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◇おまけの話◇
結衣ちゃんの日常④
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「タイトスカートにストッキングって、普段結衣さん着ないからすごく萌える。こんなに足開いちゃって……やらしいな。すごく、そそる」
「や……だ、涼真、さん……恥ずかしい」
「二人きりなのに? 二人きりで恥ずかしいことなんてないですよ」
それにこんなに濡らしてるくせにとふふっと耳を甘く噛まれて、結衣は、んっ……と声を漏らし背をしならせる。
うーいじわるだー。いじわるしてる。
「結衣さん、ストッキング破っていいですか?」
「え……」
「ちゃんと新しいの買いますから」
ま、買うなら別に。どうせ、消耗品だし。
「はい」
「やってみたかったんですよね」
ストッキング?破るの?
まあ、確かにあまり男性が触れる機会はないものね。
いや、逆に触れててよく知ってる!ってなったらそれはどうなの?
というか……
──え?
ぴっ……と音がして、ストッキングが破れて、そこを涼真の指が辿る。
ストッキングの上からの感触と、直に触れられる感触とは違って、ぞくんとした。
ど……うしよ……思ったより、やらしいし感じちゃうかも。
「すごく、エロ……」
「……あ、や」
「結衣さん、漏れてる息が熱い」
「だって……」
するっと隙間から入り込んだ、涼真の指が敏感なところに触れる。
「っあ……!」
結衣は涼真の腕にぎゅうっと縋ってしまった。
「ん? 気持ちい?」
色香を伴った涼真の声にさらに下腹の辺りがきゅんとして、きゅと足に力が入る。
けれど涼真の足に引っ掛けられているので、自分の意思では閉じることは出来ないのだ。
「……ん、あ、涼真、さぁん……」
切ないような声だけ漏れてしまった。
「結衣さん……このまま、したい」
「……んっ……」
このまま……?興奮してうわずったような涼真の声に結衣も煽られる。けれど、とろけたような頭では何を言われているのか、よく分かっていなくて。
結衣は潤んだ目で涼真を見つめることしか出来ない。察した涼真が、ふ……と笑って結衣の頬を撫でる。
「感じてる顔……たまらない」
着衣のまま涼真が中に入ってきて、それでやっと意味が分かった結衣である。
その後も、完全にスイッチの入っている涼真に翻弄されて、落ちるように結衣は眠りについた。
涼真はどちらかと言うと、眠りが浅い。
朝方、ふと目覚めて涼真は腕の中の温もりを見る。
すうすう眠っている結衣は、昨日の夜の乱れなんて感じさせないくらい無垢に見える。
仕事中は近寄り難いくらい、きりっとしていてプライベートでは、甘かったり乱れたりして、そして、誰も知らないだろうこんな時はとても無垢。
昨日も甘い抵抗でもない「や……」とは言っても本気の嫌ではなくて、言わないでとかの『いや』
「いやなの?」
と聞くと、唇を噛んで首を横に振る。
本当に素直で可愛らしい。
涼真は結衣を布団でくるんで、そっとベッドを出た。
スーツの内ポケットから、ケースに入ったそれを取り出す。それは、朝日を浴びてキラキラと光っていた。
ベッドに戻った涼真は、きゅ……と結衣を抱きしめる。
「ふ、……ん?」
寝ぼけた結衣がきゅっと抱きついてくるのも、いつもの事だ。
素肌同士が触れ合って、気持ちいい。
冷えないようにと涼真が肩まで布団を持ち上げて再度抱きしめると、寝ている結衣の表情がふわりと緩む。
「愛してますよ、結衣さん」
涼真は結衣の左手薬指にそれを滑り込ませた。
(うん、ぴったりだ)
起きて発見したら、またあの可愛らしい声でいろいろ言うんだろうなぁと思うと、笑みの零れる涼真だった。
すり……と抱きついてくる結衣の額にキスをして、抱きなおす。
そのほんわりした温もりに、もう少し休むか……と目を閉じた涼真なのだった。
*⋆꒰ঌ┈┈END┈┈໒꒱⋆*
🌟長らくお付き合い頂き、ありがとうございました(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)💕
「や……だ、涼真、さん……恥ずかしい」
「二人きりなのに? 二人きりで恥ずかしいことなんてないですよ」
それにこんなに濡らしてるくせにとふふっと耳を甘く噛まれて、結衣は、んっ……と声を漏らし背をしならせる。
うーいじわるだー。いじわるしてる。
「結衣さん、ストッキング破っていいですか?」
「え……」
「ちゃんと新しいの買いますから」
ま、買うなら別に。どうせ、消耗品だし。
「はい」
「やってみたかったんですよね」
ストッキング?破るの?
