41 / 232
-40
しおりを挟む
「おい、流。
坊ヤの後ろに何か物が置いてあるだろう?
そこ、目一杯ズームしてくれ」
深月が指示されるまま、縛られている匠の横をズームで引き伸ばす。
「もっとだ。
もっと大きくならねぇか……?」
最大限に画像を解析しクリアにしても、雑多に置かれた物の中に、ダンボールか……それとも何かの容器だろうか、うっすらと箱状の四角い物が見えるだけだ。
「これが……何か……?」
深月が尋ねるが、オヤジは身じろぎもせず、じっと画面を見つめている。
「……もうちょいこっち……。
ここだ……ここ……」
オヤジが言う画面の先、斜めに、今にも崩れそうに置かれた箱状の物に、何かのマークらしき形があった。
「何ですかね……? これ……」
マークが逆さまなのか、特殊なのか、そもそも画像が悪すぎて上手く読み取れない。
「んんーー。
ずっと昔……どこかで……似たようなものを…………」
オヤジは自分の顔を同じ角度に傾けて画面を睨み続ける。
「…………お、おおおっっっ!!!!」
ずっと画面を睨み続けていたオヤジが急に立ち上がり、雄叫びを上げた。
そして、慌てて自室へ走ると、何かを探しているらしかった。
そんなオヤジの行動に、一同は呆気にとられながら、互いに顔を見合わせる。
しばらくしてオヤジは、部屋から自前の古いノートパソコンを抱え戻ってくると、大急ぎで立ち上げ、ファイルを次々と開き始めた。
中には膨大な量の医学関係のファイルがある。
「……こいつはすげぇな。さすが元軍医」
誰かが驚いたように声を漏らした。
その声も耳に入らない様子で、オヤジはその中から一つのファイルを取り出すと、素早くページを捲っていく。
それは数十年も前、医療機関と大学が共同開発したある新薬のレポートと、その付属記事のファイルだった。
「どこだ、どこだぁーー!! 出て来い、出て来いーーーー!!
……っと! …………こいつだ!」
オヤジが指差す先、レポートの中程に “新薬開発の医師チーム” と題された集合写真が載っていた。
その写真の中央で満面の笑みを浮かべる小柄な一人の男。
白衣の胸には箱とよく似たマークが付いていた。
「すっげぇ! よくこんなの覚えてたな、おやっさん! さすがだぜ!」
一人が驚きの声をあげた。
「おだてんな! こいつは……」
歓喜する周囲の中、オヤジは一人、愕然としていた。
坊ヤの後ろに何か物が置いてあるだろう?
そこ、目一杯ズームしてくれ」
深月が指示されるまま、縛られている匠の横をズームで引き伸ばす。
「もっとだ。
もっと大きくならねぇか……?」
最大限に画像を解析しクリアにしても、雑多に置かれた物の中に、ダンボールか……それとも何かの容器だろうか、うっすらと箱状の四角い物が見えるだけだ。
「これが……何か……?」
深月が尋ねるが、オヤジは身じろぎもせず、じっと画面を見つめている。
「……もうちょいこっち……。
ここだ……ここ……」
オヤジが言う画面の先、斜めに、今にも崩れそうに置かれた箱状の物に、何かのマークらしき形があった。
「何ですかね……? これ……」
マークが逆さまなのか、特殊なのか、そもそも画像が悪すぎて上手く読み取れない。
「んんーー。
ずっと昔……どこかで……似たようなものを…………」
オヤジは自分の顔を同じ角度に傾けて画面を睨み続ける。
「…………お、おおおっっっ!!!!」
ずっと画面を睨み続けていたオヤジが急に立ち上がり、雄叫びを上げた。
そして、慌てて自室へ走ると、何かを探しているらしかった。
そんなオヤジの行動に、一同は呆気にとられながら、互いに顔を見合わせる。
しばらくしてオヤジは、部屋から自前の古いノートパソコンを抱え戻ってくると、大急ぎで立ち上げ、ファイルを次々と開き始めた。
中には膨大な量の医学関係のファイルがある。
「……こいつはすげぇな。さすが元軍医」
誰かが驚いたように声を漏らした。
その声も耳に入らない様子で、オヤジはその中から一つのファイルを取り出すと、素早くページを捲っていく。
それは数十年も前、医療機関と大学が共同開発したある新薬のレポートと、その付属記事のファイルだった。
「どこだ、どこだぁーー!! 出て来い、出て来いーーーー!!
……っと! …………こいつだ!」
オヤジが指差す先、レポートの中程に “新薬開発の医師チーム” と題された集合写真が載っていた。
その写真の中央で満面の笑みを浮かべる小柄な一人の男。
白衣の胸には箱とよく似たマークが付いていた。
「すっげぇ! よくこんなの覚えてたな、おやっさん! さすがだぜ!」
一人が驚きの声をあげた。
「おだてんな! こいつは……」
歓喜する周囲の中、オヤジは一人、愕然としていた。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる