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夜が来て、そして……
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夜が来た。
ユアはトッドがいつもしているような薄い笑みを浮かべてトッドを装っている。
もうトッドもそれを見て動じたりはしない。ユアの気持ちがわかっていたから、知らんぷりで自分もユアになりきってネイスと隣同士、指を絡めていた。
「ネイスさん、きて……」
ユアが発するトッドの声音が、少し震えていることに気付いたのはトッドだけだった。何も知らないネイスはためらいもなくその身体に跨り、雑に後ろを慣らし始める。
「あうっ……うう」
「……? 痛い? ですか?」
「えっ……あ、その……いえ…………」
健気に笑顔で返すユア。身体が慣れていても、はじめての行為に声が出てしまう。いつもただの一音も発さずネイスとの行為をやり遂げているトッドを、ユアは改めて尊敬していた。
ネイスはいつものルーチンだと言わんばかりにさして気遣いもせずトッドの後孔をほぐし、己の猛りを……一気に奥まで、ブチンと突き入れてしまった。
「ああっ……♡」
ユアの処女喪失の一声に、トッドのほうが赤面してしまう。
そういえばユア様は聖女なのにこんなことをして大丈夫なのだろうか。いや、あれは僕の身体だし、ユア様の身体は穢れていないのだから大丈夫……だよね?
「ああ……ああっ……あ~~♡」
間伸びする声は明らかにいつもと様子が違う。さすがにネイスも腰を止めて、トッドであろう少年の前髪をかき上げその顔色を覗き込む。
「トッド……?具合が悪いんですか……?」
「はひゅ……いえ……うるさくてごめんなさぁい……大丈夫なので、いつも通り使ってくだひゃあい……♡」
ゴクリ……
ネイスが唾を飲む音が、トッドには聴こえた。
やはり身体が違ってもネイスはユアの内面に惹かれるものがあるらしい。無意識に両手でその頬を包んで、感じ入る「ユアの」表情に食い入りながら、ピストンを始めてしまった。
「ハア……ハア……」
「あ、う、あうう~ッ……声、出ひゃうぅ……ごめんにゃ……ひゃい……♡」
「ハー! ハー!」
「ネイス?」
たまらずトッドが声をかけた。ハッとして振り向くネイス。
本命を放置して、違う子との行為に没頭してしまった。
焦って引き寄せたので、トッドはユアの顔面に思い切り尻もちをついてしまう。
「あっ……!」
「ユア様、ユア様……愛しています……」
「ふあっ♡」
慌てて腰を浮かそうとするが、それより早くネイスが首筋に唇を寄せてきたので一瞬で脱力してしまった。
レロレロ、ジュッジュツ……熱心に舐めたくられ、トッドも声を我慢できない。
挿入されても無言でいられるのに……こうも情熱的に耳元で愛をぶつけられては、なんだかもう、無理だ。
ずっと求めていた。
この人の間近の言葉を。
眼差しを。キスを。愛撫を……。
「あっあっ……あぁん、ネイス……きもちぃ……もっとしてぇ……♡」
「フッ……!!」
「は、は、はやいぃん……らめ、らめぇ……あぁんっ……♡」
下で耐えるユアも大変そうだ。いきり立ったネイスが乱暴に突き上げるものだから、突然押し寄せる快楽を押し留めようとネイスの腰に足を巻き付けてしまう。
いつもより積極的なユアとトッドが、いつもとは違う様子で妖艶に喘いでいる。みだらな少年声のハーモニーにネイスはとことん触発された。夢中でユアのナカに肉棒をねっとりと擦り付け、トッドの唇を貪る。
「んふ、んん……♡ もっと突いて、ネイス、ネイス~♡」
「ハア~……! ハア~……!」
「はう♡ はう♡ らめ♡ らめ♡ イくん♡ イくん~~!!♡♡」
ユアらしからぬ下品な喘ぎ声にネイスのみならずトッドまで興奮した。
ユア様が感じていらっしゃる。
このために僕の身体は、存在はここにあったのだ。
我慢できずユアの顔面にわずかに尻を擦り付けて興奮を伝える。その間も猛りきったネイスに首筋をガブガブと噛まれて、トッドはその激しさに恍惚とする。
「ネイスぅ、このまま中に出して♡ 中がいいの♡ ユア、中がいいのっ♡♡」
「ああすごいっ、すごいっ、ユア様!! ユア様ッ~~……!!」
「ひん!♡ ひん!♡ くりゅう!♡ ナカにきちゃううッ!♡ らめらめらめえ~♡♡♡」
ドプッ……♡♡
ネイスの腰が重くなり……
緩慢な動きと満足げなため息。ユアもトッドもメロメロで、それぞれの身体を擦り寄せる。
「ああ、すごかったですよ……ユア様……」
「ああん、ネイス……愛してるぅ……♡」
「ユア様……♡」
チュッチュッ……いつまでも唇を食み合う二人をよそに、ユアもまた貫かれた余韻に浸っていた。
あんな大きなモノが出たり入ったりして、大人の男の人の身体が全力でぶつかってきて……こんな……野蛮な……♡
これをしないなんてウソだ、ホンモノの恋愛じゃない……もっとネイスの劣情を胎内にぶちこまれてかき回される、ホンモノの《性行為》がしたい……♡
トッドとのキスが良すぎてネイスがふたたび腰を揺すり始める。
ユアは従順なペットのように緩く股を広げて、トッドは長く舌を伸ばしてネイスの気を引き……二人の少年は、切実に求めていた愛する男との行為に、ふたたびハマっていく……。
ユアはトッドがいつもしているような薄い笑みを浮かべてトッドを装っている。
もうトッドもそれを見て動じたりはしない。ユアの気持ちがわかっていたから、知らんぷりで自分もユアになりきってネイスと隣同士、指を絡めていた。
「ネイスさん、きて……」
ユアが発するトッドの声音が、少し震えていることに気付いたのはトッドだけだった。何も知らないネイスはためらいもなくその身体に跨り、雑に後ろを慣らし始める。
「あうっ……うう」
「……? 痛い? ですか?」
「えっ……あ、その……いえ…………」
健気に笑顔で返すユア。身体が慣れていても、はじめての行為に声が出てしまう。いつもただの一音も発さずネイスとの行為をやり遂げているトッドを、ユアは改めて尊敬していた。
ネイスはいつものルーチンだと言わんばかりにさして気遣いもせずトッドの後孔をほぐし、己の猛りを……一気に奥まで、ブチンと突き入れてしまった。
「ああっ……♡」
ユアの処女喪失の一声に、トッドのほうが赤面してしまう。
そういえばユア様は聖女なのにこんなことをして大丈夫なのだろうか。いや、あれは僕の身体だし、ユア様の身体は穢れていないのだから大丈夫……だよね?
