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 男の手が匠のモノを握り、動かし始めていた。

「……ぁ……っ……」
 その刺激に匠が声を漏らす。
 最初はゆっくりと、そしてそれは徐々に早くなった。

「……ァッ……んっ……んっ……」
 擦りあげられる振動で匠が小さな声を上げ、震える指が体に掛けられていた布を握り締める。
 男は匠の横たわる台に上がり、持ち上げさせた脚間に体を置くと、すでに反り勃っている自分のモノを匠の後ろに圧し付けた。
 その様子を老人と二人の助手が見つめ、目の前で行われる行為に声も無く顔を紅潮させている。

 
 そんな男達の前で、男のモノはゆっくりと、匠の柔らかなヒダを掻き分け挿し込まれていく。
 
「……ァァッ……! んッ……っ……!」
 無理矢理に抉じ開けられ、押し広げられる痛みに呻きながら、それでも匠の体は徐々に深く男を呑み込んでいった。
 それはもう何度も強要され、痛みと屈辱と共に受け入れてきた行為だった。
 
 
 男のモノが体の最奥にまで達しようとしていた。
 
 ハァ……ハァ……

 匠はゆっくりと目を開けた。
 その目は何も見えていない。

 ハァ……ハァ……

 自分の呼吸する音だけが聞こえていた。
 漆黒の闇には、他に音も光も、何も無かった。
 
 浅い呼吸を繰り返す匠はじっと目を開け、宙の一点だけをただ見つめている。
 ……もう声は無かった。

「心に蓋をしたか……」
 男が呟いた。


 その直後、男の動きが激しくなった。

 匠が持ち上げている膝を抱えるようにして、何度も突き上げた。
 振動で折れた肋骨がギシギシと鳴る。
 背中の傷が開き、台に血と体液が滲んでも男の動きは止まらなかった。
 それでも不思議と痛みも無かった。

 隣で興奮した老人が「あの……」と自分のモノを引っ張り出しながら男に告げる。
 「私も……」と……。

 男が表情も無く「ああ」とだけ頷くと、老人は「……ありがとうございます」と嬉しそうに台へ上り、匠の顔の近くまで這いずり寄った。

「ほら……私にもおくれ……」
 そう言って、小さく開いていた匠の口に、自らの舌を挿し込んだ。

 ねっとりとした長い舌が、匠の口内を執拗に探り回る。
 やがて老人は十分に湿らせた匠の口に、自分のモノを咥え込ませた。
 老人の皺だらけモノが喉の奥を擦り上げる。


 自分の口と後ろに、男達のモノが挿れられているのはわかっていた。
 だが、まるで体から自我という物が抜け落ちていた。
 自分の体の形をした人形が、二人の男に犯されているのを、宙からぼんやりと見ている……そんな感じだった。

 
 先に声をあげたのは老人だった。

「ああああ……イイぞ……。
 イクぞ……イク……。ぁあああああああ……」
 
 ピクピクと震えながら、喉に何かが流れ込んでくる。
 それはグッタリと萎えるまで、口の中で死にかけた虫のように蠢き続けていた。

 
 老人のモノが引き抜かれると、側にいた白衣の男も我慢できなくなったのか、匠の口内に自身のモノを放り込む。
 老人が名残惜しそうに匠の体を撫で続ける姿を、男は自らを咥え込ませたまま笑いながら見ていた。
 そして、匠の片足を持ち上げ自分の肩に掛けると、腰を打ち付けながら、匠のモノを手で弄び始める。
 匠自身も滴下され続ける薬のせいなのか、自分の意思とは関係なく徐々に猛っていく。
 
 そのうち先からわずかに粘液を零し始めると、
「お前も欲しいのだろう?」
 男は匠のそれを、もう一人の助手に差し出した。
 
 お預けを食らい、側でただ見ていただけの助手は、飛びつくように匠のモノを咥え、しゃぶり始める。
 溢れ出た粘液も先の穴も、全てを口に含み上下した。

「四人で犯すか……それもいい……」
 男は匠の腰を掴み、激しく自身を突き動かした。



 いつ果てるともない陵辱が続いた後、匠の身体がビクンと震え、助手の口内に精を吐き出していた。
 それとほぼ同時、男も匠の体内で脈打ち、匠の口内に自身を咥え込ませていた白衣の男も、ヌルリとした精液を喉に流し込んだ。
 ライトに照らされた台の上……そこには弄ばれるだけの体があった。

 匠はそれを、声も出さず全て受け入れ、何も映らない目で、ただじっと虚空を見つめていた。
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