3 / 110
第二話
十六夜
しおりを挟む
純白の馬に金色の鞍。軽快に野道を走っている。それにまたがる佳月の姿。折烏帽子から零れる解れ髪がはらりと靡き、それが妙に艶めかしい。
茶色の馬に黒の鞍に跨る従者が二名ほど、主の後につき従う。彼らの目前に、緑豊かに実る若き稲が鮮やかに映し出された。佳月は手綱を引き、馬はゆっくりと止まる。そして馬上よりひらりと降り立った。従者たちもそれに倣う。
「秋にはたわわに実りそうですなぁ」
従者の一人はそう言って目を細める。
「蕪も清白(※①)も、瓜も茄子も、元気そうですね」
もう一人の従者も目を細めながら言った。
「あぁ、そうだな」
後方に控えている為、従者には見えぬがどことなく寂しそうな笑みだ。
(人柱のお陰で、豊かな地が保たれる。代々伝え聞いてはいたが、贄を捧げるのが私の代になってしまうとはな……。五十年前に捧げられた赤い髪の贄は、元服を迎えた際に『炎帝』と名付けられたそうだが……)
佳月は虚空を見上げた。その時、すぐ近くの民家より、農夫たちがこちらにやってくる。
「佳月様、これはわざわざお越し頂き……」
男は良く日焼けした頑丈そうな体を持ち、土色の小袖と紺色の袴を、腰には刀と火打ちをつけている。武士の着る直垂もよりも動き易さを重視出来よう衣装は工夫されているようだ。右手に鎌、背中には大きな竹籠を背追っている。女は橙色の小袖を身に着け、頭は白い布い長で髪を頭上でたくし上げている。
「有難うございます」
佳月の目の前まで来ると、二人は丁寧に頭を下げた。
「面をあげてくれ。どうだ? 息災か?」
「はい、お蔭様で」
夫婦はハキハキと答える。
「そうか、それは何より。邪魔したな」
佳月は穏やかな笑みで夫婦を見つけた。そして馬を引き連れ、ゆっくりと歩き出す。従者もそれに続いた。農夫たちは頭を下げて彼らを見守る。
しばらく歩くと、佳月は再び愛馬に飛び乗った。そして馬をゆっくりと走らせる。従者たちもその後に続いた。
これから、二階堂家の城へと帰るのだ。月に一度ほど、陰陽師の有恒と信濃国の事や一族の事についてトわせる。そしてまた、七日に一回ほど自らが治める土地や民衆の状態の把握と観察に来ていた。そんな時は、お堂の近くに構える邸に寝泊まりする。務め終えると妻の待つ城へと帰って行くのだ。
(椿よ……)
佳月は愛する妻、椿の方に想いを馳せた。
くすんだ紺色の空に星屑が一つ、また一つと瞬きはじめる。城の最上階より、手すりのぎりぎりのところまで身を寄せて夜空を見上げるうら若き女が佇んでいる。雪のように白くみずみずしい肌、細面にすっと通った高い鼻筋、紅く艶やかな小さな唇。漆黒の艶やかな長い髪は、両脇の髪を緩やかにたわませて肩にかけるように流し、白い絹で後ろに一つに束ねている。
金色のかった朱色の辻が花染めを地に、白と薄紅色の牡丹の刺繍が豪華に施された打掛(※②)を羽織る。その下に薄い浅緑色の小袖、そして女郎花色の帯を締めている。優しい三日月眉、漆黒の長い睫毛に囲まれた静やかな瞳は、まるで綺羅星が輝くように煌めく深い夜空を思わせた。
静かにゆっくりと彼女に近づく足音。彼女にはその足音の主が誰なのかすぐに分かると見えて、唇が穏やかな弧を描いた。
「……空を見ていたのか? 今宵、月はまだであろう?」
笛のように澄んだ佳月の声が、女に穏やかに語りかける。
「お帰りなさいませ。……ええ。まだです。昨夜は満月でしたけれど、随分と深い赤でしたのね。まるで血みたい」
軽やかに響き渡る澄み切った鈴のような声だ。女は背後の佳月を振り返った。瞳が佳月を捉えると、一段と輝きを増した。
「ただ今戻った。……あぁ。今宵の月もまた赤いだろうな」
