翔太の顔は血まみれで顔冷めていた。琴音はすぐに救急車を呼び入院となった。
2週間が経った。翔太の体の傷は良くはなったものの精神はまだ戻らなかった。しかし、卒業式の日の前日、時間の関係上、父の幸太郎と面会する時間が設けられた。
目の前には元スーパースターには見えない白い服を着た幸太郎の姿があった。翔太の横には琴音がついていた。
「親父は俺の親父だ。それだけは変わんないんだから。」
その言葉だけであった。しかし幸太郎は目線すら合わせず話す気配もなかった。
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