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第二十六話
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「根拠は明白にございます。賽銭箱の他に、供え物専用の台が作られております。これは、賽銭が払えない人向けに設けられたもので、手入れもしっかりと行き届いております。また、人々の行き来も活発なご様子。親しまれてらっしゃる証でございましょう」
氷輪は、揺るぎない眼差しで老木を見据えながら淡々とこたえた。風が木々の隙間を縫い、サワサワと葉が揺れる。
……ワッハッハッハッハッ……これはしたり! 存外に冷静に状況判断をしておるな。それに、互いに大切な存在と見ゆる……
樹木よりそう声が響いた後、樹木よりスーッと浮き上がるようにして白い髭の老人が現れた。髪はなく、つるつるとした坊主頭で、檜皮色の法衣のようなものに身を包み、右手には杉の枝を持っている。顎より生える白い髭は雲のようにふわふわと足首まで伸ばされ、同じく雲のようにふわふわとした白い眉が、瞳を覆うほど伸びている。それが全体的に好々爺という印象を与え、親しみ易さを覚えた。樹木の仙人、樹仙、とでも呼べるだろうか。
……珍しい組み合わせだから、ついどのような関係なのか試してみたくなったのじゃ。すまんすまん……
と、かんらかんらと笑った。
「あ、えっとあの……失礼しました」
どうやら本気で拒絶された訳ではない事を理解し、琥珀は安堵しつつぺこりと頭を下げた。
……翠白殿の分霊を持っておる者の連れじゃ。邪悪なものではなかろうて。されどお主、父親やご母堂の事で……まぁ良い。その時が来たら逃げずに立ちむかえ、とだけ言っておこう……
樹仙は先程とは打って変わって親身に琥珀に語りかけた。何かを伝えようと思ったが、躊躇した様子だ。それでも琥珀は有り難かった。神に近い存在が、自分のような半端な存在と向き合ってくれた事が。
「はい!」
真っすぐに向き合い、力強く答えた。
……良い返事じゃ! では、主らの質問に答えようぞ。知りたいのは十種神宝の事であろう?……
「は、はい」
「はい、全てお見通しなのですね!」
琥珀、氷輪の順に答えた。
……さよう。ここまで生きれば多少なりとも神通力を得るものでな。民からは『御杉様』と親しみを込めて呼ばれておる。ワシが御宝について知っているのは、今はもうごく一部の権力者しか知らぬ、という事だけじゃ。けれども、その真の力を知るものはいないと言っても過言ではあるまい。扱い切れぬ、と言いかえても良かろう。その御宝がこの世とあの世の八つの階層に散らばっているであろう推測、ワシも同じじゃ。だが、ハッキリとは分からんのぅ。一つ言える事は……
樹仙はそこで一旦言葉を切ると、真っすぐに氷輪を見つめた。氷輪はその視線をしかと受け止める。
……大和の国の物部氏縁の地を訪ねよ。そこで何かを得るじゃろう。物部氏の末裔が、何か知っている筈じゃ。知っていても教えるかどうかは分からんがな……
「有難うございます!」
「有難うございまする!」
琥珀と氷輪は同時にお礼を述べ、深々と頭を下げた。
……神の供え物よ!……
去り際、樹仙は氷輪だけに声かけた。立ち止まって降り返ろうとする氷輪にすかさず声をかける。
……降り返らずとも良い。主だけに話しかけてるでな。ワシの真の名は霊樹公じゃ。雑魚妖魔や低俗な霊くらいは打つ払い、寄せ付けぬ力くらいにはなろうて。不穏な気を感じたら、ワシの名を唱えるが良い。本当に戦うべき相手を感じ取れる筈じゃから、余計な時間をかけずに済むじゃろうて……
『これは、何と有り難い!』
……礼にはお呼ばぬよ。ワシは見てみたいのじゃ。神の宝を正しく使える者が果たして人の中におるのじゃろうか、という事をな……
『正しき使い方……とは?』
……それはお主が見つけ出す事じゃ。ワシに言えるのは、あの御宝は人が手にして良い代物ではない。という事だけ言っておこう。気を付けて行かれよ……
『御杉様、有難うございまする』
霊樹公は氷輪達を見送りながら秘かに思うのであった。
……神は、何故あのような人に扱える代物ではない御宝を与えたのか。ワシには神の悪意しか感じないのじゃ……
そして御神木に溶け込むようにして消えて行った。
「なぁ、兄者」
琥珀は何となく、氷輪と霊樹公が秘密の会話をしているように思えて黙っていたが、会話が終わったようなので話しかけてみる。ふと思い出し、気になった事があったのだ。
「ん? 何だ?」
