俺様エリートは独占欲全開で愛と快楽に溺れさせる

春宮ともみ

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外伝/I'll be with you in the spring.

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 春の穏やかな風が枝垂れ桜の枝を揺らして、少しずつ花びらを乱して散らしていく。

 川縁に等間隔で植えられた桜の木々。川の水面みなもは柔らかな陽射しを浴びてキラキラと煌めきながら、枝垂れた枝の先に咲き誇る満開の桜を映している。淡い桜が水面に映り込む、見渡す限り一面に広がる幻想的な光景の向こう側。そこに、アーモンド色の髪がふわふわと揺れ動いていた。

 いかにも機嫌よさそうな、ヒールの高さを物ともしない軽快な足取り。背中で組まれたカナさんの華奢な両手。ここ数日の疲れもなんのその。音符が飛んでいるようなその背中に、やっぱりこういう反応になると思っていた、と、思わず苦笑いが零れた。

「こんな場所があったのねぇ。知らなかったわ」

 ピチピチと小鳥が囀っている。まるで、カナさんに喋りかけているように。彼女の声が水面に反射して、少し後ろを歩く俺の耳まで届いた。

 さぁっと、春特有の穏やかな風が吹いた。満開の桜の甘い香りが、鼻腔をくすぐっていく。

「……小さい頃の……思い出の場所、なんだ」

 ジーンズのポケットに入っている小箱を確認しながら。ぽつり、と。小さく呟いた。


 この場所は―――日本に住んでいた頃。両親が毎年連れてきてくれていた、場所。


 まるで見えない糸に操られるように、ふい、と、頭上の桜を見上げた。見上げた空に輝くやわらかな太陽の光にそっと目を細める。

(……灰色…だった、のにね~ぇ……)

 去年。母の遺骨をイギリスに持ち帰り父の隣に埋葬して、そして日本に戻ってきたあの日。何かにいざなわれるようにこの場所を目指していた。……Maisieメイジーと交わした『桜を見よう』という約束を―――果たせなかった、と。ただただ、それだけを思って見上げていたあの日の景色は、灰色だったように思えるのに。


 同じような景色だというのに、今……俺の視界を占領するのは、桜と空の淡い色。その2色は境界線が曖昧で、とろりと溶けて混ざってしまいそうだ。


 爛漫に咲き誇る薄紅色の隙間から見える空。あの子が宿していたアイスブルー色。……もう、ふとした瞬間にあの子を思い出す機会も少なくなった。

 あの子を忘れてしまったわけではないし、死別という現実を乗り越えたわけでもない。ただ―――その悲しみとうまく付き合っていけるようになったのだろう、と思う。そうして……色褪せない幸せがそばにある、ということに気が付けたのだろう。けれども、なによりのきっかけは。

(あの時……マスターに問いかけてもらった、から)

 失ったからこその人生を、どう生きるか、というあの問いかけが無ければ。あの言葉が無ければ、俺はずっと、心の奥底で蹲ったまま動けずにいた。

「本当、綺麗。春って気がする」

 弾むような声とともにこちらを振り返った、カナさんの柔和な笑み。一目で上機嫌だとわかる、彼女のその表情。

 常に喜怒哀楽を正直に表すカナさんの内面に触れる日々を過ごしていると、最愛を失ったという悲しみを抱えて、それを手離したくない、と……欲張ってひどく意固地になっていた昔の自分の莫迦さに、改めて呆れが込み上げてくる。

(……俺は)



 彼女に出会わなければ。俺は今も―――世界に色を取り戻せずにいただろう。



「……カナさん」
「んん?」

 彼女を呼び止めると、俺の少し前を歩くカナさんがこちらを振り返った。ふわりとアーモンド色の髪が翻っていく。小首を傾げた彼女の瞳には―――俺の姿が、映り込んでいる。

(……あぁ…)


 カナさんの……琥珀色の瞳の中に俺が映り込む、この瞬間が。俺にとって世界で一番幸せな瞬間なのだ、と。どう言葉にしたら伝わるのだろうか。こんな気障きざったいことを言ってしまえば、きっと冗談だと笑われるだろうけれど。


