上 下
197 / 273
本編・第三部

217

しおりを挟む
 かたん、と小さな音を立てて、注文したハンバーグ定食が乗ったトレーを社員食堂のテーブルに置く。

「……つかれた……」

 小さく呟きながら、ぐったりと身体を弛緩させた。


 昨日。深夜残業が付く直前まで残業していたのは、あのシンポジウム後に開かれた交流食事会にて繋がった取引先からの通関依頼が入っていたから。私はこの件で、昨年秋に総合職に転換して以降初めて成果を上げられた。午前中、一気に数件の新規顧客を獲得したことを田邉部長にも褒められ、嬉しかった。


 社員食堂の椅子に腰かけ背中を丸めたまま、膝の上に置いた右の手のひらにそっと視線を落とす。

(私の力だけじゃない。智が色々教えてくれた営業トークも使ったし、あの場で取引先を紹介して回れるようにペアを組んでくれた深川係長がいたから……)

 あの場でペアを組む、ということを農産販売部単体での打ち合わせで提案していたのは、という事実には、今はちょっと素直に感謝出来ない。

(……後で深川係長にもお礼の社内メール送ろう。ご実家のお皿も使ってますってことも添えて…)

 心の中で軽く頭を振り、意識的にあのヘーゼル色の瞳を意識から追い出す。

 成果を上げられたことを褒められた、それは嬉しかったけれど。まだ火曜日だというのに心身ともに疲弊しているのを感じる。



 明らかに。昨日の、エレベーターの中での出来事が尾を引いている。心の中に大きな重石が積み上げられたようだ。



 丸めていた背中を伸ばしてトレーの上に置かれた箸を手に取り、ハンバーグ定食に添えられたサラダのお椀に手を伸ばす。

(……今日は、さすがに。帰り、待っていない、でしょう……)

 黒川さんから救って貰ったこと。不正取引の証拠を提供して貰ったこと。これは確かに感謝している、けれど。

 昨夜。片桐さんがこれまでとは違う行動に出た。密室であるエレベーターの中で私に触れない、という約束を反故にした。あまつさえ、唇を奪おうとした。あれが衝動的な行動だったとしても、約束を破ったことは変えられない事実だ。だから、あの片桐さんでも合わす顔がないと判断して、今日はさすがにあのエレベーターホールで待っていることはないと思う。あんなことをされて同じエレベーターにふたたび乗るほど私も阿呆ではない。

(……あ、そうだ。阿呆の真似。……十二夜、だったよね?)

 一昨日、小林くんに教えてもらった……池野さんが片桐さんに投げかけた言葉のヒント。調べようと思っていたけれど、バタついていて調べられていない。食事を摂り終えたら調べよう、と心に決めて、トレーの中央のハンバーグに箸を入れた。

(智、今日もきっと遅いよね……)

 池野さんが三井商社を突如退職され、その後を任された智はなんと『企画開発部 部長 兼 営業課 課長』という役職に昇進した。驚くべきことに三井商社の社員さんたちも、池野さんが退職されるということはご存じなかった。智自身も混乱したまま仕事を進め、東奔西走していた、ということを……昨晩、帰宅してからポツポツと聞いた。

 まさか、31歳初出勤の日にそんなことが起こるなど夢にも思わなかった。智自身もよく飲み込めていないようだけれど。

(お祝い。何にしよう)

 思いも寄らないタイミングでの昇進だったけれど、智の頑張りがきちんと評価されている、というのは心の底から嬉しいと感じる。誕生日のお祝いはネクタイを贈ったから、それ以外のなにかでまたお祝いを考えよう。

(………昨日、あそこまで迎えに来てくれて…良かった……)

 はふ、と。口に含んだハンバーグの熱を逃がす動作に合わせて小さくため息を吐き出した。

 智は、よほどほっとしたのか。あれからの帰り道、会話はなくそれでも心地よい沈黙が続き、一瞬も繋いだ手を離されずにふたりで帰宅した。あの狭い改札を通る瞬間ですら手を離されなかったのには少しだけ笑えたけれど。

(すごく……冷静、だったなぁ、昨日の智)

