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First and last summer festival(最初で最後の夏祭り)
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【配役】
夕季りく(ゆうきりく)♂:夏祭りいこうとして、交通事故に遭い死んでしまっている。お盆に魂が帰ってきて・・・実は花凛のことが・・・
神﨑花凛(かんざきかりん)♀:りくが亡くなってる事は知っているが詳細までは知らない。りくが亡くなって以来、霊感を持ち、姿が見えるようになる。お盆の日にりくに出会い全てを知り絶望するも、これから生きていく覚悟を決める。
先生(不問):花凛のクラスの担任で理科の教師。(りくに兼ねても可能)
【難しいルビ】
天羅下公園→てらしたこうえん
【お願い事と注意点】
この台本は無償でお使いいただけますが、もし配信アプリなどで上演なさる際は、【Twitter@Mitamauranai】までご連絡いただければ、幸いです。
主の励みになります。
配信アプリでの使用は、必ず【台本タイトル】【URL】【作者:珠姫】の、明記の上お使い下さい。
また世界観を壊すような過剰なアドリブはお控えください。
上演の際は必ず台本の読み込みを、お願いします!
また、劇中のタイトルコールは、必ず演者様のいずれかが、読んでください!
皆様に楽しんでいただけますように、上記のルールはお守りくださいませ。
【以下本編です。】
りくN:俺はあの時・・・あんな事が起こるなんて・・・思ってもいなかった。
大きいトラックが、ぶつかってきて俺の記憶はフェードアウトした。
間
ー1年前 8月14日ー
花凛:今日は、りくと初めての夏祭りだもんねぇ~・・・ばっちり可愛くしていこう~っと・・・えへへ。
SE:(着信音)
花凛:あっ、りくからだ!・・・もしもし、りく?・・・あっ、ごめん、私今用意してて・・・。
りく:いいよ・・・ゆっくり来いよな。天羅下公園で、待ってるからさ・・・。
花凛:うん・・・わかった!!
りく:じゃあ・・・あとで。
花凛N:私はこの時・・・思ってもいなかった。りくがいなくなるなんて、信じたく・・・なかった。
間
タイトルコール【First and last summer festival(最初で最後の夏祭り)】
ーコンビニの前ー
りく:あっ!コンビニ寄ってたら、遅くなっちまった・・・花凛、待ってるかな~?・・・急ごうっと!!
SE:(事故の衝撃音)
りく:っ!!(SE 事故の衝撃音と同時)
SE:(救急車の音)
間
ー天羅下公園ー
花凛:約束の時間なのに・・・りく、遅いな・・・電話してみよう。
SE:(発信音)
ーコンビニ前の交差点ー
SE:(りくの携帯から鳴り響く着信音)
間
花凛:こんな時間だし・・・りく来ないし、もう帰ろう。明日学校行けば・・・わかるよね。
ー翌日ー
SE:(学校のチャイム)
先生:では、ホームルームを始める。・・・今日は、皆に少し残念なお知らせがある。先日クラスメイトがトラブルに巻き込まれた・・・。
花凛:先生、もしかして・・・。
先生:【花凛に、被せる】そのことについてだがな・・・神﨑。放課後応接室に、来なさい。・・・わかったね?
花凛:・・・はい。
先生:以上でホームルームを終わる。一限目は理科なので、各自理科室へ行くように。
花凛N:私はこの時・・・すでに予想はできていた。
間
ー理科の授業中ー
花凛M:(考え事をする花凛)・・・・・・。クラスメイトって、まさか・・・そんなはずは、ないよね。
先生:神﨑・・・。神﨑!!
花凛:は、はい!!
先生:ここの答え、言ってみなさい。
花凛:・・・。
先生:ダメだろ、気持ちはわかるが・・・今は授業に集中しなさい!
花凛:ごめん・・・なさい。
先生:さっき言い忘れたが・・・放課後渡す物もあるから、(小声)誰にもバレずに来るんだぞ?わかったな?