 込み上げてくる感情を押し込めるように、ゆっくりと一歩を踏み出した。こちらを振り返って俺を見つめているカナさんの手を取って、そっと視線を絡めていく。

「俺ね。カナさんに『マサ』って呼んでもらえることが、すっごく幸せ」

 彼女の瞳の中に映り込んでいる俺は。俺自身が見たこともないくらい、真剣で、それでいて泣きそうな表情を浮かべていた。

「毎日が夢みたいだ。夢じゃないってわかってるけど、夢のようで、現実味がなくて。こんなに幸せでいいのかって……よく、わからなくなる……」

 ゆっくりと。目の前のカナさんが、滲んでいく。自分の声が、震えていく。


 彼女と過ごす時間は、本当に……夢のような日々、で。きっと、他人から見てみれば、他愛もない退屈な日常なのかもしれない。けれど。

 おはようと声を掛け合って、一緒に食事を取って、時には商談のことについて意見をぶつけ合って。日が暮れれば、カナさんが強引に俺の腕を枕にして。そうして、おやすみと言い合う。

 俺がずっとずっと夢にみていた……穏やかな、日常。何の変哲もない時間を、彼女と一緒に過ごしている。些細な幸せを、幸せだと感じられている。これが、どれだけ幸福なことか。


「夢じゃないって、実感させて欲しい。だから……俺のお願い。聞いてくれないかな……?」

 握っていた彼女の手を緩やかに離し、そっと自分のジーンズのポケットに指を差し入れた。ふわりと吹つけた風を感じながら、そこから取り出した小箱をゆっくりと開く。

「……時計?」

 俺の手元に視線を落としたカナさんが囁くように呟いた。その声に、こくん、と小さく頷く。


 数日前。カナさんを出し抜く形で、一人行動をした時。このペアの腕時計を、買いに行った。茶色の牛革バンド、文字盤に白蝶貝をあしらった……オーソドックスでシンプルなもの。


 カナさんが腕時計をしているのは見たことがあった。黒川の件で謝罪行脚に来ていたとき。喫煙ルームで一緒になって、俺がライターを貸しっぱなしにしてしまった、あの瞬間。カナさんは腕時計をしていた。けれど、タンザニアに移住してからのカナさんはそれを身に付けていなかった。

 彼女はピアスも開けていないし、ネックレスを含めてアクセサリー類を身につけている様子は一度も見たことがない。……それに。腕時計を贈る、という行為ことには、裏の意味があって。

「指輪……にしようかと、思ったんだけど。アクセサリーをつけているところ、見たことが無かったし……その、」

 視線を落としたままの目の前のカナさんからは、なんの感情も読み取れないような気がした。思わず……言い淀んでしまう。


 こんなタイミングだからこそ、きちんと伝えたいのに。こんな幸せが……夢じゃない、ということを、実感したい、のに。

 ここから先に伝えたい言葉を紡ぎ出そうとしている唇も、小箱を持つ手も、全てが震えている。


 ぎゅっと目を瞑れば、雫が落ちていきそうで。熱いため息をひとつ吐き出して、太陽の光を浴びて煌めいている腕時計を眺めながら、ゆっくりと。腕時計を選んだ理由を絞り出した。

「……腕時計を…贈る意味、も、」
「『この先も一緒に時間を過ごしていきたい』、でしょ?」
「っ、」

 楽しげに紡がれた言葉に、弾かれたように顔が上がる。ひどく優しく微笑むカナさんの瞳に宿るのは―――やわらかで、愛情に満ちた光。

「マサって、本当に不器用よねぇ」

 くすくす、と。カナさんが困ったように小さく肩を竦めた。そうして、その華奢な指先でゆっくりと。小箱から小さい方の腕時計をそっと取り出す。

「この前はこれを買いに行ってたのね?」

 揶揄うように、それでいて確認するように投げかけられた問い。やっぱり俺は、カナさんには隠し事なんて出来ない。観念したように、こくん、と小さく頷けば、カナさんがくすりと笑い声を上げた。

