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7.アレイシside~宵闇~マイハ、エナメル~☆
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「情けなぁい」
窓から満月が見える真夜中の寝室。
僕を貶すような甘えたような、気だるい声が少女から発せられた。
部屋を照らす燭台のロウソクの黄色い光が、ゆらりと風に揺れ一本消えた。
テーブルの上にはロールケーキと紅茶の他に、クッキーやビスケットの入ったバスケットが置かれている。
ほんの数秒、鉄さびの匂いに気を取られたけど、僕は正面に視線を戻す。
山ほどの低い位置にあった満月が、ちょうど少女と重なり、橙色に光りはじめ不気味に見えた。
「──美味し」
その少女は上半身裸でショーツのみの姿。形の良い双丘の盛り上がりが色っぽい。
二つ結びの長い髪の毛が、それぞれの頂点を隠す。ぷるるんと双丘を揺らして、見下すように僕を見た。
「ね、王子様。類稀な美貌のあたしにぃ」
クッキーをつまみながら、艶っぽく右足がゆっくり動き、僕の股間をズボンの上から弄ってくる。
眩しい白い太ももが揺れ、足裏が責めてくる。
「今、言うことがあるでしょ!」
「うぅっ⋯⋯」
椅子に座る少女の前で正座反省。
情けなくも僕は呻き声を上げてしまう。威圧感を高めた少女はつま先に力をいれた。
「あたしにバレないと思ったぁ?」
「⋯⋯いや、すまないマイハ」
「もぉ、まぁ、いい。今やってよ」
マイハ──僕が父の反対を押し切って男爵位の家名相続させた少女──
上から僕を見下す彼女は股間から足を離した。かわりに部屋の隅を足の親指で差す。
器用だ。
「ほら、早くぅ」
あからさまにマイハは焦れて急かしつつも、僕に甘えた声を出す。
足の親指がピッと示した場所。
そこには女が全裸のまま転がっている。目の覚める美貌、悩ましい肉体美だ。
(嫉妬深く⋯⋯淫乱な女め)
先ほどまでの怒りのマイハの瞳が、今度は好奇心なのかキラキラ輝いていた。
「な、何をするんだ?」
「はぁ、あたしに隠れてしてたことよ!」
またマイハが怒りと興奮で頰が紅潮してきている。
僕が上半身に何も身に着けていないのをいいことにいたぶってくる。僕の色白でバランスのよい筋肉の身体を足でツンツン小突く。
「やれやれ⋯⋯わかったよ」
床に這いつくばるように身を震わせ、荒い息をしているのは伯爵令嬢のエナメル。僕好みの美人で巨乳、恋人の一人だ。
もちろんマイハには秘密にしていた。まぁバレてこの有り様で、エナメルの近くには彼女の衣服や下着が散らばっている。
「⋯⋯アレイシ殿下⋯⋯」
エナメルの側に行くと、少し安心したように僕の名を呼ぶ。
彼女の背中には鞭で打たれた無数の跡があり、腫れて赤くなっている。抱き起こすと、大きな乳房が揺れた。
甘い香りに血の匂いが混ざる。
「大丈夫かい?」
「痛みより⋯⋯身体が⋯⋯火照るの」
栗色の長い髪は乱れたまま瞳がトロンととろけ、可憐な唇からは透明な涎が垂れた。色っぽい。どうやらマイハに盛られた媚薬の効果が継続しているようだった。
「ほら、ほら、ほらぁ」
より一層、僕を急かすマイハ。
「ちょ、待てよ。今、触るから」
剥き出しのエナメルの乳房に、指が吸い込まれるように喰い入った。
僕の言葉と指に反応したかのように彼女の秘部から、熱蜜が溢れてくる。
「ひゃっ、うぅぅ」
エナメルは蕩けた悲鳴をあげた。
乳房の先端ではぶるぶると乳首が震え、直立してくる。
(おお、硬くなってきた)
思わずにやけてしまう僕は、マイハから見えないよう片手で口を隠した。
「王子が聖女にしたことに比べれば、鞭なんか可愛いものね」
「⋯⋯ぐっ」
マイハはせっかくの僕のいい気分を、また罪の意識に戻す。
頭の中では僕を責める魔女狩りのような罵詈雑言が響く。