まあ、確かにあまり男性が触れる機会はないものね。
いや、逆に触れててよく知ってる!ってなったらそれはどうなの?
というか……
──え?
ぴっ……と音がして、ストッキングが破れて、そこを涼真の指が辿る。
ストッキングの上からの感触と、直に触れられる感触とは違って、ぞくんとした。
ど……うしよ……思ったより、やらしいし感じちゃうかも。
「すごく、エロ……」
「……あ、や」
「結衣さん、漏れてる息が熱い」
「だって……」
するっと隙間から入り込んだ、涼真の指が敏感なところに触れる。
「っあ……!」
結衣は涼真の腕にぎゅうっと縋ってしまった。
「ん? 気持ちい?」
色香を伴った涼真の声にさらに下腹の辺りがきゅんとして、きゅと足に力が入る。
けれど涼真の足に引っ掛けられているので、自分の意思では閉じることは出来ないのだ。
「……ん、あ、涼真、さぁん……」
切ないような声だけ漏れてしまった。
「結衣さん……このまま、したい」
「……んっ……」
このまま……?興奮してうわずったような涼真の声に結衣も煽られる。けれど、とろけたような頭では何を言われているのか、よく分かっていなくて。
結衣は潤んだ目で涼真を見つめることしか出来ない。察した涼真が、ふ……と笑って結衣の頬を撫でる。
「感じてる顔……たまらない」
着衣のまま涼真が中に入ってきて、それでやっと意味が分かった結衣である。
その後も、完全にスイッチの入っている涼真に翻弄されて、落ちるように結衣は眠りについた。
涼真はどちらかと言うと、眠りが浅い。
朝方、ふと目覚めて涼真は腕の中の温もりを見る。
すうすう眠っている結衣は、昨日の夜の乱れなんて感じさせないくらい無垢に見える。
仕事中は近寄り難いくらい、きりっとしていてプライベートでは、甘かったり乱れたりして、そして、誰も知らないだろうこんな時はとても無垢。
昨日も甘い抵抗でもない「や……」とは言っても本気の嫌ではなくて、言わないでとかの『いや』
「いやなの?」
と聞くと、唇を噛んで首を横に振る。
本当に素直で可愛らしい。
涼真は結衣を布団でくるんで、そっとベッドを出た。
スーツの内ポケットから、ケースに入ったそれを取り出す。それは、朝日を浴びてキラキラと光っていた。
ベッドに戻った涼真は、きゅ……と結衣を抱きしめる。
「ふ、……ん?」
寝ぼけた結衣がきゅっと抱きついてくるのも、いつもの事だ。
素肌同士が触れ合って、気持ちいい。
冷えないようにと涼真が肩まで布団を持ち上げて再度抱きしめると、寝ている結衣の表情がふわりと緩む。
「愛してますよ、結衣さん」
涼真は結衣の左手薬指にそれを滑り込ませた。
(うん、ぴったりだ)
起きて発見したら、またあの可愛らしい声でいろいろ言うんだろうなぁと思うと、笑みの零れる涼真だった。
すり……と抱きついてくる結衣の額にキスをして、抱きなおす。
そのほんわりした温もりに、もう少し休むか……と目を閉じた涼真なのだった。
*⋆꒰ঌ┈┈END┈┈໒꒱⋆*
🌟長らくお付き合い頂き、ありがとうございました(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)💕
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しのっちさん、ありがとうございます(*ᵒ̴̶̷͈᷄ᗨᵒ̴̶̷͈᷅)
週末にはまとめてご覧頂けるようにしたいですー"(ノ*>∀<)ノ✨
いいね!
(*´꒳`*)ありがとうございます。よろしくお願いします!