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第8話
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私が侯爵家に嫁いでから、半年が経った。
侯爵夫人になるための勉強は終了し、今はお義母様から少しずつ仕事を引き継いでいる。
そして今は休憩時間。
お義母様とお茶をしている。
「ねぇ、エレン。私ね、あなたに頼みたいことがあるの。」
「はい、お義母様。何でしょう?」
「実はね、最近あまり眠れないのよ。途中で何度も目が覚めてしまうの。」
「それはいけませんね。私に何か出来ることがあるのでしょうか?」
「えぇ。あなたの育てる花を邸に飾るようになってから、なんだか皆気分が良くなったでしょう?だからね、なにか良く眠れるようになるような花はないかしらと思って。」
なるほど。
温室の花は少しずつ増やして、今では所狭しと様々な花が咲いている。
そしてその花を邸中に飾るようになっていた。
花を飾るようになってからしばらく経つと、いろいろな人から、「何だか気分が良くなって前よりも仕事の効率が良くなった」と言ってもらえるようになっていた。
私としては、ただ花を育てて飾っているだけなので、そんな特別な効果はないはずだと思うのだけど。
でも、安眠効果のあるハーブなどを使えば効果があるかもしれない。
「わかりましたわ。心当たりがあるので、これから取り寄せて育ててみますね。」
「まぁ!嬉しいわ。ありがとう、エレン。」
「いいえ、いつも良くしてくださるお義母様のためですもの。なるべく早くお渡しできるように準備しますね。」
○○○
お義母様とのお茶会が終わってからすぐに、トーマスに苗を買ってくるようにお願いした。
安眠効果があるハーブを2種類。これを育てて、他の香りが優しい花と会わせて匂い袋を作ろうと思う。
「エレン様、購入してきました!」
「まぁ、早いわね!ありがとう。ではさっそく植えましょう。」
温室の一角にハーブを植える。
『グッスリ眠り、一日の疲れが取れますように』
心の中でそう思いながら、魔力を注ぐ。
そして今回は急いでいるので、成長も促進した。
しっかり育ったところで、今度は摘んで乾燥させる。
数日経って乾燥させ終わったので、今日は袋詰めをしている。
『グッスリ眠り、一日の疲れが取れますように』
今度は魔力は注がないけれど、心の中でそう祈りながら袋に詰める。
これで完成。
「良い香りですね。」
アンが隣からのぞきこみながら呟いた。
「ほんとね。アンにもひとつあげるわね。」
「え!!よろしいのですか!?」
「もちろん。今回はお試しで数が少ないけれど、使ってみて気に入ったらまた作りましょう。」
そう言うと、アンはとても嬉しそうにしている。
こんなに喜んでくれると作りがいがあるわね。アンはとても素直でいつも明るくて、一緒にいると私まで自然と笑顔になってくる。
とても良いメイドについてもらえたなと、感謝しながら匂い袋をひとつずつアンとトーマスへ手渡した。
そして、もちろんお義母様にも。
「お義母様、お待たせしました。安眠効果のあるハーブと、香りが優しい花を合わせて匂い袋にしてみました。これで少しでもお義母様のお役に立てると良いのですが。」
「まあ!見た目も可愛らしくて、良い香りね!ありがとう!さっそく今日から枕元に置いて休むわ。」
「お気に召したら、またお作りしますので。ぜひ感想をおしえてくださいね。」
匂い袋を作った翌日には、お義母様からもアンとトーマスからも好評価をもらえた。
そして数日すると、お義母様やアン、トーマスから話を聞いた使用人からも欲しいと言ってもらえて徐々に広まり、この匂い袋はトルコーダ侯爵家全体に広まったのだった。
侯爵夫人になるための勉強は終了し、今はお義母様から少しずつ仕事を引き継いでいる。
そして今は休憩時間。
お義母様とお茶をしている。
「ねぇ、エレン。私ね、あなたに頼みたいことがあるの。」
「はい、お義母様。何でしょう?」
「実はね、最近あまり眠れないのよ。途中で何度も目が覚めてしまうの。」
「それはいけませんね。私に何か出来ることがあるのでしょうか?」
「えぇ。あなたの育てる花を邸に飾るようになってから、なんだか皆気分が良くなったでしょう?だからね、なにか良く眠れるようになるような花はないかしらと思って。」
なるほど。
温室の花は少しずつ増やして、今では所狭しと様々な花が咲いている。
そしてその花を邸中に飾るようになっていた。
花を飾るようになってからしばらく経つと、いろいろな人から、「何だか気分が良くなって前よりも仕事の効率が良くなった」と言ってもらえるようになっていた。
私としては、ただ花を育てて飾っているだけなので、そんな特別な効果はないはずだと思うのだけど。
でも、安眠効果のあるハーブなどを使えば効果があるかもしれない。
「わかりましたわ。心当たりがあるので、これから取り寄せて育ててみますね。」
「まぁ!嬉しいわ。ありがとう、エレン。」
「いいえ、いつも良くしてくださるお義母様のためですもの。なるべく早くお渡しできるように準備しますね。」
○○○
お義母様とのお茶会が終わってからすぐに、トーマスに苗を買ってくるようにお願いした。
安眠効果があるハーブを2種類。これを育てて、他の香りが優しい花と会わせて匂い袋を作ろうと思う。
「エレン様、購入してきました!」
「まぁ、早いわね!ありがとう。ではさっそく植えましょう。」
温室の一角にハーブを植える。
『グッスリ眠り、一日の疲れが取れますように』
心の中でそう思いながら、魔力を注ぐ。
そして今回は急いでいるので、成長も促進した。
しっかり育ったところで、今度は摘んで乾燥させる。
数日経って乾燥させ終わったので、今日は袋詰めをしている。
『グッスリ眠り、一日の疲れが取れますように』
今度は魔力は注がないけれど、心の中でそう祈りながら袋に詰める。
これで完成。
「良い香りですね。」
アンが隣からのぞきこみながら呟いた。
「ほんとね。アンにもひとつあげるわね。」
「え!!よろしいのですか!?」
「もちろん。今回はお試しで数が少ないけれど、使ってみて気に入ったらまた作りましょう。」
そう言うと、アンはとても嬉しそうにしている。
こんなに喜んでくれると作りがいがあるわね。アンはとても素直でいつも明るくて、一緒にいると私まで自然と笑顔になってくる。
とても良いメイドについてもらえたなと、感謝しながら匂い袋をひとつずつアンとトーマスへ手渡した。
そして、もちろんお義母様にも。
「お義母様、お待たせしました。安眠効果のあるハーブと、香りが優しい花を合わせて匂い袋にしてみました。これで少しでもお義母様のお役に立てると良いのですが。」
「まあ!見た目も可愛らしくて、良い香りね!ありがとう!さっそく今日から枕元に置いて休むわ。」
「お気に召したら、またお作りしますので。ぜひ感想をおしえてくださいね。」
匂い袋を作った翌日には、お義母様からもアンとトーマスからも好評価をもらえた。
そして数日すると、お義母様やアン、トーマスから話を聞いた使用人からも欲しいと言ってもらえて徐々に広まり、この匂い袋はトルコーダ侯爵家全体に広まったのだった。
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