俺様エリートは独占欲全開で愛と快楽に溺れさせる

春宮ともみ

文字の大きさ
上 下
81 / 273
本編・第二部

115

しおりを挟む
 お昼休憩から戻ると、月曜日振りに見る明るい髪色が目に飛び込んできた。ヘーゼル色の瞳と視線が交差し、軽く頭を下げる。

「先日からいろいろとありがとうございました。本日から復帰します。改めてよろしくお願いいたします」

 片桐さんの淡々とした声が響く。いつもの飄々とした雰囲気は消え失せて、頬が少しこけている。深い紺色のネクタイがその哀しみの深さを物語っている気がした。

 片桐さんはそれだけを口にして、そのままデスクに着き、黙々と書類を片付けだした。私も自分の席につき、来週に迫った決算に必要な書類をピックアップしていく。電話が鳴る度に、右斜め前の明るい髪色がふわりと揺らめいた。

(……仕事してるほうが、やっぱり気が紛れるんだろうな…)

 昨日…片桐さんの机の書類、全て片付けてしまわなくてよかった、と、心の内で軽く息をついて、経理部から回覧されてきた決算スケジュール表のコピーを取るために、複合機がある1課側のフロアへ足を向けた。複合機でコピーをしていると、そっと後ろから徳永さんに声をかけられる。

「……片桐さん。今夜参加するんですって」

 徳永さんから発せられた言葉に思わず声を飲んだ。午後から出社したとしても、さすがに……飲みの席には欠席だろうと思っていたから。言葉を失くした私に、複合機の真横の席の大迫係長が小さく呟いた。

「……自宅にひとりきりでいるより気が紛れるんだろう」

 家族を亡くして、その哀しみを分かち合うひともいない。それなら、ひとりでいるよりは無理にでも外出したほうが、心の整理がつきやすくなるのかも。

「そう、ですね……」

 つぃ、と、手元のスケジュール表に目を向ける。大迫係長が声を潜めて続けた。

「事情が事情だ。そっとしておくに越したことはないが、腫れ物扱いではなく、普通にしてやれ。特に2課のメンツは腫れ物に触るようにしてやるなよ、くれぐれもいつも通りに」

 大迫係長の言葉に、徳永さんと私は小さく頷く。

 哀しみを乗り越えるのは、あくまでも片桐さん自身。私たち周りが腫れ物に触るような態度では、立ち直りの速度が落ちてしまうだろう。腫れ物に触るような態度になってしまっている現状を恥じ、慰労会ではなるだけ普通通りにしようと心に決めて、デスクに戻った。







 終業の時間を迎えて、ぽつぽつと更衣室に足を運ぶメンバーが出てきた。私も三木ちゃんと一緒に更衣室に入り、雑談を交わしながら私服に着替える。

 横並びに歩きながらシックな色の壁紙の廊下を歩いていると、お手洗いの角にある喫煙ルームから片桐さんが出てきた。鉢合わせした形になり、お互い足を止める。ふわり、と、煙草独特の苦い香りが漂って、思わず顔を顰めた。ヘーゼル色の瞳が私と三木ちゃんを交互に見遣って。

「……やぁ。ふたりとも、いろいろとありがとうね。真梨ちゃんが俺の仕事を肩代わりしてくれてたんでしょ?」

 いつもの飄々とした雰囲気ではなく、なにか……物哀しそうな、そんな笑い方で、三木ちゃんに声をかけた。

「私だけではないですが」

 片桐さんの問いに、三木ちゃんが身体を硬くしながら片桐さんを睨み上げて返答する。その三木ちゃんの横顔に既視感を覚えた。

 ……このふたり。今思い出せば、ホワイトデーの時も、こんな雰囲気だった。何かあったんだろうか。

 そんな三木ちゃんの様子に、「えらく嫌われちゃったなぁ」と苦笑しながら片桐さんが続けた言葉に、私は思わず言葉を失くした。



「俺、諦めることにした。知香ちゃんのこと」



 時が止まったように感じた。今にも、世界から消えてしまいそうな片桐さんの立ち姿を茫然と眺める。

「ま、知香ちゃんのことは、正直、今でも好きなんだけどさ。最近お肌の艶がめっちゃ良くなってるって、自分でも気付いてる? 悔しいけど、智くんのおかげだよねぇ」
「え…」