「そういやさ、村を出る前に茶太郎に何か耳打ちしてたろ?」
「あぁ、そうだったな」
「あれ、何て言ったんだよ? アイツ、赤くなってたじゃんか」
「あぁ……あれは、『お米ちゃんは器が広くて優しい男が好みのようだ』と教えたのだ」
「えー? 何でアイツだけに?」
「彦丸に嫉妬してるのが見て取れたからさ。お米って子は彦丸の優しさに惹かれてるようだったしな」
「そんな事したら、彦丸が不利になるんじゃねーのか?」
「いや、それくらいで鞍替えするようじゃ、それまでの縁だった、て事だ。私は、そう教えることで茶太郎が子どもたちをまとめやすく出きるだろうと手助けをしたまで」
と氷輪はニヤリと笑った。
「う、わーーー、兄者も人が悪ーい、策士だなー。こえーよ兄者、実は腹黒だったりして!」
琥珀は大げさに騒ぐ。内心で、氷輪の不敵な笑みに心強さを覚えていた。
(良かった、兄者。良い人だけじゃこの先、生き残るの厳しいからな……)
「策士? 腹黒? 失礼な!」
氷輪はムッとしたように眉をしかめる。だが、その瞳は笑みを湛えていた。
「あ、じゃぁさっき俺が御神木に土下座しようとした時、止めたのは? 上手く行ったから良かったけど、下手したら逆鱗に触れて手痛い罰を受けたかもしれなかったのにさ」
琥珀は肩を抱き止められた時の力強い腕の感触を思い出し、頬が熱くなる。だが、どうしても聞かずにはいられなかった。両手の平で挟みこむようにして頬を隠す。
「あ、あれは……」
氷輪もまた、琥珀の華奢な肩の感触が腕に蘇り、頬が熱くなるのを覚えた。顔を見られないようにプイッと右横を向きながら答える。
「私の為に、土下座までする必要は無いと思ったからだ。そのような事に迎合するような御神木なら、邪霊と変わらん。もたらす情報もまがい物だ、とも思ったしな」
「兄者……」
琥珀は言葉に表せないほどの温かな思いが、胸の奥から込み上げるのを感じた。じんわりと目の前が霞む。
「……ありがとうな」
それしか言えなかった。瞳に透明の膜が貼り、今にも溢れ出しそうだったからだ。
(いつか、兄者にもしもの事があったら、必ず俺が何とかしてやるからな。この命に変えても!)
心の中で、固く決意するのであった。
(その言葉に、嘘はない。だけど一番の理由は……女の子のお前に、土下座までさせてしまう私自身が許せなかったのだ。お前に、二度とあんな事させるものか! 強くあらねば、お前を守れるくらいに!)
氷輪もまた、決意を新たにするのであった。
優しい風が、二人の頬を撫でていった。
氷輪は、揺るぎない眼差しで老木を見据えながら淡々とこたえた。風が木々の隙間を縫い、サワサワと葉が揺れる。
……ワッハッハッハッハッ……これはしたり! 存外に冷静に状況判断をしておるな。それに、互いに大切な存在と見ゆる……
樹木よりそう声が響いた後、樹木よりスーッと浮き上がるようにして白い髭の老人が現れた。髪はなく、つるつるとした坊主頭で、檜皮色の法衣のようなものに身を包み、右手には杉の枝を持っている。顎より生える白い髭は雲のようにふわふわと足首まで伸ばされ、同じく雲のようにふわふわとした白い眉が、瞳を覆うほど伸びている。それが全体的に好々爺という印象を与え、親しみ易さを覚えた。樹木の仙人、樹仙、とでも呼べるだろうか。
……珍しい組み合わせだから、ついどのような関係なのか試してみたくなったのじゃ。すまんすまん……
と、かんらかんらと笑った。
「あ、えっとあの……失礼しました」
どうやら本気で拒絶された訳ではない事を理解し、琥珀は安堵しつつぺこりと頭を下げた。
……翠白殿の分霊を持っておる者の連れじゃ。邪悪なものではなかろうて。されどお主、父親やご母堂の事で……まぁ良い。その時が来たら逃げずに立ちむかえ、とだけ言っておこう……
樹仙は先程とは打って変わって親身に琥珀に語りかけた。何かを伝えようと思ったが、躊躇した様子だ。それでも琥珀は有り難かった。神に近い存在が、自分のような半端な存在と向き合ってくれた事が。
「はい!」
真っすぐに向き合い、力強く答えた。
……良い返事じゃ! では、主らの質問に答えようぞ。知りたいのは十種神宝の事であろう?……
「は、はい」
「はい、全てお見通しなのですね!」
琥珀、氷輪の順に答えた。
……さよう。ここまで生きれば多少なりとも神通力を得るものでな。民からは『御杉様』と親しみを込めて呼ばれておる。ワシが御宝について知っているのは、今はもうごく一部の権力者しか知らぬ、という事だけじゃ。けれども、その真の力を知るものはいないと言っても過言ではあるまい。扱い切れぬ、と言いかえても良かろう。その御宝がこの世とあの世の八つの階層に散らばっているであろう推測、ワシも同じじゃ。だが、ハッキリとは分からんのぅ。一つ言える事は……
