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ぱちり、と目を開く。私は横向きに寝ているようだった。ベッドの横に見慣れないサイドテーブルがある。
ここは何処だろう。自宅ではないことは確かだ。寝返りを打ち、真後ろを振り返ると。
(……っ!)
思わぬ光景に息を飲むとひゅっと音が鳴ってしまい、勢いよく口を自分の手で塞いだ。視界を占領するのは、千歳の穏やかな寝顔。規則的な寝息も聞こえてくる。
混乱したまま状況把握を試みようとゆっくりと息を吸い込む。その刹那、身体の奥に僅かに軋むような感覚が生まれ、ぎゅっと目を瞑った。
「……っう、」
追憶の糸を手繰り寄せながらも、痛みを逃がそうと長く息を吐き出した。
全身が痛い。筋肉痛のような、鈍い痛み。零れた声もいつもより掠れている。自分の身体に起きている出来事を認識すると同時に、曖昧だった記憶の欠片たちが急速に結びついていく。
(っ、そう、だ……私っ)
最後に一度だけと千歳と身体を重ねた。その、はずだった。けれどなんの気まぐれか、千歳がもう一度シようと言い出して、流されて。いつもの彼だったら目隠しをして私を抱くはずなのに、あの時の千歳はそれを最後までせずに私を抱いた。お互いに果てても千歳の瞳に宿る獣のような光は消えることなく、彼の導きでふたたび快楽の沼に引きずり込まれて。2度ならず3度も身体を重ねたところで記憶がぷっつりと途切れている。察するに、最後のセックスののちに私は意識を飛ばしてしまったのだろう。
瞑った目を開くと、目の前には先ほどと変わらない穏やかな千歳の寝顔。私の首の下に差し込まれた、千歳の逞しい腕。腕枕をされている状態なのだと気がつくと、湧き出てくる数多の疑問。混乱から抜けきれぬままに首だけを動かして背後のサイドテーブル上の時計を見遣ると、時計の針は朝方の4時少し前をさしていた。
(……ど、うして……)
あの瞬間の千歳は、いつもと様子が違うように思えた。それに、慰めの夜に身体を重ねるのは一晩に一度きりのはずだった。このホテルに泊まって一晩をともに過ごすということも、この5年間一度も無かったはずなのに。
どうして千歳は、目隠しをせずに私を抱いたのだろう。
どうして千歳は――まるで恋人と過ごしているかのような穏やかな表情で、寝入っているのだろう。
(起きる前、に……)
千歳が起きてしまう前に、私はこの場から立ち去らなければ。千歳に『慰めて』もらうために意図的に失恋を重ねる、こんな不毛な日々に終止符を打つと私は決めたのだから。
ずるいとはわかっている。けれど、決定的な言葉を交わして千歳と決別する決心はどうしても出来なかった。このままフェードアウトを狙いたい。……今でもそう思っている。
軋む身体を懸命に動かして、それでも千歳を起こさぬよう、ひどく緩慢に上半身を起こした。スプリングが軋む音を立てないようにそろりそろりと身体を動かす。周囲を見回すと、窓辺に置かれた椅子の上に私の鞄とともに、着ていた衣類が綺麗に畳まれて置かれていた。幾度も身体を重ねた仲とはいえ、こうした形で下着を見られたということは非常に恥ずかしい。思わず全身が熱くなる。
ゆっくりとその椅子に歩み寄り、衣類を胸元に抱きかかえる。そっと視線を戻すと、目の前の千歳は相変わらず規則的な寝息を立てていた。私が思っているよりも深く寝入っているように見える。
(……シャワー…浴びても、起きない……か、な……?)