 智さんのおかげ。その言葉に、出張前に智さんから指摘された『私が変わったこと』を思い出して。不意に顔が赤くなる。

 「愛ってすごいね」と、片桐さんが儚く笑った。

「まぁ、母が死んだのは。多分、神様から怒られたから。俺が、強欲だったんだって。そう思った。だってね、本当ならまだ余命2年もあったんだよ。でも……天の身元に帰ってしまった。その意味を考えてたら、俺の身勝手な振る舞いのせいだって思ったんだ」

 ぽつぽつと語るヘーゼル色の瞳が、痛みで大きく揺れる。

「だから……今まで無理に迫って、申し訳なかった…」

 そう口にして、片桐さんが頭を下げて。ゆっくりと、男性更衣室の方向に消えていった。私と三木ちゃんは、しばらくその場に固まったまま。

「……どう思う? あれ、本音?」

 隣の三木ちゃんにぎこちなく視線を合わせながら、ようやく喉から絞り出せたのはそんな言葉だった。私の問いに、三木ちゃんが綺麗に整えられた眉根を寄せる。

「本音かどうかは、わからないですけど……」

 戸惑ったように口を開き、……ゆっくりと視線を下げた。

「…………家族の死に、意味を求めるのは…遺族として当然のことだと思います……」

 3ヶ月前に三木ちゃんはおばぁ様を亡くされている。だからこそ、その言葉には説得力があって。

「…そっか……」

 私もつられて俯いて、ふたりで小さく息を吐いた。

「先輩、今日は二次会行くんですか?」

 三木ちゃんが唐突に明るい声で私を振り返った。私も、沈んだ心を浮上させるようにその声に合わせて視線を上げる。三木ちゃんの勝気な瞳が目の前にあって。その瞳を見つめながら、私はあと5時間もすればこの目に映せるダークブラウンの瞳を脳裏に浮かべた。

「うん、彼が出張中で、今夜帰ってくるの。待ち合わせて帰ろって。だから、二次会までは出るつもりだよ。社内交際費がかなり残ってるんでしょ?」

 先日、田邉部長に告げられた社内交際費の予算残額に驚いた。今期は2課はほぼ使っておらず、しかも1課の予算額も半分ほど残っていた。決算直前、税金対策のため予算額の半分を独身のメンバーで落としてきてほしい、ということだった。

「はい、社内交際費も残っちゃってるんですよね……先輩が二次会まで出るって久しぶりですねぇ」

 そう声を上げた三木ちゃんが、心から嬉しそうに「楽しみです!」と、笑ったのに釣られて、私も、そうだね、と、笑い返した。







 片桐さんが、私を諦めた、と言ったのは本当だったらしい。一次会では一切絡みに来なかった。しかも、二次会の後半になっても……私に、視線すら向けない。

「……」

 ……いろいろと信用ならない人だと思っていのだけれど。反省して口にしたことは反故にしない人なのかもしれない。

 そう考えながら、私の斜め前に座る1課の大迫係長と笑いあっている片桐さんに視線を向ける。その笑顔は、少しだけ翳りがあるように見えた。

(……ふうって息を吹きかけたら、消えちゃいそうな顔…)

 二次会の場所は、半個室の煌びやかなバーだった。立った時に私の頭の位置くらいまでの目隠しに囲まれたブースがいくつかあり、ブースがそのまま長椅子になっている。店内のオレンジ色の間接照明が、雰囲気のよい空間を彩っている。

 ここは、バーテンダーに、甘いの、とか、辛いの、とかの声をかければその味を作ってくれるという評判の良いバーだそう。……なのだけれど。私はお酒は普段からあまり呑まないから、結局、いつものお酒梅酒を頼んで、グラスに口をつける。そもそも、梅酒以外のお酒は苦手だ。

 不意に、スマホを手に取る。電源ボタンを押して画面を明るくするも、智さんからの連絡は入っていない。

(……もうそろそろ空港に着く頃だろうけど、どうしたんだろう。飛行機、遅延してるのかなぁ)

