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第二十七帖 零落⑤ 失脚
長徳の政変・七 ~落花流水~
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鳳仙花は煙が天に昇って行く様をぼんやりと眺めていた。曇り空に立ち上る白い煙は、そのまま雲に溶けてしまいそうだ。
……呆気ないものね、人の死って。生まれる時は母親と命がけで生まれてくるのに……
鳳仙花は葬儀の風習に従い、鼠色の喪服に身を包み白い杖をついている。大きな杉の木に身を寄せるようにして。
「鳳仙花殿」
背後より、深く柔らかな声が名を呼び、ゆっくりと近付く。顔を見なくても、その声の主はすぐに分かる。
「隆家様……」
彼は墨色の喪服に身を包んでいた。その瞳に憂いの影を秘め、物思し気に見つめる。
「参ってしまうぞ。あまり無理はするな」
手を伸ばせば抱き締めれる位置まで近づいた。
「有難うございます。もう、散々泣きました。でも、どんなに泣いても、母は帰っては来ないし。これからは私がしっかりしないと。一族を私の代で終わらせてしまったら、母に顔向けできませんもの」
そう言って寂しそうに微笑んだ彼女は、まるで淡雪のように触れたら消えてしまいそうなほど儚げだった。思わずその腕に抱き締めて思い切り泣かせてやりたい、と隆家は思う。だが、両腕に力を込め己の欲望に打ち勝った。
「姉上より知らせは行っていると思うが、三カ月ほどはゆっくり休んで心と気もちを整えよと。その間の生活の保障はするので心配するな、との事だ」
「はい。拝見させて頂きました。本当に有り難い事です。定子様のご懐妊中に、本当になんとお礼を言ったら良いか……。ここは、一日も早く磨爪師として母に負けないくらいの腕をあげませんと」
鳳仙花は酷く恐縮しながらも、己を自嘲する。数日前の記憶が甦る。
あれから生き返る事を期待して三日三晩、母親の側で過ごした。もしや夢ではないかと、目が覚めた時に母親に話しかける。けれども二度と母から返事が返って来る事はなかった。飲まず食わずで保子を心配させたが、いっそそのまま母親と死んでしまえたら、と心のどこかで思っていた。けれども、残酷な現実に嫌でも立ち向かわざるを得なくなる。その日の夜、冷たくなった母親に甘えるように寄り添い、横になっていると隣の部屋で雑用をこなしている侍女たちの声が響いてきた。
『鳳仙花様、ぐっすりとお休みになってらっしゃるようよ。……これからどうなるのかしら?』
『今までは紅様がお邸を取り仕切っていらっしゃったけど、鳳仙花様はついこの間裳着を迎えたばかりで。通って来る男もいませんし……』
『最初の内は、同情から磨爪術のお仕事を頼んでくれる方もいるでしょうけど、段々とお仕事が減っていくでしょうしね……』
『天涯孤独となってしまわれたら、身分の高い男性に養って頂くしか……』
鳳仙花が熟睡しているだろうとタカを括ったのか、侍女たちのヒソヒソ声が筒抜けだった。頭から冷水を浴びせられた上、崖から突き落とされた気分だった。言われて悔しかったが、その通りだった。自分にはもう守ってくれる母はいない。
『こら! あなた達! くだらないおしゃべりをしてる暇はありませんよ!』
保子の一喝する声に、侍女たちがバタバタと慌てて動き始めたようだ。しずしずと衣擦れの音が近づく。鳳仙花は寝たふりを続けた。
『鳳仙花様?』
気遣わし気に話しかける保子の声。しばらく様子を窺うと、そっと遠ざかっていった。
……そうか。これからは私がこの家の女主人。侍従たちを今まで通りに養って、邸を守っていかないといけないんだ……
涙を拭いた。甘えてはいられないのだ。
……母様のしつけが駄目だった、なんて誰にも言わせてはならない。これからは私は爪紅一族の女主人なんだ!……
隆家から贈られた檜扇が脳をかすめる。勇気が湧いてくる気がした。静かに起き上がると、
……母様、私頑張るよ。ご先祖様と母様が築き上げた爪紅一族、守るから。見守っててね……
母親に誓ったのだった。それから二日後、風習に従って保子と共に屏風や几帳を逆さに立て、僧侶を迎えて無言念仏の儀式が行われた。白い布が顔にかけられる前、灯りに照らされた母親の死顔は菩薩の微笑みを浮かべているかのように神々しく、そして美しかった。そして翌日は僧侶や保子と共に母親を沐浴させ、新しい衣装を着せて紅が大事にしていた磨爪術の道具、お気に入りだった衣装などを棺に納めた。帝や皇后など最高級の階級の者はこの後、殯(※①)という長い期間を置くが、ここは省かれ、陰陽師が占った方角と日時の元、夜間に出棺が行われた。参列者は喪服に身を包み、白い杖をついて牛車で運ばれる棺に徒歩でつき従う。