花凛N:今日の授業は、一日こんな感じで過ぎていった。
間
ー放課後の応接室ー
SE:(ノック音)
花凛:先生・・・神﨑です。失礼します。
先生:よく来たな。
花凛:先生が呼んだんじゃないですか・・・。
先生:そうだな。
花凛:朝の話って・・・りくのことじゃ・・・ないですよね。
先生:・・・。
花凛:黙ってないで黙ってないで・・・言ってください。
先生:朝の話は・・・神﨑の言う通り、夕季のことだ。昼休憩の時、先生病院に行ってきた。
花凛:・・・。
先生:神﨑・・・先生が今から言うことをよ~く聞きなさい。
花凛:先生・・・りくは・・・。
先生:残念ながら、夕季本人には会えなかった・・・。
花凛:・・・えっ?先生病院行ったんですよね?
先生:あぁ、病院には行ったが、夕季は重い病気で入院してて、面会謝絶だった・・・。
花凛:重い・・・病気・・・。
先生:本人には会えなかったが、これを神﨑に渡してくれと・・・夕季の母親から預かってきたんだ・・・。(花凛に手紙を渡す)
花凛:・・・これは?
先生:中身は先生にもわからない・・・家に帰ってから、落ち着いて見てみるといい。
花凛:わかりました・・・。
先生:じゃあ、先生は職員室に戻るから、神﨑も早く家に帰りなさい。
花凛M:りくが・・・。入院?何にも言ってなかったじゃん・・・なんでよ・・・。
りくN:俺はこの時、手紙で一言・・・【ありがとう】と書いて、花凛にペアリングを返した。
花凛N:私はその夜、声が枯れるまで泣きじゃくった。
間
ー翌朝ー
SE:(LINEのメッセージ音)
花凛:ぅうん・・・。(寝ぼけ眼の花凛)
花凛:LINEだ・・・誰だろう・・・・?(携帯を見る)
花凛:えっ・・・?りく!?
りくM:花凛・・・お前がこのメッセージを見ている時、俺はこっちの世界にいないと思う。これをお前に返しておきたくて・・・母親に預けたよ。っというのも・・・お前を悲しませたくないから、この指輪を俺だと思って、形見代わりに受け取ってほしくて・・・。
間
SE:(LINEのメッセージ音)
花凛M:今度は・・・誰から?
花凛N:次に来たメッセージは、りくの母親からだった・・・。私は落ち着いて、その文章を一つずつ読んだ・・・。
花凛:(LINEのメッセージを読む花凛)花凛ちゃんへ。急な連絡を、驚かせてしまったらごめんなさい・・・。でも・・・あなたにはどうしても伝えておきたくて・・・。実はすごく言いづらいことなのだけれど・・・りくのことなの。りくはね、実は重い病気を患っていて・・・でもあなたを悲しませたくないからって、あの子言ってなかったの。
ちょっと2日前に急変しちゃってね、病院に運ばれたの・・・。でも危篤状態で運ばれたりくは、昨晩亡くなっちゃったの。そしたらあの子のポケットに、これが入っていたの・・・。だから先日先生がお見舞いに来た時に・・・渡しておいたわ。受け取ってね。
花凛:そうだったんだね・・・りくのお母さん。教えてくれてありがとう。
花凛M:だから・・・りく、あの日お祭り来れなかったんだね・・・。でも病気ってこと・・・何も聞いてなかった。私を悲しませたくないから・・・?
花凛:りくのバカ・・・・本当のこと知らされないほうが辛いし、悲しいよ・・・。って言っても・・・、もう・・・届かないんだね・・・。こちらこそ、今までありがとう・・・りく。(涙声)
間
ー1年後 8月14日ー
(自室にこもる花凛、しばらくすると、りくの声が聞こえる)
花凛:あー今日お盆かぁ~・・・。
りく:・・・りん・・・。(掠れるようなりくの声)
花凛:でもなー、1人で行っても寂しいから・・・お家にいようかな・・・。
りく:か・・・りん・・・。
花凛:!!