 智さんからの連絡があったら、二次会を抜け出そうと思っていたのに。ほぅ、と息をついて、スマホをスカートのポケットに仕舞った。

「そういえば、この慰労会の準備してる時に三木さんから少し聞いたんですけど、一瀬さんの恋バナ、私も詳しく聞きたいです!」

 私の目の前の徳永さんが、興味津々という顔をしてグラスをぎゅっと握った。ついさっきまで智さんのことを考えていたから、顔に熱がのぼる。

「え? え……? 三木ちゃん、なにを徳永さんに吹き込んだの……?」

 徳永さんの言葉に困惑しながら、私の右隣に座る三木ちゃんに視線を向ける。

「え~、だって、先輩の彼氏さん、先輩のこと溺愛してるし、胸きゅんエピソードいっぱいじゃないですかぁ~!」

 「キャー!!」と、頬に右手を添えて、自分の事のように舞い上がる三木ちゃん。その仕草の裏側で、トントン、と、左手で私の太ももをつついて。あの時の合コンのように、スマホを机の下に隠しながら、メール画面に打ち込んで私に見せてくる。

『そうやって先輩の愛されエピソードを披露して片桐さんにトドメを刺すんです!』

 その言葉には、深く納得した。

 なるほど、そんな目的があったのか。いや、でもそんなこと言ったって、ここには小林くんも大迫係長もいるのに。

 そんな恥ずかしさにつっかえながらも、付き合う前のエピソードを少しだけ話していく。初めは好きになっちゃいけないと思ったこと、クリスマスが誕生日だから忘れなくていいねと言われたこと、……勝負、を持ち出されたこと。

「もおっ、なんですか一瀬さん! 彼氏さん、一瀬さんにデレッデレじゃないですか! 浮気とか絶対にしなさそう」

 徳永さんが目をキラキラとさせながら私を見つめる。

 ……智さんが、私にデレデレ。

 智さんはいつも私を翻弄する。だから、どちらかというと私の方がのめり込んでいる側だと思っていた。徳永さんのその言葉に、更に顔が赤くなっていくのを自覚する。

「ちょっと、徳永さん、そんな風にからかわないでよ~」

 顔が熱い。梅酒のせいか、身体の奥までとても熱く感じる。手でパタパタと風を送っていると。

「……先輩、私、実家に行く電車がなくなっちゃうので、もう帰りますね?」

 隣で座っていた三木ちゃんが名残惜しそうに声を上げた。

「え? そうなの?」

 私たちが座るブースは、中央にテーブルがあって、その周りを囲むように目隠しと長椅子が設置してある。私の目の前に徳永さん、大迫係長、その隣に片桐さん。私の隣に三木ちゃん、その隣に小林くん。私の左側が通路になっているから、三木ちゃんが外に出るなら私も席を立たなければ。鞄を席の下に押し込んで席を立った。

「せっかく愛しの先輩との楽しい時間だったのにぃ~」

 三木ちゃんが口を尖らせながら席を立って、ずりずりと通路に出てくる。そして、私の耳元に口を寄せてくる。

『小林を、お願いします』

 私の耳元でそう小さく囁いた。その言葉の意味が分からなくて、訝しげに三木ちゃんに視線を送る。三木ちゃんは私に視線を合わせず、そのままお疲れ様でしたと声を上げて私に背中を向けた。

「……?」

 どういう意味、だろう。

(小林くん? お願い? なんのお願いだろう……)

 ふい、と、小林くんに視線を向けるけれど、いつもの飲み会と同じように淡々とお酒を口にしている。……その表情も、飲んでいるペースも。特段、変わりはないようだけれど。頭上にハテナを浮かべながら、三木ちゃんの背中を見送った。そうして、席を立ったついでにお手洗いに足を向けた。


 智さんが、もうすぐ帰ってくる。そう考えると、心が踊る。久しぶりに会うから……なるべく小綺麗な姿で迎えてあげたい。そう思うと、なんだかお手洗いに行く回数が増えてしまう。いつ、智さんからの連絡が来てもいいようにしておかなきゃ。

(早く会いたいなぁ……)