聖女ナディアを犯そうとした罰なのか、後悔なのか彼女の泣き顔がチラついた。
窓から満月が見える真夜中の寝室。
僕を貶すような甘えたような、気だるい声が少女から発せられた。
部屋を照らす燭台のロウソクの黄色い光が、ゆらりと風に揺れ一本消えた。
テーブルの上にはロールケーキと紅茶の他に、クッキーやビスケットの入ったバスケットが置かれている。
ほんの数秒、鉄さびの匂いに気を取られたけど、僕は正面に視線を戻す。
山ほどの低い位置にあった満月が、ちょうど少女と重なり、橙色に光りはじめ不気味に見えた。
「──美味し」
その少女は上半身裸でショーツのみの姿。形の良い双丘の盛り上がりが色っぽい。
二つ結びの長い髪の毛が、それぞれの頂点を隠す。ぷるるんと双丘を揺らして、見下すように僕を見た。
「ね、王子様。類稀な美貌のあたしにぃ」
クッキーをつまみながら、艶っぽく右足がゆっくり動き、僕の股間をズボンの上から弄ってくる。
眩しい白い太ももが揺れ、足裏が責めてくる。
「今、言うことがあるでしょ!」
「うぅっ⋯⋯」
椅子に座る少女の前で正座反省。
情けなくも僕は呻き声を上げてしまう。威圧感を高めた少女はつま先に力をいれた。
「あたしにバレないと思ったぁ?」
「⋯⋯いや、すまないマイハ」
「もぉ、まぁ、いい。今やってよ」
マイハ──僕が父の反対を押し切って男爵位の家名相続させた少女──
上から僕を見下す彼女は股間から足を離した。かわりに部屋の隅を足の親指で差す。
器用だ。
「ほら、早くぅ」
あからさまにマイハは焦れて急かしつつも、僕に甘えた声を出す。
足の親指がピッと示した場所。
そこには女が全裸のまま転がっている。目の覚める美貌、悩ましい肉体美だ。
(嫉妬深く⋯⋯淫乱な女め)
先ほどまでの怒りのマイハの瞳が、今度は好奇心なのかキラキラ輝いていた。
「な、何をするんだ?」
「はぁ、あたしに隠れてしてたことよ!」
またマイハが怒りと興奮で頰が紅潮してきている。
僕が上半身に何も身に着けていないのをいいことにいたぶってくる。僕の色白でバランスのよい筋肉の身体を足でツンツン小突く。
「やれやれ⋯⋯わかったよ」
床に這いつくばるように身を震わせ、荒い息をしているのは伯爵令嬢のエナメル。僕好みの美人で巨乳、恋人の一人だ。
もちろんマイハには秘密にしていた。まぁバレてこの有り様で、エナメルの近くには彼女の衣服や下着が散らばっている。
「⋯⋯アレイシ殿下⋯⋯」
エナメルの側に行くと、少し安心したように僕の名を呼ぶ。
彼女の背中には鞭で打たれた無数の跡があり、腫れて赤くなっている。抱き起こすと、大きな乳房が揺れた。
甘い香りに血の匂いが混ざる。
「大丈夫かい?」
「痛みより⋯⋯身体が⋯⋯火照るの」
栗色の長い髪は乱れたまま瞳がトロンととろけ、可憐な唇からは透明な涎が垂れた。色っぽい。どうやらマイハに盛られた媚薬の効果が継続しているようだった。
「ほら、ほら、ほらぁ」
より一層、僕を急かすマイハ。
「ちょ、待てよ。今、触るから」
剥き出しのエナメルの乳房に、指が吸い込まれるように喰い入った。
僕の言葉と指に反応したかのように彼女の秘部から、熱蜜が溢れてくる。
「ひゃっ、うぅぅ」
エナメルは蕩けた悲鳴をあげた。
乳房の先端ではぶるぶると乳首が震え、直立してくる。
(おお、硬くなってきた)
思わずにやけてしまう僕は、マイハから見えないよう片手で口を隠した。
「王子が聖女にしたことに比べれば、鞭なんか可愛いものね」
「⋯⋯ぐっ」
マイハはせっかくの僕のいい気分を、また罪の意識に戻す。
頭の中では僕を責める魔女狩りのような罵詈雑言が響く。
聖女ナディアを犯そうとした罰なのか、後悔なのか彼女の泣き顔がチラついた。
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