りく:花凛!!(はっきりと聞こえる声)
花凛:りく・・・りく!!いる・・・の!?いるなら返事して!!
りく:(微笑む)
花凛:りく・・・。(今にも泣きだしそうな花凛)
りく:なあ、花凛・・・夏祭り行きてぇの?いいぞ?今夜一緒に夏祭りいこうぜ!
花凛:・・・夏祭り?
りく:おう!!今日確かあるだろ?隣町の大きな夏祭り。お前と行く最初で最後の・・・夏祭りだからさ・・・行きてぇ~んだ・・・!!
花凛:最初で最後の・・・。
りく:俺、去年の今頃事故でなくなったんだよ・・・夏祭りいく途中・・・車と事故に遭った・・・。
花凛:じゃあ、今なんでここに!
りく:それは、夜の祭りの時にな!!
花凛:どこに行けば・・・いい?
りく:決まってんだろ!?
花凛:・・・下公園・・・。
りく:正解!!天羅下公園だ。俺今日こそちゃんと行くからよ!!待っててくれよな!!
花凛:うん・・・わかった。天羅下公園で待ってるね!!
間
ー天羅下公園《てらしたこうえん》ー
花凛:・・・まだかな~、遅いなぁ~(りくを待つ花凛)
りく:・・・りん・・・花凛。(霊魂で話すりく)
花凛:!!(りくのことを探す花凛)
りく:どこ見てるんだよ、花凛。(相変わらず、りくの姿は見えない)
花凛:だって姿が・・・見えない・・・。
りく:当たり前だろ?俺・・・死んでるんだからさ。
花凛:・・・。(俯く)
りく:っしょうがねぇな~花凛はまったくよぅ・・・
花凛N:そういうとりくは、自分の霊体をうつしだした・・・。
りく:とりあえず、花火が始まっちまう・・・行こうぜ!!
花凛:うん!!
間
ー花火大会の会場ー
りく:着いたぞ・・・花凛!
花凛:・・・。
りく:花凛・・・。
花凛:りく・・・いや・・・りくの霊体さん・・・。
りく:・・・。
花凛:花凛ね、気付いてるよ?りくが・・・今ここにいるりくは、一瞬だってこと・・・。何か言いたくて、だから帰って来たってこと・・・。でもね、なんで今日かわからないよ・・・。
りく:今日何の日かわかるか?
花凛:・・・今日?
りく:今日・・・俺、お前にどうしても言いたいことがあった。大好きだ!!花凛。でも・・・ごめんな。最後にお前と見れてよかった、これで俺成仏できるからさ・・・サンキューな!
花凛:え?
りく:今日・・・今日だけさ、俺の魂が唯一・・・・・・くそっ時間がねえ、花凛・・・大好きだ!!(りくの霊体がだんだん薄らいでいく)
花凛:・・・っぐすん・・・。(泣)
りく:やっと見れた、お前との花火・・・あの夏祭りの日見れなかった花火を一年越しに見れたんだ・・・。
花凛:そっか・・・ 今日はお盆だね。一年間の中で、りくの魂が唯一・・・帰ってくる日だね・・・。りくがいない世界で、これから不安なことや悲しいことが、たくさんあるかもしれない・・・。だけど・・・りくがいなくなることより悲しいことは無いって思って、これから強く生きていくこと・・・約束するよ!!
りく:指切り・・・げんm・・・(りくの零体は消えて、声が聞こえなくなる。)
花凛:【りくに被せる】りくっ・・・!!
