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第五十二話
Andante Cantabile
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「前にも少し話したんだけどね」
と王子は前置きをしてから静かに話し始めた。穏やかな笑みを浮かべながら。それでもやっぱり、少し緊張する。俺、小心者につき……て感じで。よく言えば慎重、と言えなくもないけど。なんだかなぁ。
「リアンとさ、惟光の能力と適性を活かした仕事を考えている、て話した事あるでしょ?」
あぁ……以前、確かに。
「はい」
「あれね、ほぼ決まったんだ」
わぁ! 俺の特性を活かした仕事が見つかったのか!? 是非とも全力を傾けたいぞ!
「そうなんですね! その仕事とは一体……」
「ふふふ、そう焦らないで。焦ると惟光、また無理しちゃうから」
面目ない……
「失礼しました、気を付けます」
「うん、でもそんなところもまた、惟光の美点の一つでもあるんだけどね」
王子は軽やかに微笑みながら言った。チューベローズの甘やかな香りが強く漂っているせいか、王子がやたら艶っぽく見える。確かこの香りって、ヴィクトリア調時代では「艶めかしさ」「危険な遊び」「夜の女王」とかいう意味合いがあったんだよな……
「それで、そのお仕事なんだけどね、リアンと惟光が居た世界の色々な仕事を調べたんだ。どうせならこちらの世界にはない新しい仕事の方が良いな、て思ってね」
うん、それは非常に有り難い。だって既存の仕事だとどうしても以前就いていた人と比較されて『ムササビの五能』って烙印押されそうだもんな。
「それは光栄です。凄く嬉しいです」
「だよね、良かった。……それでね、まず一つは子供の家庭教師なんかどうかな、て」
「家庭教師、ですか?」
数か月だけ、アルバイトはした事あったなぁ。
「うん、こっちの世界では貴族階級の子供たちには侍女か侍従、もしくは専属の教育係りが家庭教師の役割を果たすんだけどね。あ、因みに普通の家庭の子供たちは学校に通うシステムだよ」
なるほど、教育に関しては十八、九世紀あたりのイギリスみたいな感じか。じゃぁ、俺の出る幕は無いんじゃ……
「勉強を教える家庭教師じゃなくてね、幼児の情操教育を教える家庭教師、ていうのを考えているんだ。彩光界だけじゃなく全世界のね」
「情操教育、ですか?」
「うん。風空界の王から直々にね、惟光にセドリック君の情操教育をして貰えないか? て打診が来たのがきっかけで閃いたんだよ。勉強や武術なんかは教えられても、なかなか道徳的な思考を教えるのは難しいからね。結構、貴族の子供たちって我儘に成長するケースが少なくないんだ」
ちょっとまて、風空界の王が俺に?
「風空界の国王陛下が、ですか?」
声が震えちまうぜ。畏れ多すぎて……
「うん、惟光、物語作って語り聞かせでしょ?」
「あ、はい」
「あれでね、自分で感じて自分で決めて自分で行動する力と、周りを思いやる道徳心が芽生えたてきたらしいよ」
王子は微笑んだ。チューベローズの花の白さが、王子の肌と重なるように感じる。
「惟光、お話作るの好きだし、楽しめるんじゃないかな。勿論、どう教えるのかは任せるけどね」
なんか、ちょっとやってみたい気もちが湧いて来たりして。うん、なんだか楽しそうだ。物語創作が出来て、何よりも同業者が居ない、ていうのが最大の魅力だな。
「何だか楽しみです」
「きっと、大丈夫だよ。それとね、もう一つ」
まだあるのか! 嬉しいぞ! やっと役に立てるかな。お役に立ちたいな。
「新人や転職希望者の職業・人事相談なんかどうかな、て」
「どのようなお仕事になりますでしょうか?」
ハローワークの職員みたいな感じかな?