「ああ……ああっ……あ~~♡」
間伸びする声は明らかにいつもと様子が違う。さすがにネイスも腰を止めて、トッドであろう少年の前髪をかき上げその顔色を覗き込む。
「トッド……?具合が悪いんですか……?」
「はひゅ……いえ……うるさくてごめんなさぁい……大丈夫なので、いつも通り使ってくだひゃあい……♡」
ゴクリ……
ネイスが唾を飲む音が、トッドには聴こえた。
やはり身体が違ってもネイスはユアの内面に惹かれるものがあるらしい。無意識に両手でその頬を包んで、感じ入る「ユアの」表情に食い入りながら、ピストンを始めてしまった。
「ハア……ハア……」
「あ、う、あうう~ッ……声、出ひゃうぅ……ごめんにゃ……ひゃい……♡」
「ハー! ハー!」
「ネイス?」
たまらずトッドが声をかけた。ハッとして振り向くネイス。
本命を放置して、違う子との行為に没頭してしまった。
焦って引き寄せたので、トッドはユアの顔面に思い切り尻もちをついてしまう。
「あっ……!」
「ユア様、ユア様……愛しています……」
「ふあっ♡」
慌てて腰を浮かそうとするが、それより早くネイスが首筋に唇を寄せてきたので一瞬で脱力してしまった。
レロレロ、ジュッジュツ……熱心に舐めたくられ、トッドも声を我慢できない。
挿入されても無言でいられるのに……こうも情熱的に耳元で愛をぶつけられては、なんだかもう、無理だ。
ずっと求めていた。
この人の間近の言葉を。
眼差しを。キスを。愛撫を……。
「あっあっ……あぁん、ネイス……きもちぃ……もっとしてぇ……♡」
「フッ……!!」
「は、は、はやいぃん……らめ、らめぇ……あぁんっ……♡」
下で耐えるユアも大変そうだ。いきり立ったネイスが乱暴に突き上げるものだから、突然押し寄せる快楽を押し留めようとネイスの腰に足を巻き付けてしまう。
いつもより積極的なユアとトッドが、いつもとは違う様子で妖艶に喘いでいる。みだらな少年声のハーモニーにネイスはとことん触発された。夢中でユアのナカに肉棒をねっとりと擦り付け、トッドの唇を貪る。
「んふ、んん……♡ もっと突いて、ネイス、ネイス~♡」
「ハア~……! ハア~……!」
「はう♡ はう♡ らめ♡ らめ♡ イくん♡ イくん~~!!♡♡」
ユアらしからぬ下品な喘ぎ声にネイスのみならずトッドまで興奮した。
ユア様が感じていらっしゃる。
このために僕の身体は、存在はここにあったのだ。
我慢できずユアの顔面にわずかに尻を擦り付けて興奮を伝える。その間も猛りきったネイスに首筋をガブガブと噛まれて、トッドはその激しさに恍惚とする。
「ネイスぅ、このまま中に出して♡ 中がいいの♡ ユア、中がいいのっ♡♡」
「ああすごいっ、すごいっ、ユア様!! ユア様ッ~~……!!」
「ひん!♡ ひん!♡ くりゅう!♡ ナカにきちゃううッ!♡ らめらめらめえ~♡♡♡」
ドプッ……♡♡
ネイスの腰が重くなり……
緩慢な動きと満足げなため息。ユアもトッドもメロメロで、それぞれの身体を擦り寄せる。
「ああ、すごかったですよ……ユア様……」
「ああん、ネイス……愛してるぅ……♡」
「ユア様……♡」
チュッチュッ……いつまでも唇を食み合う二人をよそに、ユアもまた貫かれた余韻に浸っていた。
あんな大きなモノが出たり入ったりして、大人の男の人の身体が全力でぶつかってきて……こんな……野蛮な……♡
これをしないなんてウソだ、ホンモノの恋愛じゃない……もっとネイスの劣情を胎内にぶちこまれてかき回される、ホンモノの《性行為》がしたい……♡
トッドとのキスが良すぎてネイスがふたたび腰を揺すり始める。
ユアは従順なペットのように緩く股を広げて、トッドは長く舌を伸ばしてネイスの気を引き……二人の少年は、切実に求めていた愛する男との行為に、ふたたびハマっていく……。
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