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13.薄花桜色の夢
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改札を抜けた先に見知った顔を見つけ、ぱっと手を振る。
「……あっ、亀ちゃん!」
「おっス」
短めの黒髪で高身長の彼は、こんな風に人が押し寄せ津波のように往来する都内での待ち合わせの際に目立って本当にありがたい。鞄の紐を肩にかけ直し、ぱたぱたと彼へ小走りに駆け寄る。
編集長から依頼された西沢先輩の代打。それを引き受けると同時に『先輩がこれまで担当したインタビュー記事の直近のバックナンバーを送ってほしい』と願い出、三浦と別れたのちにこの駅に辿り着くまで編集長から即座にスマートフォンに送られてきたそれを読み漁った。ビジネス系のインタビューはこれまで経験したことがなく、今回はどのような切り口で取材を進めていくべきかが全くわからなかった。直近の記事は今回と同じように経営者の方へのインタビューが多く、ひとりの人間としても、インタビュアーとしても非常に勉強になった。これで少しくらいは西沢先輩の代わりとしていい仕事が出来る……はず。
「お疲れ様です。えっと、代打、ってことっスけど、今回の取材相手は俺と同い年らしいですよ。だからそこまで緊張しなくてもいいんじゃないんッスかね」
「え、」
彼の第一声に驚きで目を瞬かせた。目の前の彼は私よりも私よりも6歳年下の29歳。そんな若さで経営者として会社のトップに立っている、だなんて。ベンチャー企業を興すような、抜群の才覚を持ったエリートなのではないだろうか。そんな人間相手に代打取材が通用するのか、と、心の中の暗雲がぐるぐると渦を巻くころ、愕然とした私の表情を見遣った亀ちゃんがふっと苦笑いを浮かべて頬を掻いた。
「景元ファイナンシャルグループの御曹司。いわゆる世襲で社長になったひと……らしいッス。ま、ソイツもそれなりに勉強はしてるでしょうけど、年の功っつうのは確実にあると思います。普段の我が強い経営者連中の取材とは雰囲気が違うと思うんで、そんなにガチガチに緊張しなくても大丈夫だと思いますよ。鷹城さんらしく真っ直ぐにインタビューしてくだされば、俺はそれを切り取るだけなんで」
目の前の彼から投げかけられた言葉に、ふたたび目を瞬かせる。その言葉の意味を噛み砕き、ゆっくりと笑みを浮かべた。
「……ん。ありがと」
「いーえ。どういたしまして。行きましょうか」
にっと笑みを浮かべた亀ちゃんに促され、目的の場所へと並んで歩みを進める。
編集長からカメラマンが彼だと聞かされてほっとしたものだ。私が配属されている雑誌編集部門にはカメラマンも複数名在籍しているけれど、これまで一緒に仕事をしたことがないカメラマンも当然いる。そんな人と今回の代打で初めて一緒になったらと考えると二重、いや、三重の意味で緊張していただろう。
亀ちゃんとは三浦との都合がつかないときや突発的な取材時に何度か一緒に仕事をしたことがあり、私も彼もお互いに取材時の勝手を知っていた。いくつも同じ取材の場をくぐり抜けてきた戦友のような彼からのフォローは本当にありがたい。
向かう場所は、取材先である景元証券株式会社。駅前の横断歩道を渡ってすぐの大きなオフィスビルを見上げる。このビルは景元ファイナンシャルグループの自社ビルで、下層階はいくつかの上場企業に貸し出してあり、最上階に景元証券が入居しているらしい。
黒々としたガラスファザードには初夏の淡い空と雲が綺麗に映り込んでいた。その幻想的な光景に見惚れていると、隣からカシャ、とシャッター音が奏でられた。ふっと目を向けると、案の定、亀ちゃんが首にかけた小さな一眼レフで私の視線の先を切り取っているところだった。
「……すんません。今年のコンテスト用に」
「あぁ、いーのいーの。気にしないで」
私の視線に気が付いた彼がバツが悪そうに視線を彷徨わせる。私よりもはるかに長身の彼がそんな仕草をすると、まるで怒られてしょぼくれている大型犬みたいでいじらしく感じてしまう。緊張してこわばっていた心がゆっくりとほどけていくような気がして、思いっきり背伸びして彼の髪をガシガシと乱した。
「私、亀ちゃんのこと応援してるからさ」
「……うっス」
一眼レフを手に小さく頷いた彼が小さく頬を染めた。そんな仕草も相変わらず可愛く感じてしまう。
定年したら風景写真家になって、世界を旅をしたい――いつだったか、彼はそう語っていた。毎年、写真連盟主催で行われている風景写真コンテストに向けて、気になった時にいろんな写真を撮っているらしい。夢を持って仕事に真摯に取り組む亀ちゃんの姿勢は社内でも評判良く、私の上司である編集長はじめ雑誌編集部門に所属する社員全員が亀ちゃんの入選を心待ちにしているのだ。
そんなやり取りを交わしたあと、二人揃って目の前のオフィスビルのエントランスに足を踏み入れた。亀ちゃんがエレベーターの『上』ボタンを押すのを横目に、左肩にかけた鞄から相棒のボイスレコーダーを取り出し充電具合を確認する。
(……よし。大丈夫。準備万端!)