 これまでの智とは雰囲気が違ったように思えた。今までの智だったら、あんな場面ではもっと片桐さんに自分を失って強い口調で詰め寄っていただろう。それをしなかったのは、唐突に池野さんの後を任されて、智の心身に強い疲労感が滲んでいたから、疲れていたから、ということではなくて。……智自身の何かが根本から変化しているように思えた。

 それとは対照的に自分を失っているように見えた、片桐さん。口調こそ今までの片桐さんだったけれど、あの瞳を見れば一目瞭然だった。

(……何を、考えていたんだろう。片桐さん)

 彼が何を考えていたかはわからない。けれど確実に言えるのは、彼も……彼自身の何かが根本から変化しているように思えること。この感覚を言語化するのはひどく難しい。
 そんなことをぼんやり考えていたら、加藤さんが以前と同じように私の隣の席に座っていいかと問いかけてきた。もちろんよ、と返答し、彼女が私の隣に腰かけるの眺めていると、加藤さんが意外そうな表情で声をかけてくる。

「……主任がこの社員食堂で何かを注文しているのを初めて見た気がします」

「え、そうだっけ」

 加藤さんからの思いもよらない言葉にパチパチと目を瞬かせる。よくよく考えれば、確かに南里くんと加藤さんが配属されて以降、これまでお弁当を持参しない日はほとんどなく、その上にそういった時は1階のカフェに足を運んでいた。今日はそのカフェに行く道中やそのカフェで片桐さんに遭遇してしまう可能性が嫌で、きっと無意識のうちにこの社員食堂で注文する、という選択をしたのだろうと自分の中でも納得する。

「加藤さんがハマってるでしょう?加藤さんが食べてるの見てたら私もハンバーグ定食が食べたくなっちゃったの。食べてて思うけど、やっぱりここのハンバーグが一番美味しいと思う」

 加藤さんをこの件に巻き込みたくない。その一心で、心の中で出した結論は封じ込めることにした。当たり障りの無い、それでも私の中では嘘では無い答えを口にして右隣に座る加藤さんに笑顔を向けた。

「確かに、先月注文した時……このハンバーグ本当に美味しいなって思いました。商品開発部や畜産販売部のバイヤーさんたちのおかげですね……」

 ほう、と。加藤さんが感嘆のため息を小さく漏らした。あれ以降、加藤さんは社員食堂で注文する時は必ずハンバーグ定食なのだ。確実にハマっているとわかるのが微笑ましい。

(……微笑ましい、といえば)

 あの時。加藤さんが贈り物の意味を教えてくれた時。ネクタイピンを贈ってしまったのかと加藤さんに問われて、真っ赤になっていた三木ちゃん。まさか、彼女が―――小林くんと付き合っていた、だなんて。夢にも思わなかった。そんな三木ちゃんは今日はお昼休み前から銀行に行っているから、きっと外で食べてくるだろう。

 加藤さんと会話を続けながら、少しだけ視線を彷徨わせて、脳裏に浮かべた小林くんを探す。私たちが座る席の斜め前に畜産販売部の人たちと固まって食事を摂っている小林くんをすぐに見つけられた。彼は所作が特に綺麗だから見つけやすい。

 あどけない少年のような顔立ち。感情を表に出さない彼だけれど、周りの人たちとの会話で時折、ふっと、緩やかに口元を緩めている。異動先の畜産販売部での人間関係も良好なのだと察した。

(………上手くいくといいな。幸せになって欲しいし)

 彼らに関しては心の底からそう思う。ふたりとも自分が教育を担当したからか、なんだか親にでもなった気分だ。

「……主任。その」

 食事をしながら、加藤さんが唐突に私を呼び止める。その声に、白米が盛られたお椀を片手にきょとん、と彼女を見つめる。

「どうしたの?」

 私の問いかけに、加藤さんが。お人形さんのような顔をほんのりと赤くして視線を彷徨わせる。言い辛い内容なのだろうか、と思っていると、嬉しい報告の言葉が飛び出してきた。