 早く、会いたい。智さんの大きな手で、頭を撫でて欲しい。視線を上げると、洗面台の鏡に私のにやけ顔が映って、その顔に恥ずかしさが込み上げた。
しおりを挟む
感想 96

あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる

Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。 でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。 彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて

アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。 二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――

お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜

Adria
恋愛
仕事ばかりをしている娘の将来を案じた両親に泣かれて、うっかり頷いてしまった瑞希はお見合いに行かなければならなくなった。 渋々お見合いの席に行くと、そこにいたのは瑞希の勤め先の社長だった!? 合理的で無駄が嫌いという噂がある冷徹社長を前にして、瑞希は「冗談じゃない!」と、その場から逃亡―― だが、ひょんなことから彼に瑞希が自社の社員であることがバレてしまうと、彼は結婚前提の同棲を迫ってくる。 「君の未来をくれないか?」と求愛してくる彼の強引さに翻弄されながらも、瑞希は次第に溺れていき…… 《エブリスタ、ムーン、ベリカフェにも投稿しています》

独占欲強めな極上エリートに甘く抱き尽くされました

紡木さぼ
恋愛
旧題:婚約破棄されたワケアリ物件だと思っていた会社の先輩が、実は超優良物件でどろどろに溺愛されてしまう社畜の話 平凡な社畜OLの藤井由奈(ふじいゆな)が残業に勤しんでいると、5年付き合った婚約者と破談になったとの噂があるハイスペ先輩柚木紘人(ゆのきひろと)に声をかけられた。 サシ飲みを経て「会社の先輩後輩」から「飲み仲間」へと昇格し、飲み会中に甘い空気が漂い始める。 恋愛がご無沙汰だった由奈は次第に紘人に心惹かれていき、紘人もまた由奈を可愛がっているようで…… 元カノとはどうして別れたの?社内恋愛は面倒?紘人は私のことどう思ってる? 社会人ならではのじれったい片思いの果てに晴れて恋人同士になった2人。 「俺、めちゃくちゃ独占欲強いし、ずっと由奈のこと抱き尽くしたいって思ってた」 ハイスペなのは仕事だけではなく、彼のお家で、オフィスで、旅行先で、どろどろに愛されてしまう。 仕事中はあんなに冷静なのに、由奈のことになると少し甘えん坊になってしまう、紘人とらぶらぶ、元カノの登場でハラハラ。 ざまぁ相手は紘人の元カノです。

あいにくですが、エリート御曹司の蜜愛はお断りいたします。

汐埼ゆたか
恋愛
旧題:あいにくですが、エリート御曹司の蜜愛はお受けいたしかねます。 ※現在公開の後半部分は、書籍化前のサイト連載版となっております。 書籍とは設定が異なる部分がありますので、あらかじめご了承ください。 ――――――――――――――――――― ひょんなことから旅行中の学生くんと知り合ったわたし。全然そんなつもりじゃなかったのに、なぜだか一夜を共に……。 傷心中の年下を喰っちゃうなんていい大人のすることじゃない。せめてもの罪滅ぼしと、三日間限定で家に置いてあげた。 ―――なのに! その正体は、ななな、なんと!グループ親会社の役員!しかも御曹司だと!? 恋を諦めたアラサーモブ子と、あふれる愛を注ぎたくて堪らない年下御曹司の溺愛攻防戦☆ 「馬鹿だと思うよ自分でも。―――それでもあなたが欲しいんだ」 *・゚♡★♡゚・*:.。奨励賞ありがとうございます 。.:*・゚♡★♡゚・* ▶Attention ※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

忘れたとは言わせない。〜エリートドクターと再会したら、溺愛が始まりました〜

青花美来
恋愛
「……三年前、一緒に寝た間柄だろ?」 三年前のあの一夜のことは、もう過去のことのはずなのに。 一夜の過ちとして、もう忘れたはずなのに。 「忘れたとは言わせねぇぞ?」 偶然再会したら、心も身体も翻弄されてしまって。 「……今度こそ、逃がすつもりも離すつもりもねぇから」 その溺愛からは、もう逃れられない。 *第16回恋愛小説大賞奨励賞受賞しました*

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。