早くこの場から立ち去らなければ。その想いは、心の奥底に確かに存在している。けれど、もう少しだけ千歳と同じ空間にいていたいと思っているのも、紛れもない本心だ。
だって、私がこの場から立ち去ってしまえば、この薄氷の関係は崩れてしまう。
今日限りで、千歳とは接触を断つと心に決めているのだから。
――――けれど。
(……3回も、シたんだし……身体、ちゃんと洗いたい、し……)
昨晩は普段と違い、一度だけの睦み合いではなかった。全身に汗をかいていた記憶はしっかりある。胸下までかかる髪に触れると、汗ばんだ後に乾いた独特の感触が伝わってくる。今から外に出て帰宅するだけとはいえ、この状態のままで外出するのは気が引ける。
この期に及んでもそんなくだらない言い訳を重ねている自分を、どこか俯瞰した場所から呆れたように眺める。それでも、私の足は自然と浴室に向かっていた。パタリ、と、音を立てて浴室のドアを押し開いていく。
洗面台の横に服を置いた瞬間、私は思わず鏡の前で立ちつくしてしまった。
「……ぅ、そ」
鏡面に映し出されたのは、デコルテから胸元にかけて散らばる、数多の赤い華。こんな風にキスマークを残されるのも、初めての出来事だ。
(どう、して……)
先ほどからこの言葉を何度反芻させているだろうか。昨晩の千歳は、本当に不可解な言動ばかりだったように思う。そんなことを考えながらも、念のためにと鏡に映り込む身体を反転させると――背中にもいくつも咲き誇る赤い華を認識して、一瞬で顔が赤くなった。
私の認識が間違っていなければ、キスマークをつける行為というのは特別な行為、のはず。支配欲や独占欲の表れだとか、浮気防止だとか、そういう感情を孕んだ行為の……はず、で。ただのセフレ関係である私にする行為ではないように思える、のだけれど。
これまで付き合ってきた歴代の彼氏たちにだって、こんな風にキスマークをつけられたことはなかった。私が抱いている認識はインターネットから拾ってきた知識のひとつでしかない。男性に直接、キスマークを付ける心理を取材したことは一度もない。だから、もしかしたら私と千歳の間にキスマークに対する認識にズレがあるだけなのかもしれない。
そんな風に半ば強引に自分を納得させ、浴室に入りシャワーのコックを捻る。普段浴びている温度よりも熱い温度に設定して、身体を無心で流していく。
身体を洗っていく間にも、昨晩の千歳の真意をなんとか推測しようとしている私がいて。
もうこの関係は終わりなのだから、考えても意味のない事だと心の中から必死に千歳の面影を振り払う。
(……本当、意志が弱くて情けなさすぎる…)
ほう、と、ため息を小さくついて、コックを閉めた。シャワーを浴びる、ただそれだけの短い時間だというのに、千歳のことを考えている自分を強く押さえ込むことを繰り返し、内心はすでに疲労感で一杯だ。パタパタと、髪から水滴が落ちていく。備え付けのガウンを羽織り、ガシガシと乱暴に髪を拭き上げる。
「さて……」
ドライヤーをかければ、その音でさすがに千歳は起きてしまうだろう。僅かばかり逡巡し、乱暴に拭いていた髪を丁寧に拭き上げるという選択に変更する。濡れたまま放置すれば髪が傷んでしまうだろうけれど、千歳との関係を断ち切った証としてこの髪も短く切ってしまおうか。そんなことを考えながら、洗面台に置いた服を手早く身に着けていく。ガチャリ、と、浴室から足を踏み出し、そっとベッドの様子を窺った。
千歳は相変わらず深く眠っているようだった。今日は日曜日だし、千歳も仕事は休みなのだろう。
ゆっくりとベッドサイドに歩み寄り、膝だけを床につけてそっと彼の顔を覗き込む。私が目覚めた時と変わらない、穏やかな寝顔。
(……どんな夢を、見てるんだろう)
きっと、心から幸せな夢をみているに違いない。
初めて千歳と身体を重ねた時。どんなに手を伸ばしても届かない、彼の心の中にはそんな人がいるのだ、と……そう思わされるような、そんな表情を浮かべていたように記憶している。今、彼はその人と結ばれる、という、幸せな夢を見ているのかもしれない。
(これ以上……彼を縛っては、いけない)
私だけのためじゃない。未来ある彼のためにも、こんな歪な関係は終わらせなければならない。
年齢も釣り合っていない、価値観も合っていない。想いすら通じ合っていない。将来的に子どもを望む私と子どもを望まない彼の願いは平行線で交わることはない。私たちに明るい未来は用意されてもいないし、その土台すら準備されていない。
ぐっと唇を噛み、千歳から視線を外す。逸らした視線の先に映るのはサイドテーブル。そこには、ビジネスホテルにも置いてあるような、一枚一枚が分離できる小さなメモ紙が置いてあった。
最後に――一言だけ。千歳に、一言だけ感謝を伝えて。
この関係を、終わらせよう。
ゆっくりと腕を伸ばし、メモ帳のわきに置いてあるペンを震える指先で掴み取る。
そのまま、その紙にたくさんの感情を込めた一文だけを記して。
私は、ひとりきりで、振り返ることもせず。――蝶番を、鳴らした。
ここは何処だろう。自宅ではないことは確かだ。寝返りを打ち、真後ろを振り返ると。
(……っ!)