佳月は愛おしそうに女の視線を受け止める。そしてゆっくりと女の左隣に立ち、夜空を見上げた。女も彼に倣い、再び夜空を見上げる。女の通り名は椿。佳月の最愛の妻である。
「いざよう月、ですのね。今宵の月は」
椿は空を見上げたままぽつりと言った。
「そうだな。満月の翌日、十六夜だ」
「あなたも十六夜、ですの?」
椿は悪戯な笑みを浮かべ、夫の横顔を見つめた。佳月は少し驚いたように僅かに眉を上げ、妻を見つめる。
「私が?」
「ええ。なんだか躊躇っておいでのように見えますもの」
佳月はほんの少しの間、妻の言わんとしている事が何なのか考える。だが、すぐに口元を綻ばせた。
「十六夜、あぁ、成る程。ためらう、さまよう月……か」
「ええ。わたくしにどう話そうか? それともまだ言わない方が良いか? そんな風に迷ってらっしゃるのでしょう?」
椿はそう言うと、甘えるように夫の左腕に身を預けた。
「敵わぬな、やはり……。何でもお見通しか」
佳月は愛しくて堪らない、というように目を細めて妻を見つめる。そして左手を伸ばし、妻を自らの胸の前に引き寄せた。そして彼女を背後から包み込むようにして抱きしめた。
「うふふ……」
椿は意味有り気に笑う。
(初めてお会いした時は、まるで氷のように美しい方だと思いましたけど。でも、何て無表情で恐ろしいのかしら、て思った事は秘密……ですわ)
心の中でそう呟きながら、言葉を続けた。
「だって私は、あなたの妻ですもの」
と妖艶に微笑んだ。そして不意に、真顔で夫を肩越しに見上げる。
「……それで、お告げは何と?」
声を少し落として問う。
(やはり、隠せぬか……。そうだな、いずれは話さねばならぬ事だ)
妻の真っすぐな眼差しに、佳月は覚悟を決めた。その視線をしっかりと受け止める。
「……そろそろ、贄の代替わりの時期が来る、と。忌月に、白銀に紫色の瞳の男児が 生まれる、と」
二人は見つめ合ったまま、しばらく沈黙した。
夜空に深みが増し、星の煌めきが少しずつハッキリとその存在を露わにしていく。微かな風が吹いた。
「……それで、わたくしにどう伝えるべきか。ためらっておいででしたのね」
しばらくして、椿はぽつりと言った。夜空を見上げながら言う妻の表情は、窺いしれない。ただ雪のように白い額と、漆黒の艶やかな長い睫毛の帳が見えるだけである。
「……あぁ、そうだ。私たちが愛し合った実りが、まさか……」
「贄に捧げねばならぬとは、でしょう?」
言い淀む夫を、優しく遮る。椿は夫の腕の中でほんの少し身をよじる。佳月は背後から妻を包み込む両腕を僅かに緩めた。椿はくるりと回転し、夫の胸に頬を埋める。佳月はそんな妻を愛おし気に見つめ、その腕に少し力を込めて抱き締めた。頬に当たる妻の髪が滑らかで心地良い。藤袴のような甘く上品な髪の香りを胸いっぱいに吸い込む。椿はゆっくりと顔をあげた。甘える仕草の中、その双眸には強い意志の光が放たれる。
「わたくしは、最初から全て承知の上であなたに嫁ぎました。二階堂の一族が、信濃国の為に五十年に一度ほど、代々極秘に贄を捧げ続けている事も、何もかも」
艶を帯びた囁くような声で語る。
「あぁ、分かっている。けれども私は正直、贄を捧げる代は免れたかった。私たちの愛の実りは、健やかに……」
「言わないで! それ以上は……」
絞り出すように心の内を吐露する夫に、妻は激しく遮った。その声は湿り気を帯びてかすれている。椿はそのまま夫の胸に顔を埋めた。佳月は妻をしっかりと受け止め、その腕に力を込める。
女のすすり泣く声と、男の忍び泣く声が風に乗って夜空へと消えていく。十六夜は躊躇うように、僅かに欠けたその姿を晒し始めた。血のように赤いその姿を……。
(※①清白…大根の事)
(※②この時代になると、身分の高い女性は小袖の重ね着をするようになった。一番上に着る小袖は帯を締めずにただ羽織るだけとし、これを打掛と呼んだ)
