君の声を聴かせて~声フェチの人には聞かせたくないんですけどっ!~

如月 そら

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全てをあなたに

全てをあなたに③

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「そんな甘いダメは聞いてあげません。結衣さん? いい? 気持ちいい時はダメ、じゃなくていい、と言うんですよ?」

ほら、言ってみて?
と耳元で囁かれる。

「本当に嫌なら今すぐ止めます。けど嫌じゃないなら、もっと乱れて見せて。あなたに僕を刻み込みたい」

デスクライトに照らされた蓮根の顔は微笑んで、結衣を見つめているけれど一切容赦する気はない気配だ。

浴びせるように囁かれる甘い言葉に、結衣はくらりとする。

「それに、ココは……」
くちゅり……という音とともに、ぞくん、とする場所。

「ね? イヤって言ってない。もっと、ってねだってますよ?」
「っあ……そんな……」

確かに今までは本気ではなかったのかもしれないと思うほど、今日の蓮根は容赦なく結衣を暴いてゆく。
そしてもっと、もっと……と欲しがられて。
溺れそうだ。

「……んっ……」
指しか入っていないはずのそこに圧迫感を感じて、結衣は蓮根にしがみついた。

「すご……結衣さん、指をすごい締め付けていますよ。気持ちいい?」
口では優しく甘く、そんなことを言うけれど結衣を探る指には全く容赦はない。

「結衣さんの中、絡みついて離すまいとしているみたいだ」
「涼真さ……ぁん、あ、や……」

「嫌じゃないでしょう?なんて言うの?」
「んっ……気持ちいっ……」
「は……あ……結衣さん、よく出来ましたね。もっと、もっと気持ち良くなって?」

容赦なく甘い声を上げさせられ、結衣は考えることが出来なくなってきた。ただ耳元で優しく囁く蓮根の言う通りにしてしまう。

「ここ、気持ちいいでしょう?」
中のいいところを指でなぞられて、結衣は涙目で頷く。

「ココ触れられたら、どうですか?」
「っ……あ、や、いっちゃう……」
「イッて? 見せて下さい。結衣さんがいくところ見たいから。指1本じゃ足りない? じゃあ2本あげる。だから、見せて」

足りないとか言ってない!と言いたいけれど、もうすでに身体は快感を追っていて、さらにそれを追い詰めるような蓮根の指の動きに、結衣は身体の中心から快感が広がるのを感じて、それに伴って下半身がびくびくっと痙攣する。

一際高く上がった、結衣の声に、
「よく出来ましたね」
と優しく蓮根は囁きかけた。

今まで感じたことのない強く大きな波に攫われるかと思った結衣は、まだ呆然としていて。

ぐったりする身体には、力が入らない。

「すごい。太腿までぐっしょりですね」
結衣は、ぼうっとしている。
それを見た蓮根は口元に笑みを浮かべて、結衣の頭を撫でた。

「ん……」
気持ち良さそうな結衣のその顔を見て、蓮根は更に微笑む。

そして脱力しているその下肢の両足を、片方ずつソファの肘掛けにそっとのせた。

自然大きく開く形になる下肢に抵抗したいし、恥ずかしいけれど結衣は身体に力が入らない。

かろうじて、か細い声が出るだけだ。
「あ、や……」

「大丈夫」
甘い表情に優しい優しい、声。

「すごくたくさん濡れていて零れそうだから……」
蓮根はすうっと、結衣の頬を撫でる。
そして結衣を見つめて唇にキスを落とした。

「だからぜんぶ、舐めとってあげる」
柔らかく微笑んでそんな事を言う。

その瞬間、結衣はぞくぞくっとした。
「待って。やだ。や、ですっ……」

「ダメですよ。隅々まで、と言ったでしょう? イヤなんて聞いてあげませんよ。あなたは全部僕のものだ。全部すべて。だからその恥ずかしがってるところも、いやなんて言ってココを溢れさせている所も全部ですよ。」

どこまで欲しがられるんだろう、どこまで暴かれるのか。
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