先ほどのRyuさんのインタビューで消費した電池もずいぶんと回復している。ほっと胸を撫でおろしていると、チン、と軽い音が鳴りふっと顔を上げる。その音とともに、頭上で点滅する電灯がエレベーターの到着を知らせていた。亀ちゃんが開いたエレベーターの扉を押さえてくれている。小さく頭を下げ、目の前のエレベーターに乗り込んだ。
最上階に到着しエレベーターを降りると、目の前が受付だった。そこに座るひとりの女性が爽やかに笑みを浮かべ、ゆっくりと頭を下げる。
「いつもお世話になります。本日はどのようなご用件でしょうか」
「お世話になっております、星霜出版社の鷹城です。本日は社長秘書の靏田さまとお約束させていただいておりました」
「靏田ですね。少々お待ちください」
目の前の彼女が手慣れた様子で手元の電話機を操作していく。その所作も洗練されており、大きなグループの顔としてかなり教育された女性なのだろうと察した。優雅ともいえるその動作に見惚れていたのも束の間、肝心の話を伝え損ねていたことに気が付き慌てて言葉を発した。
「あっ……本来ならば西沢というものが伺うことになっておりましたが、所用で私鷹城が参った次第です」
「かしこまりました」
私の焦ったような声色とは対照的に、穏やかに微笑んだ彼女。私よりもはるかに年下だろうに、私もこういう女性になれなかったものだろうかと羨望の眼差しを送る。
「靏田がすぐ参ります。そののち社長室にご案内いたしますので、あちらにかけてお待ちください」
「ありがとうございました」
受話器を置いてふたたび笑みを浮かべた彼女が手のひらで示した方向に視線を向けると、そこには一流ホテルのラウンジのような高級感漂う談話スペースがあった。受付の彼女に頭を下げ、亀ちゃんと一緒にそこに腰を落ち着ける。
「……さすが、一代で成り上がった景元グループの会社ッスね…」
ソファに腰を下ろした亀ちゃんが居心地悪そうに小声で呟く。その声色に私も苦笑交じりに吐息を零した。
第二次世界大戦後、国は戦後復興資金を流通させる政策を取った。その流れの中で、現・景元ファイナンシャルグループのトップである景元千也が設立した関東を地盤とする金融機関は、戦後の復興期・バブル期を経て大きく躍進した。不動産販売の会社や債権回収、ファクタリングを主軸とした会社、資産管理会社にリース会社等も次々と興し、それらを傘下に置いた金融持株会社を設立。それが景元ファイナンシャルグループ。この日本では知らない人はいないであろう、総合金融グループだ。
そんな企業の社長と接するなんて、この仕事に就いていなければ機会すら与えられなかっただろう。色んな意味で貴重な経験をさせてもらえるのだ、と心の中で自分を奮い立たせていると、パタパタと革靴の底が叩きつけられて響くような足音が近づいてくる。
「お待たせしてしまい申し訳ございません。社長秘書の靏田です」
音と声のする方向に視線を向けると、精悍な顔立ちの長身の男性が大きく肩を上下させながら頭を下げた。秘書という靏田さんは女性なのだろう、と、漠然とそう思っていた。心地よいバリトンの声を持った男性が目の前に現れたことに驚きながらもソファから立ち上がり、「いえいえ」と会釈を返す。
高い位置にある靏田さんに目線を合わせると――彼の顔立ちに、妙な既視感を感じた。
(……この人と、どこかで会ったことあったっけ…?)
