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9.善処します
善処します①
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軽い違和感はあるけど、痛くはない。
それよりも挿れられたところから、鷹條が指を軽く動かす度にくちゅくちゅと音をさせることの方が気になった。
「あ……の、音……」
「うん。よく濡れてて可愛い。もう一本増やすよ」
亜由美の表情を見て、大丈夫と思ったのか、もう一本を伴って中に指が入ってくる。
先程よりも明らかに中を拡げられるような感覚があった。
「大丈夫か?」
こくりと亜由美はうなずく。
「亜由美の中、温かくて湿ってて……大事にしたいのに、すごく挿れたい」
「いい……よ?」
「だめ。もうちょっと慣らしてからな。それにもっと気持ちよくさせたい」
その言葉通りに、鷹條の指が亜由美の中をゆっくりと探るように触れる。
そして、触れられるとびくびくっと腰が震えてしまう箇所があった。
「ここ、がいいんだ?」
「あ……」
見つけられてしまったそこと、秘裂の上にある芽とを同時に攻められて抵抗できない高揚感に亜由美は身を任せた。
甲高い声を上げて達してしまった亜由美を鷹條は優しく抱きしめてくれる。
「イった?」
「は……い……」
身体には力が入らないし、自分以外の人に絶頂へと導かれたのは初めてのことだ。
正直、自分でもあまりしないから、なおさらよく分からなかった。
まだぼうっとしている亜由美に「そのまま力抜いてな」と鷹條が熱く猛ったものを亜由美の入り口にそっと当てた。
熱を持ったそれはすりすりと何度か入口を緩く擦る。
つぷっと中に入ってきたときに亜由美が感じたのは痛みよりも圧迫感だった。
それでも、鷹條が優しく入口あたりをゆるゆると擦ってくれていることが分かる。思いがけないその大きさに亜由美の身体がこわばってしまうと、鷹條は頬を撫でて、亜由美の顔を覗き込む。
「大丈夫か? つらくない?」
「ん……平気……」
「優しくする」
鷹條の腰の動きは極ゆっくりで、亜由美はよくは知らないけれど、もっと動かしたいんじゃないかとなんとなく察する。
「千……智さん、いいですよ、もっと……動いても……」
亜由美の上に覆いかぶさっている鷹條が耳元に顔を近づける。
「そんなこと、言わないでくれないか? 理性なんてぶっ飛びそうだ」
は……っという荒い呼吸音が聞こえて、耳をくすぐる吐息とその色香を含んだ呼吸音に亜由美は下肢がぞくぞくするのを感じた。
「んっ……あ……」
思わず身体を震わせてしまったのは、密着している鷹條にはつぶさに伝わってしまったのだろう。
笑みを含んだ声が耳元をくすぐる。
「ふうん? 亜由美は耳が感じやすい?」
「分……かんない」
「じゃあ、試してみようか?」
そう言った鷹條が亜由美の耳に舌を差し入れくちゅくちゅと音がするほどに舐ったのだ。
背中どころか腰までぞくぞくして、足を閉じたいのに、その足の間には鷹條がいて閉じることができない。
「分かんない? じゃあ、なんでそんな風に腰が動いて、中が俺を離すまいとしてきゅっとしているんだろうな?」
「いじわる、してるの?」
気持ちよさが逃がせなくて、涙目になりながら亜由美は鷹條をじっと見る。
それよりも挿れられたところから、鷹條が指を軽く動かす度にくちゅくちゅと音をさせることの方が気になった。
「あ……の、音……」
「うん。よく濡れてて可愛い。もう一本増やすよ」
亜由美の表情を見て、大丈夫と思ったのか、もう一本を伴って中に指が入ってくる。
先程よりも明らかに中を拡げられるような感覚があった。
「大丈夫か?」
こくりと亜由美はうなずく。
「亜由美の中、温かくて湿ってて……大事にしたいのに、すごく挿れたい」
「いい……よ?」
「だめ。もうちょっと慣らしてからな。それにもっと気持ちよくさせたい」
その言葉通りに、鷹條の指が亜由美の中をゆっくりと探るように触れる。
そして、触れられるとびくびくっと腰が震えてしまう箇所があった。
「ここ、がいいんだ?」
「あ……」
見つけられてしまったそこと、秘裂の上にある芽とを同時に攻められて抵抗できない高揚感に亜由美は身を任せた。
甲高い声を上げて達してしまった亜由美を鷹條は優しく抱きしめてくれる。
「イった?」
「は……い……」
身体には力が入らないし、自分以外の人に絶頂へと導かれたのは初めてのことだ。
正直、自分でもあまりしないから、なおさらよく分からなかった。
まだぼうっとしている亜由美に「そのまま力抜いてな」と鷹條が熱く猛ったものを亜由美の入り口にそっと当てた。
熱を持ったそれはすりすりと何度か入口を緩く擦る。
つぷっと中に入ってきたときに亜由美が感じたのは痛みよりも圧迫感だった。
それでも、鷹條が優しく入口あたりをゆるゆると擦ってくれていることが分かる。思いがけないその大きさに亜由美の身体がこわばってしまうと、鷹條は頬を撫でて、亜由美の顔を覗き込む。
「大丈夫か? つらくない?」
「ん……平気……」
「優しくする」
鷹條の腰の動きは極ゆっくりで、亜由美はよくは知らないけれど、もっと動かしたいんじゃないかとなんとなく察する。
「千……智さん、いいですよ、もっと……動いても……」
亜由美の上に覆いかぶさっている鷹條が耳元に顔を近づける。
「そんなこと、言わないでくれないか? 理性なんてぶっ飛びそうだ」
は……っという荒い呼吸音が聞こえて、耳をくすぐる吐息とその色香を含んだ呼吸音に亜由美は下肢がぞくぞくするのを感じた。
「んっ……あ……」
思わず身体を震わせてしまったのは、密着している鷹條にはつぶさに伝わってしまったのだろう。
笑みを含んだ声が耳元をくすぐる。
「ふうん? 亜由美は耳が感じやすい?」
「分……かんない」
「じゃあ、試してみようか?」
そう言った鷹條が亜由美の耳に舌を差し入れくちゅくちゅと音がするほどに舐ったのだ。
背中どころか腰までぞくぞくして、足を閉じたいのに、その足の間には鷹條がいて閉じることができない。
「分かんない? じゃあ、なんでそんな風に腰が動いて、中が俺を離すまいとしてきゅっとしているんだろうな?」
「いじわる、してるの?」
気持ちよさが逃がせなくて、涙目になりながら亜由美は鷹條をじっと見る。
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