棺に入れられた母親は、鳥野辺の火葬場に建てられた薄檜皮の小屋の中で終夜焼かれ続けた。参列者は帰宅し、明日僧侶たちの儀式のあと酒で消火、収骨し御壺に納め寺へ。その後、御葬所に赴いて土に埋められ御墓の上に卒塔婆が建てられるのだ。上級貴族並の葬儀を手配してくださった定子に平伏したい思いだった。しかも彼女は身重なのだ。
(気丈に振る舞ってはいるが、このままいけば背追い過ぎて倒れてしまいそうだ)
何かを思い返している風の鳳仙花を見守りながら、隆家は心配でならなかった。
(いっそ、妻の一人として生活を支えてやれたら……)
だが、これから自分が兄と行おうとしている事を鑑みると、それは得策には思えない。却って重荷となってしまいそうだ。
「思い詰めるなよ。体でも壊したら、紅殿も悲しむ」
「有難うございます。そうですね」
そう声をかけるに留まった。自分を頼れ、心配するな、そう言えない自分がもどかしかった。そして伝えねばならぬ事を言の葉に乗せる。
「もしかしたら、当分の間京を離れる事になるやもしれぬ」
「あら、お仕事ですか?」
無邪気に問い、真っすぐに見つめる彼女の視線を受け止めるのは酷く心苦しい。しかし、己で決めた事なのだ。
「いや、あまり大声では言えぬ上に良い事とは言い難い」
と苦笑いを浮かべる。
……何か、コトを起こされようとしているのかしら? 恐らく、伊周様の為に……
鳳仙花は何となく察した。
「分かりました。寂しいですけれどお帰りを首を長くしてお待ちしておりますね。どうか、くれぐれもお体にはお気をつけて」
我ながら無難過ぎる言の葉だ。
……こんな時、教養深い姫君なら和歌の一つでもさらりと詠むのでしょうけど。もっと、色々学びたい、悲しんり落ち込んでいる暇はないわ。定子様の御厚意に恩を仇で返す訳にはいかないもの。ね、母様……
「礼を言うぞ。優しいのだな、そなたは」
先ほどまでの不安げな影が消え、みるみる内に生き生きとした輝きを宿す瞳に見惚れながら、隆家は寂し気に微笑むのだった。
それから二日後の二月七日、己の愛人を花山院に寝とられたと思い込んだ伊周が復讐を企てる。隆家は兄に付き従い、侍従たちを引き連れて牛車内の花山院に矢を射た。矢は簾を突き抜け、院の左袖を貫通したという。花山院は公にはしなかった。出家した身で女の元に通っている事が晒されたくなかったのだ。だが、晴明の占いによりこの事を予測していた道長の手先が、用意周到に検非違使に連絡。検非違使が調べたところによると、伊周には更に余罪があったという。皇太后への呪詛と、己が政に返り咲く事を祈願した、との事。自分を差し置いて道長を関白に推した彼女が許せなかった、という罪状であると世に発表されている。つまり天皇暗殺未遂と権威侵害の大罪であった。
実家に逃げ帰った伊周と付き添った龍家の元に、彼らの捕獲と邸を捜索する為に勅使がやってきた。出産の為に帰省していた定子は、兄と弟を守ろうと体をはって勅使を止めたという。天皇の寵姫、しかも身重な彼女に無体な事はさすがに出来ず、押し問答をしている隙に伊周と隆家は姿をくらました。思いの外手こずった事態に、検非違使たちが訪れ強制家宅捜索の手が入る。天井裏から床下、壁もぶち破っての大規模な捜査に、近隣の貴族や庶民までもが野次馬に訪れた。終始家人たちのすすり泣きが聞こえたという。
最終的に見つかり、連行されていく兄と弟を目の当たりにして、衝撃と絶望、深い悲しみのあまりに定子はその場で自らの髪をバッサリと切り、出家の意志を露わにしたという。兄弟の罪への責任を取った意味もあったとの事だ。
これにより、中関白家は文字通り完全に失脚した。一条天皇も、愛する定子の兄弟と言え事がことだけに断罪せざるを得なかったようだ。伊周は太宰府に、隆家は出雲権守に左遷され、中関白家ゆかりの人々や、母方の実家・高階家も左遷、罰せられた。これが、世に言う『長徳の変(長徳の政変)』または『花山院乱闘事件』と呼ばれているものである。
その後、道長が栄華を極めていくのは周知の史実である。
