契約結婚~彼には愛する人がいる~

よしたけ たけこ

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閑話 side ???

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「で?お前達はなぜ規約違反をおかしている?」

「・・・。」

「・・・。」

ルーファスから聞き出した、重大な規約違反。

それを問いただそうとしているのだが、いっこうに話そうとしない。

「私もなめられたものだな。お前達を消すことなど、造作も無い事なのだがな。」

ビクッ

「そうか・・・。そんなに話したくないのなら、このまま・・・」

「だって!エレンに会いたくて!」

「あ!おまえ!裏切ったな!」

「だって!消滅したらもうエレンに会えないもん!」

喧嘩が始まってしまった。まったく、騒々しい。

しかし、エレンとはいったい・・・?

「いいかげんにしろ!」

「うぅ~・・・」

「そのエレンとやらに会うために、規約を破ってあちらに行っているのか?」

「そうです!エレンはすごいんです!」

「そうそう、エレンはすっごく美味しい魔力をくれるんです!」

「エレンが育てる植物たちは、すっごく綺麗なんだよね!」

「僕たちエレンが大好きなんだよね!」

「そうそう!だから、エレンの願いを叶えてあげてるんだよね!」

「今なんて言った?」

「え?だから、エレンの願いを・・・あ!!!!」

自分たちの失言に気付いて震えはじめている。

「勝手にあちらの世界に侵入しただけでなく、願いを叶えてやっただと・・・?」

私は怒りのあまり拳を握る。

「お前達はなんて勝手なことを・・・。またあの悲劇を繰り返したいのか・・・?今度こそ世界が消えるかも知れないが・・・、それでもいいとでも・・・?」

「ち、ちがいます!願いを叶えるって言っても、植物にちょっとエレンの願った効果を上乗せさせているだけです!」

「そ、そうです!それに、エレンは何も知らないんです!」

「そうです!人間達は何も知らないし、気付いていないんです!」

はぁ・・・。だからといって、いつまでも気付かないとは限らない。

人間は弱くて愚かで・・・欲深い。それに臆病で、凶暴で。

そのくせ、賢さも持っている。

再び我々と人間が関われば・・・災厄が起き、また神の怒りを買うかも知れない。

これは放ってはおけない。

どうしたものか・・・。

「サミュエル様だって、エレンに会えば分かります!」

「そうですよ!」

ほぉ・・・。では一旦会いに行ってみるか。エレンとやらに。
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