誰かに似ている気がするのに、その誰かが思い出せない。
私はこうしてたくさんの人間に出会う仕事をしている。これまで取材してきた人の中に、顔立ちが似ている人もいただろう。そんな風に結論付け、亀ちゃんに目配せをし「今日はよろしくお願いします」と二人揃って頭を下げた。
「……あっ、亀ちゃん!」
「おっス」
短めの黒髪で高身長の彼は、こんな風に人が押し寄せ津波のように往来する都内での待ち合わせの際に目立って本当にありがたい。鞄の紐を肩にかけ直し、ぱたぱたと彼へ小走りに駆け寄る。
編集長から依頼された西沢先輩の代打。それを引き受けると同時に『先輩がこれまで担当したインタビュー記事の直近のバックナンバーを送ってほしい』と願い出、三浦と別れたのちにこの駅に辿り着くまで編集長から即座にスマートフォンに送られてきたそれを読み漁った。ビジネス系のインタビューはこれまで経験したことがなく、今回はどのような切り口で取材を進めていくべきかが全くわからなかった。直近の記事は今回と同じように経営者の方へのインタビューが多く、ひとりの人間としても、インタビュアーとしても非常に勉強になった。これで少しくらいは西沢先輩の代わりとしていい仕事が出来る……はず。
「お疲れ様です。えっと、代打、ってことっスけど、今回の取材相手は俺と同い年らしいですよ。だからそこまで緊張しなくてもいいんじゃないんッスかね」
「え、」
彼の第一声に驚きで目を瞬かせた。目の前の彼は私よりも私よりも6歳年下の29歳。そんな若さで経営者として会社のトップに立っている、だなんて。ベンチャー企業を興すような、抜群の才覚を持ったエリートなのではないだろうか。そんな人間相手に代打取材が通用するのか、と、心の中の暗雲がぐるぐると渦を巻くころ、愕然とした私の表情を見遣った亀ちゃんがふっと苦笑いを浮かべて頬を掻いた。
「景元ファイナンシャルグループの御曹司。いわゆる世襲で社長になったひと……らしいッス。ま、ソイツもそれなりに勉強はしてるでしょうけど、年の功っつうのは確実にあると思います。普段の我が強い経営者連中の取材とは雰囲気が違うと思うんで、そんなにガチガチに緊張しなくても大丈夫だと思いますよ。鷹城さんらしく真っ直ぐにインタビューしてくだされば、俺はそれを切り取るだけなんで」
目の前の彼から投げかけられた言葉に、ふたたび目を瞬かせる。その言葉の意味を噛み砕き、ゆっくりと笑みを浮かべた。
「……ん。ありがと」
「いーえ。どういたしまして。行きましょうか」
にっと笑みを浮かべた亀ちゃんに促され、目的の場所へと並んで歩みを進める。
編集長からカメラマンが彼だと聞かされてほっとしたものだ。私が配属されている雑誌編集部門にはカメラマンも複数名在籍しているけれど、これまで一緒に仕事をしたことがないカメラマンも当然いる。そんな人と今回の代打で初めて一緒になったらと考えると二重、いや、三重の意味で緊張していただろう。
亀ちゃんとは三浦との都合がつかないときや突発的な取材時に何度か一緒に仕事をしたことがあり、私も彼もお互いに取材時の勝手を知っていた。いくつも同じ取材の場をくぐり抜けてきた戦友のような彼からのフォローは本当にありがたい。
向かう場所は、取材先である景元証券株式会社。駅前の横断歩道を渡ってすぐの大きなオフィスビルを見上げる。このビルは景元ファイナンシャルグループの自社ビルで、下層階はいくつかの上場企業に貸し出してあり、最上階に景元証券が入居しているらしい。
黒々としたガラスファザードには初夏の淡い空と雲が綺麗に映り込んでいた。その幻想的な光景に見惚れていると、隣からカシャ、とシャッター音が奏でられた。ふっと目を向けると、案の定、亀ちゃんが首にかけた小さな一眼レフで私の視線の先を切り取っているところだった。
「……すんません。今年のコンテスト用に」
「あぁ、いーのいーの。気にしないで」
私の視線に気が付いた彼がバツが悪そうに視線を彷徨わせる。私よりもはるかに長身の彼がそんな仕草をすると、まるで怒られてしょぼくれている大型犬みたいでいじらしく感じてしまう。緊張してこわばっていた心がゆっくりとほどけていくような気がして、思いっきり背伸びして彼の髪をガシガシと乱した。
「私、亀ちゃんのこと応援してるからさ」
「……うっス」
一眼レフを手に小さく頷いた彼が小さく頬を染めた。そんな仕草も相変わらず可愛く感じてしまう。
定年したら風景写真家になって、世界を旅をしたい――いつだったか、彼はそう語っていた。毎年、写真連盟主催で行われている風景写真コンテストに向けて、気になった時にいろんな写真を撮っているらしい。夢を持って仕事に真摯に取り組む亀ちゃんの姿勢は社内でも評判良く、私の上司である編集長はじめ雑誌編集部門に所属する社員全員が亀ちゃんの入選を心待ちにしているのだ。
そんなやり取りを交わしたあと、二人揃って目の前のオフィスビルのエントランスに足を踏み入れた。亀ちゃんがエレベーターの『上』ボタンを押すのを横目に、左肩にかけた鞄から相棒のボイスレコーダーを取り出し充電具合を確認する。
(……よし。大丈夫。準備万端!)