思わぬ光景に息を飲むとひゅっと音が鳴ってしまい、勢いよく口を自分の手で塞いだ。視界を占領するのは、千歳の穏やかな寝顔。規則的な寝息も聞こえてくる。
混乱したまま状況把握を試みようとゆっくりと息を吸い込む。その刹那、身体の奥に僅かに軋むような感覚が生まれ、ぎゅっと目を瞑った。
「……っう、」
追憶の糸を手繰り寄せながらも、痛みを逃がそうと長く息を吐き出した。
全身が痛い。筋肉痛のような、鈍い痛み。零れた声もいつもより掠れている。自分の身体に起きている出来事を認識すると同時に、曖昧だった記憶の欠片たちが急速に結びついていく。
(っ、そう、だ……私っ)
最後に一度だけと千歳と身体を重ねた。その、はずだった。けれどなんの気まぐれか、千歳がもう一度シようと言い出して、流されて。いつもの彼だったら目隠しをして私を抱くはずなのに、あの時の千歳はそれを最後までせずに私を抱いた。お互いに果てても千歳の瞳に宿る獣のような光は消えることなく、彼の導きでふたたび快楽の沼に引きずり込まれて。2度ならず3度も身体を重ねたところで記憶がぷっつりと途切れている。察するに、最後のセックスののちに私は意識を飛ばしてしまったのだろう。
瞑った目を開くと、目の前には先ほどと変わらない穏やかな千歳の寝顔。私の首の下に差し込まれた、千歳の逞しい腕。腕枕をされている状態なのだと気がつくと、湧き出てくる数多の疑問。混乱から抜けきれぬままに首だけを動かして背後のサイドテーブル上の時計を見遣ると、時計の針は朝方の4時少し前をさしていた。
(……ど、うして……)
あの瞬間の千歳は、いつもと様子が違うように思えた。それに、慰めの夜に身体を重ねるのは一晩に一度きりのはずだった。このホテルに泊まって一晩をともに過ごすということも、この5年間一度も無かったはずなのに。
どうして千歳は、目隠しをせずに私を抱いたのだろう。
どうして千歳は――まるで恋人と過ごしているかのような穏やかな表情で、寝入っているのだろう。
(起きる前、に……)
千歳が起きてしまう前に、私はこの場から立ち去らなければ。千歳に『慰めて』もらうために意図的に失恋を重ねる、こんな不毛な日々に終止符を打つと私は決めたのだから。
ずるいとはわかっている。けれど、決定的な言葉を交わして千歳と決別する決心はどうしても出来なかった。このままフェードアウトを狙いたい。……今でもそう思っている。
軋む身体を懸命に動かして、それでも千歳を起こさぬよう、ひどく緩慢に上半身を起こした。スプリングが軋む音を立てないようにそろりそろりと身体を動かす。周囲を見回すと、窓辺に置かれた椅子の上に私の鞄とともに、着ていた衣類が綺麗に畳まれて置かれていた。幾度も身体を重ねた仲とはいえ、こうした形で下着を見られたということは非常に恥ずかしい。思わず全身が熱くなる。
ゆっくりとその椅子に歩み寄り、衣類を胸元に抱きかかえる。そっと視線を戻すと、目の前の千歳は相変わらず規則的な寝息を立てていた。私が思っているよりも深く寝入っているように見える。
(……シャワー…浴びても、起きない……か、な……?)