(※① 入館後、室内に安置する時期。期間は数日から一年以上とまちまち。その間読経を唱え朝晩膳を備え供養を行う。帝ともなるとその間歌舞が行われたり山稜の設計など大がかりな事もある為、一年から数年かかる場合もある)
……呆気ないものね、人の死って。生まれる時は母親と命がけで生まれてくるのに……
鳳仙花は葬儀の風習に従い、鼠色の喪服に身を包み白い杖をついている。大きな杉の木に身を寄せるようにして。
「鳳仙花殿」
背後より、深く柔らかな声が名を呼び、ゆっくりと近付く。顔を見なくても、その声の主はすぐに分かる。
「隆家様……」
彼は墨色の喪服に身を包んでいた。その瞳に憂いの影を秘め、物思し気に見つめる。
「参ってしまうぞ。あまり無理はするな」
手を伸ばせば抱き締めれる位置まで近づいた。
「有難うございます。もう、散々泣きました。でも、どんなに泣いても、母は帰っては来ないし。これからは私がしっかりしないと。一族を私の代で終わらせてしまったら、母に顔向けできませんもの」
そう言って寂しそうに微笑んだ彼女は、まるで淡雪のように触れたら消えてしまいそうなほど儚げだった。思わずその腕に抱き締めて思い切り泣かせてやりたい、と隆家は思う。だが、両腕に力を込め己の欲望に打ち勝った。
「姉上より知らせは行っていると思うが、三カ月ほどはゆっくり休んで心と気もちを整えよと。その間の生活の保障はするので心配するな、との事だ」
「はい。拝見させて頂きました。本当に有り難い事です。定子様のご懐妊中に、本当になんとお礼を言ったら良いか……。ここは、一日も早く磨爪師として母に負けないくらいの腕をあげませんと」
鳳仙花は酷く恐縮しながらも、己を自嘲する。数日前の記憶が甦る。
あれから生き返る事を期待して三日三晩、母親の側で過ごした。もしや夢ではないかと、目が覚めた時に母親に話しかける。けれども二度と母から返事が返って来る事はなかった。飲まず食わずで保子を心配させたが、いっそそのまま母親と死んでしまえたら、と心のどこかで思っていた。けれども、残酷な現実に嫌でも立ち向かわざるを得なくなる。その日の夜、冷たくなった母親に甘えるように寄り添い、横になっていると隣の部屋で雑用をこなしている侍女たちの声が響いてきた。
『鳳仙花様、ぐっすりとお休みになってらっしゃるようよ。……これからどうなるのかしら?』
『今までは紅様がお邸を取り仕切っていらっしゃったけど、鳳仙花様はついこの間裳着を迎えたばかりで。通って来る男もいませんし……』
『最初の内は、同情から磨爪術のお仕事を頼んでくれる方もいるでしょうけど、段々とお仕事が減っていくでしょうしね……』
『天涯孤独となってしまわれたら、身分の高い男性に養って頂くしか……』
鳳仙花が熟睡しているだろうとタカを括ったのか、侍女たちのヒソヒソ声が筒抜けだった。頭から冷水を浴びせられた上、崖から突き落とされた気分だった。言われて悔しかったが、その通りだった。自分にはもう守ってくれる母はいない。
『こら! あなた達! くだらないおしゃべりをしてる暇はありませんよ!』
保子の一喝する声に、侍女たちがバタバタと慌てて動き始めたようだ。しずしずと衣擦れの音が近づく。鳳仙花は寝たふりを続けた。
『鳳仙花様?』
気遣わし気に話しかける保子の声。しばらく様子を窺うと、そっと遠ざかっていった。
……そうか。これからは私がこの家の女主人。侍従たちを今まで通りに養って、邸を守っていかないといけないんだ……
涙を拭いた。甘えてはいられないのだ。
……母様のしつけが駄目だった、なんて誰にも言わせてはならない。これからは私は爪紅一族の女主人なんだ!……
隆家から贈られた檜扇が脳をかすめる。勇気が湧いてくる気がした。静かに起き上がると、
……母様、私頑張るよ。ご先祖様と母様が築き上げた爪紅一族、守るから。見守っててね……
母親に誓ったのだった。それから二日後、風習に従って保子と共に屏風や几帳を逆さに立て、僧侶を迎えて無言念仏の儀式が行われた。白い布が顔にかけられる前、灯りに照らされた母親の死顔は菩薩の微笑みを浮かべているかのように神々しく、そして美しかった。そして翌日は僧侶や保子と共に母親を沐浴させ、新しい衣装を着せて紅が大事にしていた磨爪術の道具、お気に入りだった衣装などを棺に納めた。帝や皇后など最高級の階級の者はこの後、殯(※①)という長い期間を置くが、ここは省かれ、陰陽師が占った方角と日時の元、夜間に出棺が行われた。参列者は喪服に身を包み、白い杖をついて牛車で運ばれる棺に徒歩でつき従う。