「…………例の、人と…日曜日から。ちゃんとお付き合いすることになりまして」

「……えっ、ほんとに!?」

 お椀を手に持ったまま、喜びの声が飛び出ていく。

 彼女と藤宮くんを引き合わせたのは私と智だ。我が事のように嬉しく感じる。いい形になって良かった、と、心底そう思う。

 加藤さんがはにかんだように微笑んだ。そうして、ぺこりと小さく頭を下げていく。

「はい……本当に、色々とありがとうございました。主任と、彼氏さんのおかげです」

 さらり、と彼女の黒髪が揺れる。そうして、ほわん、と。金木犀の香りが漂う。彼女の香水の匂い。不意にシトラスの香りが漂った気がして、意識が違う場所に飛んで行きそうになる。彼はここには来ていないはず、これは幻臭だ、と、心の中で大きく頭を振った。

「そんなことないわ?加藤さんと彼のフィーリングが合ったからこそのご縁だもの」

 手に持ったお椀とお箸を一旦をトレーに置き身体を少しだけ斜めにして、加藤さんの方向に視線を向けながらそう口にする。

 人との出会いはご縁だ。進展するかしないかも、ご縁。だから、私が片桐さんでなく智と付き合っていることも、ご縁のひとつ。昨晩のようにどんなに片桐さんに好きだと言われても、私と彼はご縁が無かった。きっと、それだけなのだと思う。

「それで、実は私……その、お付き合いとかいうのが初めてで。少しアドバイスが頂きたくて」

 加藤さんも私に倣うようにお箸をトレーに置いた。初めての恋人だからこそ、不安なこともいっぱいあるだろう。小林くんや三木ちゃんと同じように、彼女だって私の大切な後輩だ。幸せになって欲しいから、彼女の相談にはたくさん乗ってあげたい。

「来月の中頃の……花火大会に誘われていて。やっぱり、浴衣……のほうがいいのでしょうか……」

 おずおずと、戸惑うように問いかけられたその言葉。早速夏の定番のイベントに誘うとは、筋トレが趣味だなんて言っていた藤宮くんもやるなぁと心の中で感心しながら返答していく。

「そりゃぁお祭りだし、雰囲気も込みで楽しむって意味を含めても浴衣の方がいいと思うわよ?」

 私の言葉に、加藤さんは、やっぱり、というような表情を見せた。落胆して視線を落としていくその様子に、再度きょとんとしていると。

「その……着付けができないので、洋服でもいいかなって……」

 小さく。不安げに加藤さんが呟く。着付けが出来ない、ということが問題なのであれば。

「じゃぁ、着付けお手伝いしようか?私、祖母に習ったから」

 母方の祖母は女学校の出身で、昔で言うところの『花嫁学校』を卒業していた。故に、和裁や洋裁、料理等に長けているのだ。故に着付けもお手の物。

 高校生の時に、同級生と夏祭りに行く時に祖母から着付けを習った。自装と他装は正確にいえば色々と違うけれど、多少なりとも加藤さんの着付けのお手伝いは出来るはず。

 そういえば……心臓の手術で入院期間が長かったお母さんも、祖母から教わった和裁や刺繍をしながら病室で過ごしていたなぁ、と、病室でのお母さんの穏やかな笑顔が朧気に蘇る。

「ええっ、そこまではさすがに……通関士試験の勉強もされている主任にご迷惑をおかけするわけには」

 おろおろと視線を彷徨わせている加藤さん。彼女も総合職だから、来年の10月には受験となる。そういう事情も相まって、加藤さんも南里くんも、来月からテキストを勉強していく予定にはなっていた。

「ん~……じゃぁ、加藤さんも通関士試験の勉強をするついでに、着付けの練習に付き合う。わからない部分があれば私もわかる範囲で補足するし。これでどう?」

 初めての彼氏との初めての花火大会。楽しんで欲しいし、何より、プライベートが充実すれば仕事にも良い影響が出るということは南里くんで実証済みだ。人によるだろうけれど、きっと彼女もまたそのタイプだろうと推察してのこと。

「そ、それも気が引けます」

「いいのいいの。着付け、やらないと忘れるから。私も彼と行く時に着たいし、練習したいのよ。だから加藤さん、私と一緒に練習付き合ってくれない?」

 智と付き合うようになって、冬を越し春を過ぎて、夏の定番イベントを楽しみにしていたけれど。管理職に昇進したばかりの智に花火大会に行く余裕なんて正直ないだろう、と予想はしている。だから私も加藤さんと一緒に自装の練習をしたところで、無駄になるかもしれない。でも、縮こまっている彼女を納得させるにはそれしかない。そう言いながら、強引に押し切った。