先ほどのRyuさんのインタビューで消費した電池もずいぶんと回復している。ほっと胸を撫でおろしていると、チン、と軽い音が鳴りふっと顔を上げる。その音とともに、頭上で点滅する電灯がエレベーターの到着を知らせていた。亀ちゃんが開いたエレベーターの扉を押さえてくれている。小さく頭を下げ、目の前のエレベーターに乗り込んだ。
最上階に到着しエレベーターを降りると、目の前が受付だった。そこに座るひとりの女性が爽やかに笑みを浮かべ、ゆっくりと頭を下げる。
「いつもお世話になります。本日はどのようなご用件でしょうか」
「お世話になっております、星霜出版社の鷹城です。本日は社長秘書の靏田さまとお約束させていただいておりました」
「靏田ですね。少々お待ちください」
目の前の彼女が手慣れた様子で手元の電話機を操作していく。その所作も洗練されており、大きなグループの顔としてかなり教育された女性なのだろうと察した。優雅ともいえるその動作に見惚れていたのも束の間、肝心の話を伝え損ねていたことに気が付き慌てて言葉を発した。
「あっ……本来ならば西沢というものが伺うことになっておりましたが、所用で私鷹城が参った次第です」
「かしこまりました」
私の焦ったような声色とは対照的に、穏やかに微笑んだ彼女。私よりもはるかに年下だろうに、私もこういう女性になれなかったものだろうかと羨望の眼差しを送る。
「靏田がすぐ参ります。そののち社長室にご案内いたしますので、あちらにかけてお待ちください」
「ありがとうございました」
受話器を置いてふたたび笑みを浮かべた彼女が手のひらで示した方向に視線を向けると、そこには一流ホテルのラウンジのような高級感漂う談話スペースがあった。受付の彼女に頭を下げ、亀ちゃんと一緒にそこに腰を落ち着ける。
「……さすが、一代で成り上がった景元グループの会社ッスね…」
ソファに腰を下ろした亀ちゃんが居心地悪そうに小声で呟く。その声色に私も苦笑交じりに吐息を零した。
第二次世界大戦後、国は戦後復興資金を流通させる政策を取った。その流れの中で、現・景元ファイナンシャルグループのトップである景元千也が設立した関東を地盤とする金融機関は、戦後の復興期・バブル期を経て大きく躍進した。不動産販売の会社や債権回収、ファクタリングを主軸とした会社、資産管理会社にリース会社等も次々と興し、それらを傘下に置いた金融持株会社を設立。それが景元ファイナンシャルグループ。この日本では知らない人はいないであろう、総合金融グループだ。
そんな企業の社長と接するなんて、この仕事に就いていなければ機会すら与えられなかっただろう。色んな意味で貴重な経験をさせてもらえるのだ、と心の中で自分を奮い立たせていると、パタパタと革靴の底が叩きつけられて響くような足音が近づいてくる。
「お待たせしてしまい申し訳ございません。社長秘書の靏田です」
音と声のする方向に視線を向けると、精悍な顔立ちの長身の男性が大きく肩を上下させながら頭を下げた。秘書という靏田さんは女性なのだろう、と、漠然とそう思っていた。心地よいバリトンの声を持った男性が目の前に現れたことに驚きながらもソファから立ち上がり、「いえいえ」と会釈を返す。
高い位置にある靏田さんに目線を合わせると――彼の顔立ちに、妙な既視感を感じた。
(……この人と、どこかで会ったことあったっけ…?)
誰かに似ている気がするのに、その誰かが思い出せない。
私はこうしてたくさんの人間に出会う仕事をしている。これまで取材してきた人の中に、顔立ちが似ている人もいただろう。そんな風に結論付け、亀ちゃんに目配せをし「今日はよろしくお願いします」と二人揃って頭を下げた。
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