「何を企んでるのかしら、と思っていたけれど。マサも案外ロマンチックなのね」
「……」

 妙に居た堪れなくなり、思わず視線を外す。視界の端に映り込む彼女の唇が、妖艶に弧を描いた。

「ありがとう、マサ。私も、ずっと一緒に過ごせたらって思ってるわよ?」

 にこり、と。極上の、甘い笑顔が……そこにあった。するりと顔の横に、華奢な腕を上げたカナさん。そこには俺が選んだ腕時計が、春の陽射しを浴びてきらりと煌めいていた。

「……俺がつけてあげたかったんだけどなぁ」

 込み上げてくる喩えようのない感情とは裏腹に、むすっとむくれてみせる。……この手の中にある、幸せの全てを噛み締めながら。


 すると、カナさんは。

 オフィスビルの前の交差点でライターを返された時のような。
 あの、カナさんと再会した屋上で、手を伸ばされた時のような。

 そんな悪戯っぽい笑みを―――浮かべて。


「じゃぁ、こっち。つけてくれない?」


 するり、と。カナさんが俺の目の前に……木製の小さな四角い箱を差し出した。ゆっくりと、それが開かれていく。

 眼前に映るのは、ベルベット調の布地に挟まれた……大小の白金プラチナ。それらが何を意味するのかなんて、理解出来ないはずもない、けれど。思わぬ展開に、息が止まった。


 いつだって―――ペガサスな彼女は。
 こうして……俺の想像してもないことを、突拍子もないことをやってのけていく。


 はらり、はらりと。春の風に吹かれて、淡いピンクの雪が降り注いでいく。その雪が……カナさんが差し出した箱の上に、羽根のようにふわりと降りた。


 まるで―――醒めない、優しい夢の中にいるような、気がした。


「ねぇ、マサ。私はあなたよりも歳上だから、きっと……あなたを置いていった子と同じように、私もあなたを置いていってしまうと思うの。あなたの時間だけが止まってしまって、誰も彼もがあなたの脇を通りすぎてゆく」
「……」


 ゆっくりと。幼子おさなごに噛んで含めるかのように。カナさんは至極やわらかい声で言葉を紡いでいく。

 俺が選んだ、白蝶貝の文字盤が煌めく腕時計をつけたカナさんの手が。ゆっくりと……大きな方の白金の光を摘んでいく。彼女のあたたかい手のひらが、俺の左手にそっと触れた。


「けれど……私はあなたを置いていってしまったとしても。この指輪に宿って、ずっとずっと、あなたのそばにいるわ?」

 俺の薬指にぴったりの―――白金の光。左手の薬指の付け根に浮かぶ、その光を。カナさんが愛おしそうに撫でていく。

「だからあなたは、もう二度と……世界に色を失くすことはないの。これだけは覚えておいてね?」

 遠回りしてやっと手に入れた、俺の最愛のひとが……そっと。甘く、優しく微笑みながら、俺の顔を覗き込んだ。


「もう。マサったら、また泣いてる。これからまた松本さんのところに行くのよ? わかってる?」


 カナさんが困ったように笑いながら。俺の眦から溢れ落ちていく涙を、優しく拭ってくれている。


 忘れない。忘れるなど、出来るはずもない。こんなにも色鮮やかな景色を忘れるなんて、きっと一生かかっても出来やしないだろう。



「……うん。絶対に、忘れない」



 頬に触れている彼女の手に、自分の手をゆっくりと添えて。歪む視界のまま、強い意志を込めて……震えるように、声を絞り出した。



 琥珀色の瞳の中に映り込む俺は、泣き笑いのように。それでも、倖せそうに。

 ……遠回りするのも、やっぱり悪くない、と。穏やかに―――微笑わらっていた。







《Fin》




◆ ◆ ◆




 これにてスピンオフの完結となります。ここまでお読みいただきありがとうございました。


 また、連載中にエブリスタ応援特典として公開していた『執筆秘話』を加筆再編し、privatterで公開しております。執筆に関わる裏話・キャラ設定の裏話や各話に散りばめた小ネタ等を纏めたもので、約2万字になっております。がっつりネタバレ含みますので外伝まで全て読了された方向けです。
 Twitterアカウントが無くてもご覧いただけますので、ご興味のある方は私のプロフィール欄(webサイトのリットリンク)からアクセスさなってみてください。

 それでは、皆さまもお身体にはどうぞご自愛ください。
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