「色々と、ありがとうございます……主任」

「いえいえ、いいのよ」

 謝意を口にしながら、浴衣デートは半ば諦めていたから嬉しい、と、はにかんだように微笑む加藤さん。その姿がなんとも可愛らしい。

 三木ちゃんも、小林くんも、加藤さんも……南里くんも。みんなみんな、本当に可愛い後輩だと改めて実感する。

(……智、今日も遅いだろうから。帰ったらちょっと浴衣引っ張り出してコツ思い出せるようにしておこうかな)

 今日帰宅したあとの家事の合間での楽しみができた。そのことに、昨晩の出来事で重石が乗せられた心が、少しだけ軽くなった気がした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

【完結】溺愛予告~御曹司の告白躱します~

蓮美ちま
恋愛
モテる彼氏はいらない。 嫉妬に身を焦がす恋愛はこりごり。 だから、仲の良い同期のままでいたい。 そう思っているのに。 今までと違う甘い視線で見つめられて、 “女”扱いしてるって私に気付かせようとしてる気がする。 全部ぜんぶ、勘違いだったらいいのに。 「勘違いじゃないから」 告白したい御曹司と 告白されたくない小ボケ女子 ラブバトル開始

極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました

白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。 あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。 そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。 翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。 しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。 ********** ●早瀬 果歩(はやせ かほ) 25歳、OL 元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。 ●逢見 翔(おうみ しょう) 28歳、パイロット 世界を飛び回るエリートパイロット。 ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。 翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……? ●航(わたる) 1歳半 果歩と翔の息子。飛行機が好き。 ※表記年齢は初登場です ********** webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です! 完結しました!

地味系秘書と氷の副社長は今日も仲良くバトルしてます!

めーぷる
恋愛
 見た目はどこにでもいそうな地味系女子の小鳥風音(おどりかざね)が、ようやく就職した会社で何故か社長秘書に大抜擢されてしまう。  秘書検定も持っていない自分がどうしてそんなことに……。  呼び出された社長室では、明るいイケメンチャラ男な御曹司の社長と、ニコリともしない銀縁眼鏡の副社長が風音を待ち構えていた――  地味系女子が色々巻き込まれながら、イケメンと美形とぶつかって仲良くなっていく王道ラブコメなお話になっていく予定です。  ちょっとだけ三角関係もあるかも? ・表紙はかんたん表紙メーカーで作成しています。 ・毎日11時に投稿予定です。 ・勢いで書いてます。誤字脱字等チェックしてますが、不備があるかもしれません。 ・公開済のお話も加筆訂正する場合があります。

タイプではありませんが

雪本 風香
恋愛
彼氏に振られたばかりの山下楓に告白してきた男性は同期の星野だった。 顔もいい、性格もいい星野。 だけど楓は断る。 「タイプじゃない」と。 「タイプじゃないかもしれんけどさ。少しだけ俺のことをみてよ。……な、頼むよ」 懇願する星野に、楓はしぶしぶ付き合うことにしたのだ。 星野の3カ月間の恋愛アピールに。 好きよ、好きよと言われる男性に少しずつ心を動かされる女の子の焦れったい恋愛の話です。 ※体の関係は10章以降になります。 ※ムーンライトノベルズ様、エブリスタ様にも投稿しています。

ワケあり上司とヒミツの共有

咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。 でも、社内で有名な津田部長。 ハンサム&クールな出で立ちが、 女子社員のハートを鷲掴みにしている。 接点なんて、何もない。 社内の廊下で、2、3度すれ違った位。 だから、 私が津田部長のヒミツを知ったのは、 偶然。 社内の誰も気が付いていないヒミツを 私は知ってしまった。 「どどど、どうしよう……!!」 私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?

腹黒上司が実は激甘だった件について。

あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。 彼はヤバいです。 サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。 まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。 本当に厳しいんだから。 ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。 マジで? 意味不明なんだけど。 めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。 素直に甘えたいとさえ思った。 だけど、私はその想いに応えられないよ。 どうしたらいいかわからない…。 ********** この作品は、他のサイトにも掲載しています。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。