棺に入れられた母親は、鳥野辺の火葬場に建てられた薄檜皮の小屋の中で終夜焼かれ続けた。参列者は帰宅し、明日僧侶たちの儀式のあと酒で消火、収骨し御壺に納め寺へ。その後、御葬所に赴いて土に埋められ御墓の上に卒塔婆が建てられるのだ。上級貴族並の葬儀を手配してくださった定子に平伏したい思いだった。しかも彼女は身重なのだ。
(気丈に振る舞ってはいるが、このままいけば背追い過ぎて倒れてしまいそうだ)
何かを思い返している風の鳳仙花を見守りながら、隆家は心配でならなかった。
(いっそ、妻の一人として生活を支えてやれたら……)
だが、これから自分が兄と行おうとしている事を鑑みると、それは得策には思えない。却って重荷となってしまいそうだ。
「思い詰めるなよ。体でも壊したら、紅殿も悲しむ」
「有難うございます。そうですね」
そう声をかけるに留まった。自分を頼れ、心配するな、そう言えない自分がもどかしかった。そして伝えねばならぬ事を言の葉に乗せる。
「もしかしたら、当分の間京を離れる事になるやもしれぬ」
「あら、お仕事ですか?」
無邪気に問い、真っすぐに見つめる彼女の視線を受け止めるのは酷く心苦しい。しかし、己で決めた事なのだ。
「いや、あまり大声では言えぬ上に良い事とは言い難い」
と苦笑いを浮かべる。
……何か、コトを起こされようとしているのかしら? 恐らく、伊周様の為に……
鳳仙花は何となく察した。
「分かりました。寂しいですけれどお帰りを首を長くしてお待ちしておりますね。どうか、くれぐれもお体にはお気をつけて」
我ながら無難過ぎる言の葉だ。
……こんな時、教養深い姫君なら和歌の一つでもさらりと詠むのでしょうけど。もっと、色々学びたい、悲しんり落ち込んでいる暇はないわ。定子様の御厚意に恩を仇で返す訳にはいかないもの。ね、母様……
「礼を言うぞ。優しいのだな、そなたは」
先ほどまでの不安げな影が消え、みるみる内に生き生きとした輝きを宿す瞳に見惚れながら、隆家は寂し気に微笑むのだった。
それから二日後の二月七日、己の愛人を花山院に寝とられたと思い込んだ伊周が復讐を企てる。隆家は兄に付き従い、侍従たちを引き連れて牛車内の花山院に矢を射た。矢は簾を突き抜け、院の左袖を貫通したという。花山院は公にはしなかった。出家した身で女の元に通っている事が晒されたくなかったのだ。だが、晴明の占いによりこの事を予測していた道長の手先が、用意周到に検非違使に連絡。検非違使が調べたところによると、伊周には更に余罪があったという。皇太后への呪詛と、己が政に返り咲く事を祈願した、との事。自分を差し置いて道長を関白に推した彼女が許せなかった、という罪状であると世に発表されている。つまり天皇暗殺未遂と権威侵害の大罪であった。
実家に逃げ帰った伊周と付き添った龍家の元に、彼らの捕獲と邸を捜索する為に勅使がやってきた。出産の為に帰省していた定子は、兄と弟を守ろうと体をはって勅使を止めたという。天皇の寵姫、しかも身重な彼女に無体な事はさすがに出来ず、押し問答をしている隙に伊周と隆家は姿をくらました。思いの外手こずった事態に、検非違使たちが訪れ強制家宅捜索の手が入る。天井裏から床下、壁もぶち破っての大規模な捜査に、近隣の貴族や庶民までもが野次馬に訪れた。終始家人たちのすすり泣きが聞こえたという。
最終的に見つかり、連行されていく兄と弟を目の当たりにして、衝撃と絶望、深い悲しみのあまりに定子はその場で自らの髪をバッサリと切り、出家の意志を露わにしたという。兄弟の罪への責任を取った意味もあったとの事だ。
これにより、中関白家は文字通り完全に失脚した。一条天皇も、愛する定子の兄弟と言え事がことだけに断罪せざるを得なかったようだ。伊周は太宰府に、隆家は出雲権守に左遷され、中関白家ゆかりの人々や、母方の実家・高階家も左遷、罰せられた。これが、世に言う『長徳の変(長徳の政変)』または『花山院乱闘事件』と呼ばれているものである。
その後、道長が栄華を極めていくのは周知の史実である。
(※① 入館後、室内に安置する時期。期間は数日から一年以上とまちまち。その間読経を唱え朝晩膳を備え供養を行う。帝ともなるとその間歌舞が行われたり山稜の設計など大がかりな事もある為、一年から数年かかる場合もある)
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