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第五十五話
アイテムとのコミュニケーション、まずは名付けだ!
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「……本当に、宜しいのですか?」
ヤケに心配そうなメフィストフェレス。悪魔・妖魔族が総力を持って助けられたりしたら……そりゃ心強いし瞬時に安全が確保されるだろうさ。けど、あくまで一時的なもんだ。それに、下手に繋がりを持つと後々面倒な事になりそうだしな。王子やリアンたちに迷惑かける訳には行かね-し。
「あぁ、その方がお互いの為だとも思うからな」
「……ですが、この度訪れるであろうピンチはその……はっきり申し上げますと命の危険がありますので、こちらとしてもかなり心配をせざるを得ないのでございますよ」
「それは有り難いな。けど、そちら側にとってはそこまで俺に入れこむ必要もないだろう?」
うん、そうだよ。なーんか裏がありそうなんだ。そりゃ、死にたくはねーけどさ。
「それはそうですが、偶然という御縁でお会い出来て、しかも人間には珍しく無欲で純粋な方でしたので。私共としても気になるのですよ。特に、私などは数多くの人間と契約を交わし、長きに渡って接して参りました。どの人間も、ある程度のお金や地位を手にしますと、最終的には欲望に負けて自滅してしまう。ですから、大いにあなたと言う人間に興味があるのですよ」
やっぱりな。俺がどこまで無欲の状態でいられるか見てみたい、てか? 冗談じゃねーや。それに……
「ははは、そりゃ買い被り過ぎだよ。俺はただ、己の器を知っているだけさ。器以上のものを望めば、自滅するのは当たり前だ。だから、もしその大ピンチとやらで俺が死ぬような事になったら、それはそこまでの運だった、て事だろうよ。それに、せっかくのアイテムも使いこなせないようなら、俺はそのアイテムに相応しい器じゃなかった、て事だろうさ」
メフィストフェレスは微笑む。真っ赤な唇が裂けたように見えるからゾッとする。
「……頑固な方だ。分かりました。では、今後はあなたとアイテムが直接コンタクトを取っていけるように契約の書き替えの秘術を行いましょう。あなたの血液が少々必要となります。左手薬指をお借りしますよ。手の平を天に向けて左手をお出し下さい」
痛いの嫌だな、なんて思いつつ素直に従った。血の契約が必要なのは何となく分かる。ちょうど、左手首にアイテムをはめているしな。
「目は閉じても開けていても構いませんが、終わるまでの間はそのまま静かに、じっとしていてくださいね」
「分かった」
悪魔の魔法って生贄を捧げて、妖し気なものをグツグツ煮込んだものを大釜に溜め込んで……なんてイメージがあるけど。メフィストフェレスは目を閉じたようだ。ピエロメイクが濃すぎてよく見えないけど、獰猛で狡猾なハイエナみたいな目が閉じられたのは見て取れた。そしてサッと右手をあげると、手の平がボーッと蛍が群がったみたいに光始めた。それはやがて、短剣をかたどる。闇色の短剣だ。暗闇の中でも分かる。だって蛍みたな光が点々と短剣の輪郭をかたどっているから。彼は剣を掲げたまま口を開いた。
「……深淵の闇の奥より生まれし者よ、我は混沌の闇の者也。契約による戒めを解き、高椿惟光と新たなる契りを交わし給え。闇から光へ、光から闇へ、炎から風へ、風から炎へ、大地から水底へ、水底から大地へ、混沌から天へ、天から混沌へ、偉大なる者よ! 血の契約を交わし給え」
それはとても厳かな光景だった。彼は静かに短剣をふりおろし、俺の左手薬指の先に触れる。少しだけチクッとすると同時に熱く感じた。その剣先を、ブレスレットに翳す。ポタッと剣先から雫が落ちた。俺の血だ。それはボーッと青白い炎のように燃え上がり、ブレスレット全体を時計回りに包み込んだ。青白い炎のブレスレットをはめている気分だ。不思議と熱く感じない。やがて炎はパッと散った。キラキラと光の欠片を残して。そして再び元の銀色ブレスレットに戻った。
「これで終了です。後はアイテムとコミュニケーションを取って仲良くなってください。必ずコンタクトが取れるようになりますから。もし反抗してくるようなら、お名前を告げて主人である事を強調してください」
