華燭の城

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「……っっ……! ……ラウ……ラウ……」

 その至福の中、小さく名を呼び続けるシュリの左腕にも力が入り、ラウを強く抱き寄せる。
 反動で自身の最奥に、ラウのモノが突き当たった。

「ンッ……!」

 呑み込まれ、収縮した粘膜に締め付けられたラウも思わず声を上げた。
 熱いほどのシュリの体内。
 そこが柔らかく濡れ、自身のモノに更に強く絡みついてくる。

「……ンッ……シュリ……」

「ぁああっ……んっっ……。
 ラウ……ダメ……。もう無理……いかせて……」

「まだ、だめです……。
 次は長いと言ったでしょう……」

 ラウはこの時が終わるのを惜しむように、シュリの身体の下に腕を差し入れると、体を繋いだままグッと抱き起した。
 そして自らは後ろへ倒れ、ベッドに体を沈める。

「ッあっ……! 何を……!
 ……ンックッっ……!」

 やっと慣れかけていたラウの動き……。
 昇り詰めようとしていたその体を無理矢理に抱き起こされ、また違う部位を擦られる。
 その新たな刺激に思わず声をあげた。

「ラウ……いや……だ……。こんな恰好は……」
 恥ずかしさでシュリが俯く。

 いきなり抱き起され、ラウの上に跨るようにして座らされたシュリには、俯いた先……自分自身のモノさえもハッキリと見えていた。
 ラウを求め、雄々しく勃ち上がる自身を……。

「いいえ、シュリ、このままで……。
 今度はご自分で動くのですよ」

 ラウはシュリの細い腰に両手をあてがうと、そっと上下に動かし、促し始めた。

「ぁっ……ぁ……そんな……。
 ……んっ……無理……」
 初めての行為に戸惑うシュリが首を振る。

「大丈夫です。
 膝を立てて……ゆっくりと足に力を入れて……」
 
 ラウの腕がシュリの腰を先導する。

「んっ……んっっ……! ぁっ……」
 
 ラウの胸に手を付き体を支えながら、シュリは天を仰ぐ。

 しなやかで、傷だらけの体がのけ反るように伸び、あの鳥の様に羽を広げた悪魔の紋章がラウの目の前にあった。
 揺れる髪、小さく喘ぐ口元、震えながら自分を求める手……。
 それでいて、しっかりと猛る男のモノ……。
 ラウは、自分の上でゆっくりと動き続ける美しい神の子から目が離せなくなっていた。

「シュリ、とても綺麗ですよ……」
「んっ……んっ……! ……ラウ……ぁぁ……っ……! 」

 その甘い呼び声に、ラウは胸に置かれたシュリの左手に自分の右手を重ね、
「ここにいますよ」
 そう言いながら、自らも静かに突き上げた。

「んっ! ……んっ!! ……っ……そんなに……動かないで……」

 喘ぐシュリを下からじっと見つめながら、その切願とは逆に、ラウの動きは早くなった。
 重なり合った指が互いを求めて強く絡み合う。

「んっっ……! んっぁ……!
 もう……本当に……無理……。
 そんなに激しく……しないで……。
 ……我慢……できない……っ……。
 ……ラウ……ラウっ……もう……お願い……」

「ええ、楽にして差し上げます……」

 今にも泣き出しそうなシュリの切ない声にラウはそう言うと、空いている左手に、二人の間で熱く猛っているシュリのモノを取り、握り込んだ。
 指先でゆっくりと、促すように穴を弄る。

「ぁ……ぁあああっ! ……だめっ……そこは……っ……!
 ……んっんっ……!」

 自らの体内で、更に弩張していくラウを感じながら、自分のモノさえ包み込まれ擦り上げられると、シュリはこらえ切れず、思わず声をあげた。

「いきたい……もう……いかせて……んっ……!
 ……んんっぁああああ……っっ……ラウ……!」

「……っ……シュリ……私も……中に出しますよ」

「んっ……きて……ラウ……!
 ……ぁっ…………ンッ!」

「シュリ……っ……」

 小さく呻き、絡めた左手指に力が入るのと同時に、ラウの腹の上にシュリの精が遠慮がちに吐き出され、ラウ自身もシュリの中で強い脈動を繰り返す。

「……ぁっ……。……ん……っ……」

 直後に力尽きたように前のめりに倒れ込み、自分にしがみつくシュリの体を、ラウの腕がしっかりと抱き留める。
 その肩は、まだハァハァと息を乱し、苦し気に動いている。

「シュリ……シュリ……」
 ラウも繰り返しその名を呼び、優しい手がシュリの柔らかな髪を愛しむようにそっと撫でる。

「……大丈夫ですか?」
「……大丈夫……じゃない……」

 脱力感と恥ずかしさで、少し拗ねたようにラウの胸に顔を埋めたシュリだったが、早くなったラウの鼓動に気が付くと、ふっと微笑み、もう一度強く指を絡め合う。

 そしてまだ繋がったままの自分の体内に、たくましい熱を感じ取ると、自らラウの首筋に唇を落とし、安心したように目を閉じた。
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