りくM:花凛を悲しませたことに変わりはない。だけど、俺が花凛にしてあげられる唯一の事は・・・これしか方法がなかった・・・ごめんな・・・。
花凛:ありがとう。りく・・・お盆だから・・・今日は、こう言うね。お帰り・・・私も大好きだよ!!っりく・・・。ぐすっ・・・。
花凛:ぅうわああああああああん(大号泣)
End
夕季りく(ゆうきりく)♂:夏祭りいこうとして、交通事故に遭い死んでしまっている。お盆に魂が帰ってきて・・・実は花凛のことが・・・
神﨑花凛(かんざきかりん)♀:りくが亡くなってる事は知っているが詳細までは知らない。りくが亡くなって以来、霊感を持ち、姿が見えるようになる。お盆の日にりくに出会い全てを知り絶望するも、これから生きていく覚悟を決める。
先生(不問):花凛のクラスの担任で理科の教師。(りくに兼ねても可能)
【難しいルビ】
天羅下公園→てらしたこうえん
【お願い事と注意点】
この台本は無償でお使いいただけますが、もし配信アプリなどで上演なさる際は、【Twitter@Mitamauranai】までご連絡いただければ、幸いです。
主の励みになります。
配信アプリでの使用は、必ず【台本タイトル】【URL】【作者:珠姫】の、明記の上お使い下さい。
また世界観を壊すような過剰なアドリブはお控えください。
上演の際は必ず台本の読み込みを、お願いします!
また、劇中のタイトルコールは、必ず演者様のいずれかが、読んでください!
皆様に楽しんでいただけますように、上記のルールはお守りくださいませ。
【以下本編です。】
りくN:俺はあの時・・・あんな事が起こるなんて・・・思ってもいなかった。
大きいトラックが、ぶつかってきて俺の記憶はフェードアウトした。
間
ー1年前 8月14日ー
花凛:今日は、りくと初めての夏祭りだもんねぇ~・・・ばっちり可愛くしていこう~っと・・・えへへ。
SE:(着信音)
花凛:あっ、りくからだ!・・・もしもし、りく?・・・あっ、ごめん、私今用意してて・・・。
りく:いいよ・・・ゆっくり来いよな。天羅下公園で、待ってるからさ・・・。
花凛:うん・・・わかった!!
りく:じゃあ・・・あとで。
花凛N:私はこの時・・・思ってもいなかった。りくがいなくなるなんて、信じたく・・・なかった。
間
タイトルコール【First and last summer festival(最初で最後の夏祭り)】
ーコンビニの前ー
りく:あっ!コンビニ寄ってたら、遅くなっちまった・・・花凛、待ってるかな~?・・・急ごうっと!!
SE:(事故の衝撃音)
りく:っ!!(SE 事故の衝撃音と同時)
SE:(救急車の音)
間
ー天羅下公園ー
花凛:約束の時間なのに・・・りく、遅いな・・・電話してみよう。
SE:(発信音)
ーコンビニ前の交差点ー
SE:(りくの携帯から鳴り響く着信音)
間
花凛:こんな時間だし・・・りく来ないし、もう帰ろう。明日学校行けば・・・わかるよね。
ー翌日ー
SE:(学校のチャイム)
先生:では、ホームルームを始める。・・・今日は、皆に少し残念なお知らせがある。先日クラスメイトがトラブルに巻き込まれた・・・。
花凛:先生、もしかして・・・。
先生:【花凛に、被せる】そのことについてだがな・・・神﨑。放課後応接室に、来なさい。・・・わかったね?
花凛:・・・はい。
先生:以上でホームルームを終わる。一限目は理科なので、各自理科室へ行くように。
花凛N:私はこの時・・・すでに予想はできていた。
間
ー理科の授業中ー
花凛M:(考え事をする花凛)・・・・・・。クラスメイトって、まさか・・・そんなはずは、ないよね。
先生:神﨑・・・。神﨑!!
花凛:は、はい!!
先生:ここの答え、言ってみなさい。
花凛:・・・。
先生:ダメだろ、気持ちはわかるが・・・今は授業に集中しなさい!
花凛:ごめん・・・なさい。
先生:さっき言い忘れたが・・・放課後渡す物もあるから、(小声)誰にもバレずに来るんだぞ?わかったな?