「惟光の人の本質を見抜く力を最大に発揮して貰ってね、例えば新人をどの部署に就かせるのが向いているか。適材適所を提案する感じかな。勿論、全世界のね」
あー、何となく仕事内容が分かるぞ。
「興味出てきました、こちらも魅力的です」
「ね! 惟光の能力と適性を最大に活かしてあげたいから。最初はね、僕の専属執事で。行く行くは執事長に、と思っていたんだけど、それだとモロに嫉妬や足の引っ張り合いやら、そういう仕事以外の対処の方が多くなる時もあるから、惟光向きじゃないな、て」
こわっ……それは敬遠したい。
「殿下、本当に身に余る光栄です。感謝しかありません。早く体を回復させて頑張りたいです」
「うん、焦らず行こう。どちらも新しい職種で初めての試みなんだし。僕達も初の試みだからね」
「はい!」
「あ、そうそう。もし当初の予定通り惟光は執事で、執事長になった場合、リアンはね……」
そうそう、これなんだ。他の近侍たちは王太子殿下の元か国王陛下のお子さまの御縁なんかで形式上は栄転となる、て聞いたけど……。リアンはどうなるのか気にはなってたけど、俺から聞くのは変だもんな。
「その場合、彼はエターナル王家全ての従物総帥として君臨して貰うつもりだったんだ」
なるほど!
「さようでしたか!」
うーん、似合いそうだ。だけど従者たちは胃に穴が開きそうだな。まぁ、仕事には適度な緊張感は大事だもんな。
「ね、なんだかしっくりくるでしょ?」
「確かに!」
それから互いに見つめ合った。不意に真顔になった王子に鼓動が踊り出す。王子の瞳が、ルビーレッドから深い紫色へと移り変わる。ゆっくりと立ち上がり、俺の背後へと回った。まるで白鳥が左右の翼を優雅に広げるようにして俺の肩を抱き締めた。バニラと薔薇の香りが鼻をくすぐる。王子の香りだ。
「それとね、この場所へ来る方法を教えるね」
と囁くように言った。右頬にかかる吐息に、頭の芯が痺れたように白濁する。甘やかな快楽の予感に……
「やり方はね、まず……」
王子はAndante Cantabile……まさに、『歩くような速さで歌うように』囁いた。
と王子は前置きをしてから静かに話し始めた。穏やかな笑みを浮かべながら。それでもやっぱり、少し緊張する。俺、小心者につき……て感じで。よく言えば慎重、と言えなくもないけど。なんだかなぁ。
「リアンとさ、惟光の能力と適性を活かした仕事を考えている、て話した事あるでしょ?」
あぁ……以前、確かに。
「はい」
「あれね、ほぼ決まったんだ」
わぁ! 俺の特性を活かした仕事が見つかったのか!? 是非とも全力を傾けたいぞ!
「そうなんですね! その仕事とは一体……」
「ふふふ、そう焦らないで。焦ると惟光、また無理しちゃうから」
面目ない……
「失礼しました、気を付けます」
「うん、でもそんなところもまた、惟光の美点の一つでもあるんだけどね」
王子は軽やかに微笑みながら言った。チューベローズの甘やかな香りが強く漂っているせいか、王子がやたら艶っぽく見える。確かこの香りって、ヴィクトリア調時代では「艶めかしさ」「危険な遊び」「夜の女王」とかいう意味合いがあったんだよな……
「それで、そのお仕事なんだけどね、リアンと惟光が居た世界の色々な仕事を調べたんだ。どうせならこちらの世界にはない新しい仕事の方が良いな、て思ってね」
うん、それは非常に有り難い。だって既存の仕事だとどうしても以前就いていた人と比較されて『ムササビの五能』って烙印押されそうだもんな。
「それは光栄です。凄く嬉しいです」
「だよね、良かった。……それでね、まず一つは子供の家庭教師なんかどうかな、て」
「家庭教師、ですか?」
数か月だけ、アルバイトはした事あったなぁ。
「うん、こっちの世界では貴族階級の子供たちには侍女か侍従、もしくは専属の教育係りが家庭教師の役割を果たすんだけどね。あ、因みに普通の家庭の子供たちは学校に通うシステムだよ」
なるほど、教育に関しては十八、九世紀あたりのイギリスみたいな感じか。じゃぁ、俺の出る幕は無いんじゃ……
「勉強を教える家庭教師じゃなくてね、幼児の情操教育を教える家庭教師、ていうのを考えているんだ。彩光界だけじゃなく全世界のね」
「情操教育、ですか?」
「うん。風空界の王から直々にね、惟光にセドリック君の情操教育をして貰えないか? て打診が来たのがきっかけで閃いたんだよ。勉強や武術なんかは教えられても、なかなか道徳的な思考を教えるのは難しいからね。結構、貴族の子供たちって我儘に成長するケースが少なくないんだ」
ちょっとまて、風空界の王が俺に?