茶色の馬に黒の鞍に跨る従者が二名ほど、主の後につき従う。彼らの目前に、緑豊かに実る若き稲が鮮やかに映し出された。佳月は手綱を引き、馬はゆっくりと止まる。そして馬上よりひらりと降り立った。従者たちもそれに倣う。
「秋にはたわわに実りそうですなぁ」
従者の一人はそう言って目を細める。
「蕪も清白(※①)も、瓜も茄子も、元気そうですね」
もう一人の従者も目を細めながら言った。
「あぁ、そうだな」
後方に控えている為、従者には見えぬがどことなく寂しそうな笑みだ。
(人柱のお陰で、豊かな地が保たれる。代々伝え聞いてはいたが、贄を捧げるのが私の代になってしまうとはな……。五十年前に捧げられた赤い髪の贄は、元服を迎えた際に『炎帝』と名付けられたそうだが……)
佳月は虚空を見上げた。その時、すぐ近くの民家より、農夫たちがこちらにやってくる。
「佳月様、これはわざわざお越し頂き……」
男は良く日焼けした頑丈そうな体を持ち、土色の小袖と紺色の袴を、腰には刀と火打ちをつけている。武士の着る直垂もよりも動き易さを重視出来よう衣装は工夫されているようだ。右手に鎌、背中には大きな竹籠を背追っている。女は橙色の小袖を身に着け、頭は白い布い長で髪を頭上でたくし上げている。
「有難うございます」
佳月の目の前まで来ると、二人は丁寧に頭を下げた。
「面をあげてくれ。どうだ? 息災か?」
「はい、お蔭様で」
夫婦はハキハキと答える。
「そうか、それは何より。邪魔したな」
佳月は穏やかな笑みで夫婦を見つけた。そして馬を引き連れ、ゆっくりと歩き出す。従者もそれに続いた。農夫たちは頭を下げて彼らを見守る。
しばらく歩くと、佳月は再び愛馬に飛び乗った。そして馬をゆっくりと走らせる。従者たちもその後に続いた。
これから、二階堂家の城へと帰るのだ。月に一度ほど、陰陽師の有恒と信濃国の事や一族の事についてトわせる。そしてまた、七日に一回ほど自らが治める土地や民衆の状態の把握と観察に来ていた。そんな時は、お堂の近くに構える邸に寝泊まりする。務め終えると妻の待つ城へと帰って行くのだ。
(椿よ……)
佳月は愛する妻、椿の方に想いを馳せた。
くすんだ紺色の空に星屑が一つ、また一つと瞬きはじめる。城の最上階より、手すりのぎりぎりのところまで身を寄せて夜空を見上げるうら若き女が佇んでいる。雪のように白くみずみずしい肌、細面にすっと通った高い鼻筋、紅く艶やかな小さな唇。漆黒の艶やかな長い髪は、両脇の髪を緩やかにたわませて肩にかけるように流し、白い絹で後ろに一つに束ねている。
金色のかった朱色の辻が花染めを地に、白と薄紅色の牡丹の刺繍が豪華に施された打掛(※②)を羽織る。その下に薄い浅緑色の小袖、そして女郎花色の帯を締めている。優しい三日月眉、漆黒の長い睫毛に囲まれた静やかな瞳は、まるで綺羅星が輝くように煌めく深い夜空を思わせた。
静かにゆっくりと彼女に近づく足音。彼女にはその足音の主が誰なのかすぐに分かると見えて、唇が穏やかな弧を描いた。
「……空を見ていたのか? 今宵、月はまだであろう?」
笛のように澄んだ佳月の声が、女に穏やかに語りかける。
「お帰りなさいませ。……ええ。まだです。昨夜は満月でしたけれど、随分と深い赤でしたのね。まるで血みたい」
軽やかに響き渡る澄み切った鈴のような声だ。女は背後の佳月を振り返った。瞳が佳月を捉えると、一段と輝きを増した。
「ただ今戻った。……あぁ。今宵の月もまた赤いだろうな」
佳月は愛おしそうに女の視線を受け止める。そしてゆっくりと女の左隣に立ち、夜空を見上げた。女も彼に倣い、再び夜空を見上げる。女の通り名は椿。佳月の最愛の妻である。
「いざよう月、ですのね。今宵の月は」