「仲良くなるコツは?」
「なぁなぁはいけません、どちらが主人であるか分からせないと。そうですね、野生の狼を赤ちゃんから育てる、そういった感覚が分かり易いかもしれません。食べ物も飲み物も必要ありませんが、時々柔らかい布で拭いてお手入れをしてください」
「呪文は必要?」
「いいえ。もうあなたとアイテム、一から始める真っ白な関係ですから呪文はあなたが自由に考えてくださって構いません。ただし、考えた呪文はそのまま貫くこと。変えたりしないでください、アイテムが混乱しますから。呪文は間違えたら最初から唱え直せば大丈夫。基本は互いの名前を入れる事、でしょうか」
「アイテムの名前は?」
「性別も決まってないですからあなたが決めて名前をつけてあげてください。このアイテムの力は『偶然を味方につける』です。早めにコミュニケーションを取って一大ピンチに備える事をお勧めします。もし、使い方で不明な点があれば、そちらにある『魔術辞典の第三巻』に載っておりますよ。ではこの辺で」
と頭を下げ、消えちまった。やっぱり一方的過ぎるけど、これでもうあちらとは縁が切れた、て事だろうな。次に繋げる言葉を言わなかったもん。
そんな訳で、俺は今部屋に戻って来て一人ソファの上で寛いでいる。左手首の銀のブレスレットをを見つめながら。
「呪文も俺が考えるのかぁ。なんか、異世界ファンタジーな雰囲気出て来たなぁ。俺は高月惟光、お前の主人だ。宜しくな。なぁ、なんて名前が良い?」
と話しかけてみる。……傍からみたら完全に怪しい奴だ。シーンとしたまま、アイテムが答える筈もなく。
野生の狼の赤ちゃんか、まずは名付けからだよな。適当に名前を言ってみるか。
「偶然を味方につける力を持つから、うーん……Felixなんかどうだ? 幸福な、て意味がある」
「……」
「Fortuneなんかは? 幸運とか運命とかいう意味だ」
「……」
「ダメか。じゃ、じゃぁ……三度めの正直だ……Fors、なんてのはどうだ? ローマ神話で『偶然、チャンスを司る神』の名前なんだ」
おっ! ブレスレットがじんわりと熱くなって来た気がした。もしや、コミュニケーションが取れるか?
ヤケに心配そうなメフィストフェレス。悪魔・妖魔族が総力を持って助けられたりしたら……そりゃ心強いし瞬時に安全が確保されるだろうさ。けど、あくまで一時的なもんだ。それに、下手に繋がりを持つと後々面倒な事になりそうだしな。王子やリアンたちに迷惑かける訳には行かね-し。
「あぁ、その方がお互いの為だとも思うからな」
「……ですが、この度訪れるであろうピンチはその……はっきり申し上げますと命の危険がありますので、こちらとしてもかなり心配をせざるを得ないのでございますよ」
「それは有り難いな。けど、そちら側にとってはそこまで俺に入れこむ必要もないだろう?」
うん、そうだよ。なーんか裏がありそうなんだ。そりゃ、死にたくはねーけどさ。
「それはそうですが、偶然という御縁でお会い出来て、しかも人間には珍しく無欲で純粋な方でしたので。私共としても気になるのですよ。特に、私などは数多くの人間と契約を交わし、長きに渡って接して参りました。どの人間も、ある程度のお金や地位を手にしますと、最終的には欲望に負けて自滅してしまう。ですから、大いにあなたと言う人間に興味があるのですよ」
やっぱりな。俺がどこまで無欲の状態でいられるか見てみたい、てか? 冗談じゃねーや。それに……
「ははは、そりゃ買い被り過ぎだよ。俺はただ、己の器を知っているだけさ。器以上のものを望めば、自滅するのは当たり前だ。だから、もしその大ピンチとやらで俺が死ぬような事になったら、それはそこまでの運だった、て事だろうよ。それに、せっかくのアイテムも使いこなせないようなら、俺はそのアイテムに相応しい器じゃなかった、て事だろうさ」
メフィストフェレスは微笑む。真っ赤な唇が裂けたように見えるからゾッとする。
「……頑固な方だ。分かりました。では、今後はあなたとアイテムが直接コンタクトを取っていけるように契約の書き替えの秘術を行いましょう。あなたの血液が少々必要となります。左手薬指をお借りしますよ。手の平を天に向けて左手をお出し下さい」