花凛N:今日の授業は、一日こんな感じで過ぎていった。
間
ー放課後の応接室ー
SE:(ノック音)
花凛:先生・・・神﨑です。失礼します。
先生:よく来たな。
花凛:先生が呼んだんじゃないですか・・・。
先生:そうだな。
花凛:朝の話って・・・りくのことじゃ・・・ないですよね。
先生:・・・。
花凛:黙ってないで黙ってないで・・・言ってください。
先生:朝の話は・・・神﨑の言う通り、夕季のことだ。昼休憩の時、先生病院に行ってきた。
花凛:・・・。
先生:神﨑・・・先生が今から言うことをよ~く聞きなさい。
花凛:先生・・・りくは・・・。
先生:残念ながら、夕季本人には会えなかった・・・。
花凛:・・・えっ?先生病院行ったんですよね?
先生:あぁ、病院には行ったが、夕季は重い病気で入院してて、面会謝絶だった・・・。
花凛:重い・・・病気・・・。
先生:本人には会えなかったが、これを神﨑に渡してくれと・・・夕季の母親から預かってきたんだ・・・。(花凛に手紙を渡す)
花凛:・・・これは?
先生:中身は先生にもわからない・・・家に帰ってから、落ち着いて見てみるといい。
花凛:わかりました・・・。
先生:じゃあ、先生は職員室に戻るから、神﨑も早く家に帰りなさい。
花凛M:りくが・・・。入院?何にも言ってなかったじゃん・・・なんでよ・・・。
りくN:俺はこの時、手紙で一言・・・【ありがとう】と書いて、花凛にペアリングを返した。
花凛N:私はその夜、声が枯れるまで泣きじゃくった。
間
ー翌朝ー
SE:(LINEのメッセージ音)
花凛:ぅうん・・・。(寝ぼけ眼の花凛)
花凛:LINEだ・・・誰だろう・・・・?(携帯を見る)
花凛:えっ・・・?りく!?
りくM:花凛・・・お前がこのメッセージを見ている時、俺はこっちの世界にいないと思う。これをお前に返しておきたくて・・・母親に預けたよ。っというのも・・・お前を悲しませたくないから、この指輪を俺だと思って、形見代わりに受け取ってほしくて・・・。
間
SE:(LINEのメッセージ音)
花凛M:今度は・・・誰から?
花凛N:次に来たメッセージは、りくの母親からだった・・・。私は落ち着いて、その文章を一つずつ読んだ・・・。
花凛:(LINEのメッセージを読む花凛)花凛ちゃんへ。急な連絡を、驚かせてしまったらごめんなさい・・・。でも・・・あなたにはどうしても伝えておきたくて・・・。実はすごく言いづらいことなのだけれど・・・りくのことなの。りくはね、実は重い病気を患っていて・・・でもあなたを悲しませたくないからって、あの子言ってなかったの。
ちょっと2日前に急変しちゃってね、病院に運ばれたの・・・。でも危篤状態で運ばれたりくは、昨晩亡くなっちゃったの。そしたらあの子のポケットに、これが入っていたの・・・。だから先日先生がお見舞いに来た時に・・・渡しておいたわ。受け取ってね。
花凛:そうだったんだね・・・りくのお母さん。教えてくれてありがとう。
花凛M:だから・・・りく、あの日お祭り来れなかったんだね・・・。でも病気ってこと・・・何も聞いてなかった。私を悲しませたくないから・・・?
花凛:りくのバカ・・・・本当のこと知らされないほうが辛いし、悲しいよ・・・。って言っても・・・、もう・・・届かないんだね・・・。こちらこそ、今までありがとう・・・りく。(涙声)
間
ー1年後 8月14日ー
(自室にこもる花凛、しばらくすると、りくの声が聞こえる)
花凛:あー今日お盆かぁ~・・・。
りく:・・・りん・・・。(掠れるようなりくの声)
花凛:でもなー、1人で行っても寂しいから・・・お家にいようかな・・・。
りく:か・・・りん・・・。
花凛:!!