樹仙はそこで一旦言葉を切ると、真っすぐに氷輪を見つめた。氷輪はその視線をしかと受け止める。
……大和の国の物部氏縁の地を訪ねよ。そこで何かを得るじゃろう。物部氏の末裔が、何か知っている筈じゃ。知っていても教えるかどうかは分からんがな……
「有難うございます!」
「有難うございまする!」
琥珀と氷輪は同時にお礼を述べ、深々と頭を下げた。
……神の供え物よ!……
去り際、樹仙は氷輪だけに声かけた。立ち止まって降り返ろうとする氷輪にすかさず声をかける。
……降り返らずとも良い。主だけに話しかけてるでな。ワシの真の名は霊樹公じゃ。雑魚妖魔や低俗な霊くらいは打つ払い、寄せ付けぬ力くらいにはなろうて。不穏な気を感じたら、ワシの名を唱えるが良い。本当に戦うべき相手を感じ取れる筈じゃから、余計な時間をかけずに済むじゃろうて……
『これは、何と有り難い!』
……礼にはお呼ばぬよ。ワシは見てみたいのじゃ。神の宝を正しく使える者が果たして人の中におるのじゃろうか、という事をな……
『正しき使い方……とは?』
……それはお主が見つけ出す事じゃ。ワシに言えるのは、あの御宝は人が手にして良い代物ではない。という事だけ言っておこう。気を付けて行かれよ……
『御杉様、有難うございまする』
霊樹公は氷輪達を見送りながら秘かに思うのであった。
……神は、何故あのような人に扱える代物ではない御宝を与えたのか。ワシには神の悪意しか感じないのじゃ……
そして御神木に溶け込むようにして消えて行った。
「なぁ、兄者」
琥珀は何となく、氷輪と霊樹公が秘密の会話をしているように思えて黙っていたが、会話が終わったようなので話しかけてみる。ふと思い出し、気になった事があったのだ。
「ん? 何だ?」
「そういやさ、村を出る前に茶太郎に何か耳打ちしてたろ?」
「あぁ、そうだったな」
「あれ、何て言ったんだよ? アイツ、赤くなってたじゃんか」
「あぁ……あれは、『お米ちゃんは器が広くて優しい男が好みのようだ』と教えたのだ」
「えー? 何でアイツだけに?」
「彦丸に嫉妬してるのが見て取れたからさ。お米って子は彦丸の優しさに惹かれてるようだったしな」
「そんな事したら、彦丸が不利になるんじゃねーのか?」
「いや、それくらいで鞍替えするようじゃ、それまでの縁だった、て事だ。私は、そう教えることで茶太郎が子どもたちをまとめやすく出きるだろうと手助けをしたまで」
と氷輪はニヤリと笑った。
「う、わーーー、兄者も人が悪ーい、策士だなー。こえーよ兄者、実は腹黒だったりして!」
琥珀は大げさに騒ぐ。内心で、氷輪の不敵な笑みに心強さを覚えていた。
(良かった、兄者。良い人だけじゃこの先、生き残るの厳しいからな……)
「策士? 腹黒? 失礼な!」
氷輪はムッとしたように眉をしかめる。だが、その瞳は笑みを湛えていた。
「あ、じゃぁさっき俺が御神木に土下座しようとした時、止めたのは? 上手く行ったから良かったけど、下手したら逆鱗に触れて手痛い罰を受けたかもしれなかったのにさ」
琥珀は肩を抱き止められた時の力強い腕の感触を思い出し、頬が熱くなる。だが、どうしても聞かずにはいられなかった。両手の平で挟みこむようにして頬を隠す。
「あ、あれは……」
氷輪もまた、琥珀の華奢な肩の感触が腕に蘇り、頬が熱くなるのを覚えた。顔を見られないようにプイッと右横を向きながら答える。
「私の為に、土下座までする必要は無いと思ったからだ。そのような事に迎合するような御神木なら、邪霊と変わらん。もたらす情報もまがい物だ、とも思ったしな」
「兄者……」
琥珀は言葉に表せないほどの温かな思いが、胸の奥から込み上げるのを感じた。じんわりと目の前が霞む。
「……ありがとうな」
それしか言えなかった。瞳に透明の膜が貼り、今にも溢れ出しそうだったからだ。
(いつか、兄者にもしもの事があったら、必ず俺が何とかしてやるからな。この命に変えても!)
心の中で、固く決意するのであった。
(その言葉に、嘘はない。だけど一番の理由は……女の子のお前に、土下座までさせてしまう私自身が許せなかったのだ。お前に、二度とあんな事させるものか! 強くあらねば、お前を守れるくらいに!)
氷輪もまた、決意を新たにするのであった。
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