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第百十六話
国王陛下御愛用のアクセサリー・中編
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草原を突き進んでいく。それにしても、国王は歩いているんだろうか? それとも馬……とか。お供はつけているのかな? 以前、何でも一人で出来てしまうからスタスタと一人で出かけてしまうし全部一人でやってしまう、て話を聞いた事がある。だから秘書たちが嘆いている、て事だけど、その秘書ってダニエルの事かな。リアンの花市によると、宰相的な役割、という話だし、国王はあまり人を置きたがらないイメージだ。
だけどこれは全て俺の憶測に過ぎない。それはそうだ、俺は国王の事を語れる程は何も知らない。以前、国王が作ったという日本庭園を一緒に散策した際、少しだけ過去の話を聞いたけれど。圧倒的にコミュニケーションが足りていない。尤も、コミュニケーションが取れたからと言ってその人を深く理解出来るかどうかは、また別の話になるけれど。
「うわっ!」
思わず声をあげた。考え事をしながらぼんやりと外を眺めていたら、いきなり視界が砂の砂漠と化したのだ。何だ何だ? どんな景色なんだ? さっきまで緑豊かな公園だったのに……。思わずペタリと額を壁につけ、食い入るように外を凝視する。傍傍から見たらただの怪しい奴だが、構うもんか。どうせ誰も見ていないんだから。だってこの壁屈折しているから、近づけてないとよく見えないし。あ、立ち止まったみたいだ、景色が静止したから。見渡す限り、砂漠と青空が広がっている。
「え? えーーーっ?」
もう語彙力崩壊だ。だって、突然砂嵐が起こったと思ったら、ドーンと城が建っていたんだから。あっと言う間に。城の見た目の印象は、屋根が金色で……何だかアラブの石油王でも住んでいそうな感じだ。砂漠の上に建っていように見えるけれど、砂の上に建つなんて。土台はどうなっているのかな? こういうところ、異世界というか幽世だから砂の上でも安定して建てるのだろうか。突如起こった砂嵐に城の様子からみても、そういう事もあり得そうだ。
いきなり砂が舞い上がった、再び砂嵐だ。だが一瞬でおさまると、城までの道のりに深紅のカーペットが敷かれていた。そして城の方から……背中に赤い花で埋め尽くされた鞍(?)をつけた金色の象が向かって来る。よく見ると、象を従えるようにして数名の白っぽい服装に身を包んだ従者たちがが歩みを進めている。近くまで来ると、象と従者達は立ち止まった。象はお辞儀をするように頭を低く下げ、従者達は跪いた。恐らく、国王に挨拶をしているのだろう。白っぽいと感じた従者達の衣装は、ベージュ色に統一されていた。頭にターバンを巻き。服装はさながらシンドバッドみたいだ。従者は三人ほど居た。
……いよいよ、風空界の城へと向かうのか……
景色が動いた。えーと、国王が従者達の手を借りて象の上に乗った……みたいだ。そう言えば、声までは聞こえてこないんだな。今気づいた。あれ? 何故か左手首がじんわりと熱く感じた。どうした? フォルス。……話しかけても答える筈もなく。何となく視線を外に戻す。
「ん? 何だ?」
従者達があたふたと城の方を見ていたのだ。明らかに焦っている様子だ。彼らの視線を追う。レッドカーペットの先、城の方から幼い子どもが走ってくるのが見えた。もしや……もしやセディか? 訳もなく、気分が高揚した。
だけどこれは全て俺の憶測に過ぎない。それはそうだ、俺は国王の事を語れる程は何も知らない。以前、国王が作ったという日本庭園を一緒に散策した際、少しだけ過去の話を聞いたけれど。圧倒的にコミュニケーションが足りていない。尤も、コミュニケーションが取れたからと言ってその人を深く理解出来るかどうかは、また別の話になるけれど。
「うわっ!」
思わず声をあげた。考え事をしながらぼんやりと外を眺めていたら、いきなり視界が砂の砂漠と化したのだ。何だ何だ? どんな景色なんだ? さっきまで緑豊かな公園だったのに……。思わずペタリと額を壁につけ、食い入るように外を凝視する。傍傍から見たらただの怪しい奴だが、構うもんか。どうせ誰も見ていないんだから。だってこの壁屈折しているから、近づけてないとよく見えないし。あ、立ち止まったみたいだ、景色が静止したから。見渡す限り、砂漠と青空が広がっている。
「え? えーーーっ?」
もう語彙力崩壊だ。だって、突然砂嵐が起こったと思ったら、ドーンと城が建っていたんだから。あっと言う間に。城の見た目の印象は、屋根が金色で……何だかアラブの石油王でも住んでいそうな感じだ。砂漠の上に建っていように見えるけれど、砂の上に建つなんて。土台はどうなっているのかな? こういうところ、異世界というか幽世だから砂の上でも安定して建てるのだろうか。突如起こった砂嵐に城の様子からみても、そういう事もあり得そうだ。
いきなり砂が舞い上がった、再び砂嵐だ。だが一瞬でおさまると、城までの道のりに深紅のカーペットが敷かれていた。そして城の方から……背中に赤い花で埋め尽くされた鞍(?)をつけた金色の象が向かって来る。よく見ると、象を従えるようにして数名の白っぽい服装に身を包んだ従者たちがが歩みを進めている。近くまで来ると、象と従者達は立ち止まった。象はお辞儀をするように頭を低く下げ、従者達は跪いた。恐らく、国王に挨拶をしているのだろう。白っぽいと感じた従者達の衣装は、ベージュ色に統一されていた。頭にターバンを巻き。服装はさながらシンドバッドみたいだ。従者は三人ほど居た。
……いよいよ、風空界の城へと向かうのか……
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