早くこの場から立ち去らなければ。その想いは、心の奥底に確かに存在している。けれど、もう少しだけ千歳と同じ空間にいていたいと思っているのも、紛れもない本心だ。
だって、私がこの場から立ち去ってしまえば、この薄氷の関係は崩れてしまう。
今日限りで、千歳とは接触を断つと心に決めているのだから。
――――けれど。
(……3回も、シたんだし……身体、ちゃんと洗いたい、し……)
昨晩は普段と違い、一度だけの睦み合いではなかった。全身に汗をかいていた記憶はしっかりある。胸下までかかる髪に触れると、汗ばんだ後に乾いた独特の感触が伝わってくる。今から外に出て帰宅するだけとはいえ、この状態のままで外出するのは気が引ける。
この期に及んでもそんなくだらない言い訳を重ねている自分を、どこか俯瞰した場所から呆れたように眺める。それでも、私の足は自然と浴室に向かっていた。パタリ、と、音を立てて浴室のドアを押し開いていく。
洗面台の横に服を置いた瞬間、私は思わず鏡の前で立ちつくしてしまった。
「……ぅ、そ」
鏡面に映し出されたのは、デコルテから胸元にかけて散らばる、数多の赤い華。こんな風にキスマークを残されるのも、初めての出来事だ。
(どう、して……)
先ほどからこの言葉を何度反芻させているだろうか。昨晩の千歳は、本当に不可解な言動ばかりだったように思う。そんなことを考えながらも、念のためにと鏡に映り込む身体を反転させると――背中にもいくつも咲き誇る赤い華を認識して、一瞬で顔が赤くなった。
私の認識が間違っていなければ、キスマークをつける行為というのは特別な行為、のはず。支配欲や独占欲の表れだとか、浮気防止だとか、そういう感情を孕んだ行為の……はず、で。ただのセフレ関係である私にする行為ではないように思える、のだけれど。
これまで付き合ってきた歴代の彼氏たちにだって、こんな風にキスマークをつけられたことはなかった。私が抱いている認識はインターネットから拾ってきた知識のひとつでしかない。男性に直接、キスマークを付ける心理を取材したことは一度もない。だから、もしかしたら私と千歳の間にキスマークに対する認識にズレがあるだけなのかもしれない。
そんな風に半ば強引に自分を納得させ、浴室に入りシャワーのコックを捻る。普段浴びている温度よりも熱い温度に設定して、身体を無心で流していく。
身体を洗っていく間にも、昨晩の千歳の真意をなんとか推測しようとしている私がいて。
もうこの関係は終わりなのだから、考えても意味のない事だと心の中から必死に千歳の面影を振り払う。
(……本当、意志が弱くて情けなさすぎる…)
ほう、と、ため息を小さくついて、コックを閉めた。シャワーを浴びる、ただそれだけの短い時間だというのに、千歳のことを考えている自分を強く押さえ込むことを繰り返し、内心はすでに疲労感で一杯だ。パタパタと、髪から水滴が落ちていく。備え付けのガウンを羽織り、ガシガシと乱暴に髪を拭き上げる。
「さて……」
ドライヤーをかければ、その音でさすがに千歳は起きてしまうだろう。僅かばかり逡巡し、乱暴に拭いていた髪を丁寧に拭き上げるという選択に変更する。濡れたまま放置すれば髪が傷んでしまうだろうけれど、千歳との関係を断ち切った証としてこの髪も短く切ってしまおうか。そんなことを考えながら、洗面台に置いた服を手早く身に着けていく。ガチャリ、と、浴室から足を踏み出し、そっとベッドの様子を窺った。
千歳は相変わらず深く眠っているようだった。今日は日曜日だし、千歳も仕事は休みなのだろう。
ゆっくりとベッドサイドに歩み寄り、膝だけを床につけてそっと彼の顔を覗き込む。私が目覚めた時と変わらない、穏やかな寝顔。
(……どんな夢を、見てるんだろう)
きっと、心から幸せな夢をみているに違いない。
初めて千歳と身体を重ねた時。どんなに手を伸ばしても届かない、彼の心の中にはそんな人がいるのだ、と……そう思わされるような、そんな表情を浮かべていたように記憶している。今、彼はその人と結ばれる、という、幸せな夢を見ているのかもしれない。
(これ以上……彼を縛っては、いけない)
私だけのためじゃない。未来ある彼のためにも、こんな歪な関係は終わらせなければならない。
年齢も釣り合っていない、価値観も合っていない。想いすら通じ合っていない。将来的に子どもを望む私と子どもを望まない彼の願いは平行線で交わることはない。私たちに明るい未来は用意されてもいないし、その土台すら準備されていない。
ぐっと唇を噛み、千歳から視線を外す。逸らした視線の先に映るのはサイドテーブル。そこには、ビジネスホテルにも置いてあるような、一枚一枚が分離できる小さなメモ紙が置いてあった。
最後に――一言だけ。千歳に、一言だけ感謝を伝えて。
この関係を、終わらせよう。
ゆっくりと腕を伸ばし、メモ帳のわきに置いてあるペンを震える指先で掴み取る。
そのまま、その紙にたくさんの感情を込めた一文だけを記して。
私は、ひとりきりで、振り返ることもせず。――蝶番を、鳴らした。
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