痛いの嫌だな、なんて思いつつ素直に従った。血の契約が必要なのは何となく分かる。ちょうど、左手首にアイテムをはめているしな。
「目は閉じても開けていても構いませんが、終わるまでの間はそのまま静かに、じっとしていてくださいね」
「分かった」
悪魔の魔法って生贄を捧げて、妖し気なものをグツグツ煮込んだものを大釜に溜め込んで……なんてイメージがあるけど。メフィストフェレスは目を閉じたようだ。ピエロメイクが濃すぎてよく見えないけど、獰猛で狡猾なハイエナみたいな目が閉じられたのは見て取れた。そしてサッと右手をあげると、手の平がボーッと蛍が群がったみたいに光始めた。それはやがて、短剣をかたどる。闇色の短剣だ。暗闇の中でも分かる。だって蛍みたな光が点々と短剣の輪郭をかたどっているから。彼は剣を掲げたまま口を開いた。
「……深淵の闇の奥より生まれし者よ、我は混沌の闇の者也。契約による戒めを解き、高椿惟光と新たなる契りを交わし給え。闇から光へ、光から闇へ、炎から風へ、風から炎へ、大地から水底へ、水底から大地へ、混沌から天へ、天から混沌へ、偉大なる者よ! 血の契約を交わし給え」
それはとても厳かな光景だった。彼は静かに短剣をふりおろし、俺の左手薬指の先に触れる。少しだけチクッとすると同時に熱く感じた。その剣先を、ブレスレットに翳す。ポタッと剣先から雫が落ちた。俺の血だ。それはボーッと青白い炎のように燃え上がり、ブレスレット全体を時計回りに包み込んだ。青白い炎のブレスレットをはめている気分だ。不思議と熱く感じない。やがて炎はパッと散った。キラキラと光の欠片を残して。そして再び元の銀色ブレスレットに戻った。
「これで終了です。後はアイテムとコミュニケーションを取って仲良くなってください。必ずコンタクトが取れるようになりますから。もし反抗してくるようなら、お名前を告げて主人である事を強調してください」
「仲良くなるコツは?」
「なぁなぁはいけません、どちらが主人であるか分からせないと。そうですね、野生の狼を赤ちゃんから育てる、そういった感覚が分かり易いかもしれません。食べ物も飲み物も必要ありませんが、時々柔らかい布で拭いてお手入れをしてください」
「呪文は必要?」
「いいえ。もうあなたとアイテム、一から始める真っ白な関係ですから呪文はあなたが自由に考えてくださって構いません。ただし、考えた呪文はそのまま貫くこと。変えたりしないでください、アイテムが混乱しますから。呪文は間違えたら最初から唱え直せば大丈夫。基本は互いの名前を入れる事、でしょうか」
「アイテムの名前は?」
「性別も決まってないですからあなたが決めて名前をつけてあげてください。このアイテムの力は『偶然を味方につける』です。早めにコミュニケーションを取って一大ピンチに備える事をお勧めします。もし、使い方で不明な点があれば、そちらにある『魔術辞典の第三巻』に載っておりますよ。ではこの辺で」
と頭を下げ、消えちまった。やっぱり一方的過ぎるけど、これでもうあちらとは縁が切れた、て事だろうな。次に繋げる言葉を言わなかったもん。
そんな訳で、俺は今部屋に戻って来て一人ソファの上で寛いでいる。左手首の銀のブレスレットをを見つめながら。
「呪文も俺が考えるのかぁ。なんか、異世界ファンタジーな雰囲気出て来たなぁ。俺は高月惟光、お前の主人だ。宜しくな。なぁ、なんて名前が良い?」
と話しかけてみる。……傍からみたら完全に怪しい奴だ。シーンとしたまま、アイテムが答える筈もなく。
野生の狼の赤ちゃんか、まずは名付けからだよな。適当に名前を言ってみるか。
「偶然を味方につける力を持つから、うーん……Felixなんかどうだ? 幸福な、て意味がある」
「……」
「Fortuneなんかは? 幸運とか運命とかいう意味だ」
「……」
「ダメか。じゃ、じゃぁ……三度めの正直だ……Fors、なんてのはどうだ? ローマ神話で『偶然、チャンスを司る神』の名前なんだ」
おっ! ブレスレットがじんわりと熱くなって来た気がした。もしや、コミュニケーションが取れるか?
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