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静かな室内に息使いだけが漏れていた。
「……んっ……ぁ……もう……無理……」
懇願する小さな声がする。
浅葱は黙ったまま、匠の体の中心で再びその動きを止めた。
それはもう幾度となく繰り返された行為だった。
匠が昇り詰めようとすると、浅葱の動きが止まるのだ。
「お願い……もう……じらさないで……。
……っ……んっ……」
「なんだもう無理なのか?」
少し挑発するように笑みながら、浅葱の瞳が匠を見つめる。
「…………もう……イキたい……」
「もう終わりか? これしきで根を上げるとはな……」
自分の下で組み伏される匠の頭を撫でると、
「じゃあ、うつ伏せになれ」
浅葱は匠を見つめたままそう言った。
「……いやだ……今日は、このままで……」
ピクリと体を震わせ、匠は浅葱を見上げ、首を横に振りながら訴える。
「ではダメだ。これで終わりだ」
浅葱はそれだけ言うと、繋がった体を外しかける。
「……んっ……抜かない……で……。
お願い……」
匠は目を伏せ、諦めたように腕を伸ばす。
浅葱の引き締まった体に抱きつくようにして、自ら繋がったままの体をしなやかに動かしていく。
それだけでも違う部位に快感が湧く。
匠は声を上げそうになるのを必死に堪えながら、ゆっくりと体をうつ伏せた。
浅葱の目が匠の背中を見つめていた。
「……まだ痛むか……?」
「少し……」
視線が痛いほどだった。
匠は腕で顔を隠し、強く目を閉じて、その視線をできるだけ感じないように小さく答えた。
「そうか……」
浅葱の長い指がそっと背中に触れる。
「……んっ……お願い……。
あまり……見ないで……。
触ら……ないで……」
匠の声がまた少し震える。
「匠……この傷、まだ見られるのは嫌か……?」
目の前の匠の背中に彫られた“刻印”を、ゆっくり指でなぞりながら浅葱が尋ねた。
匠は黙ったままコクンと頷く。
浅葱はそれ以上、何も言わなかった。
黙って匠の腰を引き寄せると、再び自らを突き立て、動かし始める。
「……ぁっ……ん……!
……んっ……!」
うつ伏せたまま、手元のシーツを握り締めて喘ぐ匠の声と共に、背中の龍蛇が徐々に息衝き脈動を始める。
その刻印は龍と蛇。
匠とハルが躰を繋いた証。
匠の体内に侵入し、犯そうとする者を見定める神判だ。
「あ……浅葱……さん……もう……イク……。
……いかせて……」
その匠の声に、浅葱の動きが止まることはもうなかった。
浅葱の右手が匠の右手を覆うようにして上から指を絡め、左手でグイと太腿を引き寄せると、激しく体内を責め立てる。
湿った音が更に大きくなった頃、
「あ……あっ……んっっ……!
あさ……ぎ……さ……。
もぅ……無理……!