「風空界の国王陛下が、ですか?」
声が震えちまうぜ。畏れ多すぎて……
「うん、惟光、物語作って語り聞かせでしょ?」
「あ、はい」
「あれでね、自分で感じて自分で決めて自分で行動する力と、周りを思いやる道徳心が芽生えたてきたらしいよ」
王子は微笑んだ。チューベローズの花の白さが、王子の肌と重なるように感じる。
「惟光、お話作るの好きだし、楽しめるんじゃないかな。勿論、どう教えるのかは任せるけどね」
なんか、ちょっとやってみたい気もちが湧いて来たりして。うん、なんだか楽しそうだ。物語創作が出来て、何よりも同業者が居ない、ていうのが最大の魅力だな。
「何だか楽しみです」
「きっと、大丈夫だよ。それとね、もう一つ」
まだあるのか! 嬉しいぞ! やっと役に立てるかな。お役に立ちたいな。
「新人や転職希望者の職業・人事相談なんかどうかな、て」
「どのようなお仕事になりますでしょうか?」
ハローワークの職員みたいな感じかな?
「惟光の人の本質を見抜く力を最大に発揮して貰ってね、例えば新人をどの部署に就かせるのが向いているか。適材適所を提案する感じかな。勿論、全世界のね」
あー、何となく仕事内容が分かるぞ。
「興味出てきました、こちらも魅力的です」
「ね! 惟光の能力と適性を最大に活かしてあげたいから。最初はね、僕の専属執事で。行く行くは執事長に、と思っていたんだけど、それだとモロに嫉妬や足の引っ張り合いやら、そういう仕事以外の対処の方が多くなる時もあるから、惟光向きじゃないな、て」
こわっ……それは敬遠したい。
「殿下、本当に身に余る光栄です。感謝しかありません。早く体を回復させて頑張りたいです」
「うん、焦らず行こう。どちらも新しい職種で初めての試みなんだし。僕達も初の試みだからね」
「はい!」
「あ、そうそう。もし当初の予定通り惟光は執事で、執事長になった場合、リアンはね……」
そうそう、これなんだ。他の近侍たちは王太子殿下の元か国王陛下のお子さまの御縁なんかで形式上は栄転となる、て聞いたけど……。リアンはどうなるのか気にはなってたけど、俺から聞くのは変だもんな。
「その場合、彼はエターナル王家全ての従物総帥として君臨して貰うつもりだったんだ」
なるほど!
「さようでしたか!」
うーん、似合いそうだ。だけど従者たちは胃に穴が開きそうだな。まぁ、仕事には適度な緊張感は大事だもんな。
「ね、なんだかしっくりくるでしょ?」
「確かに!」
それから互いに見つめ合った。不意に真顔になった王子に鼓動が踊り出す。王子の瞳が、ルビーレッドから深い紫色へと移り変わる。ゆっくりと立ち上がり、俺の背後へと回った。まるで白鳥が左右の翼を優雅に広げるようにして俺の肩を抱き締めた。バニラと薔薇の香りが鼻をくすぐる。王子の香りだ。
「それとね、この場所へ来る方法を教えるね」
と囁くように言った。右頬にかかる吐息に、頭の芯が痺れたように白濁する。甘やかな快楽の予感に……
「やり方はね、まず……」
王子はAndante Cantabile……まさに、『歩くような速さで歌うように』囁いた。
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