りく:花凛!!(はっきりと聞こえる声)
花凛:りく・・・りく!!いる・・・の!?いるなら返事して!!
りく:(微笑む)
花凛:りく・・・。(今にも泣きだしそうな花凛)
りく:なあ、花凛・・・夏祭り行きてぇの?いいぞ?今夜一緒に夏祭りいこうぜ!
花凛:・・・夏祭り?
りく:おう!!今日確かあるだろ?隣町の大きな夏祭り。お前と行く最初で最後の・・・夏祭りだからさ・・・行きてぇ~んだ・・・!!
花凛:最初で最後の・・・。
りく:俺、去年の今頃事故でなくなったんだよ・・・夏祭りいく途中・・・車と事故に遭った・・・。
花凛:じゃあ、今なんでここに!
りく:それは、夜の祭りの時にな!!
花凛:どこに行けば・・・いい?
りく:決まってんだろ!?
花凛:・・・下公園・・・。
りく:正解!!天羅下公園だ。俺今日こそちゃんと行くからよ!!待っててくれよな!!
花凛:うん・・・わかった。天羅下公園で待ってるね!!
間
ー天羅下公園《てらしたこうえん》ー
花凛:・・・まだかな~、遅いなぁ~(りくを待つ花凛)
りく:・・・りん・・・花凛。(霊魂で話すりく)
花凛:!!(りくのことを探す花凛)
りく:どこ見てるんだよ、花凛。(相変わらず、りくの姿は見えない)
花凛:だって姿が・・・見えない・・・。
りく:当たり前だろ?俺・・・死んでるんだからさ。
花凛:・・・。(俯く)
りく:っしょうがねぇな~花凛はまったくよぅ・・・
花凛N:そういうとりくは、自分の霊体をうつしだした・・・。
りく:とりあえず、花火が始まっちまう・・・行こうぜ!!
花凛:うん!!
間
ー花火大会の会場ー
りく:着いたぞ・・・花凛!
花凛:・・・。
りく:花凛・・・。
花凛:りく・・・いや・・・りくの霊体さん・・・。
りく:・・・。
花凛:花凛ね、気付いてるよ?りくが・・・今ここにいるりくは、一瞬だってこと・・・。何か言いたくて、だから帰って来たってこと・・・。でもね、なんで今日かわからないよ・・・。
りく:今日何の日かわかるか?
花凛:・・・今日?
りく:今日・・・俺、お前にどうしても言いたいことがあった。大好きだ!!花凛。でも・・・ごめんな。最後にお前と見れてよかった、これで俺成仏できるからさ・・・サンキューな!
花凛:え?
りく:今日・・・今日だけさ、俺の魂が唯一・・・・・・くそっ時間がねえ、花凛・・・大好きだ!!(りくの霊体がだんだん薄らいでいく)
花凛:・・・っぐすん・・・。(泣)
りく:やっと見れた、お前との花火・・・あの夏祭りの日見れなかった花火を一年越しに見れたんだ・・・。
花凛:そっか・・・ 今日はお盆だね。一年間の中で、りくの魂が唯一・・・帰ってくる日だね・・・。りくがいない世界で、これから不安なことや悲しいことが、たくさんあるかもしれない・・・。だけど・・・りくがいなくなることより悲しいことは無いって思って、これから強く生きていくこと・・・約束するよ!!
りく:指切り・・・げんm・・・(りくの零体は消えて、声が聞こえなくなる。)
花凛:【りくに被せる】りくっ・・・!!
りくM:花凛を悲しませたことに変わりはない。だけど、俺が花凛にしてあげられる唯一の事は・・・これしか方法がなかった・・・ごめんな・・・。
花凛:ありがとう。りく・・・お盆だから・・・今日は、こう言うね。お帰り・・・私も大好きだよ!!っりく・・・。ぐすっ・・・。
花凛:ぅうわああああああああん(大号泣)
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