椿は空を見上げたままぽつりと言った。
「そうだな。満月の翌日、十六夜だ」
「あなたも十六夜、ですの?」
椿は悪戯な笑みを浮かべ、夫の横顔を見つめた。佳月は少し驚いたように僅かに眉を上げ、妻を見つめる。
「私が?」
「ええ。なんだか躊躇っておいでのように見えますもの」
佳月はほんの少しの間、妻の言わんとしている事が何なのか考える。だが、すぐに口元を綻ばせた。
「十六夜、あぁ、成る程。ためらう、さまよう月……か」
「ええ。わたくしにどう話そうか? それともまだ言わない方が良いか? そんな風に迷ってらっしゃるのでしょう?」
椿はそう言うと、甘えるように夫の左腕に身を預けた。
「敵わぬな、やはり……。何でもお見通しか」
佳月は愛しくて堪らない、というように目を細めて妻を見つめる。そして左手を伸ばし、妻を自らの胸の前に引き寄せた。そして彼女を背後から包み込むようにして抱きしめた。
「うふふ……」
椿は意味有り気に笑う。
(初めてお会いした時は、まるで氷のように美しい方だと思いましたけど。でも、何て無表情で恐ろしいのかしら、て思った事は秘密……ですわ)
心の中でそう呟きながら、言葉を続けた。
「だって私は、あなたの妻ですもの」
と妖艶に微笑んだ。そして不意に、真顔で夫を肩越しに見上げる。
「……それで、お告げは何と?」
声を少し落として問う。
(やはり、隠せぬか……。そうだな、いずれは話さねばならぬ事だ)
妻の真っすぐな眼差しに、佳月は覚悟を決めた。その視線をしっかりと受け止める。
「……そろそろ、贄の代替わりの時期が来る、と。忌月に、白銀に紫色の瞳の男児が 生まれる、と」
二人は見つめ合ったまま、しばらく沈黙した。
夜空に深みが増し、星の煌めきが少しずつハッキリとその存在を露わにしていく。微かな風が吹いた。
「……それで、わたくしにどう伝えるべきか。ためらっておいででしたのね」
しばらくして、椿はぽつりと言った。夜空を見上げながら言う妻の表情は、窺いしれない。ただ雪のように白い額と、漆黒の艶やかな長い睫毛の帳が見えるだけである。
「……あぁ、そうだ。私たちが愛し合った実りが、まさか……」
「贄に捧げねばならぬとは、でしょう?」
言い淀む夫を、優しく遮る。椿は夫の腕の中でほんの少し身をよじる。佳月は背後から妻を包み込む両腕を僅かに緩めた。椿はくるりと回転し、夫の胸に頬を埋める。佳月はそんな妻を愛おし気に見つめ、その腕に少し力を込めて抱き締めた。頬に当たる妻の髪が滑らかで心地良い。藤袴のような甘く上品な髪の香りを胸いっぱいに吸い込む。椿はゆっくりと顔をあげた。甘える仕草の中、その双眸には強い意志の光が放たれる。
「わたくしは、最初から全て承知の上であなたに嫁ぎました。二階堂の一族が、信濃国の為に五十年に一度ほど、代々極秘に贄を捧げ続けている事も、何もかも」
艶を帯びた囁くような声で語る。
「あぁ、分かっている。けれども私は正直、贄を捧げる代は免れたかった。私たちの愛の実りは、健やかに……」
「言わないで! それ以上は……」
絞り出すように心の内を吐露する夫に、妻は激しく遮った。その声は湿り気を帯びてかすれている。椿はそのまま夫の胸に顔を埋めた。佳月は妻をしっかりと受け止め、その腕に力を込める。
女のすすり泣く声と、男の忍び泣く声が風に乗って夜空へと消えていく。十六夜は躊躇うように、僅かに欠けたその姿を晒し始めた。血のように赤いその姿を……。
(※①清白…大根の事)
(※②この時代になると、身分の高い女性は小袖の重ね着をするようになった。一番上に着る小袖は帯を締めずにただ羽織るだけとし、これを打掛と呼んだ)
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる