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ハルの言葉に、匠の首筋をヌメヌメと撫でていた老人は嬉しそうに顔を上げた。
「そちらの男に……?
本当によろしいんで……?
でしたら、まだまだ試したい物がたくさん……」
老人は、匠に飲ませた薬が入っていた自分の鞄を手元に引き寄せると、中にあった器具や薬瓶、注射器をバラバラとベッドの上に広げて見せた。
その数を見て思わずハルも苦笑う。
「先生もお好きですね。
いや、研究熱心と言うべきでしょうか。
しかし、この男の頭脳、殺すには惜しいですから、死なない程度なら何をしても構いませんよ」
「死なない程度……ですか。
……でしたら……」
まるでトランプでも選ぶように手を動かしながら、老人は楽しそうに薬を選び始めた。
そして、しばらくカチャカチャと音を立てていたが、
「では、こんなもので……」と、数本の注射器や薬瓶を選び出し、掌に並べて見せた。
「ええ、どうぞお好きに」
「……本当に!? ありがとうございます。
では早速……」
老人が嬉々としてその顔を綻ばせた時、薬が並べられていたその皺だらけ手を、匠の右手がグイッ!と掴んだ。
「やめろ……。
流さんには……絶対に触れさせない……。
薬が試したいなら……俺の体でやれ……!!」
蒼白の肌に血の気の引いた冷たい手。
いきなり手を掴まれた老人の体が跳ね上がった。
「……ヒィ……!! ……や……やめぃ……!!
離せっ……こらっ!」
老人は自分の手を掴む匠の腕を、鞄から転がり出ていた金属のケースで何度も殴りつけた。
だが匠は手を離そうとはしない。
「ほう……。
まだそんな力があったのか」
ハルは感心したように匠の顔を覗き込むと、その背中に手を置き爪を立て、刻印を鷲掴んだ。
「……ンッっ……!」
匠が痛みに体を震わせる。
「おい、どうした。
タクミはまだまだ物足らないと言ってるぞ?
もう終わりか?」
ハルは匠の体を貫く男に振り返り、そう言って笑った。
「クッ……」
男は、それが匠の虚勢であり、ハルの挑発であるとわかっていても、そう言わせた事が悔しかった。
これだけ激しく犯しながら、まだ反抗的に口を利く匠に怒りさえ覚えた。
二度とそんな口がきけないようにしてやる……!
男の動きが激しくなった。
熱く太いモノが匠の内膜を擦り上げ、力任せに抽挿を繰り返し湿った音を立てる。
「ンッグッ……! ……っぁあああああっっ!!!」
声を上げる匠の背中が大きく仰け反った。
意識を失うわけにはいかなかった。
今、この手を離してしまったら……流さんは……。
左手で強くタグを握り締めた。
複雑な形の龍のタグが掌に食い込む。
その痛みで遠退きそうになる意識を食い止めていた。
それでも背後の男の動きは止まらない……。
「クっ……んっぁああっ!!
……んっんっんぁあっあっ!!!」
匠の悲痛な喘ぎと淫猥な音をさせながら、男は何度も匠の体を突き上げ犯し続けた。
匠の声も徐々に掠れ、力弱くなっていく。
「もう、もう……やめろっーーー!」
深月は目の前の光景に、弱っていく匠の姿に耐え切れず叫び続けた。
長い長い時間だった。
グッと一段強く匠の腰を掴み体を密着させると、男が「クッ」と小さな声をあげ、眉間にシワを寄せた。
動きが止まった。
匠の体内で男のモノがビクビクと波打つように脈動する。
ハァハァ……
ハァハァ……
男も息を上げ、匠の体を抱えたまま、いつまでもその欲望を吐き出し続けた。
匠は強く目を閉じタグを握り締める。
老人の手を掴む右手も震えていた。
「そちらの男に……?
本当によろしいんで……?
でしたら、まだまだ試したい物がたくさん……」
老人は、匠に飲ませた薬が入っていた自分の鞄を手元に引き寄せると、中にあった器具や薬瓶、注射器をバラバラとベッドの上に広げて見せた。
その数を見て思わずハルも苦笑う。
「先生もお好きですね。
いや、研究熱心と言うべきでしょうか。
しかし、この男の頭脳、殺すには惜しいですから、死なない程度なら何をしても構いませんよ」
「死なない程度……ですか。
……でしたら……」
まるでトランプでも選ぶように手を動かしながら、老人は楽しそうに薬を選び始めた。
そして、しばらくカチャカチャと音を立てていたが、
「では、こんなもので……」と、数本の注射器や薬瓶を選び出し、掌に並べて見せた。
「ええ、どうぞお好きに」
「……本当に!? ありがとうございます。
では早速……」
老人が嬉々としてその顔を綻ばせた時、薬が並べられていたその皺だらけ手を、匠の右手がグイッ!と掴んだ。
「やめろ……。
流さんには……絶対に触れさせない……。
薬が試したいなら……俺の体でやれ……!!」
蒼白の肌に血の気の引いた冷たい手。
いきなり手を掴まれた老人の体が跳ね上がった。
「……ヒィ……!! ……や……やめぃ……!!
離せっ……こらっ!」
老人は自分の手を掴む匠の腕を、鞄から転がり出ていた金属のケースで何度も殴りつけた。
だが匠は手を離そうとはしない。
「ほう……。
まだそんな力があったのか」
ハルは感心したように匠の顔を覗き込むと、その背中に手を置き爪を立て、刻印を鷲掴んだ。
「……ンッっ……!」
匠が痛みに体を震わせる。
「おい、どうした。
タクミはまだまだ物足らないと言ってるぞ?
もう終わりか?」
ハルは匠の体を貫く男に振り返り、そう言って笑った。
「クッ……」
男は、それが匠の虚勢であり、ハルの挑発であるとわかっていても、そう言わせた事が悔しかった。
これだけ激しく犯しながら、まだ反抗的に口を利く匠に怒りさえ覚えた。
二度とそんな口がきけないようにしてやる……!
男の動きが激しくなった。
熱く太いモノが匠の内膜を擦り上げ、力任せに抽挿を繰り返し湿った音を立てる。
「ンッグッ……! ……っぁあああああっっ!!!」
声を上げる匠の背中が大きく仰け反った。
意識を失うわけにはいかなかった。
今、この手を離してしまったら……流さんは……。
左手で強くタグを握り締めた。
複雑な形の龍のタグが掌に食い込む。
その痛みで遠退きそうになる意識を食い止めていた。
それでも背後の男の動きは止まらない……。
「クっ……んっぁああっ!!
……んっんっんぁあっあっ!!!」
匠の悲痛な喘ぎと淫猥な音をさせながら、男は何度も匠の体を突き上げ犯し続けた。
匠の声も徐々に掠れ、力弱くなっていく。
「もう、もう……やめろっーーー!」
深月は目の前の光景に、弱っていく匠の姿に耐え切れず叫び続けた。
長い長い時間だった。
グッと一段強く匠の腰を掴み体を密着させると、男が「クッ」と小さな声をあげ、眉間にシワを寄せた。
動きが止まった。
匠の体内で男のモノがビクビクと波打つように脈動する。
ハァハァ……
ハァハァ……
男も息を上げ、匠の体を抱えたまま、いつまでもその欲望を吐き出し続けた。
匠は強く目を閉じタグを握り締める。
老人の手を掴む右手も震えていた。
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