…………んっぁあッッ……!」
龍蛇が鎌首を持ち上げる。
それはあまりにも美しく、神々しく、艶めかしい姿だった。
蛇に認められた者のみが見る事のできる、刻印の真の姿……。
ビクンと匠の背中が仰け反り、浅葱の手を握り締めたまま、その精を放出する。
と、同時に浅葱の動きも止まった。
しっかりと匠の背中を抱くようにして、浅葱のモノが匠の体内でトクトクと激しく脈打つ。
ハァ……ハァ……
ハァ……ハァ……
まだ肩で喘ぐ匠を、浅葱がそっと振り向かせ、その唇を塞いだ。
「……んっ……浅葱……さん……」
匠もしっかりと、注ぎ込まれる浅葱を感じ取っていた。
「匠、もう少し体が良くなったら……、
歩けるようになったら、あの場所へ行こう。もう一度」
それはあのうるさかった場所――
浅葱が一番大事だと言った場所の事だ。
浅葱の膝の上で背後から耳元に囁かれたその言葉に、匠が嬉しそうに頷いた。
「はい……俺も行きたかったんです……」
匠が振り向き、浅葱の首に右腕を回し、しがみつくようにして強く抱きしめた。
「……んっ……ぁ……もう……無理……」
懇願する小さな声がする。
浅葱は黙ったまま、匠の体の中心で再びその動きを止めた。
それはもう幾度となく繰り返された行為だった。
匠が昇り詰めようとすると、浅葱の動きが止まるのだ。
「お願い……もう……じらさないで……。
……っ……んっ……」
「なんだもう無理なのか?」
少し挑発するように笑みながら、浅葱の瞳が匠を見つめる。
「…………もう……イキたい……」
「もう終わりか? これしきで根を上げるとはな……」
自分の下で組み伏される匠の頭を撫でると、
「じゃあ、うつ伏せになれ」
浅葱は匠を見つめたままそう言った。
「……いやだ……今日は、このままで……」
ピクリと体を震わせ、匠は浅葱を見上げ、首を横に振りながら訴える。
「ではダメだ。これで終わりだ」
浅葱はそれだけ言うと、繋がった体を外しかける。
「……んっ……抜かない……で……。
お願い……」
匠は目を伏せ、諦めたように腕を伸ばす。
浅葱の引き締まった体に抱きつくようにして、自ら繋がったままの体をしなやかに動かしていく。
それだけでも違う部位に快感が湧く。
匠は声を上げそうになるのを必死に堪えながら、ゆっくりと体をうつ伏せた。
浅葱の目が匠の背中を見つめていた。
「……まだ痛むか……?」
「少し……」
視線が痛いほどだった。
匠は腕で顔を隠し、強く目を閉じて、その視線をできるだけ感じないように小さく答えた。
「そうか……」
浅葱の長い指がそっと背中に触れる。
「……んっ……お願い……。
あまり……見ないで……。
触ら……ないで……」
匠の声がまた少し震える。
「匠……この傷、まだ見られるのは嫌か……?」
目の前の匠の背中に彫られた“刻印”を、ゆっくり指でなぞりながら浅葱が尋ねた。
匠は黙ったままコクンと頷く。
浅葱はそれ以上、何も言わなかった。
黙って匠の腰を引き寄せると、再び自らを突き立て、動かし始める。
「……ぁっ……ん……!
……んっ……!」
うつ伏せたまま、手元のシーツを握り締めて喘ぐ匠の声と共に、背中の龍蛇が徐々に息衝き脈動を始める。
その刻印は龍と蛇。
匠とハルが躰を繋いた証。
匠の体内に侵入し、犯そうとする者を見定める神判だ。
「あ……浅葱……さん……もう……イク……。
……いかせて……」
その匠の声に、浅葱の動きが止まることはもうなかった。
浅葱の右手が匠の右手を覆うようにして上から指を絡め、左手でグイと太腿を引き寄せると、激しく体内を責め立てる。
湿った音が更に大きくなった頃、
「あ……あっ……んっっ……!
あさ……ぎ……さ……。
もぅ……無理……!
…………んっぁあッッ……!」
龍蛇が鎌首を持ち上げる。
それはあまりにも美しく、神々しく、艶めかしい姿だった。
蛇に認められた者のみが見る事のできる、刻印の真の姿……。
ビクンと匠の背中が仰け反り、浅葱の手を握り締めたまま、その精を放出する。
と、同時に浅葱の動きも止まった。
しっかりと匠の背中を抱くようにして、浅葱のモノが匠の体内でトクトクと激しく脈打つ。
ハァ……ハァ……
ハァ……ハァ……
まだ肩で喘ぐ匠を、浅葱がそっと振り向かせ、その唇を塞いだ。
「……んっ……浅葱……さん……」
匠もしっかりと、注ぎ込まれる浅葱を感じ取っていた。
「匠、もう少し体が良くなったら……、
歩けるようになったら、あの場所へ行こう。もう一度」
それはあのうるさかった場所――
浅葱が一番大事だと言った場所の事だ。
浅葱の膝の上で背後から耳元に囁かれたその言葉に、匠が嬉しそうに頷いた。
「はい……俺も行きたかったんです……」
匠が振り向き、浅葱の首に右腕を回し、しがみつくようにして強く抱きしめた。
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